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初めての作者様でしたが、素晴らしい作品でした。
自分の知らない医療現場の裏側、人間模様、とにかく内容が興味深く、惹き込まれました。
特筆すべきは、緊迫した手術の描写がとても詳細に、リアルに、状況が映像で頭に浮かび、難しい言葉もスムーズに、作品に入り込めました。ハラハラドキドキ、楽しかったです。
攻めの玉川が人間味があって、好きなキャラクターでした。
「違うステージにいる危険なタイプの構成員」
、ヤクザのような玉川先生、笑。
子どもっぽさもあり、一匹狼、一途で魅力的。
ゲイである玉川と、ノンケな春馬。
春馬を自分の世界に引き込みたくない。
ゲイではない人をゲイにしてしまう。
好きだからこそ、何もできない。
純粋な玉川の春馬に対する想いが切ない。
玉川と春馬の親との確執、親からぶつけられるやり場のない気持ち、優しさ、理不尽さ、一言では言い切れない親子の関係が、重くてリアルだったし、そんな親たちの気持ちを汲み取り、理解しようとする息子たち、とても良かったです。
素敵な作品、ありがとうございました!
惹き込まれました。
お話はネタバレ無しで読むのが正解です。
医療BLにほんのりサスペンス要素もあって、でもしっかりエロもあります。
つーか、天才外科医・玉川は春馬の背中を舐める、舐める。
背中への執着、ゾクゾクします。
あと、キスの描写も、まーしつこい(笑)上に、長いっ。
でもめちゃめちゃエロいんですよー。
玉川は天才のはずなのに、どことなく変態臭がありましたが、受けの春馬はしっかり者で、素直で可愛かった。
外見はバンビっぽいとか、フェネックみたいとか表現されていたけど、玉川が春馬を見ては「可愛い」を連呼するのが、とても良かった。
文章自体はやや硬質で、とっつきにくいかなと思っていましたが、会話のテンポも良く、一気にグイグイ読ませます。
普通の恋愛モノではないお話を求めている方に、おすすめします。
これを最後に。
あとがき、絶対読んでほしいです。
胸がジーンとなりました。
賞暦多いだけあって、惹き込み方が上手いです。
トルクさんは、面白い作家で、コンテストゲリラ。BLジャンルのナロウ系サイトから応募して、小規模受賞歴を多数持つ実力派。一匹狼的なユニークな作家です。
この作品は、HONTOの推奨をみて電子版を購入し、ウエブサイトの続篇も読みました。この作品は続篇があって、著者のブログに投稿場所が記載されています。
この作品は、主人公の父の死の真因を追求するBL医療系サスペンス。
「シェーマ」:
(ドイツ)Schema 医者がカルテを記すときに利用する、身体部位の絵図のこと。
Schmerzen:「痛み」
★不審死した春馬の父が山の写真の裏に手紙を隠していた。心臓部分へ矢印して「痛み」書いた父の手紙から謎が解けていく。
★謎解きヒントの一つ、主人公の恋人になる一見やくざな玉川医師。ドラマ「ドクターX」のデーモン女医に似たキャラで、手術失敗ゼロの凄腕医師で、行動が面白い。
主人公の勤務先は、「ファーストコール ~恋するヤクザの処方箋~」と同じ現場の設定です。「ファーストコール」は、医療ラブコメ。併せて読むと面白いです。
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私のこの作品で一番好きな部分は、あとがき。
著者の医療現場の描写が細かい。現場を知る人の監修を受けて執筆しているの?と、思ったら、あとがきに「父は医者でした」とありました。むむ?。医術的な監修を父上がしているのなら、父上はBL愛読者?
・・まあ・・ファン1号であっても、おかしくないけど。外科医は呼び出しが多い、家に居れない忙しいお仕事なんですね。
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★ダヴィンチ君のようなロボット技術を使用して、衛星経由で名人医師が遠地の手術用ロボットを操作して執刀する実験は実際に行われて成功したと聞いています。著者もその報道を読んだのかも。
★なろう系サイトは、著者とチャットして感想や要望を直に伝えることが出来る点が醍醐味なんですね。良い体験をしました。
冒頭の非常に思わせぶりな導入といい、緊迫する外科病棟の様子といい、実に引き込まれる描写です。
主人公の『父の死の謎を解く』という目的とマッチしているかの様な硬質な文章も雰囲気を盛り上げますし、専門用語が飛びかう内容なのに読みづらい訳でもありません。ガンガン読めます。
「うおーっ、これは!」と思いましたよ。
おまけにかなりエロティックなんです。
明らかに玉川は春馬を恋愛対象として好きなのだと思うのに、しないのですよ。
キスだけ(後々、エスカレートして行きますが)。
なのに……とてもエロい。
こういうのを読むといつも思うのですが、実はやらない方がエロいんじゃなかろうか?(え?違う?)
再び「うおーっ、これは!神降臨!」と思いましたよ。
メッチャクチャ残念なことに8割弱読み進めた部分で「ああ~、もったいない」と思ってしまったのです。
いや、誤解されると困るのですけれど、悪かないよ。面白いよ。
でもねぇ、この物語、中盤でとても心を揺さぶる部分があるのですよ。
春馬の父の死の謎が解き明かされる部分なんですけれども。
「これを中盤に持ってくるということは、後半はどれだけのものが待っているのかっ!」と期待に打ち震え、鼻息を荒くして読み進めたのです。
嫌な感じの悪役も出て来て「来るぞ、来るぞ」と思っていたら……あっさり終わっちゃいまして。
全くもって個人的見解ですが、もったいない!もったいないのです!
あの中盤の盛り上がりをもっと後ろに持ってくれば、尻上がりでもっと盛り上がったんじゃないかと思うんですよ。単なる私の好みの問題なんですけれども。
色々書いちゃいましたが、このお話がとても面白くて、凝った構成になっていることは間違いありません。
35年前のエピソードに挟まれた『現在』、そして全てが解決し、外科医として歩んでいく春馬の未来を暗示するエピローグも美しい余韻を残します。
だからこそ、だからこそ思ってしまうんです。
「ああ、とんでもなくもったいない様な気がする」って。
専門用語が多くてもしやこれはいちいち意味を調べながら読まなければならないのか?と不安になったけど読み進めていくと調べなくても大丈夫。わからなくても大丈夫でした。
とにかく一気に読み進められました。
なんだか読み終えて自分が賢くなったような気がする。(それは気のせいですけど。)
キャラが非常に魅力的で引き込まれました。
好みもあるとは思いますが、私は読んで良かったです。
ネタバレなしで読んだ方が楽しめるかと思います。
