泣きながら、俺のところにおいで。

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表題作可愛い弟のつくりかた

天川万貴,大学三年生,眉目秀麗で文武両道な義兄
天川洸,高校二年生,兄が大好きな義弟

あらすじ

義兄の万貴は眉目秀麗、文武両道でまさに完璧。洸は万貴に少しでも近づきたくて、彼が通った高校で彼が務めたテニス部の部長と生徒会長を務めている。一生懸命な洸を、万貴は笑顔で見守ってくれる。なのに万貴が親友を家に招く度、“俺の”お兄ちゃんなのにと、洸の嫉妬心と独占欲は募っていく。そんな時、今まで知ることのなかった、万貴の酷くて甘い本音を知って……!?

作品情報

作品名
可愛い弟のつくりかた
著者
渡海奈穂 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829625767
2.8

(26)

(4)

萌々

(6)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
5
得点
65
評価数
26
平均
2.8 / 5
神率
15.4%

レビュー投稿数5

一筋縄ではいかない兄弟物

 義兄の万貴に憧れている洸は、少しでも近づきたいと、彼の通った高校に通い、彼と同じテニス部に入っていた。
 けれど、万貴と同じ結果は出せずに努力を続ける日々。

 そんな中、万貴は親友を家に呼んで仲良さそうにしていて、洸はあまりよくない感情を抱いていた……

 という話だったんですけど。

 いや、この話、何がすごかったって。
 万貴が一皮向いたら、大分ヤバイやつで、人をコントロールして、弟と彼女を別れさせちゃったり、逆にテニス部を優勝まで導いちゃったりしてるんですけど!

 王道ならここで、性格悪いけど、弟君には甘いのよね! っていうのが普通だと思うんですが……

 そうはならなかった。
 お兄様は容赦なく、弟君にもその捻じ曲がった性格を突きつけて、いきなりちょっとSっ気の入ったスキンシップをお見舞いしたりして。

 その時点で大分「おおおおおお」ってなったんですが!

 そこで、終わらなかった。
 ぐずぐずになっちゃった弟君に対して、まさかの「良心」ってワードが発動して、最後まで手を出さないお兄ちゃん。
 けれど、自分の気持ちを自覚した弟が押せ押せで、結局、ハッピーエンドで、主導権も弟君が握ったのか、と思いきや。

 ここに来て、兄のドS再び。

 もう、どっちが化かされているのか、騙されているのか、よくわからなくなる感じで。
 素直に甘くならないのが、めちゃくちゃいいです。

 もう、このお兄ちゃんが再逆転の後、どうなっちゃうの!? 続きほしい!!

 って、心の中で絶叫していたんですが、どうやら続きがあったようです(真顔
 是非とも読みたい! となったので、一筋縄ではいかない兄弟ものが読みたい方にはオススメします。
 でも、こんだけ捻じ曲がってるのに、根底はラブなんだって疑わせないのが、この作者様のすごいところだと思っています。

0

ドS義兄とMに目覚める義弟

読み始めはコミカルテイストなのかと思っていたのですが後半では義兄の
ヤンデレ鬼畜風味が強さを増すし、言葉での甘いやり取りは無くて、結構痛い系かも。
親の再婚で兄弟になった二人、義弟の洸は母親の再婚に反対していた悪ガキの小5。
でも義兄になった万貴を一目見た時から憧れの人になります。

眉目秀麗で優しく存在しているだけでオーラがある万貴の後を追うように
義兄が進んだ道を義兄のようになりたくて自分を磨き勉強に勤しむ健気な義弟。
ヒナの刷り込みよろしく、大好きな義兄の真似を一生懸命してる洸。

でも義兄は洸が思い描いていた優しくて素敵な義兄ではない、裏の顔とも言うべき
本性を隠し持っている腹黒さんでした。
自分以外の人間を手のひらで躍らせているようなかなり痛い性格なのに、
一切誰にもそれこそ親にも本性を悟らせないような万貴は犯罪者なら完璧かもと
思わずにはいられないタイプでした。

万貴は義弟を長い間かけて自分専用の飼い犬にするべく手なずけていたようですが、
多少のズレはあっても思惑通りに手中に入れたのに悪魔な義兄は自分でも気が付かない
戸惑う感情がいつの間にか育っていて、洸に手を出すのを躊躇してしまう。
でも義兄がどんな性格でも刷り込み&万貴が思う以上に洸は万貴オンリー。

真性ドMな義兄とその義兄の手によって自分の性癖を自覚してしまうM開花の義弟。
兄弟と言うより飼い主とワンコ、ご主人様と奴隷かな。
それでもラストでもしかしたら捕まってしまったのは義兄の万貴なのかと感じましたが
書き下ろし短編を読んで、やっぱりご主人様と奴隷だなと、個人的には読み後
爽やかとは言いがたい作品で、好みの問題だけど中途半端に病的な雰囲気がして
どうにも楽しめなかったです。ごめんなさいでした。

5

も、萌えポイントが…

内容を見るのことなく作家買いするくらい好きな作家さんです。
今回はお!好きな義兄弟もの!しかも可愛い弟ってことは甘々な感じか(≧∇≦)と期待に胸膨らませて読み進めて…。
完璧な義理の兄。
憧れて心酔する弟。
でも兄には裏な面が!
腹黒とか全然おっけーですよ!でも弟大好きとか、定番だけど萌えが詰まった展開に期待して、期待だけで胸がきゅんきゅんしてたのに…。
え、そっちにいくのΣ(゚д゚lll)
何この痛いというかこじれたというかゆがんでるというかなんとも言えない展開…。しかも最後までこのままー⁉︎
いや、たぶんお兄ちゃん的にはきっと溺愛してるんだろうと思うんだけど、読んでてその愛がよくわからなくて…萌えポイントが私とは違う作品でした。

5

愛が見えにくい

きっと、すごく高度な愛の形なんでしょうが高度すぎてねじれ過ぎてどこに愛を置いているのかさっぱりわからない。。。
いや、自身の読み込みが甘いのかもしれませんが…
前半まで大好きな兄を追いかける健気な弟君大爆発だったのですが
中盤~終盤にかけてお兄たまの愛が迷走?
穏やかキャラどこ行った?
ブラックお兄たまも、微妙にキャラがぶれぶれ。。。
最後の書下ろしかにでもお兄たま目線での話が入っていたら少し見方が変わるのかもしれませんが受けも攻めもSもMも何もかもがゆるくてなまぬるかったです。
正直、自身の趣味ではなかったただそれだけです。

1

これも一種の愛の形なのでしょうか…

好きな作家さんということで今回この作品を買わせて頂きました。
腹黒い兄という設定は何度も見てきましたが、この作品は兄が腹黒いというだけでなく内容に全く愛が見えず、一体この物語の何が良いのか私にはとても分かり兼ねました。
どんなに腹黒くても病んでいても、相手を好きという気持ちが見えれば良かったと思うのですが…。
可愛らしい弟が変貌する姿や惨めな姿、愛情なのか何なのか全くわからない行動と言動をとる兄を見ていてとても悲しくなります。



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