コミック

  • パンデモニウムより愛をこめて

パンデモニウムより愛をこめて

pandemonium yori ai wo komete

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作パンデモニウムより愛をこめて

マルコ
悪魔,元天使
ルイ
天使

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(1話)

子門道雄
カメラマン
子門の義理の甥
大学生

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(2話)

人狼
中嶋蒼
遭難したところを銀に助けられた登山家

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(3話)

とある社に神として祀られている
神社の跡取り
鬼を守っている

その他の収録作品

  • side story 雪渓より愛をこめて
  • after story この世界より愛をこめて(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

「この行為―セックス―はそんなにも醜いか?」 穢れを知らない天使は、悪魔の声に惑う――。 人と人狼、神社の跡継ぎと鬼…。天使のルイは彼らの歪んだ関係を"正し"、"幸せ"へ と導こうとするが、黒い瞳と翼をもった悪魔マルコに阻まれる。 「愛しあう彼らの姿は、本当に醜いか?」 立場や外見という隔たりを越え、互いを求める姿から目が離せないルイ。同じ天使の ユーゴから深入り無用と諭されながらも、ルイの心にはマルコの言葉が渦巻いていて …。 『バラ色の時代』『シュガーダーク』の恋煩シビトが問う、愛欲と純潔の狭間。

作品情報

作品名
パンデモニウムより愛をこめて
著者
恋煩シビト 
媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
マージナルコミックス
発売日
ISBN
9784575380248
3.7

(67)

(15)

萌々

(26)

(20)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
16
得点
243
評価数
67
平均
3.7 / 5
神率
22.4%

レビュー投稿数16

羞恥も快楽…一線を越えた先にある2人だけの愛欲の楽園

自分の全てを曝け出せて、そして相手の全てを受け止める
例えそれが自分以外の誰かから見て異様でも、例えそれが人の理とされる事から逸脱しようとも、、、

背徳的行為や禁忌を犯すという観点からだけではない「欲」と「愛」のボーダーラインの内と外から眺めるような関係性に大きな魅力と魔力を感じました
正に自分の内側にある欲を掻き立てらっるような刺激を得られた1冊

4組のお話しがオムニバス形式で紡がれていきます
1冊を通してガイダンス役でもあり主要CPともなるのがマルコ×ルイという表紙の堕天使(悪魔)×天使さん

いきなりこの2人のお話しになる前に3組のお話しが読めます
先ずは叔父×甥というタブーCP
この作品の始まりの方向性を示してくれるお話しです
マルコに唆される甥
そんな甥が叔父を誘う際に手にしているのは「林檎」
「禁断」を暗喩するアトリビュート的な扱い方がゾクっとさせてくれて官能を高めてくれます

2組目は人狼×人間
人ならざる者に心を奪われ「禁忌」を犯し孤独という隙間を共依存的に埋め合う2人
傍から見たら異種間の情交でありタブー
だけど寄り添い求め合う2人の姿を非難すべき理由はあるのだろうか、、、と天使のルイ視点で読者(=私)も惹き込まれてしまう

3組めは鬼神×人間
代々社にて祀られて来た鬼神
その家の者にとっては崇高である鬼神もその家の境界線を越えればバケモノとして見えるかも知れない
だけど受け入れている者にとってはバケモノではなくまごう事なき「護るべき者」である
神との交わり、秘められた場所でのみ繰り返さられる背徳の日々
それを誰が咎める事が出来るだろう、、、

こうして3組の愛欲と愛情を間近で見て知る事で誰の尺度で引かれたかが不明瞭になっていくボーダーライン、、、
それは優秀な天使として天界(楽園)にいたマルコを虚無に一度は堕としながらも、その一線を越えたから見えた先
そしてそこにルイも辿り着く
分かり合える者だからこその共鳴であり惹かれ愛
ここに至る迄の流れが素晴らしかった…‼

そうして辿り着いたマルコとルイのフィナーレ
境界線の内に居る者としてマルコの双子の兄の天使ユーゴを配置する事でより一層、一線を踏み込ませる効果が増しています

「楽園」の定義は自分たちで決める
そこに辿り着いたのか、堕ちたのかは誰が判断出来るものではない
少なくとも恥も外聞も投げ捨て、自分を相手に曝け出しそれを受け入れ、寧ろ求め合い快楽を甘受する2人の姿は私には幸せそうに見えたのでした(*˘︶˘*).。.:*♡

官能的な世界観をシビト先生の美麗画で浸って読める贅沢!!
しっとりとコケティッシュな雰囲気に魅了されながらも重くなり過ぎないキャラ達が愛らしかったっです
「ルイ」というまさに天使の存在が素晴らしいキャラだったと思います
お気に入りはそんなルイとコンビニスイーツを奪い合う鬼神w
スイーツを食べたがる鬼、、、可愛すぎるwww


修正|白抜きですが目立たないです 基本攻めtnは挿入されてる、途中描写が多くそこは白抜かれていない事が多かった印象で、受けtnは元から描かれていない感じでした(シーモア)

1

絵も話もキャラも設定も全部大好き!

今まで数多くのBL作品を読んできましたが、本作は一番好きな作品(つまり神作のかなり上位、一軍戦士)の一つです。
「一番」なのに複数あるんかいw って思った方、それワタシもオモタよ!
(突如あらわる謎のインド人)
ゴメンナサイ、1作品になんて絞れないw
本作を読んだのは数年前ですが、本作のレビューを書くためだけにちるちる登録しようかと当時思ってました。
それぐらい衝撃的で、結局当時はせずに今年登録して今コレ書いてます。
本作は、

1話:カメラマンx義理の甥(血はつながってないけど、ド不倫なので地雷の方は注意)
2話:人狼x登山家
3話:神社に祭られている鬼x神社の跡取り
4話以降:おかっぱイケメン天使xゆるふわ天使(メインCP)

です。
1話目でかなり損してると思うんですよね。子門さんも甥くんも目つき怖いよw
でもその後は3人の天使がお互いの・・・あー!書けません!とにもかくにもさいっっっこうなので、ご一読ください。
良い意味で、高河ゆんさんのアーシアンに影響受けたのかな?という感じですが(シビトせんせ、違ってたらゴメンナサイ)、設定が似ているというだけで、その他要素はシビト先生独自の世界観で、シビト先生風味で、カッコよく、可愛く、コミカルで、なにより美しく仕上がっています。

3話の鬼がブサ可愛いうえに、人に変身した姿がやんちゃっぽいイケメン!この姿での絡みが見たかった・・・!
そしてマルコはおかっぱイケメンランキング1位(2位はハク。異論は認める)。
てゆーかこの双子の髪型が好きすぐる!(そうでなくても二人とも顔面偏差値クッソ高くてびびる)
ユーゴやショートヘアピアス君でスピンオフ描いてほしいです先生・・・切に願います。
特にユーゴ!こんな伸びしろのありそうな素晴らしいキャラ、1作だけだなんてもったいない!
本編であんなせつない終わり方をしたので、彼にぜひ新たな恋をさせてあげてほしいです。
読んだ当時、あまりにも本作が好きになりすぎて、毎日いろんなマルコ・ユーゴ・ルイ・ピアス君の話を考えたりしてました。
(ものっそいオタクです、すんません)
3人の幼稚園時代とか見てみたい・・・ルイだけ飛ぶのヘタで、双子が練習に付き合ってあげるほのぼの編とか見たい。
(でも四方八方に飛び交う園児たちをまとめなきゃいけない保育士さんたちが大変そう)
メインCPがくっついた後に、電車の中でマルルイがピアス君とばったり出会ったりとか・・・
(でも全員黒髪になっちゃうので画面が黒っぽくなってしまってセンセが大変、という要らぬ心配をするあたくし)
そもそもピアス君は本編で深い森で誰に出会ったのか?
ピアス君は受けだとセンセがインタビューで断言されてたので、お相手はいけおじ吸血鬼なんてどうでしょう?
(妄想がとまらん)
もしルイが料理に目覚めて動画配信者になったりしたら、
「ルイのおにいさん、料理ですー!」とか言っちゃうんだろうか。
(あっこれ権利的にアウトか)

ていうか電子限定描き下ろしがwww めちゃくちゃほのぼのおもろいwww
本編がシリアスなんで描き下ろし読むまでわからんかったけど、くっつく直前にも日本で意外と仲良くしてたのねw

シビト先生の人外系に興味持たれた方はぜひ、「恋煩シビト 鬼はそと福はうち」で画像検索してみてください。
めっっっちゃくちゃイケメンな鬼が見られますよ。
「俺とセックスしてください」に収録されてます。

3

弱いからこそ美しく、間違っているから愛おしい

シビトさんの作品には、ときどき息を呑むほど美しくて、悪意に満ちている表情があると常々思っていました。
そんな美しい作画を十分に堪能できるこちら。

悪とは、善とは何なのか。
それぞれのしあわせは、決まった基準で測ることができるのか。
大きくて深いテーマを扱った作品でした。

叔母の夫と甥。
人狼と人間。
神物と祀れてきた鬼と神社の長男。
禁忌とされる関係を目の当たりにしながら、その絆を断つことを迷う天使のルイ。
ルイの幼馴染みで、双子のマルコとユーゴとの関係も絡んで、「誰かを愛することは罪なのか?」という大きな問題を紐解いていきます。

成績優秀で、すぐにでも上級天使になれると目されていたマルコが堕ちた闇が、何とも切ないです。
世界の平和のために公平でいなければならない自分が、多数の安寧のために「悪」とされる者たちを討伐すること。特定の誰かに欲を感じることが罪であるという考え。
それらに対する疑問が生じて、欲からくる妄想飲み込まれたマルコが、ルイ前に現れて、彼に見せたものを考えると、「正しいことは、本当にいつも正しいのか?」という疑問が読んでいるわたしたちにも湧いて来ます。

妻を裏切る行為も、異種間の交わりも、「悪」とされるものを敬い愛することも、道徳や倫理で見ればすべて悪です。
悪と分かっていながら、愛してしまう気持ちまで「悪」と決めつけていいものか。
相手を想い、相手のために盾になれるほどの気持ちを「正しくないから」という理由だけで、断罪していいものか。
深いです。
とにかくいろいろと考えさせられます。

マルコと双子のユーゴの存在も、悪と善の表裏一体の象徴のようでした。
ただ上から決められた「善」の基準のもとに、機械的に愛し合う2人を引き裂こうとするユーゴよりも、マルコに見せられたものを自分で考え、悩んで、答えが出せないルイの方が愛おしく思えるのは、読んでいるわたしたちも日々、何が善で悪か、正解のない問題に直面しているせいかもしれません。

白いものは綺麗だけれど、真っ白かったものが何かに染められた状態にも美しさはあって、常に正しいひとが魅力に溢れているわけではなく、間違うからこそ愛おしい。
そんなことを改めて考えさせられる作品でした。

下界で暮らし始めて、髪を切ったルイをマルコが抱きしめる小さなコマがあるのですが、このシーンのマルコの横顔が何とも言えず綺麗です。

2

絵が美しい。。

異形愛(かなり体型差のある)がテーマ。
恋煩シビトさんの黒髪黒目キャラは毎度痺れます。自分の本当の気持ちに気づき黒く染まっていくマルコの美しさが壮絶です。
1話目の義甥とカメラマンの話は、少年が本当に求めていたものなのか、心寂しい少年の一瞬の隙間を埋めるだけのためにマルコが唆したように思えてなりません。ただ一線を超えた描写は激しく、カッコ良いとさえ思いました。
作者さんの漫画を何冊か読み、時に線の太さからかHシーンがギャグっぼく見える時があるのですが、今回はそれが封印されて狼男や鬼とのシーンめちゃめちゃ美しくてギラギラメラメラでした…!最後のルイとのシーンも。
結局天使の管理する世界は映画「カラーオブハート」的な温和な世界なのかな。

4

天使と悪魔

序盤の1話完結モノっぽさは、少年or少女漫画のようでした。実際ルイ(天使)が主人公で、悪役がマルコ(悪魔)で展開しようと思えばいける気がする。花とゆめ辺りで…

大団円ハッピーエンド第一主義の天使様方と、メリーバッドエンドも肯定してくれるマルコ様のお話です笑
なんだかんだ、最後に愛は勝つ。勝ち負けじゃないけど。

キラキラ美しいルイの金髪碧眼が黒く染まっていく…もったいないという思いと背徳感やら高揚感やらが混ざり合う素敵なシーンでした。ルイの目の描き方がシビト先生では珍しい感じで、きゅるきゅるしてて可愛い。

パンデモニウム: 悪魔達が住むところ

萌〜萌2

1

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP