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忘れないでいてくれを読んで良かったのでこちらも…と思ったのですが、どうやら私には響かなかったらしい。
攻めの櫻木がどうしても好きになれず。
最後は、怜士を好きだと自覚するんですが、お坊ちゃん的なのと、途中で悪気なく怜士に対して言うセリフがどーしても受け入れられませんでした。
怜士が一大決心して、櫻木に「抱いてくれ」というのですが、それは過去の記憶を大輝に見てもらうことと交換条件。
だから、その時は決して愛のあるセックスじゃない前提(ただ、櫻木も今までの義務感からやるセックスとは違うなって思っている風なんですが)。翌日、大輝と話をしている中でその話になって、「付き合うなんてそんなつもりはない」とか、「一番なんて考えられない」とか天然でいう訳です。
泣ける…というレビューもどこかで見ましたが、泣けるとしたらこの時の受けに同情して涙出る。出なかったですが(^^;
まぁそういうキャラクタとはわかってはいても、最低だ…と思えて。
最後は怜士が櫻木から離れていき、復讐をしようとする訳ですが、離れていった怜士に対する思いが「好きだ」という気持ちなんだと分かって、離したくないと。
死にかけた怜士とくっつくんですが、天然すぎてちょっとな〜
萌えきれませんでした。
前作が良かったので惜しい。。。
事件解決モノとしてはストーリーは良かったと思うのですが、感情を揺さぶられ無かったです。
「忘れないでいてくれ」のスピンオフ。朝南かつみ先生への追悼で、イラスト無しで発売されたご本です。とってもとっても不思議で愛おしい花吹雪先輩のお話、二段組で本編250p弱。捉えどころのないタイプの人間がお好きな方でしたら是非。
事件解決型のお話で、受けさんがちょっと可哀そうだったところもあるので、辛いのはピッとでもイヤという方は、ご注意ください。
高校1年の時に3か月ぐらい失踪・記憶が無い怜士(れいじ)。勤めていたデザイン会社が倒産して職探し中ですが久しぶりに顔をだした行きつけの店で、中学時代の憧れの人だった花吹雪先輩に再会し・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
秦野・大輝(忘れないでいてくれのカプ)、塚本(ドレッドヘアの自由人、超金持ちなんだろうな、忘れないでいてくれにも登場)、悪党少々。大輝、大活躍。
++印象深いところ
花吹雪先輩。とにかく印象深い。自分の周りにこういう方はいないので、余計に興味深い。中学校の入学式で、生徒会長だった花吹雪先輩は、まず屋上で一声新入生にお祝の言葉を言い、1分後に玄関から出てきて、手元から鳩を出すというマジックを(まずここで一般的な方ではないと判明)。今なんの仕事をしているの?と問われると、名刺は三枚あるけどどれがいい?と聞いてくる(胡散臭い)。名刺の内容は実家の家業である不動産屋社長(これは良し)、カメラマン(これも良し)、何でも屋(胡散臭い)。ラスベガスでマジシャンの弟子やってたとか、ドイツでは主に写真撮って生計たててたとか、日本に帰ってからは前々からやってみたかったという何でも屋を始めてみたり。
一か所に留まれない、ジプシータイプの方のようでして。これに惚れたらとにかく苦労すること間違いなし!絶対やめとけ!と思うんですけどねええ・・(これは女子の発想なのか?)。皆さん、この方は止めとけと、怜士に言うんですけど、この方が良かったんでしょうね・・・
怜士もこれまた変わったタイプでして。10人いれば10人が綺麗という顔立ちなんですけど、怒ったら先手必勝、頭突きするわ殴るわ、怖い怖い・・・まあ昔のことがトラウマになっているというのがあるのでしょうけど、先輩に関することだったら、トラウマとけた後でもガチでケンカしてそう。猪突猛進タイプな印象です。
ほんとーーーーーーーーーに変わったタイプのキャラ二人なんですが、お互いを思う気持ちはしっかりしてそうで、末永く幸せになりそうだよな、と思うお話でした。忘れないな、朝南先生とこの花吹雪先輩は。
「忘れないでいてくれ」で主人公の記憶を封じた通称•花吹雪先輩がこの作品の攻め。「忘れないで~」のキャラが登場するけどきちんと説明されているので、これだけでも読める作り。
この花吹雪先輩こと櫻木が、なんとも食えないキャラで、BL的に分かりにくくなかなか入り込めなかった。リアルだと、こういう恋愛脳じゃない人って別に珍しくはないけど、私はBLで読むのは初めてだったかも。博愛主義で誰にでも優しいけど、誰のことも特別に愛さない。セックスにも淡泊で、人を拒絶はしないけど、恋愛感情というものをわかってない。人を驚かせたり喜ばせたりするのが好きな魔法使いなのに、空気を読まない発言もたくさんするし、そんな彼に長年片想いをし続けてる受けは、何度も傷ついてしまう。
ただ、櫻木は櫻木で怜士を気に入っていて、読み進めていくといつ好きになったのかというのもちゃんと分かる。中盤以降はこの恋愛脳じゃない人が、どこまで怜士にメロメロになるんだろう、というところを楽しみにして読んでたんだけど…。
いやー思った以上にラブが甘くてよかった…! 初エッチのときの受けを労るような感じもよかったし、結ばれた後の熱のこもった感じもどちらもいい。て言うかこの二人、めっちゃチュウするじゃん。最中にずっとチュッチュしてる。可愛い!
夜光先生のエッチシーンってエロエロな印象だったんだけど、この作品では受けがトラウマ持ちなのと、攻めがソフトな雰囲気なので、ピュアな感じがすっごく出てた!
怜士のトラウマに関してはある程度予測がつく。可哀想だけど、それは汚されてしまったことそのものではなく、純粋に櫻木を想っていたキラキラしてた自分とは、決定的に変わってしまったと怜士自身が思い込んでしまっていること。その呪いを唯一解けるのは、魔法使い櫻木の魔法。
櫻木のプロポーズのような言葉が印象的でよかった。誰でも愛せるけど、誰のことも特別じゃない人の心を動かしたのは、結局どんなに傷ついても、自分に自信がなくても、相手を一途に想う気持ち、ということだったんだろうな。
泣けるBL小説で検索してこちらの作品もお勧めされてる方がいたので、読んでみました。なので、関連作の方は未読です。
結果、私には色々無理でした。
まずは、攻めの不思議ちゃんキャラにも、受けのキレやすいキャラにも萌えることができず、そして受けの過去のトラウマが、私には悲惨過ぎました。ラストも、あの展開で受けが救われたとは思えず、どうにも不快な読後感でした。
文章や表現は申し分ないですし、神評価の人も多いので、合う人には感情移入できる作品なのだと思います。ただし、あまり凌辱物が好きでない方にはお勧めしません。
関連作「忘れないでいてくれ」と、構造的には似ていると感じました。
過去大事件があり心に酷い傷を負った主人公が復讐を考えて、結局愛情に救われる、というような。
「忘れないで〜」にチラリと登場し、だけど結構インパクトのあった「花吹雪先輩」こと櫻木拓海と、中学時代の後輩早乙女怜士の物語。
櫻木は常人では計り知れない個性の持ち主で、家は大金持ち、自分も2代目社長の肩書きなのにフラフラと世界を回って、カメラマンやマジシャンなどをやっているという、ふわふわ〜とした人。
でもみんなが惹かれて大好きになっちゃうような人。
怜士は中学時代からずっと櫻木に憧れてくっついて歩ってたような人懐っこい子だったのに、「事件」があって暗くて神経質な性格に変わってしまう。
他人にも何事にも執着しない櫻木も、自分を慕い続けながらも昔とは変わってしまった怜士の事が気になって、過去に何があったのかを一緒に探ってくれる。
ここで出てくるのが「忘れないで〜」の清涼こと大輝の、記憶を視る能力な訳です。
明かされた事件の真相は……ここのネタバレはやめましょう。
過去の屈託の無い自分には戻れないけど、輝く目で笑って欲しいと言ってくれる櫻木に新しい魔法をかけられたと感じる怜士。
すごく優しい読後感です。