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表題作彼のバラ色の人生

コマノ 大学生 19歳
松田夏樹 大学生 20歳

その他の収録作品

  • うそつきは恋のはじまり 前編・中編・後編
  • おいしいカレーの作り方 前編・後編
  • かきおろし

あらすじ

ー好きで、好きで、世界を憎んでしまいそうになるー

松田夏樹20歳、ちっちゃな頃から男が好きで15でホモと呼ばれました。
そんな夏樹の前に現れたのがコマノ19歳。発言と佇まいの軽さに定評のあるノンケ男子。

この2人が付き合ってるような、なんかそんな感じの関係からバカップルになるまでのきゅんとときめく恋のおはなし。

前作『リンゴに蜂蜜』から、あまいあま~い2人が再登場!

(出版社より)

作品情報

作品名
彼のバラ色の人生
著者
秀良子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
リンゴに蜂蜜
発売日
ISBN
9784864420495
4.3

(367)

(218)

萌々

(79)

(49)

中立

(17)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
53
得点
1570
評価数
367
平均
4.3 / 5
神率
59.4%

レビュー投稿数53

素晴らしいの一言

読み返し。

『リンゴに蜂蜜』の続編です。

明確に付き合うと言う話はしていないものの、キスはするようになった二人。
そんな中、コマノの元カノの話を聞いて
改めてコマノはノンケだと思っちゃうんですよね。
元カノの話を聞いてる時の夏樹の[よかった。まだ大丈夫。まだ戻れる。]と言う気持ちが凄く切なくて辛かったです。


夏樹の心ってすごく繊細で複雑で面倒なんですけど
コマノが全部うまい事包んじゃうんですよね。
色々なことをマイナスに考えすぎちゃう夏樹には
コマノぐらい大雑把で、でもちゃんと考えてる人がいいよと思いました。
ずっとずっと男の人が好きだった夏樹が
コマノと出会って恋をして、二人が結ばれて本当に良かったなぁと思いました。
コマノは夏樹の表情を読むのがすごく上手なので
夏樹が不安になるたびにコマノが安心させるんだろうなぁって。


この作品の中で夏樹が[お前が好きで好きで好きで、世界を憎んでしまいそうになる]って思う部分があるんですけど
この部分がたまらなく好きなんですよね。
夏樹ってあんまり表情に感情が出るタイプじゃないんですよ。
でも、心の中ではこんなこと思うぐらいコマノのことが好きで仕方ないんですよ。
切ない感情だけど、夏樹をここまで突き動かすのかぁって。

コマノもそんなに感情をぐわーって出すタイプじゃないんですけど
そんなコマノと夏樹が泣きながら話をするシーンは、こっちまで涙が出てきました。

上手く言葉にできないんですけど
コマノも泣いて、夏樹も泣いて、そうやってどんどん愛を深めていって欲しいなって、そう思う作品です。

0

宇宙人な攻めサイコー!

めっちゃアナログ感溢れる漫画だ!ころころした文字が可愛くて好き。自由すぎる宇宙人コマノが最高でした!
すでにカップルが出来上がってるとこから始まってて、夏樹の小さな不安がいっぱい描かれてます。カップルが絆を深めるお話かな?
彼氏のコマノはでっかく受け止めるスパダリみたいなことはしないんですが、綺麗に不安をどっかに投げちゃってくれる感じでした。とぼけてるっていうか、悩んでるのがばかばかしくなるような反応を返してくるんです。大学生同士の自然な雰囲気もすごく良いなあ。
タイプ的にコマノは本気で好きになると不安になりそうな男に見えなくもないのに、妙な安心感があります。何事にもあまり動じないから頼りがいがありそう。なんだかんだネガになりやすい夏樹には、これ以上ないほどぴったりなのでは!?と思いました。
Hシーンは日常っぽさがリアルで何か恥ずかしかったです笑。

1

やっぱり好き

「秀良子おまけ集 footprints」を読んで無性に読みたくなったので再読です。
おまけ集でコマノのお母さんをデザインしたのが芽玖いろは先生だと知りました。

コマノの飄々としたキャラクターが好きなんです。それでいて夏樹の些細な様子に気が付くところにキュンとします。

そして夏樹の過去のトラウマから来るウダウダ具合が切なくてとても愛おしいのです。

コマノのお母さんの襲撃を受けた後のシーンがとても大好きです。戻って来たコマノの言葉に被せるように話す夏樹。その時の寂しそうな表情が何とも言えなくて。
その後のお話も大好きです。
もう大好きなシーンしか無いのです。www

特に熱が出た夏樹の看病から逃げ出したコマノが「ちん○がいてえ」って道路にしゃがみ込むシーンなんか大好物です。www

1

ぐっさぐさと刺さります

「リンゴに蜂蜜」に続き読み返してレビューです。
前作の1話目の少し前の時系列から始まっている今作。
表紙からして幸せいっぱいのお話の様子。
確かに幸せいっぱいなのですが、夏樹はいい意味でも悪い意味でもじめぇっとした乙女系男子であり、さらには相手がノンケ、チャラ男ときてるものでラブラブばかりではないお話です。

好きになりすぎたら痛い目に遭う。
そんな不安がつきまとう。
だけどズブズブとハマっていく感覚。ヤバい、ヤバいという焦燥感が伝わってきます。

作者さんのモノローグがいつも的を得てて、印象深いものばかりです。

 宇宙人め 俺の知らない星から来て 俺の知らない星に帰るんだろう

なんてゲイとノンケの分かり合えなさを的確に表現しているんだろう、と唸りました。

表題作のエピローグはコマノ目線で描かれているのですが、彼がどんなに人間臭く、夏樹の事を愛しく思ってるかが伝わるお話で大好きです。

過去に嫉妬して、コマノの周りの全てに嫉妬して、世界を憎みそうになりながらも落ちてしまった恋。
溺れる勇気を持って飛び込んでしまえー、って叫びたくなりました。

0

お互い好きすぎるCPはいい♡

リンゴに蜂蜜の続編。
はいキタ!エロ!
変わらずキス魔のコマノGJ
夏樹が好きすぎてすぐちゅうしちゃう。

夏樹はトラウマがありこじらせるけど、好きという気持ちには勝てず…向き合って気持ちを伝えられてよかった。
結局2人ともお互いを好きすぎるというハピエン。

いつだって自分が幸せになれると思えない…と子どもの頃から思っている夏樹悲しい。それを自分で打ち破ったのえらい。

夏樹が前より男前(きれい)になったと見惚れるコマノ。
えちしながら「こんなのハマんない方がどうかしてる」思うのエロいわぁ

前作からカレーがキーになっているのもオツですね✨

0

神以外ありえない

続編もすごいよかった。
コマノ×夏樹だけをじっくり読ませてくれるところが良かった。
夏樹は難儀だ。
自分の幸せに自信が持てないのは、今まで生きてきた経験からなんだろうな。
たくさん嫌な思いしてきたから。
そう思うととても切なくなります。

コマノは本当にいい男だ。
夏樹を不安にさせないように気を配ってるし、何かあった時のフォローを忘れない。
この二人はずっと一緒に生きていって欲しいな。
夏樹にはコマノじゃないとダメだと思う。

とても素敵な作品で、多分何回も読み直すと思います。
男性同士の恋愛の悩みや幸せがギュッと詰まってる。

1

これが恋だ!!!

秀良子先生の作品を読むとだーだー泣けます。そんなに泣く作品じゃないのかもしれないけれど、自分の感情の振れとマッチするんでしょうね〜

◾︎コマノ(年下)×夏樹(ゲイ) 大学生
ものすっごい恋の作品です。 BLってほとんど恋の作品なのかもしれないけれど、まぁなんせボーイズのラブですから。セックスを見せたい作品もあったり、キャラの強さで引っ張っていく作品もある。そんな中で恋をゴリゴリに描いてる作品が好きで、これもその一つ。
かといってキャラが薄いわけでもなく、むしろその辺にいそうな人間性の掘り下げがすごい。
夏樹の部屋が散らかってて、頭も散らかってるとことかね、好き。コマノが好きすぎて思い出を作ろうとするコマノに泣く。
コマノ視点の話があるのも本当に嬉しい。感謝

※電子書籍renta 無粋な白抜き

0

中辛

『リンゴと蜂蜜』の甘さがありつつも所々にスパイスの効いている今作、「好きで、世界を憎んでしまいそうになる」の言葉が意味深に感じます。
途中コマノの母親が出てきたりして一波乱あるのかと思えば「別れないよ」と言い切る夏樹、前作よりも強くなってますね。 

「おいしいカレーの作り方」という題が作中に出てきますが食べ物の使い方も描き方も上手い、不味そうな表現も上手()ですが「ひとりで食べるからだめなんだって、俺と一緒に食べなきゃ」と笑いかけるコマノと夏樹がいつまでも寄り添ってますように。

1

好きなんだからあなたのことちゃんと見てるよ

 2カップル収録されていた『リンゴに蜂蜜』でしたが、こちらではその表題作カップルのコマノ×夏樹のみに焦点を当てて、2人がどんな風に恋人としての関係性を築いてきたのかが丁寧に描かれていました。夏樹は惨いいじめを受けてきたとか親に見放されたとか、そこまで酷い過去があるわけではないけれども、周りからホモやオトコオンナと言われ続け孤独に過ごしてきた記憶は、彼の中に深い根を張っています。友達も多いコマノと付き合っていると、事あるごとに孤独に慣れきっている自分と彼とのギャップが大きく感じられて、1人で不安を感じてしまう。コマノには女友達もたくさんいるのに、本当に男の自分と寝れるのか? 男だけでこれからも満足し続けられるのか? そういう不安も彼を臆病にさせます。

 でも、コマノはのらりくらりとしているように見えて、実は夏樹のふとした表情や、言葉のトーンなどから彼の機微を敏感に感じ取っていて、しっかり繋ぎ止めようとしてくれます。夏樹ばかり不安を感じているように思えるけれども、コマノだってちゃんと相手を好きなのに、いつも勝手に1人で落ちてしまう夏樹に寂しさを感じているんですよね。夏樹の感情に何か変化がある度に、コマノが真剣に向き合おうとしてくれる姿が、ノンケ×ゲイの恋愛のもどかしさと素晴らしさを教えてくれたような気がしました。夏樹が悩んだ分甘いシーンも多々あるので、萌えに関しても十分満足できると思います。

0

食事は二人で食べた方が美味しい。

前作『リンゴに蜂蜜』のコマノ(ノンケ)と夏樹(ゲイ)の物語の続き。

秀良子さんの作品を読んでいるとき、言葉にならないような胸の裡の揺らぎを上手に掬い取って丁寧に描写される世界観に心の琴線がとても刺激されます。
丁寧だけれど描きすぎずに読者に想像する余地を残してくれるので、行間や余白を余すところなく堪能できます。
個人的にはちょうど良い塩梅としか言い様のないバランス。
そして、日常のひとこまに潜んでいる寂しさや切なさをどうしてこんなにもさりげなく表現できるのか!と毎回読む度に瞠目するのみ。
それがセンスといわれるものなのかもしれませんが、本当に素晴らしい表現力だと感嘆しています。


夏樹は子どもの頃からマイノリティであるがゆえに傷付く場面が多く、恋に対しても自己肯定感が低く、幸せな状態であっても終わりを意識してしまいます。
一方、コマノは大型犬よろしく人懐こくオープンで夏樹に愛情を伝え続けています。普段の言動は年下だなぁ、という感じなのだけど、いざというときの中身は大人。
夏樹が一人で思い悩んで勝手に終わりへの準備をしても、夏樹の心に寄り添い、不安や劣等感といったネガティブな思いをぐっと受けとめて引き上げる度量!
夏樹の臆病さや自信のなさを、コマノがおおざっぱに時に細やかにフォローしていく姿が真っ直ぐで好感度大!
そうやって愛情や信頼を日々積み重ねるなか、夏樹が少しずつ自分に自信を持ち、コマノに対して気持ちを隠さずに向き合っていく姿に成長を感じます。
恋愛物語であり、成長物語。

そして、主役二人が魅力的なのはもちろんなのですが脇役も印象的です。
今作に限らずですが、女性の描き方(存在感)が秀逸。
また、今回はコマノの中学時代からの友人(名前なし)も非常に印象に残りました。
この友人、なにかしらの想いをコマノに抱いているんだろうな、と。
コマノが友人に対して惚気たあと、一人になった彼が「いつもより何倍もさみしい」というモノローグとともに涙が一粒。
その淡い想いはきっと一生知られることも届くこともないし、その本人ですら深く捉えていない程の漠とした感情だけれど、切ない。
誰かの恋の成就の影で、誰かが何かを想ってる。恋情とは違っても。
そんな現実をさらりと挟み込むからこそ、物語世界により深みと陰影、そしてリアルな皮膚感覚を読み手に与えてくれるのでしょうね。


読了後は満足感でいっぱい。
迷いなく神評価です。

3

恋の始まりから、恋が愛に変わるまで

1冊まるまる「リンゴに蜂蜜」のコマノと夏樹の話です。
前作で「おれのカレーは甘いよ」と言っていたコマノのカレーの秘密がペーパーで明らかに!ひと手間かけているどころか、そんなことだったとは…。リンゴと蜂蜜ってCMでも歌ってるけど…。
3つのエピソードで2人の関係を見守れます。

【うそつきは恋のはじまり 前中後編】
付き合っているような、付き合っている?ようなという時期。夏樹は、思ったことを軽くぽんぽん言うコマノが信じられない。それでなくてもノンケのコマノを受け入れるのがこわくて仕方ないのに、コマノの存在がどんどん自分の中で大きくなっていくのを抑えられずにいます。
元カノの存在、ゲイだと知ったら周囲の態度が180度変わることを身を以て知っているために、コマノもそうなるとしか思えない、なのに膨れ上がる自分の感情。ページをおうごとに増していく信じたいけど信じてはいけないという夏樹の自衛心に、涙が出そうです。こころの中にいる小さい夏樹の描写が胸を抉ります。そこに至るまでの夏樹の過去がつらくて、あの小さい子を抱きしめて「だいじょうぶだよ!」って言ってあげたいけれど、それができるのは夏樹だけなんですよね。
中編の最後と後編の前半のコマが重なる部分で堪えていた涙が完全に決壊しました。
「嘘じゃない」「嘘はついてない」とコマノは言います。夏樹が自分を信じていないのが分かるから。だけど「信じてもらう」って難しい。信じてほしい方がどんなに行動してもだめだけど、DVD1枚で信じてもらえることもある。必要なのは些細なきっかけなんですよね、きっと。信じたいという気持ちが大きくなってきたときに、前に話していたことが本当だと裏付けるようなものが出てきたら、すべてのピースがはまっていくように全部「本当だった」と思える。
素晴らしい作品。

【彼のバラ色の人生】
「空気に薄荷が混じって」冒頭のここでやられました。秀先生は絶対天才だと思う。
映画を模したタイトルですが、コマノの幼馴染から見たコマノの人生のようです。
ずっと女の子が好きだった幼馴染。それが突然男と付き合いだしたことで感じる寂しさ。コマノの幼馴染がゲイというのではないのです。言葉ではうまく説明できないけれど、もやもや感。壁を簡単に超えてしまうコマノの行動力や思いっきりの良さに対する羨望とか、コマノが「ふつう」ではなくなったことで今までのコマノがいなくなってしまったような喪失感、でも全然変わらないコマノに対する戸惑いとかもういろいろな感情が入り混じった「いつもより寂しい」が描かれていました。
あの涙の意味がすごく深い。

【おいしいカレーの作り方 前後編】
始まって4ページで泣いた。「幸せを知る」これだけのモノローグで泣けます。重い5文字。
付き合って半年。コマノと一緒にいることで、やっと幸せを知った夏樹。
そんなときにコマノのケータイに女性の名前で着信が…。という始まりです。
幸せを知ったからこそ起こる執着や嫉妬、幸せと対極にあるようなどろどろした感情まで知る。そういう苦しさが夏樹を強くしたり、弱くしたりという話でした。
だけど過去の積み重ねで基本的に弱い夏樹を引っ張り上げてくれるようなコマノがいてくれるから、きっとこの2人はだいじょうぶだと思えるのです。

描き下ろしも最高でした。
ずっともっと見ていたい2人です。

1

シリアス風味がピリッと効いた甘いカレー

「リンゴに蜂蜜」続編。

「うそつきは恋のはじまり」前編・中編・後編
夏樹がコマノの部屋に行き、キスされて告白されてから3週間後。
夏樹はコマノの熱に浮かされて、頭の中はコマノでいっぱい。だけど…
ノンケが自分を好きになるわけがない、こんなの続くわけない。
子供の頃からおとこおんなだのキメエだの言われてた記憶が自分を萎縮させる。
でもそんなネガティブな夏樹をコマノは軽々と飛び越える。夏樹の体が男でも何も関係ないコマノ。
コマノに抱かれる夏樹の色気!

「彼のバラ色の人生」
夏が過ぎて、夏樹にどんどんのめり込むようなコマノ。
夏樹さんのいままで、子供時代、何もかも、何も知らないから…
『あの人俺のことめちゃくちゃ好きだから』なんて言ってるけど、その心は「俺あの人の事めちゃくちゃ好きだから」なんですね。

「おいしいカレーの作り方」前編・後編
付き合って半年後、コマノが犬みたいで可愛い。幸せ。
でもコマノがノンケだという事に引っかかってる夏樹。忍び込む独占欲と嫉妬と不安。
コマノは友達との予定より夏樹を優先するんだけど、夏樹は言葉を溜め込んで1人でネガティブループにはまる。気付いたコマノが夏樹の部屋を訪ねます。
ここから夏樹の心をときほぐすコマノが最高にいい。失う事を怖がる夏樹を抱きしめて…
カレーはひとりで食べたらだめ、俺と一緒に食べなきゃ…って。

「かきおろし」
4コママンガが6編。
と、Hしてる最中に夏樹がコマノの下の名前を聞く話。古風なお名前なんです。

1

素晴らしい年下ワンコ

『リンゴに蜂蜜』の続刊ですが、この本単体でも充分に楽しめます。
メンタル弱ゲイとノンケ年下ワンコの甘酸っぱい→甘い→激甘な一冊。
何はともあれコマノ!コマノよコマノ!
なんて素晴らしいワンコぶり…
ちょっとでも目を離すとおネガ発症するナツキくんを飄々と大きく包み込むコマノくんの愛に萌え死ぬ。
秀吉子さんの描くコマノ顔はあまり好きではなかったのですが、前作と今作のコマノで開眼しました。ありあり。好き。
注意点としては読了後にカレーが食べたくなります。

1

おいしいカレーにはリンゴと蜂蜜

夏樹&コマノシリーズ2冊目。
丸ごと1冊2人のお話です。

このシリーズを時系列で並べると、
ーーー
「リンゴに蜂蜜」(『リンゴに蜂蜜』収録)
「ウソつきは恋の始まり」(本コミックス収録)
「渚の青いパラソル」(『リンゴに蜂蜜』収録)
「彼のバラ色の人生」(本コミックス収録)
「おいしいカレーの作り方」(本コミックス収録)
ーーー
こんな感じなので、どちらから読み始めても楽しめると思います。

シリーズを通して「恋愛」の色んな面を一個ずつとても丁寧に描いている作品、という印象。
同性愛だからどうのっていう泣きを誘う感じの切なさじゃなくて、人を好きになるということの「切なさ」が詰まってます。
その代わり、ほんの些細なことで世界がバラ色に変わっていくのも恋愛だよねっていう。
派手さはないけど、二人で幸せな人生を誠実に積み上げていってる感じが素敵です。

1冊目を読まれたならぜひこちらも!
後半2つのお話が特にじわっと素敵なのです。

1

いい人に巡り会えたね

凄くキュンキュン来る作品でした!
でも、これ、続巻なんですね。そうとは知らず読んでしまいましたがこれはこれでわかりましたよ。
元からホモな子がノンけと恋愛するって、こうも不安になるものなんだとしみじみ切なくなりますね。周りの人も友達もそこまで深く言ってることじゃなくても、違う捉え方をしてしまうし、それでも夏樹の心の不安を、微妙な変化をすぐに感じてくれるコマノが居てくれるから幸せですね。また、コマノや、夏樹の友達も凄く優しくて理解がある人でよかった。偏見に満ち溢れた人ばかりじゃないよと励ましたくなる漫画ですね。
これは、前作もすぐに入手しなければ!

2

読むと幸せな気持ちになれる

ノンケとゲイ、大学の先輩後輩、好き合っていてもなかなか素直にくっつけない葛藤が描かれる前半。そしてくっついてからの後半はお互い本当に好きなのだと、表情から、言葉から、行動から伝わってきました。
ただ甘々に「好き好き」言い合ってるのではないけど、読んでいるこっちまで幸せになるような平凡で日常的なバラ色の恋。
葛藤のリアリティや気持ちの起伏がありありと伝わってきて、秀先生の表現力には脱帽するしかない。
コマノのわんこっぷりや夏樹の壮絶な色気もたまりませんでした。本当に愛しい二人。

2

まちがいなく神評価

甘いけど、切ない。最強コンビコマノxナツキの続巻です。今までの過去の恋愛の経験で壁を作るようになったナツキ。コマノもいつ自分から離れて行ってもいいように予防線を張ろうとします。そんなことおかまいなしにナツキが大好きなコマノ。もう本当コマノのキャラ大好きです。
一巻まるまるコマノxナツキで大満足でした。
「俺の気持ちを無視して勝手に決めないでよ」ていうシーン良かったです。あのいつも飄々としているコマノが・・・ちゃんとナツキさんのことわかってるんだなぁと思いました。また二人の続きがあるのならぜひ見たいです。

1

気持ちが痛いくらいわかる作品

皮膚の内側がざわざわとささめく・・・
感情が、表層を破る隙を狙っている・・・

小さいころから男だけを好きになり、その度に周りから白い目で見られ
好きな相手にもキモいと言われ・・・
恋愛に辛い想い出しかない松田夏樹20歳は、後輩コマノ19歳に言い寄られ
また同じ思いはしたくない、距離を置きたいと思う気持ちと
ほんの少しでも、期待していいのかと思う気持ちが複雑に絡み合って
この2行の文章から、すごく夏樹の心の奥深くが垣間見れる気がして好きです。

子供の頃から良い想い出はなく、恋愛=辛いの方程式ができてる夏樹。
だから、コマノの優しさや本当の気持ちに気づいても気づかない振りして
自分の気持ちに蓋して、嘘ついて・・・また辛い思いをするのが嫌だから・・
その気持ちを爆発させたとき、やっぱり好きって気が付いた。
だけど、また好きになって捨てられる・・・その恐さだけがぐるぐると駆け巡る。
不安で不安でしかたない夏樹の気持ち、すごくよくわかります。
だけど、少しだけコマノを信じてみようとしたらそこから未来が開けて。

最初は好奇心で声かけたコマノだったけど、気が付くともう夏樹のことばかり
もう、可愛いとしかいいようのないくらい、夏樹のことで頭がいっぱい。
相手のことが知りたい・・・と思った時点で堕ちてるのかなぁ。
相手の些細なことを知りたくて、知らないことが不安になって
知った時がとてつもなく嬉しくて、どうでもいいことでも・・
でも、やっぱり好きで・・・大好きで・・・
『世界を憎んでしまいそうになる』すごいセリフです。

コマノには子供の頃からの親友がいて(ホントにただの親友)
こいつがまた天然だけど本当にいいやつで、コマノのことよくわかってる。
なにかに悩んでいるとは思ってもよくわからなかった夏樹の気持ちを
コマノの親友がちゃんと気づいてた。
自分が今幸せなことに自信がなくて、どんな些細なことにも怖い・・・
それに気づいてあげた親友、ある意味コマノより夏樹を分かってるかも・・
いつか自分の前からコマノがいなくなることを恐れていた夏樹だったけど
自分のホントの気持ちや抱えてる不安を何もかも吐き出したとき
お互いがまた一歩近づいて、見えない何かで繋がってるように見える夏樹とコマノでした。

いやぁ、びっくりしたのはコマノはコマノとしか出てこなかったけど
最後に名前が明かされたとき・・・時代劇かっ!て思いました。(^_^.)

1

彼のバラ色の人生

好きだから信じられない、好きだから不安になる、好きだからこわい、好きだから嬉しい、好きだから舞い上がる、好きだから知りたい、好きだから知りたくない、好きだからそばにいたい。

すごく恋愛してます。


2

きゅんとします

続き物なので安心して1冊丸々堪能できました。
前の”リンゴと蜂蜜”読んでなくても平気そう。

ナチュラルリア充ノンケ×ネガちょい卑屈ゲイ眼鏡。
BLだけどゲイとかそうじゃないとかで悩んでる作品。
好きだから無条件に幸せになれるわけじゃなくて、いろいろ悩むよねっていう。
ぐるぐる悩んでうまくいかないけど最終的にはちゃんとハッピーです。
BLの恋ってこうだよね~!ってきゅーんとします。きゅん。

がっつりエロじゃないけど全開より描写増えたかな?
エロくてきゅん、より心理描写に心持っていかれます。

2

2014年初

初売りで買いました
前作を知らずに買ってしまったので、前作も買ってから読もうか、どうしようか、と思いましたが、この1冊だけでも満足いく作品だったと思います。
他に持っている秀良子さんの作品と同様、日常の中で、よくあるシーンの中で話が進むといった感じでした。
私はそういう作品が好きなので、とても楽しく読み進められました。
最近読んでいたものが、受けの顔や性格があまりにも女の子っぽかったので、久々に好みのものに出会えたということもあり、大変満足しました。
作中、前巻の事に若干触れているので、やはり1巻目目から読んだ方がより楽しめるんだろうなー、と思いました。1巻目も買ってみたいと思います(笑)

2

夏樹の目線も、コマノの目線も

どっちかだけじゃなく、2人ともどんどんハマっていく過程が良かったです。
前作で完全には伝わって来なかった2人の魅力がいっぱいでした。
「お前が好きで 好きで 好きで 世界を憎んでしまいそうになる」で涙腺崩壊。
末永く幸せでいて欲しいと思える、本当に良いお話でした。
今もたまに読み返します。

3

は、はずかすぃ~ですな

人気の作家さん。やっと読むことができました!
続編・・・と言う事は知りませんでしたが楽しく読めました。

いやしかし・・・

はずかスィ~!!!


他人様の恋模様を覗かせて貰ってる・・・という感じ。

恋人との付き合い初めって、たいていこんな感じじゃない?


嫉妬とか気持ちのすれ違い、
好きすぎて怖い、好かれすぎて怖い・・・とかさ。

なんか、若い頃に戻ったみたいで楽しめましたが
何回も読みたいかって言われると・・・・・・・・・・?

意外に受け君の体がガッシリしていることに驚いたり
ほんわか系と聞いていましたが けっこうなエロがあったりで

この作品以外の方が 私には合っていたのかなぁ。

2

恋愛にはまっていく2人

前作「リンゴに蜂蜜」では、恋愛の初期が描かれていました。気になって、ドキドキして、好きになって。
本作ではその後の2人が描かれています。
そう、この頃は、恋愛始まって、一番初めの辛い時だと思います。
どんどん好きになっていくのが怖い、これ以上はまるのが怖い、嫌われるのが怖い、の怖い怖いループ。
同性同士で、トラウマもあったら、余計にその思いは強いんだろうなぁ。

夏樹さんが信じようとしてくれたの、本当に本当にラストの方でした。
私も含め、共感する人が多いんじゃないでしょうか。

そして、主役2人を含め、登場人物の心理描写がとても丁寧にわかりやすく描かれているのも好印象でした。
コマノの友達の話なんかは、他の本ではあまり見られない感情でした。
仲良しの男友達が急に同性を好きになったとしたら、そういう気持ちになるのかもなぁーとしみじみ思いました。

BL読んでることをたまに忘れるような本です。

3

たとえこれが、

 いつか終わる恋だとしても



夏樹とコマノのその後の物語。

出会ってからしばらく後のふたりから、お互いの気持を理解しあうまで。


コマノの軽さに夏樹の重さ
合わないようでバランスのとれたふたり。

夏樹は、いつかコマノが自分から去っていくと思っている。
コマノは、夏樹をどこでも押し倒したいと思っている。



 お前が、いつか俺の前からいなくなるのが怖い
 でもきっとそうなるし、その方がいいと思ってる



今までの経験からか臆病になりすぎている夏樹



 なんで、俺の未来を夏樹さんが決めんの?



ひとりより、ふたりで

それがふたりの出した結論。

2

幸せなのに、切ない。切ないけど、幸せ。

甘いけど、甘いだけじゃない。
切なさ含有率もかなり高めなこの作品。
シリーズ通して読むのがベストだなぁと感じました。

人物の言葉がとてもリアルで
テンプレ的言い回しをあまり感じることなく、
「好き」っていう感情がいろんな行動を生むんだなぁと
改めて感じちゃったりしました。
講義が頭に入らなかったり、
自分から終わらせようと思ったり、
性欲を抑えきれなかったり。
そのそれぞれのシーンに、
胸から首にかけてを締め付けられるような感覚を覚えます。
夏樹の気持ちが辛くて涙。
コマノのコマノなりの優しさとか愛情表現にも涙。

セックスシーンは生々しいけど、
その全部が必要なセックスシーンだと感じるのがとてもいい。
この一冊も、本当に泣きました。

1

コマノ!!

凄く面白かったです!!
まだまだ付き合い始めという感じが今後どうにでも転びそうでドキドキしました。

あとはコマノ。
前作は、チャラいのか意外に普通なのかよく分からなかったんですけど、今作でかなり見直しました。
相手を凄く良く見てて、ちょっとでも引っかかることを決して見逃さない所は普通はなかなかできないことだと思います。
特に夏樹さんにとってはかなりありがたいのでは。
見習わなければ…とすら思いました。チャラいとかどうでもよくなりました。

夏樹さんの可愛さは良く分からなかったのですが、そこがかえってリアルに感じました。
惚れた人にしか分からない可愛さというかツボってありますよね。
特に男性に対して可愛いく感じるツボって人それぞれなのかもなぁと思いました。
私的にコマノの友達が可愛かったですw

3

すとんと、やっと入った。

秀さんの作品やはり読みたくなります

リンゴに蜂蜜の2人には、ひっかかりがなく
通り抜け読みの感じでした

その続きというこの作品。良かったと思えなかった作品の続編をはたしてよみたいのかなと
自分に自問自答しました。

続きがでるくらい人気があること
続きだからこそ描けなかった事があるのかも
と色々理由を、つけながら購入

夏樹にはなれましたが、コマノにはなれず
イラストにはやはり戸惑いながら読む事にかわりなかった

でもストーリーはとても良かったです。
感情も過去もふくめ、やっと夏樹が動いてみえました

リンゴに蜂蜜よまなくても、困らない作品となっていたのは
意図的なのか、どうかはわかりませんが

そういうことね。と胸のわだかまりが、とれた気分でした。

夏樹は非常にしなやかなモロさで
頑張れと応援したくなりましたが

コマノの真っ直ぐなのかもしれない
部分や、コマノ自身の何かは伝わらなかったです

コマノの母親出てきましたが今後又続編が
あっての登場なのでしょうか

母親の登場で、産まれて来た背景みたいなものや
環境は想像できた部分ありますが

特にだから強い何かを感じる事はなく
どう導きたいのかなと考えてしまいました

母親の登場、過去の彼女の話
私にとっては、作品におけるポイントとは
感じませんでしたし
薄まった気さえしました

コマノの友人のあの感じも同じく。

私には疑問が沢山残りました

でも2人だけの登場シーンを繋げると

読んで良かったと思えました
続きあるのかな?

2

甘いだけじゃない

『リンゴに蜂蜜』ではコマノのキャラクターが好きだったけど、お相手の夏樹はあまり印象に残らなかったんです。

でも、こちらのコミックスでは、夏樹の不安な気持ちとか、幸せが怖いとか、がっつり夏樹に感情移入して読んじゃいました。男同士ならではの葛藤や切なさがちゃんと描かれてあるのもいい。
‘思い出をつくろう 幸せな思い出をたくさん それさえあれば死ぬまで生きていけるように’
この一文に胸がぎゅっと締めつけられた。

対するコマノはやっぱりいいキャラクターだよ。こんな奴が恋人だったら楽しそうだよね。いや、でも友達にいてほしいタイプかも。
ズバズバと遠慮なく悪意なく核心をついてきて、悪く言えばデリカシーのない男。だけど、良く言えば真っ直ぐで嘘のない信頼できる男。
夏樹にはこれくらいの男が合ってるのかもね。

ただ甘いだけのお話は嫌いだけど、切なさや苦しさとかもあっての甘さなので、胸やけすることなく読めます。書き下ろしは必見!

2

応援していきたい作家さん

この作家さんでははじめて読みました。
最初の十数ページでは、キャラクターがよくのみこめなかったのですが、
じわじわとキャラのもつ不安や、好きという気持ちが押し寄せてきて
中盤ではすっかり心をつかまれました。
まだ一冊だけですが、信頼できる作家性をお持ちの漫画家さんだと感じました。
  
最後のほうで夏樹が自分のつくるカレーは
まずいと言うシーンがうまいなーと思いました。
成人した男がいうには子供のような駄々みたいなセリフに聞こえますが
それを受け止めて共有しあえるコマノとの関係が
甘くてとろけるような感慨をくれて、
ああ、恋人っていいなあと思わせてくれました。
秀さんの本だったら、これからも安心して買えると思います。

2

イイ味~

まるごと一冊ひとつのストーリー。

いいですねぇ、この2人。
2人とも、とってもとっても味がありますね。
それぞれ、キャラが際立ってる気がします。
2人の心の動きが、読んでいてキュンキュンしました^^

『リンゴに蜂蜜』の続編となっていますが、
『リンゴに蜂蜜』→『彼のバラ色の人生』→『リンゴに蜂蜜』と読むと、
『リンゴに蜂蜜』→『彼のバラ色の人生』で終わるよりも
更に更に、倍も数倍も楽しめると思いました!!

2

メガネ君

前作(があるとここで知りました) を読まずに手に取りましたがまったく問題ありませんでした。

可愛い絵柄で、二人ともほわほわしした大学生なのですが
進むにつれシリアスな空気になっていくあたりがドキドキさせます。
ゲイという自分のセクシュアリティ、過去のトラウマから今ある幸せに向かい合うことができまい…

泣きそうになりながら、笑顔で耐える夏樹君も愛おしいし
言葉は少ないけど彼をすごく大事にしているコマノ君も素敵です。

オマケのエッチシーンはほのぼのして笑えます。
ギャグセンスもなかなか好きな作家さんです。

2

大好きです

一作目を読んだときにはそこまでグッと来るものが
無かったのですが、こちらは本当によかった!
そして前作を読んでいなくても充分理解出来ます。

不安や葛藤から、なかなか素直になれない夏樹さん。
失いたくない、怖い、だけど好きで好きで仕方がない、
という気持ちが溢れていて、ひしひしと伝わってきます。
愛されれば愛されるほど、失うのが怖くなるものなんですよね。

コマノは飄々としていて無神経なようにも見えますが、
不安になっている夏樹さんの気持ちにもきちんと気付いています。
本当にいい男ですね。
夏樹さんもこれからは一人で抱え込まず、もっとコマノに
甘えてほしいなぁ。

二人の心情もとても丁寧に描かれているし、言葉選びも本当に素敵です。
紡ぎ出される、生み出される言葉・台詞ひとつひとつに感情移入出来ました。

何度も読み返しているのに、その度に好きだなぁと感じるし、
いつも魅了されています。
なんというか、ただ甘いだけではないのが良いですね。
同じようなテーマのお話は他にもありますが、この空気感は
秀良子さんにしか出せないものだな、と思いました。

3

全てがツボでした!

1冊まるごと2人のお話だったので、とても読み応えがありました。
コマノの性格も夏樹の性格も凄く好きで(共感できるのは、夏樹の方ですが!)お話を読んでいて
こういう話がずっと読みたかったんだ!!と思いました。

---以下思いっきりネタバレと感想になります---
同姓しかずっと好きになれなかった自分と、今まで女性が好きだった相手との関係は、いつか同姓との恋愛に興味が無くなったら、相手が飽きてしまったら終わるもの。
本気になる前に終わった方が・・・って断ち切ろうと必死に考えてる描写がとても切なくて切なくて・・目頭が熱くなりました。
もう、そう思っている地点で、相手の事が本当に好きになってるんじゃないの?と思ってしまった。

しかし、「まだ戻れる」というシーンで、最初はコマノのことを諦められると言う意味だと思ってたんですが、改めて読むと、コマノが普通と呼ばれる世界へ戻ることが出来る。っていう意味だったのかな。と思ったら、悲しくなってしまって、結婚や自分の子どもが出来ない、こっちの世界に道連れにしたくない。って思ったのかな。好きだからこそ、夏樹の知らない普通という幸せを掴めるところに居て欲しいと思ったのか・・・

過去と現在、台詞も効果音もなく1コマで過去の気持ちが、その次の1コマが現在にリンクしていると分からせる描写は、小説にはない漫画独特の表現のされかたで、ドンッと自分の胸に迫るものがありました。絵柄も自分の好み、ドストライクでした。アナログチックな線に、間の取りかた、トーンによる人物の心理がわかる表現など、本当に素敵だなぁと。

夏樹の「女の子になりたかった訳じゃない」と思うシーンや、「どうやっても自分が幸せになれると思えない」と考えるシーンが・・・何とも言えなくて、これが・・世の中の現実なのかもしれないな・・でも報われて欲しい・・と泣いてしまった。

コマノ視点の話は、夏樹が好き好き好き・・・とまらない!という感じが伝わってきて、これをこのまま夏樹に教えてあげたい!安心して。こんなに好かれてるから!と余計なお節介をやきたくなりました(笑)

後半のカレーの話にも、ジワっと暖かさと優しさとか色んな気持ちになれました。この本を読めて良かったです。(最後の4コマ面白すぎました・・・我が家にも夏樹さん欲しい・・・)

5

ただふたりの幸せを願う

「リンゴと蜂蜜」の続編です。
コマノと夏樹の話です。
前作では軽々しい言動(発言とたたずまいの軽さ)が目立っていたコマノですが夏樹を思う気持ちが本物で嬉しかったです(笑)
コマノの友人もびっくりドキドキしながらもとてもいい人でしたね。
過去の傷の深さに怖がりながらもコマノを求める夏樹がとてもいじらしかった・・・。
ちらり、コマノのお母さんが乱入したりして、ちょっとドキッとしましたが・・・。
コマノを信じてコマノに幸せにしてもらってね。

1

夏樹の笑顔がかわいくて、切ない


「リンゴに蜂蜜」続編とのことですが、先にこちらを購入しました。特に問題は無し。
けれど確実にそちらも読みたくなって発狂しそうになるので、同時購入をお薦めします。(電子書籍好きじゃないのです…)

一見チャラそうな後輩コマノと生粋のホモ・夏樹先輩。

押せ押せで猛アピールしてくるコマノに「好きじゃない」と口にしたことで、自分で自分の本当の気持ちに気付いてしまった夏樹。
嘘つきはコマノではなく夏樹だった。

コマノは夏樹の顔が超好きだと言う。もちろんそれだけではないけど、夏樹が男の身体でも好きだと言う。
でも夏樹は違うのだ。顔が好きでもその人が女性の身体であれば、恋愛できないんだと思う。
それが夏樹にとってコマノが「宇宙人」である証なんだろうなぁ。

でも結局異性も同性も他者であることには違いないから、ある意味みんな宇宙人相手にしてるんだよね。それが恋愛なんだと思う。
私は異性としか恋愛したことないですが、夏樹に共感できる部分はすごくありました。

理解出来なくて不安で信用できなくて疑って、全部を知りたくなる。


夏樹が吐露する場面が痛いです。
「どうしたら男に相手してもらえるのか」を小さな時から考えて続けて生きてきた夏樹の初恋(と、私は認識してます)が、コマノのような人で本当によかった。
ちゃんと夏樹の内面と真正面から恋愛してくれる人で、よかった。




そして私自身、この二人に出逢えてよかった。
文句なしの神作品です。

7

彼らのバラ色の人生

夏樹はコマノと出会って光が見えて。
コマノは夏樹と出会って更なる道が拓けた。
2人の話を読み終えると、交差しない筈の人生が何かをキッカケにして絡み合う事ってあるんだなぁとしみじみ感じました。

前作「リンゴに蜂蜜」ではそれほど秀さんの良さを感じませんでした。
元々絵柄が好みじゃないというのが一番かもしれません。
「リンゴ~」を読んでからだいぶ経ってこちらを読んで、なるほど秀さんの絵柄だからこういう雰囲気を好きになれるのか、と実感した自分が居ます。

コマノを好きだと思えば思う程、夏樹は苦しくなってセーブしようとして。
きっとコマノが元々自分と同じ性癖や嗜好だったのなら深くも考えなかったのかもしれない。
そうではないからこそ、手放しで彼の好意を受け入れられない。
そう予防線を張っても、コマノは近付くばかりで、もうどうしたらいいのか分からなくなるのだと思います。

一方コマノは、ただひたすら好きだと言う単純な感情を真っ向からぶつけていく。
自分の気持ちを分かって欲しいし、笑った顔が見たいし、一緒に居たい。
凄く単純で凄く難しい事を、夏樹に向けている姿に本当に好感が持てました。
だからこそ、通じて欲しいし、夏樹の気持ちもしっかり欲しいし、掴まえたら離したくないし、どいつもこいつも夏樹を好きだったんじゃないかって思っちゃうし。
しまいにゃ「どこでもかしこでもひん剥いて突っ込みたい」と来たもんだ(笑)

きっと本来は、夏樹みたいな性格って、コマノタイプは苦手だと思うんです。
でも苦手だと思うのには二通りあって、生理的に苦手だと思う人間と、極端に心が持って行かれるから何となく苦手だなと思う人間。
それはきっと夏樹にとって後者の意味が強くて、そのうち心が捕らわれて、目が離せなくて好きになってしまう。
当たり前の事なのに、それは当たり前の事じゃなくて、心が痛くて辛くて苦しくなるから怖くなる。
臆病で保身的だけど、それも当たり前の気持ちだと思うわけで。

コマノの友達の、「いつもより何倍もさみしい」にもぎゅんとなりました。
何とも言えない気持ちにあらわれ。
ずっと昔から知っていた友達の変化。自分には分からない感覚に、彼は幸せそうな顔をする。
少しセンチメンタルで、でもどこかほんわりとするような、そんな感情に共感。


ずっと自分だけが怖いと思っていた気持ちも、抱え込むとコマノも不安だと言う事を知った。
自分だけがこんな思いをしている訳じゃない、相手も自分を想ってくれている。
そう知れただけでも、もう夏樹は、世界を憎く感じなくて済むんじゃないかと思います。
幸せだとこっそり思えて少し笑ってしまうような、そんな日々が夏樹にもコマノのも待っている筈。

秀さんの作品を好きになれて良かった。
そんな気持ちになれた作品でした。

1

好きすぎて切ない

コマノと夏樹は恋人同士ですが・・・
子供のころから、自分の容姿やゲイである事にコンプレックスのある夏樹は、
ノンケのコマノとの恋愛が、恐くて不安で仕方ありません。
辛いトラウマのせいで傷つく事を恐れるあまり、
夏樹はコマノから離れなければとグルグルしていた所に、
コマノの幼馴染から、夏樹はコマノの中学時代の彼女に似ていると言われます。

コマノの事が本当は好きで好きで仕方がないのに、
コマノの気持を信じ切れずにどうしても一歩を踏み出せない夏樹の葛藤が、
すごく共感できて切なかったです。
自分のコンプレックスを泣きながら夏樹にぶつけ、
「自分が幸せになれるとは思えない」のセリフの一コマが、痛かったです・・・
やっと想いを通じ合わせてのエッチは、良かった!
今までの人生が辛かった分、夏樹には幸せになって欲しいと思いました。

表題作は、コマノ視点のお話。
私は攻め様目線のお話は大好物です!
コマノが、どれだけ夏樹を好きなのかが伝わってきます。
そして、夏樹がなんだか色っぽい~
コマノがエロエロになっちゃう気持も分かります(笑)

最後、コマノのお母さんが出てきますが・・・
実は私は秀先生の描く女性キャラが好きではありません。
女性がもう少し魅力的にだったら、もっと評価が上がるんですが。
そして巻末の書き下ろしで、やっとコマノのフルネームが判明します(笑)

2

コマノがオカシイ件

「リンゴに蜂蜜」に引き続くバカップルのお話。
コマノが「次はチ○コ突っ込ましてね」って言ってるコマで、
あまりにも直接的でずっこけそうになりました。

コマノ、人がいるようなところでも平気でキスするし、ここは日本ですよーと言いたくなります。
ラブを見せつけるなぁ!!と言いたくなるほどのバカップル(笑)

でも夏樹さんもたいがいコマノの事好きすぎて盲目だし、本当にお似合いですよあなたたち。
でも人前とか日本男児的に許せない奴です。

2

もどかしい恋

リンゴに蜂蜜を読んだ後に読みました。
みなさんも書いていますが、彼のバラ色の人生だけで十分に楽しめます。

この二人は本当にもどかしいです。
夏樹がコマノのことを大好きで大好きで大好きで大好きで、
コマノも夏樹のことを好きになってくれてるのがわかるのに、
傷つくのが怖くて、自分の思いを閉じ込めたくなるのは、
やっぱりBLでしか味わえないじれったさだなと思います。

秀先生はそういう描写がすごくうまいと思います。
見ているこっちがわくわくさせられます。

すぐに受け入れられる恋じゃないからこそ、
迷うし、辛い。
やっぱりBLっていいなと思える作品でした。

1

これ一冊でも楽しめる

そんな作品です。
というのは、実は私も、前作の「リンゴに蜂蜜」を読まずに
間違えて先にこちらの作品を購入してしまいました^^;
読み終わるまで気づきませんでした。うっかり。
しかし、読んでいると夏樹さんの心情が痛いぐらいに伝わってきて
切ないやら萌えるやらいったい私をどうするつもりですか先生!!!って感じです。

秀良子先生の作品は
その人の心情や動作や心の動きを
繊細に描いているのが特徴で、胸がキュゥッてなっている方がほとんどではないでしょうか?笑
こちら単体で読むのもいいと思いますが
リンゴに蜂蜜を読んだ後に読むのもおすすめです。
っていうか続編なので、是非一緒に見てほしいです。

前作のように、そして過去にあったように
コマノに嫌われるのが怖くて不安で仕方がない夏樹さんがとっても可愛いのです…。
メガネのレンズのおくから見える目が好きです。素敵です。
そして、リアルが充実してるといいますか、
夏樹さんとはまた違ったタイプの人間のノンケのコマノ君。
この子がまたすごくいい味を出していてですね…←
夏樹さんのこと大好き大好きでまさに「犬」ですね。
コマノの「ちんこがいてぇ・・・」 そして夏樹さんの「びょ、病気?」には
思わず声をだして笑ってしまいましたww

いろいろ書きたいことはありますが
御手に取って読んでいただけるのが一番かと!
買って損はないんじゃないでしょうか!
と 私は思います^^

2

カレー部 再び

うわあ いちゃいちゃラブラブですなあ。
これほどまでに甘くなるとは・・・・。
甘~~~~~~~~~~~~~~~い!!
辛口も欲しいですよ!!
ピリッとスパイスをもっときかせてほしかったなあ。
話は面白いです。
ほんわかした気分になれます。
ここが平和な日本でありがとう!!
感謝の心を忘れずに!!
攻めが受けの事をすっごく好きになってるよ。
受けはネガティブちゃんなので強引な男の攻めとはとてもお似合いだよ!
自信持ってね!

4

確かに・・・神かなあ・・・

どの作品も評価が高い秀良子先生
前作から引き続き、どストレートな大学の後輩(ノンケ)×心配性のゲイの先輩

受けの不安な気持ちが私にはよく分かります・・・
何を考えてるのか、いつもいつも表情ひとつ変えずにグイグイグイグイ直球でくるヤツが相手だと、どこまでが本気でどこまで信用していいものやら不安になるってなもんです。

しかしだからこそ、
全て真意で、自分のせいで余裕のない表情をしているのを見せつけらちゃうと、
とんでもなくたまらなく「好きだ」と思っちゃうんですよね~(誰。)

二人の変にBLBLしてない関係とか、攻めくんの得なキャラだとか
いろいろなものが相乗効果されてとっても世界に引き込まれてしまう
そんな作品です。面白かった・・・といか読み込んじゃった(笑)

今回は攻めの人真意がわからずもんもんと一人で悩んじゃう受けの心情がメインですが
最終的に「結局ラブラブでした☆」って感じがとても気持ちよかったです。

おすすめ^^

2

二人の恋を応援したい

秀良子先生の作品は初めて読ませていただきましたが、面白かったです。

今までの経験から自分が幸せになれるはずがないと諦めているゲイの夏樹と、言動が軽いストレートのコマノのお話です。

完全に好きになってしまった後に振られることを恐れる夏樹を辛抱強く口説くコマノにあっぱれです。

今までさんざん傷ついたためか、他人の反応に過剰に反応してしまう夏樹がいじらしくて切なくなりました。

夏樹は繊細で傷つきやすいので、これからもグルグル悩んで一人で泣いちゃうことがあるでしょうが、そのときはコマノが抱きしめて安心させてあげてほしいです・・・まぁ、この二人なら何があっても大丈夫な気がします。

1

まずいカレーなんて無いという名言

リンゴに蜂蜜とあわせて購入。秀良子さん初読みですが、これは神でした

絵柄的に、さらっとした空気の軽い話なのかな?と思って読み始めましたが

いやはや

個人的に夏樹のモノローグが重くてツボでした。



BLによくいるうじうじぐるぐる悶々と悩んで勝手に自爆する受け(苦手なんですよね…)のカテゴリなのかもしれませんが

夏樹は、ネガティブで思い詰めるけど、最初から諦めている。コマノとの関係も『いつか終わる』と冷静に思っている。

ゲイであるということで、悲しい思いをたくさんしてきた、どこか自分は幸せになれないんじゃないかと思っている彼が

コマノと出会って、愛されて幸せを感じる反面、失う恐怖に怯える

どこにでもいるような平凡なふたりの話ですが、自然と惹かれあって、お互いを大切に思ったり

夏樹が自虐で駄目になりそうになった時(←これがすーげーかわいい。布団かぶって涙目かーわいい)

コマノがただ純粋に好きだと引っ張りあげてくれるような。


何気ない日常が丁寧に書かれ 読み終わったあと、ほんのり優しい幸せを感じる作品でした。起承転結の結がすごく上手。



とにかく夏樹かわいい。夏樹かわいいですよ。

3

そのごの二人

うん。もう。ね。好きだよ全部(*'▽`人)゚.:。+゚
リンゴ蜂蜜~から~な二人の続き。
間が空くとすっかり忘れてしまう吾輩でありますが、今回は2冊まとめて読めたのが一番の幸いでした。
ありがとうございます。
カレーから始まった二人の関係。
ノンケ×ゲイ。
どんなに好きだと言ってくれても、もとはノンケ
異質なものと蔑まれた過去、女と結婚すると言われた過去。
苛む心。裏腹に~な攻。

なんだかんだでな、ワンコよろしく、まっすぐストレートで
愛してやまないが全面な攻の勝利だと思うわけさ。
はずかしげもなく「好き」だと言えること
友達に隠すわけでもなく
校内で隠れるわけでもなく
そんなだからこそ、周りもなぜか素直に受け入れてしまうというな。
どんな不安も「なんてことない」に変えてくれるパワーがオイシイ一作でした。

ヘタな感想ですが
気持ちはお腹いっぱい、美味しくいただいた1作。
文句なしに好き。
というか、りんご蜂蜜のタイミングの話wちょw

3

コマノと夏樹が愛しくてたまらんです…!

コマノと夏樹、素敵なカップルのお話がまるまる1冊で、とってもとーっても大満足です!
もう胸キュンしすぎて激萌え通り越して悶え…!
発売してすぐに購入していた作品だったのですが、なんで今まで読むの後回しにしてたんだ
わたしのバカッ!!…というぐらい、表紙を撫で撫でしちゃうくらい(←キモい)とっても
素敵な作品でした~!
まっすぐな愛を示すコマノに、ネガティブで、あれこれ1人で抱え込んじゃう夏樹。
これこれ!これだからBL読むのやめられんのですよ~!
とってもいい気分で読み終えることのできる作品でした。この気持ちをどう伝えたらよいか…!とにかく、キュンです。ときめき度120%です。良子先生の独特なタッチの絵柄がまたさらにキュン度を倍増させてくれます。これから何度も何度も読み返す作品になりそうです!「リンゴに蜂蜜」のドラマCDもめちゃめちゃ期待です。今から楽しみ!
余談ですが、夏樹がボーダー柄がよく似合うこと似合うこと…!

『こんなのハマんない方がどうかしてる』というコマノの夏樹への本気っぷりに
ドキドキし、夏樹にキュンキュンしてるコマノの若さにこっちもキュンとしたり…
悩んで悩んで、ここで踏みとどまらないと、これ以上好きになる前に離れようと
決めた夏樹がやっぱり好きだと自分の正直な気持ちを告白して、コマノはコマノで実は
いろいろ我慢してて、夏樹の必死の告白に(我慢から)下半身が痛いと蹲って!それを
病気?と返す鈍感夏樹にニヤニヤしつつ、その後結ばれる彼らにドッキドキなのです。

ただゲイとノンケが出会って、『お前だから特別なんだ』と結ばれてめでたしめでたし♪
ではなくて、きちんと自分自身やトラウマに対する葛藤とか迷いとか不安がきちんと丁寧に
描かれていて、だからこそ幸せになっていいんだよ、夏樹!と心の底から応援したく
なります。

夏樹にどんどん夢中になって、『正直どこでもかしこでもひん剥いて突っ込みたい』と
コマノのがっつく姿にニヤニヤしつつ、『とびきり幸せな思い出をつくろう、それさえ
あれば死ぬまで生きていけるように』といつも1人で悶々考えて自己解決させてしまう
夏樹に、『好きで、好きで、世界を憎んでしまいそうになる』という夏樹に、
ちょっと待って夏樹ー!と思っていたら、いい男コマノはちゃんと夏樹の不安に気づき、
『俺の未来は俺のもんなんだけど、俺の気持ちを無視して勝手に決めないでよ』と
夏樹の不安な気持ちを優しく包み込んでくれました。くーっ、イイネ!(誰だ)
もう夏樹にコマノ、2人とも大好きだーっ!良子先生ありがとう!と声を大にして叫びたいぐらい愛しい2人でした。
欲を言ってしまえば、もっともっと2人のラブラブっぷりが見たいです~!

5

とろとろの甘々だけどキュッとほろ苦い

これは『リンゴに蜂蜜』の続編というか、正確に言うとあいだと続編。
時系列的にしてみると「リンゴに蜂蜜」「うそつきは恋のはじまり」「渚の青いパラソル」「彼のバラ色の人生」「おいしいカレーの作り方」となるので、2冊を交互に読みたくなりますね。
それにしても前作の、大学生のくせしてほんわか甘酸っぱいテイストに比べると、コマノが本能むき出しにして突っ走ってますね。「正直どこでもかしこでもひん剥いて突っこみたい」というモノローグ。重症だなそれ。
私としては秀さんがここまでエロくさいシーン描かれると思わなかったです。
ノンケのコマノに言い寄られても、好奇心が満足すれば自分かられていくんじゃないかという不安に苛まれてるわ、ゲイでマイノリテイであることのこだわりとコンプレッックスたっぷりだわで、どこまでもネガティブななっちゃん。
それが段々と前向きになり、コマノとも向き合い、過去のトラウマからも抜け出して…喩えるならば、暗く鬱々とした場所から陽の当たる場所にじわじわと出てきた感じです。引っ張りだしたのはコマノだけど、最後には自分の強い意志で。
秀さんの作品の中で、やっぱりこのシリーズは別格だな~。特に大きく盛り上がるようなとこはないし、セリフもモノローグも少ないんだけど、いちいちが胸に迫ります。
陰影のつけかたのセンス、コマ割で作る絶妙な間合い、あっさりした絵だけど、パーツなんかも変なデフォルメがない分すごくリアルだから、濡れ場にも臨場感があるんだなきっと。
しかも相変わらず体型描写に容赦ないです。コマノママの裏腿の肉付きとか背脂の乗り方とか!
しかしママよ、いやようこさんよ。母なら気づいたんじゃないだろうか。二人の関係を…
だって先輩が部屋にいるのに今まで寝てましたみたいな布団も変だし、なによりも部屋がもんやり臭でこもってたはず(笑)
変なのに引っかからなやいいという牽制や、彼女がいるのかという質問は、完全に意地悪だなあれ。

扉絵でなっちゃんたらコマノのミカンむいてやってない?と思ってたらやっぱそうだったことが判明して嬉しかった4コマや、コマノの予想外の本名も最後に用意しておいてくださり、漫画好きのツボを熟知してらっしゃるなあと、そんなとこまで大満足の一冊でした。

4

幸せすぎて怖くなる

前作の「リンゴに蜂蜜」の続編で、その後の二人の関係を描いてる作品。

前作ではっきりした関係になったのかどうなのか、気になる二人です。
受け様の性癖へのかなり根強いネガティブ思考は、攻め様の本気なのか軽さなのか
解らない性格もあって若干ポジティブに変化したような気がしたのですが
まだまだ、受け様は過去を引きずっている感じでしたね。
相手がノーマルだから余計に色々不安になってしまう感じですよね。

攻め様の場所も選ばないスキンシップに受け様はビクビク状態で、必要以上に回りを
気にしてしまうのです。
子供の時からのトラウマみたいな性癖への感情が攻め様を好きになる気持ちに
ストップをかけて、前に進めなくなってしまってる。
過去の出来事が受け様を臆病にさせているんですよね。
攻め様の本気を信じきれなくて、好きになって捨てられてしまうのではと疑心暗鬼に
まるで小動物みたいにビクビクしてる姿に萌えるんですよね。

そして攻め様、軽いノリで友達も多くて、でも結構本気で受け様が好きなんでが
そんなノンケだから受け様は自分に自信が持てなくて、攻め様に対して微妙な距離を
でも、攻め様は一見すると気まぐれなにゃんこちゃんだと思ってたけど
受け様にのめり込むようにワンコに成り下がって身体全部で愛情表現なんです。
そして今回はエロ度も意外にあるのですよ~
二人とも恋してるって感じで不安になったり舞い上がる程幸せだったりと
とっても素敵なストーリーで前作よりも更に楽しめる作品です。

1

私的に2012年上半期暫定1位作品!!

「リンゴに蜂蜜」も勿論大好きなんですが、
メンタル面でも切なさ倍増、エッチ増量で
文句無しに神作品です!!!

これを読まなくてどうするよ!!という、
かなり押し付けがましい事を言ってしまいます。
なんだかすみません。
でも布教活動したいくらい素晴らしいんですよ!!
秀さん凄いんスよ!!
凄すぎて打ちのめされました。
それはもう秀さんに平伏したいくらいに。
(おかしいな。どちらかというと私はSなはずが…)

ノンケのコマノはお調子者で
ただ単に興味だけで夏樹に近づいたもんだから
夏樹は当然溺れるのが怖くて
今までと同じように終わる恋だと自分に言い聞かせます。
ところがどっこい、お互い好きになる気持ちは止められなくて…。

夏樹はあまり自分の気持ちを表さない分、
一人でぐるぐる考えちゃうんです。
「おとこおんな」と好きだった人に言われたり
気持ち悪いって遠巻きにされたり、
ツライ過去がそういう夏樹にさせたのでしょう。

思いっきり対極にあたるコマノ、
デリカシーないのかと思いきやそうじゃなくて、
コマノなりに夏樹の気持ちに寄り添おうとするのがいじらしい。
あと、若者らしくがっつくのが良いです!!
いつでもどこでもしたくなっちゃうあたり、
夏樹にゾッコンなんだなーと嬉しくなります♪
夏樹の周りをいちいち全部気にしたり、可愛い!

夏樹は…何でもかんでも可愛いので、
ここではもう表現出来ません!(断言するなよ)
とにかく読んでいただければわかります。
どれだけ夏樹が切なくて所々哀しくてちょっと抜けててエロいかを!!!

ドラマCD化されるそうなので、
秀さんにしか描けない空気感が
そのままだったらいいなぁと願いつつ
楽しみにして待ちます♪







8

ただもう、愛を叫びたいだけ。秀良子様、BL描いてくれて有難うございます!

秀良子さんが怖い。
ヤバイ。
どこまで好きにさせる気なんですか。

この作品の何もか、全部好き。

「相手が大好き」っていうのが伝わってくる。
「恋愛」のリアルが伝わってく。

問答無用でキュンキュンしてしまう。
物足りないと思う事が何もなかった。
最初から最後まで、これでもか!って位、男同士の恋愛だけを秀さんは描ききって下さった。

「BL」ってこんなに切ないモノなんだ、と再確認させられました。

て言うか、 夏樹さん、貴方が幸せなら、それで良いよ。
ナミダガデル……。

あと、エチ。
御免なさいなんですが、秀さんはエチが描けない方なのかと思ってました。
もし、エチがあったとしても、「BL漫画として無理矢理作品にねじ込みました系のエチ」になるかと思っていたけど……
私はなんと愚かだったのか!!

読み終わった今思うのは、秀良子は秀良子であり、秀良子でしかなかった、という事。

て言うか、そう、この作品にエチはやっぱり必要不可欠で、秀さんは読者にそう思わせる作品をしっかり描いてらっしゃる。

一言で言っちゃうと、この作品、何の文句の付けようも無く、最高でした、という事です。

やっぱりBL読むのは止められないな、と改めて感じさせてくれました。

夏樹さん、コマノに出会えて良かったね。
コマノ、夏樹さんに出会えて良かったね。
私は君達に出会えて本当に良かったです。

あぁ、好きすぎて狂っちまいそうだよ。

貴方のお陰で今日は最高の、Yeah!めっちゃホリディ…

秀良子さん、至福の時を有難うございました!!

最後に。萌の叫び。
この作品の表紙、読後改めて見るとめっちゃ萌える!
愛しむ様に、すがる様に、隠す様に、見せつける様に、コマノを抱き締める夏樹さん。
当たり前の様にそのポジションにすっぽり収まり、不敵な笑みを浮かべるコマコ。その目が語る。「この人、俺のだから。」
もう、本当、胸がはち切れんばかりにキュンキュンだよ!
あぁ、やっぱもうダメ手遅れ。
クレイジーフォー・ユー。
センキュー!センキュー!

13

恥じらう夏樹がと〜っても、エロカワなんです!

過去に味わって来た苦しみがあるから
男同士の葛藤もゲイだと言う葛藤も勿論捨てきれないけれど
でも幸せになりたい気持ちは同じ、
やっとおとずれたささやかな幸せに今だけでも浸っていたいと思う気持ち
BLとしては王道で永遠のテーマだと思うけれど、
それがこの夏樹の可愛さと、コマノの優しさで
キュンとなる切なさや楽しさがギュッと詰め込まれていて良かったです

そんな葛藤を持ちながらも好きな気持ちは止められなく、
それに好きになってしまったから
失いたく無い気持ちが大きくなればなるほど苦しい、
だけど好きだから触れられると嬉しい、でもちょっと恥ずかしい

こんな夏樹が可愛くて可愛くてしょうがなかったです。

そんな期待しちゃダメという心があるけれど、コマノの積極的な態度に期待はしてしまう
その気持ちに何処か甘えていた部分もあったと思う
このままでいたら傷つかずに愛されている感が味わえる的な部分が....。
逃げていたから追いかけられていた安心感に

でもコマノの想いを失いそうになって、一瞬傷つく事を恐れた夏樹だけど
今迄コマノがみせてくれた好きと言う気持ちや、与えてくれた幸せを考えた時に
それは信じていい事だったんじゃないかと、
もっと信じて自分の気持ちを言っても良かったんじゃないかと

だから逃げてばかりいた自分の気持ちに、コマノに甘えていた自分の気持ちに
やっとこれじゃダメだと思えて....。

夏樹にしてみたら一大決心だったと思う!
コマノを失うかもしれないという
そんな崖っぷちな気持ちに背中を押されて....。
やっと気持ちをぶつけられて良かったと思えた瞬間でした。

その後はお互いの気持ちが通い合った上での幸せ、た〜っぷりな二人が
ちょっとガッツキながら求め合うから、萌えて萌えてしょうがなかったです。

独占欲も出て来て、ちょっと強くなった夏樹と、
素直になって益々可愛い夏樹にべた惚れのコマノの優しさがあるので、
たまに危うさも見え隠れするけれど、
きっとこのまま幸せだと思える良いラストでした。

7

コマノデカワンコになる☆

前作『リンゴに蜂蜜』のコマノと夏樹の話でまるまる一冊です♪
前は、お付き合いを始めるきっかけと、夏休みの甘い風景の2本でしたが、
この本には時系列的に、「リンゴと蜂蜜」と「渚の青いパラソル」の中間にあたる『うそつきは恋のはじまり』、「渚の~」の後になる表題と「おいしいカレーの作り方」という順序になっています。
どちらかというと、彼等の関係をより掘り下げた内容にはなっていますが、若干コマノが下半身脳を発揮して暴走しているラブ甘な話なのかもしれませんね。
それに、夏樹が後追いで追いついて言っていると言う、暴走ワンコ年下攻めとヘタレ意地っ張り年受け受けという組み合わせでしょうか♪
開き直れば夏樹のほうが男前で、コマノのほうが甘えん坊のやんちゃ坊主風味。
そんな面もクローズアップして主人公達の魅力が増します。

表題は前述した、夏休み後のお話ですが、
いかにコマノが夏樹にメロメロなのか、という
夏樹が好き、全部好き、触りたい、知りたい、側にいたい、バカエロワンコ全開の短編ですw

『うそつきは恋のはじまり』は、夏樹の一皮むけてネガティブから脱却するお話です。
コマノに好きと言われても、お付き合いしていても、同じ言葉を返せない。
ノンケだからいつかは離れて行ってしまうんではないか?っていう不安。
子供の頃の好きだった女子の話を聞いて、やっぱりと忘れようとする夏樹だけど、余計にコマノが気になって、気になって、そしてとうとう自覚するコマノが好きという気持ち。
声に出した時、それは確実なものになるという、
でもね、ちょっとラストがせつないんです。
前向きになれるだけ、それだけ彼はトラウマを克服できたってことですよね。

『おいしいカレーの作り方』は夏樹にコマノへの執着と愛情が見られて、大変にニヤけてしまう冒頭だったりする♪
そこへ、コマノの母親が来て、彼女の話なんかするんだけど、夏樹はヘタレながらもコマノが好きだから、自分で選んだ男だから、って前向きに行こうとするんですよ。
彼の「お前が好きだ、世界を憎んでしまいそうになる」帯にも書かれたこの気持ちが、彼の愛情の深さと、マイノリティであることへのこだわりとの裏腹の二面性に向き合うものとしての切なさを一言に凝縮した言葉だと、胸に深く響きます!
返すコマノのセリフも「俺の人生はオレのもんだけど、勝手に決めないでくれよ」って、ベタなんだけど、何故か心に響きます。
うっとうしくないし、やらせっぽくないし、とってつけたセリフでもなく、心からって、その朴訥とした絵柄も相まって、切なさと温かさが一気に押し寄せてくるのでした。
結構面倒くさがりの汚部屋住人である夏樹が、コマノの為にカレーを作ろうとしてるけど、全然おいしくないと、見た目凄く君が悪いんですケド(爆)しかし、落としましたね!
本当に不味くないのかなw

かきおろしの4コマでコマノにはとてもかわいらしい夏樹の実体が!(爆)
そして、コマノの下の名前が!

この東京漫画社の本は、他の出版社の本に比べて大人度が高くてエッチ度も濃いので、他作品と違った味わいがあります。
そしてなにより、このくにゃっとした線が繰り出すエッチがいかにエロいのか!?
え、夏樹がエロいんですかねwww
そんな楽しみもあります。
筋やテーマとしては、きっと色んな作家さんが描かれてきたテーマだったりするのでしょが、そこに秀良子さんの絵柄で表現されるとこんな味が出るんだ!という作家さんの個性が非常に反映された王道なんだと思います。
でも、秀さんだからいいのですよね。
それにしても、コマノの性格が一番最初の頃と思うと随分な変化を見せたのが面白いし、
あと、コマノの友達、、、ひょっとしてコマノが好きだったんじゃないだろうか?なんてちょっとニヤニヤもw

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