SS付き電子限定版
おもしろかった、間違いなく
でもどこか満点にできない未消化が残ってしまった
サバサバした元妻、離婚後も友人関係を築くよき理解者の元妻、今彼の遊び相手でもある元妻(というか離婚原因)
元妻に、都合良さがあれこれつまりすぎなんですよね
実家との折り合いの悪さもなんだかサクッときれいに片づいたし、元妻か実家、どちらかをもう少し絞って深めてもよかったんじゃないかなというのがなんとなく消化不良になった点です
とはいえ、これだけお仕事のリアリティ、時間の経過、人間関係、作りこめるのはさすがです
妻の不倫相手とサレ夫の再会という
字面だけ見ると最低最悪なスタート。
出オチならぬ出不倫なので、
うわぁ…無理。と回れ右されちゃう読者様、
少なくないのではないでしょうか。
かく言う私も試し読み数ページで数歩引いてしまいました。
ただ、読み進めてみると…
おや?泥沼不倫BLというわけではなさそう?と
先が気になってしまい、購入に至りました。
とは言え、不倫が実は誤解だったとかそういうわけでもないので、
不倫が地雷という方はやっぱり無理だろうしゴリ押しはできません。
ただ、二人の出会いのきっかけは妻の不純だけれど、
彼らの恋は紛れもなく純愛だったということだけは申し上げたいと思います。
大手コンビニチェーンのデザート部門で勤務している佐伯は
度重なる妻の浮気によって遂に離婚を決意します。
離婚後はこれまで以上に仕事に打ち込み、
惚れこんだパティシエの元に仕事の交渉に訪れると
その相手は妻の浮気相手の笠原で…。
最悪な再会に笠原との仕事を辞退しようとする佐伯でしたが、
なぜか笠原の方は佐伯と言い出して…。
読み進めていくと判明していく笠原の佐伯への想いや一途さに
思わずぐっときてしまいました。
不純と見せかけて、実は純愛というギャップに不覚にもやられてしまうかも?
こんなにも登場する主要キャラの印象が変わるなんて・・・!!
という嬉しい誤算というか驚きを得られるとは♪
どのキャラのどれが?どんな所が?
を言ってしまうと折角の創り込んだ作品の面白味を削いでしまうので割愛してしまいますが、1つ言える事は・・・
この作品は攻めと受けだけで成り立つお話しではない!と言う事
ちゃんとどこかで実在してるかも知れない?という程良い現実感と、現実的にはなかなか無いんじゃない?!と思える偶然の巡り会わせを無理なく読ませてくれる上手さに酔いしれます
キャラが持つ色んな側面を仕事や家族、そしてお付き合いを通して多角度的に味わい尽くせます!
そしてキャラを味わって行く事で結果的にストーリーの上手さに読まされてる!という充実感を感じられます
折角なのでネタバレなしレビューにしましたが、感想をひとつ♪
読み返しの時には好きなスイーツ、若しくは日本酒を用意してじっくり味わいたいと思います(´▽`)
皆様も良かったら♡
倫敦巴里子先生、毎話の引きがうますぎます。
続きが気になるインパクトがありつつ、1話ごとにスパッと終わるのが気持ちが良いです。
2話の終わりはずるいなあ…!
そして、なんといってもストーリー展開がおもしろいのです。
特にお仕事描写は本当に読み応えがありました。
真剣にぶつかり合って、より良いものを作ろうとする大人ってかっこいいですよね。
笠原も佐伯もプロ意識が高い人物で好感が持てました。
元嫁の不倫相手と仕事をすることになり…と、これまたインパクト大な設定から始まる今作。
序盤から登場する元嫁がなかなかに強烈なキャラクターに見えたので、もしかしたらこの感じは肌に合うかわからないなあと思いながら読んでいると、なぜかまったく気にならなくなってくるではありませんか。
むしろとても重要な人物になっていのだからおもしろい。
彼女の存在があるかないかで、かなりお話が変わってくるだろうなと思います。
佐伯と笠原の関係がどうBLになっていくのかが1番の疑問だったのだけれど、コンビニのスイーツ開発を通して、読み終える頃にはするするするっとあれもこれもが自然にまとまっているんです。
いったい倫敦先生の頭の中はどうなっているんだろう。すごい。
登場人物の掘り下げもうまかったですし、だんだんと笠原の年下らしいかわいらしい部分が見え隠れするのも良かったです。
ただ、ものすごく萌えたか?と考えると今回はこちらの評価になりました。
個人的には前作のBUDDIESのほうが恋愛・お仕事ともにバランス良く楽しめたかなと。
うーん…彼らの恋愛描写よりも、どちらかというとお仕事描写のほうに魅力を感じてしまったのかもしれません。
面白かったです。お仕事BLでありヒューマンドラマです。
コンビニ本社で商品開発を担当している佐伯は、レストランで食べたデザートに感動し、コンビニの新作スイーツでコラボレーションをお願いしたいとパティシエに依頼する。その男が自分の離婚原因である、妻の浮気相手だと発覚するところから始まるお話。
なのです。主人公と、元妻と、元妻の浮気相手、この3人がメインキャラです。元妻がメインキャラなんて珍しくないですか。わりとBLは女性キャラはメインに立たないことが多いですが(BLで女性キャラは色々な意味で難しいと思います)、本作の元妻・千夏はバリキャリで、大酒飲みで、性格も大ざっぱ。BLにおいて主人公の妻がほかの男と浮気するというシチュエーションがある場合、いやな女、むかつく女として描かれることが圧倒的に多いと思うんですが、千夏については全く苛々することはなくて、読み進む分だけ好感が増していきました。自分でもとても不思議です。みつけてしまったある物についてストレートに切り込んだり、言動のいちいちが可笑しくて、離婚したあとも普通に佐伯と友人づきあいが出来てしまうのも納得。
千夏に限らず、この作品に登場するキャラ、脇キャラも含めて、人物がとてもきちんと描かれていると感じました。生まれてから今ここにいるまでの人生も想像できるというか、キャラに厚みがある。普通に生活して、仕事や恋や家庭に悩んで、前を向いて進んでいます。そのことにとても共感しますし、励まされます。
お仕事BLと前段で書きましたが、それだけではなく、佐伯がこれまで向き合うことを避けていた実家の問題についても、社会に出て築いてきた年数分だけ大人になっているからこそ今この段階で立ち向かえたのだと思えました。また、お父さんもお母さんもお姉さんも皆よかったです。表立って描かれていないですがみんなあの老舗と周辺の土地や親戚その他に囲まれて、どんな風に過ごしてきたのか、長男である佐伯をどう思ってきたのか伝わってきました。
ずっと書いてきて思ったのですが、ドラマとか映画に向くかもしれないですね。とても読み応えがありました。
