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表題作小説家とカレ

高槻将悟、今春から電子機器メーカーで働く新社会人
芦原景、大学在学中デビューした小説家(三年目)

あらすじ

横暴で尊大、口を開けば悪態ばかりの幼なじみ――小説家の芦原(あしはら)は、そんな高槻(たかつき)にずっと片想いしている。けれど高槻は、昔からなぜか小説を書くことに大反対!! 「おまえの小説なんて絶対読まない」と言っては、執筆の邪魔をしにやって来る。それでも時折武骨な優しさを見せる高槻が、芦原は嫌いになれなくて…!? この気持ちを知られたら、きっと傍にいられなくなる――大人同士の不器用な恋? 

(出版社より)

作品情報

作品名
小説家とカレ
著者
渡海奈穂 
イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199006777
3.4

(35)

(3)

萌々

(16)

(11)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
117
評価数
35
平均
3.4 / 5
神率
8.6%

レビュー投稿数12

良い男過ぎる当て馬

1冊丸ごと表題作です。

芦原(受け)は小説家。大学生にしてデビューを果たし、卒業後はプロとして活動していますが、隣人で幼馴染の高槻(攻め)は小説なんて書くなとずっと言い続けています。会えば衝突してばかりの関係に疲れる日々の中、デビュー作品がドラマ化されることになり、主演俳優の四方堂が芦原のファンだと近づいてきて…という内容です。

芦原と高槻の膠着状態に、四方堂が入ってきて、臆病な芦原の背中を押し、恋敵である高槻を炊きつけて、二人のキューピットになります。四方堂とくっついでも良かったんじゃないかと思うくらい良い男でもったいなかったです!四方堂に恋するキャラとかいて、今後を思わせるエンドが欲しかったですね。

高槻が四方堂に嫉妬しているのは分かったのですが、言葉のチョイスがいまひとつ。あえて芦原が傷つくセリフを選んでいるんじゃないかと思うくらいで、高槻のどこを好きになったのか納得できませんでした。パソコンやストーカーで世話をしてくれる以外にも、ああ、いい男だと思わせる場面が欲しかったです。もっと不器用で口下手なキャラだと良かったかもしれません。優しい四方堂は素敵だけど、でも…!と感じられなかったのが残念でした。

攻めである高槻の発言がキツく、優しい王子様タイプの当て馬・四方堂がフラれるという、王道パターンなんだかちょっとズレてるんだかという作品です。全体的には切なさよりコミカルに近い雰囲気で読みやすいです。甘くないイジワル攻めが好きな方にお勧めします。

1

ニアホモな幼馴染

幼なじみのちょっとニアホモっぽい恋



以下
ネタバレしています。
お気をつけください。

………………………………………………………………


幼馴染のすれ違いの恋。
小説家の芦原に急接近してくる四方堂という役者。
二人の親密さに、カレ(高槻)は嫉妬し、それをきっかけに
カレは自分の気持ちに気がつきます。
幼なじみだからと遠慮していた芦原に対して、いつものように「お前は俺のものだ。」とはっきり主張する高槻。
同じ表現者として、「全てがコヤシだ。」という四方堂は、芦原の良き理解者で、自分から当て馬の役をかってでます。
半ば、四方堂に挑発されるような形で二人の気持ちは近づき、本音をぶつけ合いお互いを受け入れます。

読後
どーしてそっちを選んじゃうの〜。
四方堂(当て馬?)の方が趣味も合うし、気遣いもわかりやすいし、優しいし。
そう思いました。


ただ、もし四方堂を選んだら…
これも(仕事の)肥やしだよね(にっこり)と半分冷めたおつきあいが始まりそうだしなぁ。
そうなると始終仕事のネタを考えている人と全部芸の肥やしにしようとする人組み合わせで、どちらも過労死しそうなきがするなど。
しかも、どちらかが仕事がうまくいかなくなったら、冷たい八つ当たりの応酬になりそう…とまで。。。

なんて妄想もいいところです。笑

結局、割れ鍋に綴じ蓋で
お互いが空気のように存在しあってる長年の相手がぴったりくるのだろうなぁと思いました。
なんだかんだとニアホモのように意識しあってた二人が
あーあ。
くっついちゃったよ
と最後少し残念な気もして…けしかけた四方堂に余計なことをしたな〜なんて思ってしまいました。


幼なじみのほのぼのとした恋を読みたい方にオススメします。

0

如何ともしがたいじれったさ

横暴俺様攻め×天然暴走受け


人物の気持ちや情況が丁寧に描かれているなあと思いました。
無理やりだったり出し抜け過ぎたりと言った展開はなく、
王道に捻りを入れたような新鮮さも感じました。

ただ、途中からスローモーションかスライドショーで
お話を眺めている気持ちになり、このレビューのタイトル通り
とても、かなり、非常にじれったかったです。
ラスト辺りではもうわかった!わかったから次に進もう!
という感じに至り、ちょっと疲れてしまいました。

小悪魔役(?)に終始した「ゲイノージン」の彼、私は一番好みでした。
受けさんも、被害妄想的な側面が強いけど嫌いなキャラではなかった。
…攻めさんはもうちょっとやさしくてもよかったよね。色々な意味で。

攻めさんの方の気持ちの描写がもうちょっとあったり、
二人でのラブラブがあれば文句なく萌をつけられたのですが「中立寄り萌」です。

つくづく自分は三角関係なおはなしが苦手だなあ、、とも思った一冊でした。

0

フェア用にと思ったのですが・・・反省

フェア用の新刊に迷って挿絵買いしたのですが、すごくわかりづらい話でした。
芦原景(小説家)と高槻将悟(サラリーマン1年生)は幼馴染みでそれぞれもう立派な大人なのに口を開けば小学生並み(笑)
景がずっと以前から将悟に片思いしている設定でしたが景の言動からもとてもそうは思えず、将悟は将悟で景の家族には気を遣いますが景には暴言吐きまくり。
大人なのにお子さま並の恋にちょっとがっかり感満載です。
ふたりのキューピッド役を与えられた四方堂くんもいまいち何のためにでてきたのかな~?みたいな。
お気の毒でした。

1

なんか、ちょっと…。

あらすじを読んで面白そうだなーと思って買ってきたはずなんですが………。
ちょっとなんか私には合いませんでした。

うーん。
まず、攻の高槻の性格がちょっとダメだったのかもしれません。
子供っぽいといえば子供っぽい感じともとれるんですが。
最終的にそれまでの高槻の行動とかが独占欲とか嫉妬からくるものだとわかるのですが。
それでも、そのあとも高槻の言葉ってそんなに変わってないんですよね。
偉そうというか上からというか…なんか、そういう高槻の口調のキツさみたいなのが最後まで好きになれませんでした。
せめて、芦原がずっと好きだったことを告白した時にもう少しかわいいところを見せてくれたらもうちょっとは好きになれたと思うのですが…。

それから、受の芦原。
ずっと好きだけど、好きだから言えない。
高槻に小説は読まないと言われて傷ついている部分があったり。
いろいろと好きなタイプだなと思える部分はあるんだけど、この子もなんというか子供な部分はあって。
それが、つい高槻にカチンとくるようなことを言われて言い返しちゃうことになるんだけども。
私はそういうのグッと堪えるて、影で泣くような子が好きなんですよね。

というわけで、攻も受も自分の好みから少しずつ遠かった結果、それほどお話に入り込めなかったのかなぁと。

個人的には四方堂は結構好きかも。
いかにも王子様的な感じもするんだけども。
ただのおキレイな感じじゃなくて。
次に彼がどういう恋をするのかも気になるところです。

1

期待しすぎてしまったかもしれません…

渡海さんの作品で穂波さんが挿絵!?と
意気揚々と読んだのですが…。

私も攻めのタイプがあまり好みでは無かったです。
傲慢なようで、口が悪くてちょっと捻くれてても受けを好きなら良いじゃない、と
思いたかったのですが;

当て馬・ゲイノージンの四方堂は良かったです!
最後も芦原への想いを諦めたわけではないような感じでしたし♪
もう少し芦原へ踏み込んでくれたら嬉しかったなぁ…。
当て馬は強引なくらいが丁度良い。

芦原は、幼馴染に自分の気持ちを絶対打ち明けられないというのがいじらしくて、
高槻に嫌な思いをする事を言われても惚れたもん負けみたいで健気でした。
あと、ふとネタが浮かぶって、作家さんはそういうのやっぱりあるんだろうなぁと。

もしかしたら私だけかもしれませんが、
高槻と芦原はお互いを名前で読んでいたので、
本文中も将悟、景で進めて欲しかったです…。
なぜだか気になってしまいました。すみません…。

挿絵の穂波さんに関しましては、相変わらず大好き!!!
表紙も口絵も満足です!!


3

攻め様が良かった

王道の幼なじみものですが、かなり良かったです。

芦原(受様)視点で話は進んで行くのですが、始めの方では高槻(攻様)がひどいです。なんて奴~って、思うほど芦原には俺様な態度。

こっそり恋心を抱えている芦原が、かわいそう。そこまで、言わなくても…って思います。

喧嘩ばっかりしている二人ですが…、

四方堂(芦原に思いを寄せるイケメンさん。性格もグットで、芦原の事を良く理解してくれます)

…が現れてからは、少しずつ二人の関係が変わっていきます。今まで見えてなかった事が少しずつ見え始めるのです。

そうすると、実は高槻が芦原の為に、いろいろ心配している事なんかも見えてきたりして。

……逆に、芦原が結構天然と言いますか、鈍くて、周りが見えていない事も多いタイプなのだとも見えてきて…

高槻は四方堂が現れるまで、芦原への気持ちには気づかなかったみたいですが、嫉妬したり独占欲によって自分の気持ちが何なのかを知るのです。

言葉が悪くて、俺様な性格に見せておいて、…実は面倒見が良くて、可愛い一面もある。
…そんな高槻は、かなり好きなタイプの攻め様です。実は、芦原に結構振り回されたなんてところも、かなりツボでした。

高槻の可愛い面については、是非ともお話を読んで、キュンキュンして欲しいです。
かなり満足な一冊でした。

1

私的には・・


とても好みな作品でした。
幼馴染×小説家、間に芸能人が割り込む感じ?
三角関係・三つ巴な話が好物の私からしては良いシチュエーションだった気がします!
芦原と高槻の、お互いの気持ちがなかなかかみ合わないのにもどかしさを感じずにはいられなかったけど、そこに四方堂が入って来てくれてなんだかんだ気持ちが通じ合えたことに安堵しました。

でも、四方堂にはもうちょっと強引さが欲しかったかも・・。キスしちゃえばよかったのに!(笑)

1

的を射てる!

結ばれる展開の告白のシーンでの「結局、高槻とは噛み合わない部分が多いのかもしれない。」という件に凝縮されている印象を受けました。我儘な男特有の成長しきれない子供っぽさ見抜けない間抜けさ独り善がりがBL的にはどうだろう?と思う人もいるだろうけども真理です。けれどそういうマイナス面を知りつつも好きなんだという矛盾が良い。だってそういうものでしょ、嫌な部分あってもどうしようもなく好きだしこの恋心は消えないのだからそういう痛みが上手く描かれていると思います。都合の良い様に優しくなるとか、本音の部分では真摯で誠実とかファンタジーも時には良いけどもあまりにもファンタジー要素が多すぎても萌えません。時折はこういう少し痛みがある作品に出合いたいものです。

3

攻の性格が・・・

面白かったですよ!面白かったのですが、
どうも攻の性格が好きになれず、入り込めませんでした・・・。
受である芦原は、攻の高槻にず~っと片思いしているんですが、
どこが良かったんだい?と聞きたくなる程に、
好きになるところが分かりませんでした。

小説家の芦原は、幼馴染の高槻のことがずっと好き。
でも、高槻は、芦原が小説を書いていることが気に入らないし、
悪態ばかりつかれるし・・・。
そこに、小説をドラマ化するということで、芦原ファンと言う
イケメン俳優が出てくることで、高槻が自分の独占欲に気づき
恋に発展するわけです。

高槻にしてみれば、芦原が小説の世界にトリップしてしまって、
自分を見てくれないのが、嫌だったんだろうな~
ガキ大将な性格なんだろうな~と思います。
きっと、高槻視点の短編があれば、高槻の苦悩も
理解できたと思うのですが、
芦原視点であったため、高槻の言動が、
どうも傲慢に見えてしかたなかったです。

こうやって、攻の性格が好きになれなくても、
面白いと思わせる渡海さんがすごいな~と思います。

2

kirara

こんにちは。

ホントに感じたことが同じなのでびっくり、そして嬉しくなりました。この攻、ホントにダメですよね!私も↓でさんざん書いてますが・・・
そして、ラスト2行もまったく同感です。私、渡海さんの攻は好みじゃないことがすご~く多いんですが、それでも文句言いつつ読み続けていますから。

突然のコメント、失礼しました(私、コメントさせていただくのは初めてなんですよ)。

この攻、どうしようもないだろ・・・

渡海さん、基本的に好き作家さんなんですが、どうにも合わない作品もあります。その場合、大抵攻のキャラクターがダメ。

この作品は、『萌×2』をつけたくらいですから、決して『合わなかった・つまらなかった』わけではないんです。景(受)もストーリーも(ついでに『立ち位置・当て馬』の四方堂も入れてもいい)、ホントによかったんですよ。大好き。ただひとつ、将悟(攻)だけがどうしてもダメでした。

もう最初から、景がなぜ将悟を好きなのかが納得できない(将悟の良さがカケラも感じられない)から、その点だけは景にも共感しようがありませんでした。

将悟はまるっきり子どもですよ。たとえこれが高校生同士のストーリーだったとしても幼なすぎだと思うほど。私はこのキャラクターは心底無理でしたね。
もともと『俺様・傲慢』攻は大キライな上、さらに幼稚って、もうどうしようもなくて辟易しました。
ホント、こういう『年だけ大人』見てると、なぜ自分が時々無性に『高校生もの』が読みたくなるのかよくわかる気がします。これも、高校生ならまだ我慢できたかもしれないよ(それでも相当の我慢は必要ですが)。

それと、私は景に同感だと思うことがすごく多かったです(将悟への片思い以外で)。
言ってることや考え方がホントに手に取るようによくわかるんですよ。私も超インドアだし。渡海さんの受キャラクターにはそう感じることがよくありますね。

だからこそ、景を理解しないだけでなく、平気で否定する(少なくとも表面的な言動は)将悟にこれほど腹が立つんでしょう。結局は、小説に景を取られて自分が構ってもらえないからなんでしょうが、それをわかった上でもダメでした。
悪いけど、私は最後の最後まで(読後も)『コイツはイヤだ』としか思えませんでした。『生理的にどうしても受け付けない』レベルです。虫唾が走るってやつ。本気で気分が悪くなりました。

四方堂は、もう出てきた瞬間から『当て馬』的キャラクターではあるけど、(四方堂の一方的な気持ちはともかく)どう考えても恋愛には絡んでこないな、というのはわかりきっていました。それでも将悟が酷過ぎたので、脇で使い捨てる(と言うのもあんまりですが)のは何とももったいないキャラクターだと思いましたね。なんというかおキレイ過ぎなくて結構好きなんです、この人。
それにしても、四方堂が作中で果たした役割は限りなく大きいと思いましたね。ホントに大活躍、なのに報われない・・・

もう読みながら、なんとも複雑な気分でした。とにかく将悟にイライライライラ・・・何度読むのやめようと思ったことか。ただ、それ以外はすごくよかったので、なんとか自分を抑えながら読み進めました。
つまらない・好みじゃないでイライラ・・・というのは珍しくもないですが、面白いのに読むのが苦痛、というのはそうそうないですね。

しかし私はあの『じゃあ』に、怒るより先に呆れ果てて脱力しました。アレのどこが告白だ、大馬鹿者!

あ~、結局『将悟は景が無自覚に好き』ってところに落とすんだろうな~、と思ってたら、これはやっぱりそうだったんだよね?『無自覚』は確かだとして、『好き』まで行ってなかったの?

というのも、なんか私ハッキリ言って将悟があからさまにどうでもよくなっちゃったんですよ。だから、最終的に将悟の想いがどういうものだったのかの検証(?)にも、全く熱が入らないんです。面倒だし興味ない。←我ながらヒドイ・・・

それと、私は四方堂が言うように『独占欲=恋愛』という図式には納得行きません。相反するものではもちろんないでしょうが、少なくとも将悟の感情は『恋愛』には達してないんじゃないかとしか思えませんでした。

奇しくも景が危惧していた『どうでもいい玩具でも取られるとなると~』そのままじゃないのかと穿って見てしまいます。
この2人、これからホントに上手くいくんだろうか、と心配になってしまう。

私は『ハッピーエンド至上主義』ですし、相手がどんなヤツでも『受の幸せ=攻との恋愛成就』なら、多少のことには目を瞑って祝福できるんですが、このCPは正直(祝福は)難しいです。景のためにはコイツじゃないほうがいいだろ、と思ってしまうんですよ。

ただ、あえて将悟の存在を考えないようにすれば(イヤそれ間違ってるから!)、作品としてはすごく好みでした。私はメイン2人のラブは、途中でもうど~でもいいとさえ感じてしまったので、『BL』としてよりも『ドラマ』として面白かったです。正直、純粋に『ラブストーリー』としては『しゅみじゃない』です。『萌え』なんてどこにもなかった。
再読までには時間がかかりそうで悔しいですが(好きな作品は繰り返し読みたい、でももうしばらく将悟には関わりたくない、という意味です)。

これは、将悟のキャラクターを許容できるか否かで捉え方がまるきり違ってくるでしょうね。私は無理です。何をどうしても無理。

渡海さんは、よくこんな風に私を悩ませてくれるんですよね。ホントに、どうしようもない攻書くの上手いなあ、と思いますよ。実際、その中じゃ将悟も大したことないかもね。だから、渡海さん作品は個人的に評価が二分してます、(攻)キャラクターで。
でもやっぱり好きなものはすごく好きだから、次々読むんですけど。

そしてやっぱり渡海さんのあとがきは面白い。

3

ガキ大将みたいな分かりにくい愛情表現

小説家とリーマン、幼なじみでお隣同士で家族同然の二人の不器用すぎる恋のお話。
小説家の受け様は学生の頃に新人賞をとってそのまま小説家になったのですが、
幼なじみでもある攻め様からはいつも小説家なんてやめて真っ当な仕事をしろと
嫌味を言われるんです、そしていつも上から目線で傲慢俺様、最高に口が悪くて
受け様はいつも口では敵わない。
でも、高校生の時からずっとこの最悪に性格が合わない攻め様の片思いしてる。
自分でも呆れるくらいMかと思う程自虐的になりながらも絶対にこの思いを悟らせない
そんな頑なな思いで、貶されて、小説家としての自分を認めてもらえなくても、
それでも近くにいたいなんて思ってる受け様ですが、あまりにも怒りが湧きあがると
その思いを小説のネタに変換してしまうこともしてる。
攻め様との言い争いで、皮肉にもネタが浮かんでしまうのです。

そしてそんな中で、受け様の作品が原作のドラマの話が持ち上がり、時に思い入れも
喜びも感じない受け様は全て編集者任せでいたが、その主演男優の名前を聞いてほんの
少しだけ興味を覚え、制作前にその男優から逢いたいと言うオファーを珍しく受ける。
受け様は攻め様に引きこもりのダメ人間と思われている程、家にこもっているのが好きな
根っからのインドアなんですよね。
そんな受け様が男優に興味が湧いたのは、名前、受け様の主人公と同じなんです。
そしてその名前も実は攻め様からサッカーをしている相手高校に王子なんてふざけた名前のヤツがいると言われた事から、主人公の名前を決める時に勝手にもらったのです。

そしてその俳優とが受け様と同じ地元で、1歳下で、攻め様の言っていた本名が王子と
言う相手で、自分の作品の主人公の名前の元になった相手と知りびっくり、更に作品の
ファンだと言われ、お世辞でも無く、本当に自分の作品を読み込んでくれていることで
好感を持つのです。
受け様は自分の小説の世界に入ってしまうタイプで、小説のネタなどが浮かぶと周りが
見えなくなり、何事にも関心を示さなくなるのです。
その事が後に攻め様とのギスギスした関係と関係が有る事を知るのですが・・・・

その受け様を理解してくれるイケメン俳優が現れた事で二人の関係が変化する事に。
受け様は攻め様への片思いが長くて、受け様にいつも辛辣にされているので攻め様の
気持ちが全然理解出来ないのですが、攻め様も同じように感じているのです。
長い間すれ違っていた二人が恋人同士になるまでを描いているのですが、
この攻め様の子供っぽい言い草はかなり不器用すぎるんですよね。
そしていつも俺様だから、素直しゃないし、意地っ張りでもあります。
こんなカレシだったら相手も苦労するだろうなぁって思いますね(笑)
亭主関白の旦那が実は奥さんにメロメロなんですって雰囲気でした。
独占欲と嫉妬心が恋とイコールだとは思えないけれど、それも攻め様の性格なんだろうと
思えば、納得出来るのかも知れないですね。

5

この作品が収納されている本棚

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