イラスト入り
俺たち竜人は……赤い満月の夜、恋した相手に発情するんだ
フライングですが、この前本屋に行ったら店頭に並んでいたので購入しました。
現代ものよりファンタジー、特に人外攻めで本領を発揮する作家さんだと(勝手に)思っていますが、今回も最高でした。なかなか強烈な表紙ですが、それに反して内容は激甘です☆
また甘いだけではなく、ストーリー自体もとても面白かったです。
グイグイ引き込まれる展開の連続に、ページをめくる手が止まりませんでした。
内容は、ある日いきなり異世界に迷い込んでしまった高校生・陽翔と、ワケありでキャラバンの用心棒をしている竜人・ジーンの、異世界冒険譚です。しょっぱなから奴隷として酷い扱いを受け、逃げてきたものの死にかけている主人公という、なかなか重い始まりです。
その後キャラバンに拾われ、そこで用心棒をしている竜人のジーンと出会います。このジーン、竜人となってますが、見た目は竜というよりトカゲっぽいです。その強烈な見た目に最初は怯える陽翔ですが、持ち前の素直さと前向きさでジーンとの距離を近づけといった所。
異世界らしく砂漠のキャラバンや魔術、竜人と人間の連合軍によるアンデッドとの戦い等、興味を惹かれる設定や展開で読ませてくれます。特に戦闘シーンには手に汗握りました。
そして萌えさせてくれたのが、二人の甘さ。くっつく前から一緒に眠り、食事はあ~んで食べさせあい、移動する時は抱っこと激甘です。くっついた後は更に激甘ー・・と書きたい所ですが、恋心を自覚した陽翔が急に恥ずかしがりという、ジーンにとってはお預け状態。そのいかつい容貌で、陽翔に甘えてデレデレしているジーンも笑えましたが、急に人前でのイチャつきを拒否されて、大人げなく拗ねている彼にも笑わせてもらいました。いそいそと陽翔の為に食事を取り分けたりと、とても健気なんですよ。
一応、ジーンは人間の姿をとる事も出来るのですが、エッチでは竜人のままです。このエッチも、濃厚。ジーンが独占欲をむきだしにしてます。以前は獣姦にも恐れおののいたのに、攻めがトカゲでも萌えるようになりました。思えば遠くに来たもんだ・・・。
櫛野先生の、激甘人外攻めがお好きな方には自信を持っておすすめです。
高校生が人外と恋に落ちる、異世界トリップファンタジーです。
既刊『サーベルタイガーの獣愛』と同じ世界観の作品ですが、そちらが未読でもまったく問題なく読めます。
突然見知らぬ異界の砂漠に飛ばされた高校生の受け。人買いに捕まり奴隷として売られ、過酷な目に遭って逃げ出したところを頭部が竜の竜人に助けられた。最初は異形に怯えていた受けも、優しい内面を知り、懐いていくが、やがて異世界の戦に巻き込まれ…。
最初こそ奴隷として売られ、暴行を受けながら働かされていた受けですが、竜人である攻めに助けられてからは穏やかに異世界生活を送れます。言葉も通じるし、異世界難度はやや低め。
攻めは異形の人外です。頭部は竜で、尻尾があり、身体中が鱗で覆われています。受けは最初は全身で警戒して「化け物!」とかキーキー言ってますが、一旦心を許してからはベッタリ懐いてくっつきまくりになります。
異世界でも竜人は珍しいらしく、恐れられる存在であるため、すごい勢いで懐いた受けに戸惑いつつも嬉しくて仕方ない攻め、というのが大筋の状況。
そしてこの、ベタ甘ラブラブ状態(まだカップルではない)がもう、萌えるやらたぎるやら! 体格差があるので、ひょいひょい小脇に抱えられたり、後ろから抱っこされたり、膝に乗せられたり、そんなのが悶絶するくらい可愛い。個人的に体格差萌えがあるのでたまりません。
そしてエッチが怒涛の萌えでした。竜人は嗅覚に優れていて、人間の発するにおいでだいたいの感情がわかるという設定があります。なので受けが感じたり、攻めのことを好きだと思ったりするたびに甘いにおいを発し、それを嗅いだ攻めがクラクラ。いや、もう、萌えすぎる。
もともと異世界ファンタジーBLが好きな上、発情期やら人外やら体格差やらの萌えツボ設定てんこ盛りで、個人的にすんごく楽しめました。新書二段組で文章量も多く、読みごたえもバッチリでした。
気になった箇所はちょろちょろありました。結局なぜ言葉が通じるのか理由がわからなかったり、人型になれるんだったらなぜここで人型にならなかったの、とか。あとちょっと絵が合っていなかったかな…。
でもそれで評価が下がるほどではありません。文句なしの神です。
異世界ファンタジーといってもこの話は世界観が凝りすぎずに読み易いし、そんな中でまさに個人的好みな人外攻め・体格差・年の差・攻めから受けへの溺愛ぶりを満喫できてシアワセです(*´ω`*)…
それと、自分は登場人物にイケメン・美形要素もあったほうが好みなので読み始めの部分でふと、人外の容姿のままで萌えがあるのだろうかと引っ掛かりがあったが、竜人・ジーンが人の姿を取ると超絶美形になるってサービスシーンがあって嬉しかった。
まぁ、読み進めていくとすぐに竜人姿のままでのジーンでも格好いいと感じるようになったけれどね。
竜人族はジーンの他にも竜王、近衛隊長・ゼノス等登場するが、彼らは人外の中でもヒトでいう美形揃いの種族に間違いない!!と勝手に思い込ませてもらう事にした(笑)
他に作中では、ジーンの白い鱗・赤い瞳・ヒトの感情の機微を匂いで察するといった竜人(人外)ならではの描写に力が入っているが、一番印象に残るのは何といっても”尻尾”だと思う。
元々は陽翔(はると)がジーンの本来の姿にいち早く理解を示して打ち解けた影響が大きいのだが、孤高なイメージだった彼が心を開いた相手に対してここまで人懐っこいとは意外だった。
ジーンと陽翔はじゃれ合っているし、援軍に駆け付けたソヘイルのラヒム王は盛大にのろけているしで何だこのデレ甘は!!と読んでいてニヤケが止まらなかったが、尻尾でベチンッってぶーたれるシーンにはついに吹き出してしまったのだった。
陽翔が好き、可愛くて仕方がないって想いが駄々洩れだよ。
そのおかげで読み終わった後も挿絵の尻尾に見入ってしまうし、文章での尻尾描写を何度も読み返すしで、ケモしっぽ萌えに開眼するかも(笑)
ちなみに後書きにてページ数を大幅に削ったとの事だが、これだけ自分好みのツボに嵌っているなら上下巻で読みたかった程だ。
欲を言えば、敵役・ザラーム失脚後のナジュト国のその後ってのも読んでみたい。
未読の『サーベルタイガー~』とこの作品の世界観が繋がっているならば、敵国・ナジュトでも、国の改革を推し進める中での獣人と人間のロマンスがありそうだと思うのだけどなぁ…
勿論、ジーンと陽翔のその後ってのも読んでみたいっっ!!
二段組で読み応えのある量でしたが、途中でだらけることもなく一気に読んでしまいました。ハリウッドの映画でも見ているような感じで、とても良かったです。
竜人といえば、本体は竜で人型で行動しているというものを想像していましたが、今作は人型でも鱗が生えた竜の人化そのものでちょっとびっくりしました。
容姿が竜というだけで、性格的には人間とかわるところがないので違和感なく読めたと思います。ただ、前作の「白狼王の愛嫁」を初めて読んだ時は、違和感満載だったのでこれは慣れかもしれません。
「サーベルタイガーの獣愛」と同じ世界観のようですが、私は未読です。過去の出来事として語られているだけなので、特に問題なかったです。
本の紹介文があまりに詳しいので感想だけ。
陽翔(受け)は誰とでも仲良くなれる人懐こい性格です。初めこそ奴隷商人に騙されたせいで疑心暗鬼になっていた上、ジーン(攻め)が竜人だったこともあり、酷い言葉を放ってしまいますが、恐怖を感じながらも思い切って声をかけると、見かけが怖いだけで意外と可愛い反応をすることに驚きます。
そのことで完全に恐怖心を無くした陽翔は一気にジーンに懐くのです。
変温動物のジーンの湯たんぽになったり、剣の使い方を習ったりしてキャラバンの他の仲間を驚かせます。亡くなった祖母に言い聞かされていた、その時できることをやるというというのを実践できる陽翔は高校生とは思えないしっかりしていました。
人から恐れられることに疲れ、人との関わりを避けるようにしていたジーンが、自分の酷い態度を反省し屈託なく接する陽翔に少しずつ心を開く様子がとても良く描かれています。
砂漠の夜が冷えて寒いからと寝ぼけて陽翔の布団に入って来て、朝ボーゼンとしたり、陽翔を片腕で抱き上げ移動するのが習慣化した後、人間の姿に変化した時は恥ずかしがって抱っこを嫌がり全力で逃げる陽翔を見てしょげたりする姿は楽しいです。
そして、友達だったと思っていた時は気にしていなかった食べさせ合いも、両想いになってからは恥ずかしいから人前では嫌だという陽翔に、尻尾をベチベチ打ち付けながら残念がる姿は可愛くて可笑しくて笑ってしまいました
発情期がきて陽翔に告白してからのジーンは、こんなに熱い人だったのかと思うくらい、周りの目も気にせず甘々です。さぞかし陽翔は恥ずかしいし、見せつけられる方も大変だろうと思います。
悩む陽翔の背中をいつも押してくれるキャラバンの女長アースラ、強いけど涙もろいアースラの右腕のワドゥドゥ、同い年のラビなど気のいい人ばかりで、キャラバン隊の旅はとても楽しそうでした。
元の世界に戻る方法がわかりますが、ただでは帰れません。元の世界への渇望、戻るために犠牲になるもの、どちらも諦めきれず悩む陽翔に、アースラは「後悔しても仕方ない」と思える方を選ぶようにとアドバイスします。陽翔はこれを聞いて自分の生きる道を決めるのですが、この台詞はすごく心に染みました。
そして、陽翔がこちらに来る原因となった野心の塊の国ナジュドとの戦いは壮大で、読んでいると脳内で映像が思い浮かびました。
ただ、番についてはいまいちわかりにくかったのが残念でした。運命の番というくらいなので、なにか自分たちでは抗えない何かがあるのかと思ったのですが、ジーンが陽翔を好きになり、赤い満月の夜に発情したから番だと言っているように思いました。
その割には、想いが通じ合わなかったり、相手が早世してしまった後の喪失感は、アースラ曰く呪いのようにその後の人生を変えてしまうほど重いものでした。
竜人の本能で赤い満月の夜は番に対してだけ発情するようですが、まだ月も出ていないのに、同じ竜人のゼノスが陽翔のことを番だと気付いたのは何故なのかも分からなかったです。発情の兆しでもあったのでしょうか。もう少し詳しく発情期について語って欲しかったです。
あとがきで、だいぶオーバーしてしまい削ったとありましたが、削ったエピソードも読みたかった。勿体無いです。前後編とかで2冊に分けてくれても良かったくらいです。
そして、二人のその後も読みたいと思いました。
人外の攻めさんということで一瞬買うことを躊躇したのですが、今は本当に購入して良かったと思える大好きな作品です。
攻めの竜人のジーンさんと、異世界に来てしまった高校生の陽翔くんが出会って、色々な苦境を乗り越えていく冒険ファンタジーのような作品です。
BL作品といっても一般誌に載っていそうな壮大なファンタジーなので、戦いの場面もとにかくかっこいいです。
ジーンさんと陽翔くんの絡みがないのかと言われればそうでもなく、たっぷり甘々な描写があって恋愛面も全く物足りなく感じませんでした。
個人的には、人間になった時のジーンさんがめちゃめちゃイケメンで大好きなので、挿し絵で拝むことが出来て幸せです。
ぴれーね
ありがとうございます(^^)
どうぞ、よろしくお願いします!
もう、「竜人と運命の対」は読まれたでしょうか?
あーちゃん2016様も気にいっていただけると嬉しいです。
あーちゃん2016
ぴれーね様
私もそんなにネット上の礼儀作法に精通しておらず、
失礼しております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
今日、この本、getしてきました~!
別の本も買ってきたので どっち先読もうかなーと悩み中♡
わくわくですー!
ぴれーね
あーちゃん2016様
はじめまして!
レビューにコメントをもらったのが初めてなので、とっても嬉しいです(*≧∀≦*)
コメントありがとうございました‼
とても面白かったので、おすすめです。
櫛野先生の人外攻め、最高ですね‼
ここで返信するのが合ってるのか、ちょっとよく分からないのですが(^^ゞ
失礼だったり、間違ってたらすみません。
あーちゃん2016
ぴれーね様
あーちゃん2016と申します。初めまして・・・かな?すいません。
この本すごく読みたいんです、レビュー有難うございます!
レビュー詳細読んでないんですが、神評価とのこと、
とっても楽しみにしてます!楽しみ倍増しました!!!