• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作17 教師

有岡敬広、高校3年生、17歳
三島真、攻の通う高校の教師、26歳

その他の収録作品

  • 17歳の妄想
  • カバー下/三島のイラスト

あらすじ

冷たくされても 優しくされても どんどん好きになる
17歳、高校生 x 26歳、教師

有岡敬広。17歳。高校三年生。
初めて本気で人を好きになった。
先生を、どうしても
自分のものにしたかった。
だから、むりやり抱いた。

三島 真。26歳。高校教師。
ずっと密かに親友を想っている。
諦めるだけの恋でいいと思っていた。

身勝手な有岡を一度は拒否した三島だったが、傷ついても自分への想いを隠さない有岡に、自分の片想いを重ねて見るようになり…

『17 生徒』待望の続編、登場!

好きな人が好きなのは、自分じゃない
それでもーーー好きだ

作品情報

作品名
17 教師
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
シリーズ
17 生徒
発売日
ISBN
9784813031741
4.5

(157)

(105)

萌々

(35)

(12)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
14
得点
706
評価数
157
平均
4.5 / 5
神率
66.9%

レビュー投稿数14

切ない思いが交差しつつ…

木下先生作品は、さく〜っと自然に流れるように読める上、ツボを押さえているからいろんな感情が刺激され満足感があるのが好きなんですが。

中でも、そんなに表情が変わらないように見えて、めっちゃ感情が伝わってくる、特に目の描かれ方が私は好きでして。
本作ではまさにそれを感じました、

有岡が反省してへこみつつでも三島先生のことが気になる…前巻とは全然違う表情なのが手に取るようにわかって。
それが、三島先生にやさしくされたり、少し心を開いてもらうと、抑えながらもぐっとうれしい表情になる。17歳の幼さもありつつ。
こういうところが木下先生作品の好きなところです。

あと、三島は有岡に自分を重ねて見る。気持ちが痛いほどわかる。
でも、有岡はあきらめていない、そこが若さだし、三島と違うところ。
三島はそこに惹かれてもいる。
その2人の重なりと違いの見せ方も、シンプルでやかりやすいのにしみてくるのが木下先生の上手さだな〜と思います。

有岡が三島とのデートの妄想がかわいかった。
ダッフルコートを着た三島とのデートを想像して「めっちゃいい」と口にしちゃうのが萌えでした。

0

同情?それとも…

表紙も良いですね。
男子高校生の涙…エモい。

2巻は三島目線メインで展開します。
高校生からの友人津田に片思いし続けている切なさ、伝えられもせず、諦められもしない自分の気持ちのみっともなさ、が三島を苦しめています。
有岡の自分への気持ちがやっぱり高校時代の自分に重なり、ちょっとずつちょっとずつ有岡を放ってはおけなくなって来てるんじゃないでしょうか…次の3巻で完結なので期待しかないです。

有岡良いですね〜。
1巻でやっちまった後悔を胸に、チャラ男が健気になってくるのが良かったです。
望みはないと言われても、諦めず、自分が忘れさせると言ってしまえる強かさも17歳の青さが出てて堪らんです。
無邪気と生意気と繊細さの混合体のような存在…尊いですね。

0

いちごのどあめ

17生徒→17教師→17初恋

「僕は君を決して好きになったりしないんだから」って残酷だなぁと思うけど、これはBL漫画だからきっと三島は有岡を好きになるんだろって目線で読むと冷めてしまうという酷い自分…BL慣れも問題がある。

「おじいちゃんになっても一人で星を見るよ」を聞いた有岡の表情が好きです。言いたいことはあるけどまだ言う権利はない。

小塚くんの立ち位置がいい。最近全面的に理解してくれる令和の友達が多いもんだから。

電子限定おまけ漫画を見たりすると、何で有岡は三島が好きなのかな〜って思うけど、好きなもんは仕方ない。

1

若者の万能感と、大人の非万能感

有岡、理転するってよ。

まさかの受験まで2ヶ月の段階で!?
私文クラスだったら、修得教科的に受験自体アウトなこともあるけど!?と思ったら、どうやら国立文系クラスだったようですね。

そんなこんなで続く2人の不毛な片思い。
三島の片思い相手・津田に彼女ができたことから、さらに2人の関係に変化が。

自分が長年こっそりと抱き続けてきた気持ちと、有岡がぶつけてくる気持ちが重なり過ぎて、自分が吐いた有岡を拒絶する言葉に、自分の気持ちも受け入れてもらえない不毛さに改めて気付いて傷つく三島に何とも言えません。
拒絶しながらも、誰にも言えなかった自分の思いを理解してくれる有岡に縋っていくような行動にも、何とも言えません。
大人がずるいんじゃなくて、三島がずるい。
こんなことをされたら、期待するじゃないか…。

それにしても「永遠に実らない恋の同志」という言葉が、きついなー!
自分の恋は実らないという諦めと同時に、有岡へのはっきりした拒絶。
それを受けてもなお、三島のために行動し続ける有岡が切ない。
理転もそうだけど、諦めなければ何とかなる!という、この子の万能感がすごい。
しかもそれをやり遂げられそうなところにも、つい期待してしまいます。

次で完結…。
三島のガチガチな頭と心がどう変化するのか、それともしないのか。
勢いでやってしまったことは良くないこととは言え、基本的に有岡がいい子なだけに、しあわせになってほしいけど、どうなるのだ!?

2

目を合わせなくなってしまった二人

高校生らしく進路問題でごちゃごちゃやってる続編。前回はじっと見合ってる二人がいいなあと思っていたら、しょっぱなから目をそらすようになってしまってて暗雲が。いや当然か。

先生はブレがなく津田に片思い中、有岡君は同情だときっぱり言い切るところが好きでした。星を見て笑顔からじわりと表情が崩れて泣いてしまうところ、もうもらい泣きですよ。
有岡君はいっぱい頑張った。先生のことだけじゃなくて、ふらふら高校生が目標を見つけて頑張ってる姿はかっこいいよ。若さ全開でまっすぐすぎてもう、いちいちきゅんきゅんくる!そのまっすぐさにあてられる先生のモノローグは大人視点で切ない!
自転車の二人乗りは久々に見ましたが、今は見つからないかひやひやするエピソードにアプデされたんですね、なるほど。

あと一押し有岡君頑張れ~な巻でした。

1

カバーの涙が

カバーはDK有岡の片想いを表すように、そのままの2巻でした。

先生は同級生に片想いしたまま、今でもいい友達を演じている。
一方有岡は先生にひどいことをしてしまったが、これからは決してひどいことはしない、そして早く卒業して、少しでも先生に対等になろうと目標を見つける。しかし、そんな有岡を、君の思いが報われることはないとつきはなす三島先生。
ふたりともどうしても叶わぬ恋をしている。

読者からすると、いずれこの二人はくっつくんだろうな、と思うのですが、現実にはそうそううまく行くはずもなく、こんな片想いがいっぱいあるんだろうなと思う。
そして、たいていは時間が解決してくれるものですが、有岡は過ちを悔いて、自分の気持ちで三島を困らせないと決めるもあきらめない。あきらめられない、という2巻。

0

有岡くんの台詞が胸に刺さります。

「生徒」からの続きの作品。先生が好きな有岡くんと、長年の友人への秘かな恋に苦しんでいる先生。この二人、どうなるのかな、とページをめくります。

先生は、有岡くんのことを好きにならないって伝えてるんですが、有岡くんは好きで好きで仕方ない。だから、みみっちく喜んでくれることを考える。有岡くんの台詞って、いちいち胸に迫るものがあります。
一方、先生の恋は辛い展開。津田くんに彼女を紹介されてしまいます。
そんな中、有岡くんは進路を理系へ変更。先生は放課後に勉強をみてくれると言ってくれます。担任に頼まれた、とは言ってますが、やっぱり先生も少しずつ有岡くんにひかれてきてるのかな、と想像してしまいます。そして、合格したら星を見に行くと約束する二人。ベタだけどそこがまたぐっとくる約束です。
補修後、有岡くんのキスを受け入れた先生!!先生は自分の胸のざわつきをどう捉えるのかな…。

先生と生徒の関係から、人と人の関係に…かなり踏み込んできたな、というところで次回へ…どうなるのか気になります。

1

完全に大人とも子供とも言えない2人がもどかしく愛おしい

 不穏な雰囲気で終わった前巻でしたが、今回は有岡の線引きが絶妙で、まだ完結には至らないもののじっくり関係性の変わっていきそうな2人に引き込まれました。有岡は思ったことを割とそのまま言いますし、未だに衝動的に行動する時もあります。しかし、三島の意志をちゃんと確認して自分が引く選択肢も持つようになり、三島の言葉を素直に聞き入れることもできるようになってきたんじゃないでしょうか。

 それでも三島は津田への想いを完全に諦められたわけではなくまだあわよくばと考えてしまう、そんな自分と有岡を重ねてどちらも虚しい存在に思えているようです。でも、2人には決定的に違うところがあって、三島は一度も津田に自分の気持ちを伝えたことはないけれど、有岡は三島に気持ちを伝え、分かりやすく行動もしているんですよね。そして、いつかは諦めなければと考えている三島と、諦めるなんていう選択肢は端からない有岡という点も違っています。一方的な好意の押し付けは確かに迷惑な時もあるかもしれない、でも行動しなければ人の心は動かせない。だから少なくとも三島の意志を尊重できている限りは、まっすぐ行動する有岡を応援したくなるんですね。

 私は最終的に2人が必ずしもくっつかなくてもいいと思っていて、三島が1人でいることを選ぶのもありかなと思います。でも、今までずっと誰かを想う側にいたのが、自分を想ってくれる存在が現れて、その熱量だったり優しさだったりを心地良いと感じる瞬間が少しでもあるのであれば、有岡にちょっとでも身を任せてみて欲しい、そんな風に思いました。

1

どうしてこんなに、胸がざわつくのかな:教師サイド

教師サイド:三島真でお話が展開していきます。

初めて二人で見上げた夜空に、
交わしたキスに、
二人の距離は、ほんの少しずつだが、近づき始めていく。

■攻:有岡 高校生 17歳 × 受:三島 高校の地学教師 26歳

 同情でも有岡に抱かれるべきではなかったと思う三島。
 久しぶりに会った津田から、恋人の話しを聞き、
 星を見たくなって一人歩く三島は、
 偶然に星を見に来ていた有岡と出くわす。
 泣き虫な三島に、有岡は「泣かないで」と優しく触れる。
 二人は有岡の秘密の場所に星を見に行く。

 同僚の教師に生徒の進路指導の相談を受けた、三島。
 その生徒は、理系への進学変更を決めた、有岡だった。

 三島を頼って?と、憤慨しつつも、
 担任の好意であり、有岡が依頼したのではないと理解した三島だったが、
 二人に起こったことは「忘れろ」と吐き捨てる。
 有岡は、善悪を含め、命令されることではないと応じない。
 合格したら、また、星を見に行きたい。そう残して退席する。
 
 恋人の相談で度々、津田に呼び出される三島。
 いつも振られるたび、津田は彼女がマコだったら、と。口癖のように言う。
 これが自分の望む永遠の友達?なのか、自問自答の三島だった。

 飲みすぎた津田と三島は自宅への帰路、塾帰りの有岡に偶然鉢合わせる。
 有岡は三島の体調の悪さを津田に指摘だけし、背を向けその場を後にした。
 有岡の背を振り返り、突然に、
 一人で帰ると告げた三島は、気が付くと有岡の背を追っていた。 
 好きな人に、本当は振り向いて欲しいかっただけなんだ。と、ふと思う三島だった。

 有岡に追いつくが、自分を見て話しをしなくなった様に、
 「なぜ、あんなことをした?」と三島は聞く、
 躊躇なく「自分のものにしたいと、初めて思ったからだ」と答える有岡。
 片思いの同士でもなく、諦めず、大人になって俺があの人を忘れさせると三島に告げた。 
 「永遠に実らない恋」と自分に言い聞かせて生きてきた、
 三島の何かが確実に変わっていく瞬間だった。

 有岡の自転車で、二人乗りで帰り、いろいろ話す、
 再度、星を一緒に見に行きたいと無邪気にお願いする有岡だった。
 
 図書館で勉強に行き詰っている有岡をみて、
 三島は勉強を教えるから、自分の準備室に来いと言う。
 有岡は勉強の最中、準備室の壁にある星空の絵葉書を見つけた。
 自分が三島に渡したもので、捨てられたと思っていた。
 「冷たくされても、優しくされても、どんどん好きになる」
 そう言った有岡は、三島にそっとキスをする。

 静かに受け入れ、目をつむった自分に、三島は問いかける。
 「どうしてこんなに、胸がざわつくのかな」
 
 で、本巻が終了します。
  
本巻、エッチな場面は全くありません。
ですが、作内にあふれる、揺れる有岡と三島の表情やしぐさに、
二人の心理描写、空気感、セリフ、に
随所 胸が締め付けられ、痛くなり、せつなくなります。

シーンのカット割り、無駄のない繊細なタッチの描画もよい。

泣き虫で、ひねくれな三島を有岡がフォローし、
なぐさめる必死さと不器用さが、とてもかわいく、せつない。

伝わらない気持ちを抱える辛さは、三島も知っている。
諦め続けて生きてきた、かつての三島、
物怖じなき、ひたむき真っすぐな有岡の姿勢で、
変わっていくであろう、三島の今後が気になってしかたありません

ピュアな二人の思いが、ゆっくり描かれた本作。

次巻は、どう動いていくのでしょうか?
引き続き、二人のこれかを読んでみたいと思っています。

2

言葉のヤイバがヤバイ

良かった〜。
1巻目に引き続きもうその言葉しか出てこない。
高校生×教師モノの"感想"のチェック欄に"神"をつけたのは初めてかもしれない。

今までは"いくら漫画でも
"'"そのシチュエーションに持込めないだろう、高校生!"'"とか
"'"いくら漫画でも先生が誘っちゃったり、決壊しちゃだめだろ'"'"
と高校生×教師モノではなかなか漫画ワールドに行けなくて。
「コレは年齢重ねちゃったからだな、このての作品は漫画というメガネをかけて見なければ」
と構えて見るクセがつき、なおかつ最近では高校生×教師モノと書いてあるモノは避けるようになっちゃって。

でも本作は木下先生だし、表紙も良いし〜と手にとってみたらあっという間に2巻完読。続けて読んだ理由は「1巻となってるから続き物だよ!気をつけてて!続きが気になって眠れないよ!」のレビューが散見されたんで、続けて読みたくて2巻が出るまで待ってたんです!

これが私的には大正解!有坂くんと三島先生の思いが1度でわかってこの年の私が実世界では決して使えない、言えない、キュンキュンでしたよ〜。
2人の思いとその変化がネジレモジレてジワジワ進んでいくのを読みたくて先に先にとページをめくってしまうのです。

ただ、ページはドンドンとめくりましたが、余白とコマ割りと必要最小限の飾らない言葉でズンズンとこちらの心にいろんなモノを残しておくので読み応え100パーセントです。

しかし本作中には真綿にもなり、刃(ヤイバ)にもなる短いセリフがありまくりです。
この刃にも〜う私はグッサグッサと刺されまくりです。ヤバイ!出血多量です!

エロもなく木下先生の絵なので初心者向きかなって思ってたんですが、この言葉の刃は上級者向きだな〜。

エロ耐性ありまくりの私ですが、1巻のたった1ページしかない哀しい場面を引きずったまま2巻に入ってるのでシンプルなセリフのやり取りなんですが、泣けて泣けて。初心者さんをこんなに泣かせてしまったらいけないのでは?まで思っちゃう。

これも有坂くんと三島先生に思いっきり私が同化してしまったせいだな〜。
木下先生!私を漫画ワールドにズッポリと浸らせてくれてありがとうございます!(`_´)ゞ。

だけど、もうほしがりやのアタイは次作が待ちきれない!
今度のタイトルは「17 友人」あたりかしら|( ̄3 ̄)|。

そして平成も終わりになり、法改正もあって違反行為ですがやっぱりチャリ2人乗りは永遠のドキドキアイテムですよね〜ψ(`∇´)ψ。
アオハルだな〜。

8

だから子供は

たとえ好きになってもらえなくても、ただただ自分が相手を好きなだけ。
それって、随分と傲慢なことだ。
17歳は本人が思うよりもずっとずっと子供で、傲慢も我儘も無自覚な子供の特権で、それを押し付けられる26歳の三島にしてみたら、17歳の有岡を子供としていなしてしまえる程26歳はまだ大人じゃないし、17歳の有岡と同じように我儘を張り合える程26歳はもう子供じゃない。
そして、生徒と教師という最大の壁がある。
この本一冊使っても、現状の二人の関係はこれ以上どうにもならないよねって、まあ、しょうがないとは思うけど、それにしても、さすがにこのペースでの展開では次が待てるかどうか自信がない。

3

暗い感じは薄まってきた

「17 生徒」続編。そしてまだ続く。
2巻で完結しないのは私にとって意外で、でもより深く物語を進めていく、じっくり心理描写を深める、そんなストーリー展開になるのだな?と思いながら読みました。
読んでみると、「17 生徒」での読後感から予感したような一種の「昏さ」は薄まって、「片想い」のよくある類型的な空気の方が強くなってきているように感じました。
ただ、明るくて軽かったはずの有岡が別人のように内省的になる様が以前の木下先生作品よりも静かに重く描かれ、物語全体に重く冷えた空気を感じました。
三島の方も頑なで、人の言葉や存在には少しも動かされない心の固さを感じさせます。
ひとつ感じたのは、津田は三島の気持ちを知っているのではないだろうか…
BL的には、ひたすら心理的な動きのみでエロ的なものは無し。
絵柄は少し白い印象。背景が省略されてる場面も多いような。
次巻は、タイトル含めどんな展開になるのか。逆に次で終わらないでほしい。津田がどう絡んでくるか、単なる片想い相手で終わるのか。
期待しつつ待ちます。

5

まだ続きますよ

勝手に2冊目で完結すると思ってましたが、違いました。続きます。

高校生からの親友にずっと片思いしている(今でも親友としての付き合いあり)高校教師三島先生と、その先生に片思いする生徒有岡のお話


有岡はイケメン、先生は地味なタイプです

木下さんは登場人物の心模様の表情の書き方とかうまいなぁ、としみじみ思いました。



先生は親友をすきなまま、そして自分に好意を寄せる有岡に親友に対する自分の思いや過去を重ねてみる。だからこそわかるんだろうけど、有岡に実ることはないとはっきりいうし、ひどいな先生、て思う場面が多々あるある。けどはっきり言うのもやさしさかな。
何度傷ついてもあきらめないまっすぐな有岡。

先生に受け入れられる事はなく、有岡はかなり辛いはずなのに、先生の親友への片思いの辛さを和らげるために自分は何かできないかといえる有岡に私は結構感動してしまった。高校生なのに!なんて男前なんだと。あんなん言われたらほれますよ。

すこーし、なんで有岡が先生をそんなにすきなんかわからんけど、恋ってそんなもんかもな。



先生、有岡、どっちの立場にたっても切ないです。

個人的に思う見所は、表紙にもあるような、なんともいえん有岡の複雑な表情をする場面が多々あり、ぎゅーてなったところ。有岡の表情が、もう、、いたるところで切ない。。。よく表現できるなぁと、木下さんさすがだなぁ。

今回先生は、有岡と同情で体を許したのではなく実らない片思いの同士としてとはみとめます。あれは忘れるしお前も忘れろともいうけど。(やった事は酷いけど、この言葉もキツイ)
が、段々心動きはじめたかなぁ、先生。最後辺りに2人はキスしますが無自覚に受け入れかけてましたから

個人的に気になるのが有岡が最近先生に思考を全部もっていかれてる事になにやら複雑な心境を抱えた様子の親友君がこの後、どうなるのかも楽しみ。親友としてか、恋心的な物を含んだものなのか、どっちのヤキモチなんだろ。多分親友だろうけど。
この子結構個人的には好きなんで、この子と有岡くんでもよかったかな

先生の親友も無邪気な男友達!て感じでスキンシップするタイプ。ですが、本当に気持ちに気付いてないのか??と。いつか、気持ち気付いてたって先生に告白しまいかと勝手にひやひやしながよんでました。

ゆっくりな話ですけど、ご都合的なあっさり両想いにならず、すぐほだされてないし、無理やりグルグルさせてるわけではないし、それぞれ結構苦悩してて、なかなか良くできてると思います(一巻の無理やり致してしまうのだけはちょっとと思いますが)

次巻、有岡と先生、幸せなれますように
有岡の苦悩が報われますように
どうか、三島先生の親友は当て馬でなくそのまま無邪気な親友でいてください。



10

少しずつ近づく気持ち。

『17 生徒』の続編。続き物なので前作未読だと理解できません。前作未読の方は『17 生徒』を読んでからこちらを読むことをお勧めします。

もう、とにかく表紙が素敵すぎて悶えた…。
色遣いも素敵だし、有岡くんの表情が良いです。もっと泣かせたいです。

という事でレビューを。ネタバレ含んでいますのでご注意を。






『17 生徒』では有岡くん視点で描かれていることが多かった気がしましたが、『17 教師』はタイトル通り、教師である三島先生寄りの心情がより多く描かれています。

『17 生徒』で、自分の気持ちが先行し三島先生をレイプまがいに抱いてしまった有岡くん。有岡くんの将来や気持ちを慮ったわけではなく、単純に彼との行為をなかったことにしようと決めた三島先生の冷たさが非常にリアリティにあふれていたように思います。

好きでも、嫌いでもない。
ただの、一人の生徒でしかない。

三島先生がずっと好きなのは、学生時代からの友人・津田。
報われないと知りつつ彼への恋心を胸に抱いてきた三島先生。彼から友人(という名の彼女候補)を紹介され、ショックを受ける三島先生の恋心が胸に詰まる。

三島先生は、津田への想いに蓋をしてきた。叶うわけがないと知っていたから。

けれど、そんな三島先生にまっすぐぶつかってくるのが、有岡くん。
自分のした行為を反省し、それでも自分の想いをストレートにぶつけてくる。自分の想いを封印した三島先生と、まっすぐに三島先生にぶつかってくる有岡くん。年齢のせいだけではなく、性格も違うのだろうと思うのですが、この正反対の二人が紡いでいくであろう恋のゆくえはいかに。

三島先生は男に恋する切なさとか、友人に恋する不毛さを、自分自身が体験してきている。だからこそ、有岡くんの気持ちに寄り添える部分もある。少しずつ有岡くんにほだされていく三島先生だけれど。

この物語は生徒である有岡くんと、先生である三島先生の二人の恋のお話なのだけれど、重要なキーパーソンはこの二人だけにとどまらない。
有岡くんの友人である蓮。
そして、三島先生の想い人である津田。
彼らの存在が、今後ストーリーを大きく左右するのではと思う描写がいくつもあり、今後の展開が非常に気になります。

『17 生徒』では有岡くんが子どもすぎた感がありました。
欲しいものが手に入らず、駄々をこね、自分の気持ちだけを優先させて、力任せに奪った。そんな彼が、三島先生への恋を知り、少しずつ大人になっていく過程が、三島先生の目を通して描かれています。

彼らの気持ちの架け橋となる「星」が非常に効果的に使われているのも素敵でした。

で。
この巻ではまだ終わらず、完結編ではありません。まだまだ続きます。
次回のタイトルは何になるのかなあ、と思いつつ、首を長くして次巻を待ちたいと思います。

8

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP