SS付き電子限定版
発売当時タイミング逃して読めなかった作品。
チラ見してた分、前世など絡んできてサラリと読むタイプの作品じゃないかも…と心構えして読めました。
じっくり落ち着いて読める時に読むほうがいいかも!
キャラクターも2人の関係性も良くて、攻め受け共に大変ビジュが良い。
受けが前世の記憶をすべて持っているという設定で、一捻りあるストーリーでした。
でも各レビューで指摘もある通り、突っ込みどころも確かに存在してると思います。
個人的には、
受けの能力(前世の記憶)はこれまでどんな風に利用されてきたのか?そりゃ特別だけど、社史編纂室以外に一体どんな活用方法があるのか??(だって、一つ前は鎌倉時代…。)
攻めの前世はもう鎌倉時代の恋人で良いのでは?という点
来世のあたりは確かに複雑だし微妙なところだけど、サラリと流し…たい。
とりあえず受けには、記憶があろうがなかろうが人生誰だってなるようにしかならんから心配すんな!と言いたい。あなたがプログラムされてるなら、みんなされてるのよ。それを運命だって思ってるわけよ。
…まぁそんな単純なものじゃないんでしょうけど。権力者のお家柄ですし。
でも全体的には力の入った作品だと思うし、丁寧に作られているし、とりあえずビジュが良いし、読後感は悪くなかったです。面白かった…というか、こうなんか妙に心に残るというか。
主役2人のビジュアルが好みだったので読みましたが、萌えることも面白いと思うこともなく読み終えてしまいました。
以下、ネタバレしてます。
まず「Keeper」という設定が活かしきれてないと思います。(「Keeper」というネーミングも個人的にはイマイチだと思う)広仁が郡司の前世だったかも明確になってないし、広仁を殺した犯人を探すのに能力が役に立ったわけでもない。
そもそも知隼は広仁事件をずっと探していたと言っていますが、前世の記憶が戻ったのが10歳で、現在31歳ですよね。資料館建設のプロジェクトが発足するまでの20年間、何もしてこなかったの?宇条家の次男なら、二階堂に資料を抜かれる前にいくらでも調べられると思うんですが…。行動が伴ってなさ過ぎて、発言に説得力がないんですよね。
二階堂が自爆したおかげで事件の真相が分かりますが、彼にも前世の記憶があったというのが都合良すぎて謎を追う面白さが一切感じられませんでした。
そして「来世」について。これが本当によくわからない。知隼は「過去世(鎌倉以前)」→「来世」→「現世」の順で生きていて、「来世」では「現世」での記憶に支えられていたと言っていますが、なんで「来世」の時点で生きてもいない「現世」の記憶があるのでしょうか?
その疑問を保留にしても、宇条知隼として生きていないのに、それがかつての自分だったと何故わかる?生きた実感がなければ、宇条知隼という人間の記録をただ知っているに過ぎないと思うのです。「現世」に宇条知隼として生まれて初めて自覚できるのでは?「来世」なんだから生きてなくても記憶はあるし、かつての自分だと分かると言われたら受け入れるしかないですが…。
この辺りがスッキリしないから、来世では「郡司との記憶を支えに生きていた」と言われてもピンとこないし、「手放す愛」や「もう一度、郡司の愛が〜」の台詞にも違和感を覚えました。
また「来世」という言葉にも引っ掛かる。「来世」という言葉の意味をそのまま受け取るなら、知隼は「現世」のあとに以前と同じ人間として2回目を生きることになりますが、その解釈で合ってるんでしょうか。私はSFに詳しくないのですが、時間軸を行き来するタイムトラベラーの要素とごっちゃになってる気がします。
理屈っぽいとは思いますが、ツメが甘いと感動のラブストーリーを成立させる為だけのご都合SFに思えてしまって感情移入できないんです。
あくまで個人的な意見ですが「来世」云々の話はいらなかったと思います。それが出てきたことで、それまで積み上げてきた話がぶつ切りになった感が否めません。「来世」の部分を削って、二階堂の「広仁の本心は違ったかも」という発言を否定する、なんらかの証拠や根拠が見つかる…という流れにしたほうが話に統一感があったんじゃないかと。
知隼の心情も最初は前世にこだわってたのに、後の方では来世での記憶にこだわっていて一貫性が感じられません。ぶっちゃけ、魂が同じでも別の人間なんだから「今」を生きればいいのに…と身も蓋もないことを思ってしまうのは、私に前世の記憶がないからなのでしょうか(^_^;)
このお話にはSF、恋愛、事件、歴史と色々な要素が詰まってますが、それらが全て中途半端で、尚且つ一本の線で上手く繋がってないと思います。もしくは、引っ掛かるところが多すぎて、私の頭の中で1つの流れを作ることが出来なかったのかもしれません。
時間を空けて2回読みましたが、上澄みだけを掬った話という印象が拭えませんでした。
絵は好きだし、知隼と郡司の出会いの面接シーンや郡司の告白の台詞は良かったので、普通のオフィスラブのストーリーとして読みたかったなと思ってしまいました。
児島かつら先生の作品を読むのは初めてでしたが、連載時から単行本になるのを楽しみにしていたので合わなくて残念です。
本日買って、本日投稿します。
私の個人的な感想は、度肝を抜かれる面白さでした。かなり余韻に浸っています。
BLの世界なのですが、ここまで物語になっていると、もうのめり込みます。
凄い楽しい!先が気になって、気になって、読み進めました。
読み終えた後の満足感。
物語になっているBLがお好きな方には、この気持ちが伝わってくださると。
きっかけは、ちるちるさんのランキングと、児島先生の描かれる絵の線、柔らかい瞳と表情が好きで購入しました。
紙からも伝わる優しさ、、癒されました。
頭の中は、今、知隼と郡司の世界観でいっぱいです。
作者様買いです。
先生の作品は絵もキャラも素敵だし、ストーリーの中での心の動きもとても自然で引き込まれてしまいます。
でもこの作品は設定が複雑な割に2人の関係性をつくりあげる為にしかその設定が生かされておらず、BLの枠から抜け出せなかった感があります。
いや、BLだからそれで良いんですが…
ファンタジーとか社会派にも生かせそうな細かい設定のせいで、肝心のBL要素が薄くなってしまったなあ、という印象です。
そしてもう一つとても気になったことが…
来世に先に行った?
それってもう「来世」じゃなくない?
時間軸がただ未来だったってだけで、それはもう「前世」ですよね。
何で前世なのに、郡司の想い出を持ってたんだって言う…
「夢で、郡司の想い出を胸に生きてる自分の来世の姿を見た。だから出会うのは分かっていた」なら分かるんだけど、郡司と過ごした過去がないのに記憶だけが植え付けられて未来をがっつり生きてきちゃって、もうそこに戻ることはないということですよね?
記憶は「血」によって継承されてて、今回だけ例外的に過去に戻った,とかでもないですよね?
だって血によって継承されるのなら、過去に戻ってくるの変だし。
パラドックスとも違うし、SF考証がされてないのかなーと思ってしまいました。
時間軸を行ったり来たりしても、本人の時間軸は転生しようがずっと生きていようが一貫してるはず。
映画の「バタフライエフェクト」みたいに、記憶の塗り替え?はあるけど、それでも「あの時代をこう経験したから、今の本人がある」って説明できるから矛盾がない。
漫画「雪と墨」(Maritaさんの方。これは若干BL要素あるか?いや違うな…)「ファイブスター物語」なんかも、時間軸あっち行ったりこっち行ったりだけど、整合性は保たれています。
私の言っていることが間違っているようでしたら、どなたか教えて下さいませんか?
私もSFの知識が浅いので、疑問を感じてしまってるのかもしれません。
どなたか造詣の深い方、お願いいたしますm(_ _)m
あとね、仮にそこを気にしなかったとしても!
何で郡司を手放そうと葛藤するのか理解できませんでした。
別に郡司が殺されたり不幸になる訳でもあるまいし。
無理に悩ませようとしてる気がしちゃいました。
話をシンプルにするためにも、入れなくて良い要素だった気がします。
入れるなら、もう少し共感できる深さが欲しかったかな。
辛口で申し訳ありません。
でも先生の作品は本当に好きなんです!
特に「とめどなく、シュガー」は(多分)5本の指に入るくらい。
すごく心情の動きとかも流れるように自然で丁寧で…
その先生の良さが、この作品では生かされてなかったと思うんです。
設定に引きずられてしまったのかな、と…
そういう気持ちも込めて、評価させて頂きました。
次回作,期待しております!
作家様買いです。
設定に馴染めなかったな…っていうところがありました。
輪廻転生?特殊能力もの?、ちょっとサスペンス?複雑さに比べて、そこを構成するエピソードに物足りなさを感じてしまうというか、もっと各時代のエピソードを深堀りして読みたいなぁ~と。ゆえに、1巻にまとまってるのがむしろすごい…と言えるのですが5巻くらいでじっくり読みたかったな…と思ったり…。個人的に、日本の中世という時代が好きなので、そのあたりと現代を絡めたものっていうのは、大いに盛り上がるものがあるんですけどね。
色っぽい作画の先生なのでキャラクターにはアンニュイなセクシーさ、昏めの美しさがあって素敵だったんですよね(もっと中世の場面欲しかった)。記憶をつなぐひと?っていう設定は界隈ではあるあるなのでしょうか…?そのあたりの背景がわからず「?」っていうのが残ってしまうんですよね。後半、おそらく読者の多くが「え!そういう展開?」って思うであろう、ふたりの縁に関わるエピソードに至ってはSF風味な印象…元ネタというか物語の着想を得たネタがあるとしたらそっちに興味をひかれます。
とはいえ、なんというか不思議な余韻の残る作品でした。
