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表題作キスも知らないくせに

綾瀬千洋,1ヶ月遅れの転入生,クラスメイト,17歳
藤沢蒼太,高校1年生,16歳

その他の収録作品

  • 六月一日(描き下ろし)

あらすじ

高校一年生の藤沢蒼太は、ある朝、登校中の電車で痴漢に遭った。
というのは、蒼太の勘違いで、ラケットがあたっているのを痴漢だと思い込んでいたのだ。
それを教えてくれたのは、一ヶ月遅れで転入してきたひとつ年上のクラスメイト、綾瀬千洋だ。
最初はぎこちなかったふたりだけれど、少しずつ距離が縮まっていき!?
どきどき、不安、やきもち、誰かを好きになる「恋」がつまった物語、誕生!

作品情報

作品名
キスも知らないくせに
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
キスも知らないくせに
発売日
ISBN
9784813030829
3.9

(196)

(64)

萌々

(84)

(35)

中立

(8)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
20
得点
769
評価数
196
平均
3.9 / 5
神率
32.7%

レビュー投稿数20

気持ちが溢れたら、それが恋・:*+.大好きな高校生ものシリーズ

先生買いです。3冊完結のシリーズ、1作目を再読しました。

ここのところ先生の作品は社会人のお話が多い気がするのですが、高校生同士のピュアラブもやっぱり、たまらなくいいです。

も〜最高にきゅんとして萌えるし、木下作品ならではの切なさに胸を締め付けられる。。

なんといっても、私的推しは受け君の親友、類です。類一択…
攻めのいとこに意地悪なこと言われて落ち込む藤沢(受)に「そーちゃんが冷たいなら、あったかい人どこにいるのさ」なんてナチュラルに言えちゃうの、素敵すぎるんだが…?

そして終盤の。「もしそーちゃんが辛いなら アイツから守るよ 俺」
……このセリフに一撃でやられました。。カッコ良すぎるよ、、

明るくて、親しみやすくて可愛いヤツー周囲にはそう思われているけれど、実は人一倍気にしいの藤沢。
出会ったばかりなのに、藤沢が気遣いばかりしていることにすぐに気づいた、ちょっと無愛想な年上転校生の綾瀬。自分の弱くて柔らかい部分に気付いて、「無理しなくていい」って言ってもらえたら、誰もがストンっと落ちちゃうよね。

最後の最後の二人でワタワタしながらのキスも、最高の萌えでした。

0

可愛い

読み終わった後、転げ回ったよ。
もう、ニヤニヤが止まらなくて悶えまくりでしょ。
DK、たまらん。可愛すぎて、情緒が崩壊した気がする。
これからどうなっていくのか、続きが楽しみ。

1

木下先生のDKモノ好き

DKモノ…キラキラ青春っ!!な感じばっかりはそんな好みでは…なんて思った私のアホ〜木下先生がそれだけのもの描かれるわけがなかった。

かわいいのはめちゃくちゃかわいいんだけど、その見せ方がね、そこに行き着くまでの引きつけ方がお上手で入り込めるから、2人がだんだんかわいらしくなっていくのが、あわわわわわ〜〜とめっちゃ染み渡る。
なんてかわいいのかしら、この2人いいい〜〜と。

最初からピュアピュアでかわいかったら、ひねくれ者の私はここまでかわいいと思わないと思うんですよね。

等身大というか、日常、普段の2人を丁寧に描いた上で、少しずつ惹かれあっていくのが…特に先生の描き方がいいんですよ。
DKモノっていろいろあるし王道だけど、木下先生にかかればこうなるのかとうれしかったです。

あ「うちの王子いりませんか」もDKだった。
あれ、2人ともかわいらしくてめちゃくちゃ好きなんですよね。
木下先生の黒髪長身クールイケメン×ピュアふわふわ王子のcpが大好きでして。
本作でも、そんな2人だったし。
それに、三部作なのが読み応えあってよかったです。

2

焦ったくて、可愛くて、キュン

ピュアでピュア過ぎるお話でしたー。
もうなんなんっ!って訳のわからない言葉を発しながら萌転がった。

高校生になりたての藤沢と、1ヶ月遅れで転校してきた綾瀬のお話でした。
藤沢は明るい社交的キャラで先生にも転校生の事を頼まれるような男の子なのですが、それはいつも嫌われないように気を遣って生きてる訳なんですね。
それを綾瀬に見抜かれて、それから段々と綾瀬の事が気になり始める。

綾瀬も藤沢の事を「かわいい」と思っていて、見つめあっちゃったり、お互いの事を知りたいと言って変な空気になったりしてしまいます。
こういうシチュエーションだと男女なら、お互いにもしかして自分の事好きなのかな?ってすぐに分かると思うのですが、それが男同士では「まさか」となりますよね。
だからチュー未遂まではいくのですが、言葉が上手い具合に噛み合わずすれ違っちゃいます。
はぁ、もどかしい!けど好き!

好きになってしまったのに、それを認めてしまったら世界が変わってしまう。
怖い。
という心理描写が素晴らしかったです。
それがBLの切なくて面白い所だと思うから。
でも溢れてしまった好きの気持ちは戻れないってのが恋だ。
綾瀬も初キスだと分かって、ちょっと怖くなくなったって…可愛過ぎかよ〜。
描き下ろしもただ夏服になりお互いの開襟シャツを褒めるだけなのですが、可愛くってニヤニヤが止まらんってなりました。

とりあえずシリーズの1巻目を読んだのですが、これは最後まで読まないと気が済まないのでポチしてきます。
綾瀬のいとこの意地悪な子が男子から告白されてどうなるかも知りたいし、類の気持ちは単なる友情なの?これから変わる可能性アリ?そこも気になってます。

7

初恋の甘酸っぱさ

木下さんにしては傲岸攻めが出てこない、ピュア同士の高校生ものでした。
見ているまわりが恥ずかしくなるくらいの初々しさです。

海外から戻ってきた綾瀬。複雑な家庭環境かと思わせましたがそうでもないみたい。ちょっと無愛想な感じですが、実はピュアで臆病な攻め(?)さん。
一方の藤沢は、小さくて可愛くていい子。二人は席が前後ろで、だんだんと親しくなりますが、そこから恋になる課程が自然で説得力があり、とても良かったです。

藤沢の幼なじみ(イケメン)や、何やら綾瀬に気がありそうな綾瀬の従兄弟などが脇を固めます。
特にこの従兄弟との絡みはそれほどなかったので、続編で展開があるのかな~。

シリーズとして続きますが、この本で二人の恋はいったんハッピーエンド。

1

好きが溢れて、恋になる♡

『ゆっくり進む展開のラブストーリー』という、トピ立てを見ていて、思い出し、再読しています。
涼やかな風が胸に吹き渡る様な、爽やかさ。そして、それとは気付かずに恋に落ちていくさま。
とてもゆっくりと進んで行くので、心模様が丁寧に描かれています。
友情の「好き」と、恋の「好き」の違いをどうやって知るのか?
少しだけ大人びた綾瀬は答えます。「気持ちがあふれて、どうしようもなくなるのかも。」
そう、「好き」が、あふれちゃったら、それが「恋」ってこと? 蒼太のドキドキが伝わってくるようです。
柔らかなタッチの絵と、淡い水色と白の表紙もとても爽やかで優しい。

ちょっとだけ残念なのは、綾瀬は早々に類をライバル視していますが、類はホントに優しい、ただの幼馴染。ホントは彼氏なら、類の方がずっと王子様なんだけど‼︎
そこは、綾瀬にもうちょっと頑張ってほしいところです。

体育祭など、懐かしさ溢れる行事を挟んで綴られているのもメランコリーで良い。彼らがどう成長していくのかを楽しみに、恋がゆっくりと醸成していくのを楽しみたい。

3

甘酸っぱい

高校生、学校、体育祭、通学電車、制服、転校生。

特にこれはという事件は起きなくて二人と親友といとこくらいが登場します。

優しくて明るくて性格が良くて弱音を言わない面倒見のいいと思われてるいい子の蒼太と一つ年上で1ヶ月遅れの転校生綾瀬のお話。

ごめんって言うなよとか、人の気持ちばっかり気にしてたら疲れるぞ気にするなって言葉に綾瀬が特別な存在になったのかな?
お年寄りに親切なのを自分だけが知ってるのが宝物とか。

早い段階からお互い意識しあってますね。
可愛いとか言われたりキスされそうになったり、それ間違いだったと言われてぐるぐるしたり。
何かとドキドキして顔を赤らめて可愛いです。好きなのかと意識して、おいかけっこして。

綾瀬がとうとう蒼太を捕まえて告白してキスしますが、蒼太は男同士だし友達だし怖いって。
可愛いしリアルですね。
でも好きだから仕方ない。ファーストキスおめでとう!

親友の類は本当にただの親友なのかなとつい期待してしまった。蒼太が捕まった時も割って追いかけなかったし実は片思いという美味しい展開はなかったようです。

2

読んでる方も過呼吸!

ずっと読みたくて読みたくて、試し読みを読んで続きを妄想したりしていたのですが、やっと読めました。
可愛かった!まあ、本当に可愛らしかったです。

木下けい子さんの描く絵って、「今宵おまえと」や「由利先生」シリーズや「キスブルー」辺りはちょっと目の焦点が合ってない表情が多かった気がするのですが、こんなに見るからに可愛い小動物系DKが見られるとは。感動です。本当に作家さんの日々の努力と鍛錬には頭が下がる思いです。

藤沢がとにかく可愛いです。背はちっちゃくてくりくりの目。すぐ真っ赤になるところも可愛い。学校のアイドルとかではない、いい意味で「ふつうの可愛さ」。行動や仕草も含めて可愛いのです。
幼馴染の類との雰囲気も良くて、類はクウォーターでイケメンだけどぽわんとした性格で、きっと周りから見たらふたりの周辺だけいつもたんぽぽが咲いてそうなイメージ。
その中で綾瀬だけがちょっとエッジの効いたクールキャラで登場するものの、読んでいくうちに言葉が足りなくてぶっきらぼうで不器用な子だったかーと分かってきます。

期待されるのはありがたいけれど、本人が過剰に受け止めてしまって許容範囲を超えてしまったら…。その結果みんなの期待に添えなかったら…。中学生には重過ぎる負担ですよね。
藤沢はそのトラウマのせいで無意識に「期待を裏切らない自分でいる」クセがついてしまっているように見えました。無意識なだけに周囲はそれが「素の藤沢」だと思うのは当然。
そんなときにそのクセを見破って、「そんなの必要ない」と言ってもらえたら…。
荷物を降ろしてふうっと体を休めたときの心地良さ。綾瀬といるとそういう気持ちになれる。これってすごくしあわせなことだし、綾瀬が藤沢にとって特別になるのも自然に思えました。

ずっと一緒にいた類とは違う居心地の良さを知った藤沢のこころが育つ様子がもう叙情的と言うか、なんでしょう、すごく見せ方がうまい。ぎこちなく大きく膨らんでいく思い。それが花火のように弾ける瞬間までの描写も、その後のふたりの誤解やすれ違いの描写もたまりませんでした。
過呼吸になります。わたしの類はどこ?と思います、きっと。

類のスタンスもいい。無条件にトラウマを抱えた幼馴染を守るだけじゃなくて、ちゃんと幼馴染の声に耳を傾ける。綾瀬がいなかったら類スパダリルートで王道と思えるくらい。なのに基本ぽんやりぽわぽわしているところも良くて、登場人物全員好きだ!と思える作品でした。

続編2冊カートに入れました。今月BLに使った金額を考えると購入画面には進めない…。でも進みたい。

9

キラキラ可愛いラブ


ジワジワきます!
受(たぶん)の蒼太が、読んでいるうちに、可愛く見えてきます。
小柄で素直で可愛い!だから、攻(たぶん)の綾瀬もジワジワ好きになったんだろうなぁと、同じ気持ちで私は読んでました。

いとこが余計なとこででてきて邪魔をするし、綾瀬は言葉が足りなくて勘違いさせるし、女装はあまり可愛くないし、これホントに進展ないまま終わるんじゃ?!って思うのですが、チュウはあります! 
爽やかでいい感じにあります!

さらっと読めるし、少したってから、また読み返したくなく感じのマンガです。私は好きです。
続きも出ているので、キス止まりかぁと思わず、ぜひ手にとって貰いたい一冊です。

3

とにかく藤沢が可愛い

とにかく藤沢が可愛い。木下先生の描かれるDKはどうしてこんなにも可愛いのでしょう!?
これは綾瀬じゃなくても、ついホモに走っちゃいますよね。というか、親友の類君はこれまでよく友達の座に留まっていられましたね。
二人の不器用で幼い初恋に、終始きゅんきゅんしっぱなしでした。今回はキス止まりだったのですが、二人の初めてのお泊りなんぞ出てきた日には、読んでるこっちの方が緊張して過呼吸になりそうです。
一つ疑問に思ったのは、なぜ綾瀬を1歳上の設定にされたのでしょうか。帰国子女で編入手続きが面倒だったから、という説明がされていましたが、話の内容的には同じ年でもよかったと思いますし、そこだけが腑に落ちないところでした。

1

ニヤニヤしっぱなし

登場人物のしぐさやセリフ1つでこんなに悶えたのは久々でした。
あと1cmでキスという距離のジタバタ感です。
こういうときめきがあるからBLって止められないんですよね。
初々しいからこそ好きってどういうこと?というのも改めて考えさせられました。
人の感情って曖昧な部分があったり、言葉で表現してそれが本当に正解なのか確信が持てないことってあると思います。経験がなければ特に。
ここで描かれていたのは、恋愛感情かどうかなんて分からないけど気持ちが先走っちゃったり溢れてる感じなんです。
なるほど!と思いました。
その表現がとても純粋でストレートなので、一緒になってドキドキしちゃいます。

主人公は高校一年生そして共学なのですが、私がこのクラスにいられたらさぞ幸せだろうと思います。(笑)
守られ体質のかわいい藤沢君(受)と、幼馴染で親友の類との関係性だけで妄想爆発なのにそこに転校生(綾瀬・攻)が加わるなんて……
転校生って恋愛物では古典的な感じもするのですが、逆に凄く新鮮でした。

ただ、あて馬っぽかった綾瀬のいとこ、有貴の存在が中途半端な気がしました。
邪魔の仕方は、うざ!(褒め言葉)って思ったけど、邪魔してる途中で終わってしまった感じがして。
綾瀬へのこだわりの根っこの部分がもうちょっと見えたらスッキリしたかもしれません。あとその気持ちをどう持っていくのかとか。

古典の授業の問いで綾瀬が答えた「どうか私のことを想ってほしいものだ」がここ最近で一番萌えました。
こういった演出の仕方がにくいですね。
この2人が成長していく過程を読みたいです。
一歩一歩着実にいい大人になっていきそうな2人でした。

10

瑞々しい恋

今作は高校生同士のお話し。
訳ありっぽい同級生と親しくなって少しだけ特別な存在に。
心の内を理解される嬉しさに、気づけば恋の嵐に巻き込まれてしまう。
初めての衝動におっかなびっくりと、距離が近づき過ぎたり離れ過ぎたりするそれぞれの可愛らしさは十分に感じられましたが、片思いにぐるぐるする時間が短すぎました。
日常風景としては丁寧に描かれていますが、唐突に思い知るせいかそれまで、それからの過程を楽しみたい方としては物足りなく感じてしまいます。
4日後のもじもじとする初々しいラスト。
つい、これから楽しくなるはずなのに!!
と、愚痴ってしまう読後感となりました。

木下さんのふんわりとした作風に時折ドキリとするような鋭い切り口が好きなせいか、類や有貴の存在がただ単純に友達でイトコのままだったのも残念でした。

2

ピュア

いい加減のピュア☆.。.:*(嬉´Д`嬉).。.:*☆ とめどない純白!
「なんだよ!まぐわえよ!」という言葉が浮かばないってすばらしいんだと思うのであります。
木下さん作品らしい作品。
いいよ!こういうピュアが読みたかった!!

いわくつき!?転向生の攻と
しょっぱなからラケットに痴漢される受。
出会いの印象はあんまりよくなくて。
クラスメートで。
知れば知るほど距離は近づいて。

お互い始めてのキスも。
お互い初めてのお付き合いも。
何気ない言葉しぐさがカワイイ作品でした。
ほっこりしたい時読みたい一作。

5

さすがです。


いやぁ……萌えました!!!!!
今回はまったくのエロなし、なのになんでこんなドキドキするんだ!?
木下先生、ほんと、さすがです。(笑)
攻めがすごい男前です。男前が可愛い子をみてちょっと崩れちゃう感じ、萌えますよね。無自覚に可愛い受け君も最高でした。火照ったほっぺとかドキドキしてる表情とか最高!!
もうキュンキュンしっぱなしでした。ほっこり萌えたい方、可愛い〜〜っ!とジタバタしたい方、是非読んでみてほしいです。

9

ほのぼのピュアラブ

高校生同士のピュアラブストーリー。
表紙、タイトル買いです。
特に大きな事件がおこるわけでもなく、穏やかに過ぎる日常の中で段々と育まれていく恋心。
ただ、良くも悪くも王道の展開だったので、新鮮さやトキメキはあまりありませんでした。
私が爛れているだけかもしれません。。
受けも攻めのも黒髪なので、たまにどっちかよく分からなくなりました。
作者様の絵柄は、表情があまり顔に出ないですよね。
受けの友達のクォーターの類くんがカッコ可愛かったです。

2

私の萌えもあふれた

ジタバタジタバタしたくなるような男子高校生たちのきゅんきゅんに私の戯れた心臓がもちません。

転校してきたひとつ年上の帰国子女:綾瀬と人の良い蒼太の出逢いから告白までの意識→戸惑い→ギクシャク→スレ違い…という王道中の王道。
よくある話だけれども、ふたりの会話や木下さんの描く赤面や目線の方向にどうにも脚をバタつかせてしまいたくなるんです。
さりげない視線の外しかたに恥じらいてんこ盛り…恐るべし木下けい子マジックww

蒼太の素直な可愛らしさに惹かれた綾瀬が自分のヒネた感じを引け目に思って不機嫌になったり不安になったりする部分に妙にうなづいてしまいました。

知らないことって何が正解で何が間違いかわからない。
そこへきて気恥ずかしさや焦りに背中を押され、言葉の選び方をしくじってしまうこともしばしば。

そんな日々に、ふいうちで訪れた無謀な感情が容量オーバーであふれてしまっても、それがわかるのは自分だけで相手にはなかなか届かない手探りな状態がじっくり描かれています。

ihr HertZさんから刊行される真っ白な紙よろしくキスまででエッチなしなので、身近にBL初心者さんや興味を持っている方がいたらオススメしたい入門書的な作品。

ただ、距離を縮めていく可愛らしい部分がメインなのでペース配分に無理があるというか、終盤が駆け足すぎる気がしました。
残りわずかなページをめくりながら''え?続きもの?''と背表紙に巻数が入ってるか確認したせっかちは私です。

脇役スキーの性(さが)でしょうか、蒼太の幼なじみの類の前半のぽやんとした印象を払拭するような後半のかっこよさにアンテナが立ちました。
というか、綾瀬と類が蒼太をとりあう三角関係がくるのかと期待してしまった。
過呼吸になった蒼太への接し方、「アイツから守るよ」の台詞、綾瀬に宣戦布告してるみたいな場面、これは期待するなという方が無理~!!と、そっちでもジタバタしてしまった。
でも、蒼太の本心には気づいているみたいでオジャマはしないという…この子も良い子だ…スピンオフで幸せになってほしい(切なる欲求)

綾瀬が身を寄せている親戚宅従兄弟:有貴は綾瀬を好きっぽいんですが、こちらも思ったより暗躍せず、ちょろっと底意地悪そうなお坊っちゃま止まりでした。残念。

ということで評価としては、かなり【萌萌】よりの【萌】です。

中学時代の陸上部にまつわるであろう蒼太の過呼吸の事情や綾瀬が一人だけ帰国した理由…広げたままの欠片をおさめる続編が読んでみたいので、よろしくお願いします。

ジャケ絵もすごく好きです。
頼りなげに教室のカーテンを掴む蒼太(この上目遣いにたぎる)、カーテンを自分に引き寄せ周りから身を隠そうと企んでいるような綾瀬のバランスの良さ!!
手書きのようなタイトルの位置!!
デザインてすごい。

この絵から思うほど綾瀬が積極的でなく年相応の揺れを見せてくれたのも楽しかったです。

7

無条件降伏

私が、無条件で好きなのは、
高校生になったばかりの、まだ卵の殻がくっついてるヒヨコみたいな男の子が、初めて他者に感じるその気持ちの名が、恋だと気づく物語。
これに尽きる。
エロなんて、あってもなくてもいいの。
っていうより、むしろなくていいの。
この、一歩進みそうで、振り出しよりも、さらに三歩戻るみたいな、
恋の駆け引き以前のすれ違い。
これをかわいい、かっこいい男の子同士でやってもらえれば、もう、それに尽きるの。
主役の二人に、幼なじみと同居のいとこ、キャラクター配置も定番王道だけど完璧。
無条件降伏で神です。

10

『ぷんすか』…かわいいっ!

そーちゃんと綾瀬くんのモダモダ感。
高校生二人がグルグルしてるの、大好物です。
そーちゃんだけが知っている綾瀬くんのこと。
綾瀬くんだけが見抜いた、親友の類くんも知らないそーちゃんのこと。
そんなところから、お互いを意識しはじめます。
体育祭?での、足が速いそーちゃん、かっこいい。
で、なんだか良い雰囲気になり、チュー未遂…
そーちゃんは『悪かった、間違いだから』と綾瀬くんに言われてしまいます。
…木下先生の作品で、こんな場面があったよーな、なかったよーな…
『うちの王子いりませんか』だったかな?
どっちも大好物なので、今回もおいしくいただきました。
個人的には、そーちゃんの親友類くんと、綾瀬くんのイトコの有貴くんも大好き。
類くんはワンコっぽいし、有貴くんはツンでかわいいです。
どこかで二人の物語が見れたらいいなと思いました

6

高校生の二人

高校新入学の春、そんな初々しい可愛らしいお話。
小柄で明るく優しい藤沢蒼太と、
一月遅れで入学してきた帰国子女の綾瀬千洋。
そんな彼らが友達になって、友達以上に気になって、
不器用にすれ違って、そして思いが通じあってキスするまで、
若葉マークの高校生二人のピュアなお話。

駅から学校までの坂道や、帰りの寄り道。
体育祭、準備やリレ選や女装しての応援団。
高校の1学期、適度に自由な高校生活、
そんな雰囲気も悪くない。

悪くはないんだけど、キャアかわいい!と悶えるほどでも……。
木下先生の表情や仕草、それはキュンとはするんだけれど。
やっぱり切なさ要素がないからかな?

個人的には当て馬?というか、
幼馴染でクオーターのよくできたイケメン・類が気になります。
……と、他にもなんとなく使い切れてないネタもある感じで
これは、スピンオフ伏線なのだろうか?


巻末SSは「6月1日」。
開襟シャツの夏服になった2人が、
互いに「似合う」と照れている、それだけの話(笑)
本日、ちょうど6月1日、これは可愛かったです。


ところでこの作品の舞台って、言葉は標準語なんだけれど関西ですね。
摂陵本山は摂津本山、八甲道は六甲道、
元町の中華街に、向陽学院は甲陽学院?
蒼ちゃん類くんの家の最寄りの、北急電鉄蓮華谷駅っていうのは、
どこでしょう?(土地勘があって見当のつく方、教えてくださいませ♪)


8

macaron

北神急行電鉄というのがあります。 駅名は鈴蘭台,花山、箕谷の合体でしょうか。そのあたりはよく知りませんが、お買い物は三宮街センターでしていますね。

あふれ過ぎ

高校生のぎこちない恋のお話です。

高校1年生の藤沢蒼太が1か月遅れで転入してきた綾瀬千洋と
初めて出会ったのは登校中の電車の中。
最初はぎこちなくて、お互いの気持ちがなんなのかよくわからず
イライラしたり傷つけ合ったり、勘違いしたりといろいろあったけど
少しづつ距離を縮めて、分かり合っていく爽やか高校生ラブです。

木下先生の描く高校生らしい二人のはにかんで赤面した顔が印象的な画。
この間まで子供だった男の子が青年に差し掛かり
自分でもよくわからない感情に振り回されながら
少しづつ自分自身の気持ちに素直に向き合っていく。
まだ幼さが残る蒼太が綾瀬に対してドキドキする気持ちや
綾瀬が同居しているいとこに自分でも気づかず嫉妬していたり
綾瀬も蒼太の幼馴染で一番の親友類に対しイライラしたり対抗心を持ったり
お互いが知らず知らずのうちに、特別な存在になっていく過程が
高校生らしい視線で描かれていて、読んでいて「なんか、これわかる!」と
言いたくなってしまうような感覚でした。
誰にでも起こりうる嫉妬心ややきもちだったりする感情が
共感できて話に引き込まれてしまいました。
ちょっとクールな綾瀬が本当は街中のお年寄りに対しすごく優しいことや
ぼやっとしていてのんびりしていそうな蒼太が
実は元陸上選手で足が速かったり、細かいエピソードも良かったです。
それぞれの性格があっての言動や気持ちの揺れ方なので
すごくわかりやすくて、話に入りやすかったと思います。
「好きがあふれちゃったらそれが恋」
2人共あふれちゃって、大洪水でしたね。

恋もほとんど初心者で、Hどころかキスもしたことない2人が
自分の素直な気持ちで相手を求めていく人間らしい感情がそこにあり
出会ってからの2人は心も体も少しづつ成長しているんだと思える
そんな作品でした。
絡みのシーンはありません。
最後にちょっとだけキスしただけ。
でも、このお話はそれでいい、というかこれでなくちゃいけない。
やっとのことでキスまでたどりついた・・・そんな感じがいい。






13

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