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表題作愛の狩人

ユアン,完全ノーマルなホストの吸血鬼,300才
筒井弘斗,叔父の探偵事務所の半人前調査員,19才

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

吸血鬼のユアンは人並みはずれた美貌を生かし、ホストとして女のエナジーを吸って生きている。 そんなユアンが出会った史上最高に美味そうなエナジーの持ち主は、 街で家出娘を捜していた子犬のように純朴な少年・筒井弘斗だった。 男は絶対相手にしない、という信条のもと極上エナジーを諦めるユアン。 なのに弘斗はその後もユアンの周囲をうろちょろしてはいい匂いをまき散らし、 これ見よがしにもめごとに巻き込まれまくっていて――。

作品情報

作品名
愛の狩人
著者
名倉和希 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
愛の狩人
発売日
ISBN
9784778116385
3.6

(46)

(6)

萌々

(23)

(14)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
167
評価数
46
平均
3.6 / 5
神率
13%

レビュー投稿数12

俺様吸血鬼の足掻きっぷりが楽しい

極上の美貌で女に不自由しない吸血鬼のユアン。
ある日、極上のエナジーの持ち主である弘斗と出会ってしまう。

弘斗はピュア天然アホドジっ子なので、うまい具合にいつもトラブルに巻き込まれてしまい、その都度、俺様ユアン様が出動する羽目に。

くそーこの俺様が、なんでこんな羽目に……。
しかもこんなショボい、まさかの男相手に……!!

弘斗の極上エネジーを前にクラクラしつつも男は論外というポリシーの持ち主ゆえに、めいっぱい足掻きに足掻くユアン様。
そんなのジタバタっぷりがこの上なく愉快な一冊でした。

おまけして萌萌で。

0

『惚れたが負け』を認めたくない姿勢が可笑しくて

ふばば様が運営する【小説読みたい人寄っといで】小説推進委員会で「コメディが読みたいよみたい」と大騒ぎをし、教えていただいたご本の一冊。

楽しかったーっ!

特別に優れていとは言えない受け様に惹かれていることを容認できずに「なぜ俺が?」と不機嫌になるユアンが、もう面白可愛くて。
そうなんです。悩むんじゃなくて怒るのね。
300年も生きているのにアンニュイにならんのですよ、この吸血鬼は。

方や弘斗は無垢なアホの子なんですもの。
仔犬系。
思ったんですけど、単なる『アホの子』ではなくて『無垢なアホの子』って、ある意味最強じゃないですかね?だってジェルソ〇ミーナ(『道』ですね。古くて申し訳ない)じゃん!おまけに弘斗は死にもしないし、お話もハッピーエンドだからフ〇リーニ映画の登場人物以上の強さではないかと。

恋におちてジタバタする攻め様を書かせたら、名倉さんは本当に上手いですねぇ。繰り返しますけれど、読んでいる最中、本当に楽しかったです。

1

現代に生きるノンケ吸血鬼、子犬に溺れる

面白そう!と手に取った本の名倉先生率が高い不思議。
今回も、一般的な吸血鬼ものとはまた少し違った設定で非常に楽しく読ませて頂きました。

以下、あらすじと感想です。
300年以上の時を生きる美貌の吸血鬼・ユアンは、その外見の変化のなさから同じ場所に10年とは居られず…
と、普通であればシリアスな展開や孤独さが描かれたものになりそうなテーマですが、こちらのユアンは全くそうなりません。
元々は人間だったユアンが吸血鬼になった経緯も、遥か昔に美女に誘われ1週間骨抜きにされた結果、本人も知らぬ間になってしまっていたというあっけらかんとしたもの。
血液を飲むと服が汚れるからと、どうしようもない理由で、ホストとして働きながら客の女性と肉体関係を結んで「エナジー」を得て暮らしています。
このエナジー、その人の内面や環境等が美味しさに反映されるようなのですが、都会の繁華街が舞台となるとこれがまた美味なエナジーの持ち主には出会えない。
女性のエナジーしか吸わない事をポリシーとしている彼が、そろそろ極上のエナジーにもあり付いてみたい…と考えていると、探偵事務所で見習いとして働く青年・弘斗に偶然出会うことに。
するとまあ、ごく普通の素朴なこの青年からまさに求めていた極上のエナジーの香りがして…と、お話は進みます。

両視点で描かれているものの、今作は受けの弘斗よりも攻めのユアンが魅力的なキャラクターでした!
ノンケで俺様で、絵に描いたようなツンデレ代表のユアンが、なんで俺がこんな普通の男なんかに!と言いながら弘斗相手に1人でバタバタしているのがなんだかすごく可愛らしい。
軽く見積もっても300歳なのに。
きっかけは極上のエナジーの香りからでしたが、真っ直ぐで天然気味で要領が悪い弘斗にどんどん絆されてしまうユアン。
納得がいかない!男だぞ!と往生際が悪い言い訳をしながら面倒を見て、子犬のような放って置けなさにもだもだし、しまいにはちくしょう!可愛い!となってしまって、ページをめくる毎に沼に落ちていく姿にクスッとなりました。
ちゃんとかっこいい所はかっこいいです。
弘斗は年齢のわりにお子様過ぎる気がして、読みながらおいおい大丈夫か…となってしまったのですが、空回りをしてしまったりするけれど、基本的には頑張り屋の良い子です。
流されまくりかと思いきや、言い返す所は言い返す子犬のような男の子でした。
何も知らない体がユアンの手によってとろとろにされていくのも良かったです。
大変な相手と一緒になってしまいましたね。

弘斗とのやり取りが漫才のようで、それがもう読者からするとずっとイチャイチャしているようにしか見えない(笑)
名倉先生の書かれるラブコメ作品はキャラクターがいきいきとしていて本当に読んでいて楽しいですね。
吸血鬼度的にはライトかな?と思いますが、ラブコメ的にはとても良いバランスで読みやすかったです!
なんだかんだで受けに夢中になってしまう、ほんのちょっとおばかな可愛い俺様攻めがお好きな方におすすめの1作です。

続編となる作品も出ているようなので、これから追い掛けて読んでみたいと思います。
くっ付いたようなそうでもないような、良い所で終わってしまいましたが、続編ではラブな部分が見られるのでしょうか。
寿命の違い等も気になるところですし、続きを読むのが楽しみです。

1

職業:ホスト+吸血鬼

先生の過去作品探索中。めっちゃ面白かった!攻めが好きなタイプだったので萌2にしました。本編260P弱。俺様な攻めがお好きな方には絶対おススメしたいです!やっぱりくすくす笑えるお話ってサイコー。

歌舞伎町で売れっ子ホストのユアン。実は吸血鬼で「本当は血を吸いたいんだけど、汚れるから」と新たに考えた「エナジー吸い取り」により、かれこれ300年ほど生きています。歌舞伎町の住民たちは色々いて面白いけれども、そんなに綺麗なエナジーではなく、たまには清らかな美味しいエナジー吸いたい・・と思っていた時に、コンビニ前で出会った至極ふつーな少年から極上の香りが漂ってきて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受けの叔父(新宿で探偵事務所やってる)、攻めの客や勤める店の店長、探偵事務所の依頼客等ぐらいかな。叔父が受けを大切にしてて良い感じです!

**好きだったところ

攻めが尊大で、「なんで俺がここまで世話をみなくちゃならんのだ」とぶつくさ言いながらも、せっせと受けの事後の世話をするんですよ、そこがめっちゃ好き。超イケメン、しかもノンケなのに、めっちゃ普通な容姿の受けにまんまと落ちて納得いってない、でも可愛くってしょうがないという様子が何回読んでも嬉しい。精力絶好調なのに、1回で寝落ちされて「続きは明日だ、起きたら覚えてろよ」と口惜しげな様子なのも可笑しい。

受けは健気一辺倒じゃなく、ちょっときゃんきゃん吠える子犬ぐらいで、踏みつけられてても足をがじがじ噛んでそうな可愛い子です。心はいたって清らか、極上エナジーの持ち主。きらっきらユアンにクラクラしつつも文句言う時は言う、という様子が、漫才みたいで面白かったです。

ちょっと放置していた本でしたが、思いのほか好みの本で、めっちゃ嬉しかったでした。アーサーシリーズ好きな方、このユアンも好きになるんじゃないかなあ?

3

この俺様が男に惚れてなるものか…!

吸血鬼のお話なんですが
血液よりもエナジー(精気・生気)を食事の主としているようでした。
純潔で極上のエナジーは手を握っただけで流れ込み
口腔を舌でまさぐり吸い取ると力がみなぎっていくようです。

なので血を求めるシーンはほぼなかったですが、
日光やニンニクは苦手・前向きで明るい俺様吸血鬼が面白かったです♪


さてさて。
攻め視点・受け視点交互に展開されます。

吸血鬼のユアン(攻め)は遙か昔は人間だった。
けれどいつの間にか人ではなくなっていた。
クヨクヨするのは性に合わない。
ーと、自分の能力を最大に活かし享楽を楽しみながら生きています。

ほっといても女が寄ってくるので男は100%NG!のノンケ吸血鬼でしたが
ある日、極上のエナジーを持つ「男」に出会ってしまいます。

極上のエナジーを持つのは、見た目はごく普通・鈍くさい少年のような青年・弘斗。
弘斗が放つエナジーの美味しさはユアンにとっては強烈な印象でした。
弘斗が気になって仕方ないユアンは理由をつけては接触する機会を持ちーーーと展開します。


ユアンの俺様ツンデレっぷりがカッコよくなくて笑えます。
男は嫌だ嫌だ嫌だーーーー!と拒否しながらも、弘斗へフラフラ~と吸い寄せられるw

弘斗はトラブルメーカーなのか鈍くささで揉め事を起こす度に、
ユアンが颯爽とかけつけて解決するのはカッコイイんです。
だがしかし。
「この俺様が~~~してやった」
「もっと感謝しろ」とプンスコするのが…なんていうんですか、バ可愛い( ´艸`)

俺様すぎて弘斗に伝わらない不器用さも中々良かったです。

で、口癖なのか「この俺様が」「ユアン様が」と常に上から目線の俺様・ユアンなんですが、
弘斗に正体がバレた場面が切なキュンなのです(;///;)
一瞬弱った顔をするのがギャップ萌えでキュンキュンしてすごく良かった~!!!

弘斗は最初は素直で純粋で可愛いな~とほのぼの読んでたんですが、
・・・・あれ?なんか徐々にイラッとしてくるのはなぜだ(ФωФ)ヌーン
弘斗がアホすぎてトラブルを起こすパターンが何度か有り、
そのたびに弘斗はただ助けて貰うだけで学習能力がないところが微妙でした。

あとユアン様がエナジーにこだわるのは男の弘斗に惚れてる言い訳だと思うのですが
エナジーの美味さを強調しすぎて、そこに愛があるのか曖昧にみえてしまったところも残念かな。
続編ではユアンのストレートな愛情が見られるといいな~。

3

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