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舞台は大正、西洋化に伴い同性愛にも厳しかった時代。
貿易商の跡取りだが愛人(外国人)の子供として生まれたハーフの主人公と作家志望の庶民の2人が何度も離れ離れになりながらも惹かれ合います。
旧華族スタイルや袴姿が登場人物のカッコ良さを引き立てて良きです。
果たして2人は結ばれるのか?立花の生前最後の原稿の行方は?
エピローグのラストシーンはエモすぎて号泣しました。人生って尊い。愛するって素晴らしい。そう思わせてくれる素敵な作品でした。
もう、何回読んだことでしょう。第一部の最後の一ページの圧倒的な芸術性。ペンと紙でここまで抒情が表現できるなんて。炎に焼かれて燃え上がり、灰になって落ちてくる燃え殻。それが音の響きを想像させる、壊れたラムネの瓶から弾け飛んだ飛沫に変わる。走る少年の後ろ姿は、走っていながら止まっている静止画のよう。美とは何か、定義することは難しい。けれどもゆき林檎先生の作品を読めば、美を目で見て、そして心で感じることができるのではないでしょうか?
時々目にするこちらの作品、高評価で試し読みも面白かったので読んでみました。
まずタイトルは「たまゆら」なんですね。ずっと「たまひびき」と思ってました^^;
大正時代のお話。
学生で幼馴染の再会ラブストーリー。
受けの浅倉はハーフで美人、攻めの立花は女性にもモテる男前です。特に立花には憂いを帯びた色気があって大変良きです。
浅倉は貿易商の息子で華族、一方で立花は平民です。
大正時代なので同性愛が難しい上、身分違いという要素もあり、とてもロマンチック且つドラマチックで萌えました。
表紙のイメージ通りの、美しくて切ないラブストーリーでした。
絵の美しい時代物がお好きな方には、ぜひとも読んでいただきたい良作だと思いました。
電子で「或る日」という番外編があります。
これが甘々ですっごく良かった!
本編が楽しめた方は、ぜひ、いえ必ず(笑)こちらも読んでほしいです♪
紙本 修正は白抜き
【幼馴染再会モノ】では自分的には断トツのぶっちぎりで至極の1位はずっと変わらずゆき林檎先生の『玉響』!!!!
ホンっっっトにほんとに大好きです!
現在2023年、こちらの初版は2014年・・・!
9年も前の作品とは思えない、、、
そして読む度に何度でも感動出来る、、、
多くのセリフやコマ、凝った設定、モチロン”THE王道”で魅せる作品もBLらしさがあり好きですが、先生の作品はセリフ選びや行間、そして絵で
『読ませる』
事にシンプルにずば抜けて長けていらっしゃる。
特に『玉響』では必要最低限のト書きに必要な分だけのセリフ、擬音表現がないのに音が聞こえてくるような表現力、、、
格段に魅せ方、読ませ方が上手過ぎる!!!
何年経ってもプロの仕事はその輝きを失わず魅せ続けて下さいますよね。
自然と読ませられている=惹き付けられてるから、作品への没入感が半端ない。
どんな環境下で読んでも多分外部の音が入って来ないんじゃないかな?って位、読んでる間は作品にのめり込めます。
もし、万が一まだお読みになった事がないお姐さんがいらっしゃったら読んで欲しいなぁーーーーーと願いながらレビューしてみました。
本編のみの余韻を楽しむのもモチロン素敵ですので好みもあるかと思いますが、2020年に既刊同人が電子化されておりますので是非、セットで読む事を私はおススメします♪
明治/大正/昭和初期あたりの我が国は、切ない匂いしかしないですよね、、!
その昔、男色は貴族や武士の嗜みであったけれど、西洋化していく中で、それは禁忌になった。キ●スト教的な思想に従ったそれは、いつしか、産めや殖やせやの号令と合わさって、どんどんと強力なものになっていく。
そんな時代においても、突然ながら、同性を愛する人はいて。性別だけで無く、家制度にも縛られて。
この国の生きづらさは、家制度にあると思う。それは、今も昔も変わらない。個人対個人の契約であったならば、今よりどんなに自由なものか・・・!
読む前から切ない話になると分かりきっているような表紙、時代背景、それぞれの立場ですが、先が分かっていても、じっくり読ませる力のある本です。素晴らしい作品でした。