ぼくはただの家庭教師で、 君とは体だけの関係でしかない。

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表題作アステリスク

仁藤七央, 教え子でありバレエダンサー, 高校生〜社会人
澤曜一, 家庭教師, 大学生〜社会人

あらすじ

大学生の澤は、家庭教師先の
高校生・七央に片思いしていた。
七央は将来有望なバレエダンサーで、
傲慢で甘え上手な少年。
そんな七央にはいつも彼女がいて、
澤は振り向いてもらうなど考えてもいなかった。

しかしある日、澤の色気に気づいた七央に
「オレ、先生とセックスしてみたいかも」と言われ、
体だけの関係を始めてしまう。
それが、2人にとって十数年にも及ぶ
切ない恋の始まりだとも知らずにーー。

年下バレエダンサー×健気な家庭教師の恋、
感涙のハッピーエンドエピローグ描き下ろし!

作品情報

作品名
アステリスク
著者
鳥野しの 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
ISBN
9784396784461
4.1

(146)

(76)

萌々

(36)

(19)

中立

(6)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
19
得点
587
評価数
146
平均
4.1 / 5
神率
52.1%

レビュー投稿数19

蔑ろにされても離れない恋

何度か表紙は見かけていたものの、これがバレエダンサーになる高校生×家庭教師の大学生とは。分かっていたらすぐ読んでいた…

他者から見ても才能と魅力ある七央に、誘われれば寝るし、助けてと言えば海外でも飛んで行っちゃう澤。
側から見ればそんな男止めとけ案件だけれど、やっぱり好きな人に盲目的な恋のお話は好きだし、憧れてしまいます。

彼女を取っ替え引っ替えしている(バレエを続ける上で振られる)七央は興味本位でカテキョの澤を抱き、関係が続いていきます。
澤は好きな人に抱かれることが嬉しくて、七央が他に彼女を作ろうが、自分を「好き」と言わないとしてもそこまで求めない。
髪が少し長い澤が男に見えないからなのか、七央が元々バイで抵抗ないのか分かりませんが、あっさり関係を持つのが不思議でした。エロは余りエロくない。
数年隔ててからの澤の雰囲気は男っぽさが増して、より性格が出ている気がして読みやすかったです。

他のジャンルで何冊も作品を出されている作者さんとのことで、お話を形作るキーワードの小出しや駆け引きの描写がドラマチックで印象に残るところが見事でした。
ただ線の勢いが個人的に気になり、正直もう少し落ち着いたタッチで描かれていたらもっと感動したなと思うシーンが幾つも有りました。

1

先生がいいって言うまでオレからは何もしないよ

レビュータイトルはナナオのセリフから

これを高校生が言うんだぜ!?
モテ男のナナオに澤が翻弄されるお話かと思いきや澤も魔性。

どっちも最高のタイミングで爪痕を残して去るんだよね。

ストーリーは流石です。ジゼルになぞらえているからバレエなのね。最後の2人の選択も納得。

ストーリーだけなら万人向けでBL初心者さんにもお勧めしやすいと思いますが、絵柄を含めると一気に評価が下がります。

せっかくのバレエシーンは小さいコマで迫力がないし、ナナオの等身がバレエ男子にしては…。
ロンドンの風景も残念。

以下は完全に私の問題ですが、一番ダメだったのは最中にあの大きな瞳から涙が出ると澤が女子に見えちゃうんです。
そんな訳でビジュアルが気にならないならオススメです!

評価はストーリーは神評価
絵柄はしゅみじゃないなので萌にしました。

2

澤は七央の「安心毛布」

バレエダンサーの七央と、家庭教師から会社員になった澤の物語。
この作品は物凄く好きで、何度も読み返しています。沢山好きな所があるので、上手く感想を書けない。

titleのアステ(タ)リスク「*」の意味は「小さい星」(ラテン語経由の古代ギリシア語)
=七央にとっては星は澤のこと。「耀一」を輝く星と解釈している。
=澤にとって星は、どこに居ても光って見える七央のこと。
と、こんな風に相思相愛の二人なのだけど、澤が七央から逃げてしまって中々意思疎通できない。

二人の関わりは、七央が留学した英国へ澤が訪れて、風邪の看病をしたときに、女性コーチが澤に言った言葉が鍵で、粗筋の意図するところだと思った。
「あなたが、七央の【安心毛布】なのね」

---
【安心毛布】:英: security blanket 「ライナスの毛布」移行対象、過渡対象
人が物などに執着している状態を指す。
幼児は何かに執着することで安心感を得ている。こうした対象は、乳幼児が「自分は万能ではない」という現実を受け入れていく過程を橋渡しし、母子未分化な状態から分化した状態への「移行」を促す。
成長するにつれ、幼児の時に執着していたものから離れていくが、大人になってからも執着することがある。

---
帯には
「好きと言えない。ぼくはただの家庭教師で、君とは体だけの関係でしかない」
と書いてます。

「あなたが ナナオの安心毛布 なのね」とコーチから聞いた後、
父の入院の知らせを受けた澤は、書置き一枚置いて、英国の七央から逃げるように去って、帰国したあと、住所も電話番号も変えて消えてしまう。
でも、七央はその日、澤にきちんと告白するつもりだったのに、すれ違ってしまった。

鳥野しのさんの同性の恋愛をテーマにした作品は他に「オハナホロホロ」を読んだのだけど、ヤッパリすれ違いのタラレバの筋書きになっていました。多分、「アステリスク(小さな星)」も、同じ路線だと思う。
「オハナホロホロ」は、圭一に瓜二つの遺児ユウタを挟んだすれ違い。
「アステリスク」はバレエを軸にしたすれ違い。

澤が、「好きとは言えないの」訳は、
どんどん才能が評価されて高名になっていく七央の様子を見て、「ナナオに愛されていない」自分は身を引くべきだとと逃げた。これ以上傷つくのが辛かった。
再開後、「一緒に来て」と言われて、「もうどこにも行かない、覚悟を決めた」と言いながら、七央と同行することを澤が承諾しなかったのは、我儘でどこか子供っぽい七央の澤への「安心毛布」の依存を断ち切って、「安心毛布」の卒業を促して精神的な自立を誘導したかったのだろうと思う。

印象深い場面の言葉
七央「おれは何かが欠けたままなんだ」
「オレの小さな星、もう二度と見失わないように」・・と、ずっと一緒にいて欲しい七央が公演後に澤に告白した後、
澤は、七央に酷いことをしたと、逃げたことを謝って告げて、語ります。(この場面残念だけど、絵が雑。デッサン力弱くて落書きみたいで残念。)
「離れていても、想っている。もう逃げない」
「そばにいないおれなら要らない?」
・・澤は、どんな時でも、七央の背中を押して励ます存在なんだなー。暖かい。

芸の深みは、七央が精神的に成熟しないと、踊りの表現に出てこない。
澤は、七央の円熟を促したかったのだと思う。
澤は、ナナオをもっと光らせることが出来る人。・・と信じたい。
色々な愛しかたがあるんですね。

七央に一見振り回されているように見える澤が、七央の精神の「安心毛布」で、成長のカギになっていた物語、と私は解釈して、読み返しては感動しています。澤の虹色の瞳がとても優しくて綺麗。


七央と似た天才型ダンサーは、バレエ界の反逆者とか、世界一優雅な野獣と言われるセルゲイ・ポルーニン(Sergei Vladimirovich Polunin)が居るけれど、七央はそこまで行けてなさそう。ポルーニンの写真を見るとどこから見ても綺麗なポーズをとれる人。七央もそうなのだろうか??

3

文句なし!

買ったまま読まずに仕舞ってあった本の中の一冊で、やっと発掘して読んでみました;
とてもドラマチックで素敵なお話で、遅くなったけど読めてよかったと思っています。

自分勝手でお子様な七央と、そんな七央が大好きで、振り回されていると分かっていても尽くしてしまう曜一。
「好き」の一言で繋ぎ止められる関係なのに、それにも気付かない自己中な七央に腹が立ちつつも、才能あふれる自由なところに惹かれる気持ちも理解できたり……。

失って初めて気付く大切な恋──この典型のようなストーリーで、切ないけど素敵なハッピーエンドに胸がときめきました。
女性ホルモン出まくったと思う(笑)

曜一に捨てられて12年後に再会した七央が言った、「あなたがいなくても生きていけるけど、あなたがいないと何かが足りない」という言葉。
この言葉を聞いて、七央はすごく誠実でいい大人になったなと思いました。

一本ずつオールを持って、息を合わせて未来へと漕ぎ出す二人に胸アツ。
七央の公開告白もキュンとしたし、とても清々しい読後でした。
鳥野先生、もっとBL描いて欲しいなあ。

1

ポルーニンだよね!?

内容やら、感想やらは他の方と同じなので割愛させてください。
ただとても気になったのが、
この七央くんのモデルポルーニンだよね!?

ジゼルのアルフレド何年か前に映画館でやってたよ?
コンテンポラリーはホージアの曲のやつだよね!?
そんでもって問題児。

このお話が好き!と思われた皆さん。
是非Youtubeでポルーニンを検索して七央くんのコンテンポラリーと比較してみてください‼︎

3

こころを鷲掴みにされるほど泣ける中盤→穏やかな後半

いやはや。
中盤でこれでもか!というくらい泣かされました。

家庭教師先の男子高校生と、家庭教師の大学生。
作画では分からなかったけど、バレエダンサーを目指す「才能というオーラをまとったカッコイイ男子高校生」は、彼女が途切れないモテ男くん。
かたやゲイである大学生の方は、そういう彼に惹かれている。

と、いう状況で、興味本位なDKに抱かれるわけですが。
もう切ない。
一方通行の恋を、これでもかというくらい微細に描写してくれてます。
関係を持ったあとも彼女は途切れず、気が向いたらアパートにやってきて大学生を抱く。
「先生とする方が好き」とか「(バレエのコンクールを)見に来てくれたのは先生だけだよ」とかちょっと嬉しいことを言う。
でも彼女は途切れないし、先生を「好き」なわけではない。
先生の方は初めて好きな相手に抱かれたことで、そんな関係でもしがみついて都合よく受け入れてしまうわけですが、自分が愛されていないことが虚しいという気持ちよりも、こんな関係ですら手放したくないという執着がもう、つらい!

DKがローザンヌで1位を獲って、イギリスへ留学して1年。
今度は国境を越えたわがままに振り回されるものの、先生、会いに行っちゃう。
ただここで先生サイドにとって決定的な出来事があるのですよ。
もう、ここから胸が苦しくて泣けた。
バレエのコーチに先生を紹介するときに、下の名前が出てこない。
これって本当に致命的というか、名前すら覚えてもらえない程度の存在だったという事実を突きつけられたようなもので。
泣けました。
本当に、泣けました。

ここから一気に12年が経過します。
中盤で大号泣してしまったので、後半はもはや予定調和でした。
そもそもローザンヌの時点でDKが先生のマフラーをお守り代わりにしてたのを読者は知っているし、名前を覚えるよりも先生の存在自体が大事になっていったんだろうしと予想できていたので、12年という年月が無駄に思えてしまって。
一途なゲイからふつうの割り切ったゲイになった元先生の「大人の線の引き方」にも、男女問わず関係を持って、結婚→離婚を経験した元DKが見つけた真実の愛にも、中盤の激しい号泣エピソードを超える何かは感じられませんでした。
12年経っているからこその先生の選んだ結末にも、萌え切れず。
無念。

何より無念なのは、DK時代のDKの見た目が黒髪眼鏡でおとなしそうな印象しかなくて、とても「ひとを狂わすイケメン」には見えなかったことでしょうか。
地味で真面目!という形容詞しか捻り出せない外見なので、「一緒にいたらだめなタイプ」と言われるほどの色香を感じることができませんでした。

中盤まで動悸息切れがひどいものの、後半は落ち着いて、むしろ落ち着きすぎてこころがまったく動かないという悲しい読後感でしたが、中盤までは本当におすすめです。
疲れすぎて泣きたい、でも泣けない、というときはぜひ。

3

愛って難しい

生徒×家庭教師のCP。

攻めは受けと体の関係を持っても彼女は別にいる...悪い奴?でも才能があって、みんなが彼に惹かれる。そんな人。

攻めが初めての大きな舞台に立った初日に置き手紙1つ残して帰国、消息を絶つって結構悲しくない?

受けは攻めが会いたいって行ったら海外まで会いに行っちゃうし、攻めを捨ててからも国内公演は毎回観に行って。

取材で再会して攻めの本心がわかったけど、攻めがその間結婚して離婚してたのは驚き。

でもその経験がなければ本当に必要なのは誰なのか、側にいてほしいのは誰なのかわからなかっただろうしこれでよかったのかもね。

これからは2人でお幸せに。

3

ドラマチック

絵が綺麗!
出会いから、想いを遂げるまでの時間がを丁寧に描いてて説得力あるお話でしたー。

2

湿度が高い

◾︎ 仁藤七央(バレエダンサー)× 澤曜一(七央の元家庭教師)
元々、一般漫画を描かれてる先生なんですね。道理でBL漫画セオリーとはちょっと違う。人間ドラマの文脈で読む作品ですね。

ただ、人間ドラマのBL漫画も数読んできた中で、こちらにはどうもハマらなかったんです。
萌どころがな〜少なくとも私は萌えの感情は抱かなかった。一冊ずっと梅雨みたいな、どうもカラッとしませんでした。

名前も覚えていない一方で、曜一のマフラーを抱きしめるような、無邪気で残酷な七央のキャラクターはかなり好きです。結婚までしてんのかい七央!その振り切り方がいい。性格の分かりやすい男で、かつバレエダンサーというギャップ。
曜一が都合のいい恋人然とし過ぎていたのが苦手の原因かもしれない。こちらも残酷ではあるのですが七央の振る舞いにしてみればなんて事はない。なのに曜一は自分も悪かった風で進めるし、しっとり通り越してじっとりとしてしまいました。

3

No Title

『俺が踊るんじゃない 妖精の女王が俺を踊らせる』

ローザンヌは再挑戦だと点が厳しくなります、それを踏まえた上で日本人で一位を取るというのは相当な才能の設定なのでしょう。
若く才能にあふれた人間によくあるように七央も好き勝手に振舞い、曜一はその一切を最初は受け入れています。
ただそれは学生の時までで社会人になれば自由にできる時間も少なくなる、恋愛の事ばかりも考えていられない。

『どんなにうつくしい腕輪でも 腕が痛むなら外すべきだ』ロイヤルのプリンシパルから世界的なダンサーになった七央ですがその隣にはすでに曜一の姿はありませんでした。

十二年後の久しぶりの日本公演に来た七央と、有名出版社勤めの曜一は再会しますが『おれの今の生活にはおまえは1個も関係ないから』と七央に冷たく言い放ちます。

現実的な曜一は「ジゼル」の様に相手のために犠牲になる事は選びませんでした。

4

側には置いておけない男って、凄いわ…

自分の好みの傾向として、「再会」「年の差」「年下攻め」が有るんだなと、最近しみじみ感じていましたが、この作品にみんな揃っていました。

家庭教師の澤曜一の教え子の七央はバレエダンサー。この設定だけでも、かなり好きです。
七央は、高校生の時から立派なたらし。
あっさりと、曜一を抱いちゃう。
澤が、七央をとても好きな分だけ同じ気持ちを還してくれない、切なさを抱えているのが苦しい感じです。

だけどバレエコンクールに向かう七央は、秘かに澤のマフラーを持っていき、肌身離さずに護ってもらうように頬を寄せたり。
たまらないですわ…

海外と日本で離れても、澤の気持ちは七央に持っていかれたまま。『側には置いておけない男』と評された七央に心は、すっかり捕まれているんです。
ここら辺、すごくエロスを感じました。

イギリスにいる七央のメール一つで会いに行く澤。
いや~だけど七央の吸引力のある魅力には抗えないと思います。

目が離せなくて、輝く光のようで。傷付くのがわかっていても身に付けたいし、手許に置きたくなるアクセサリー。
でも身に付けるのや、眺めると眩しすぎちゃう時が来てしまう。澤が離れた理由も、解るなぁと。

作中に、一本のオールでは舟は漕げない、進まない、という風に、恋を表現していたイギリスマダムが登場するのです。
互いの気持ちが見えないと暗くてオールも見えなくなるというか。
比喩的な表現ですが、真理だわ…

ただ、大人にはなった七央の形振り構わない澤への接近は、良かった~❗

澤は頑なだったけど、昔も今も変わらない七央への気持ちをちゃんと覚悟をもって受け入れたのは、ほんとに良かった~

さすがの七央の、求愛❤️
舞台から、澤に向かってダイレクト求愛ですよ…
良過ぎでしょうよ…

2本のオールで互いに、同じ方向を見ながら舟を漕ぐ。
読み終わっても、ぐっと心に入り込む良い作品でした!

6

どうしてスパダリになれたのか?

攻めはスパダリなのか屑なのか
好みが分かれるところかと思います

七央の成長っぷりは、ファンタジーですが
気持ちが通じ合うまではなかなかの現実感

曜一のダメっぷりもなかなか
ダメというかなんというか‥
ちょっとイライラしちゃうところもありながら
結局、固い絆で結ばれてるしくっつくべくしてくっついた2人だと思います

バレエっていう、男性が珍しい設定で
結局最後に曜一を選ぶ過程が
想像を豊かにさせてくれるので
ちょっと物足りないところと
ファンタジーのところがうまく融合されていると思います

3

青さと屑は紙一重

攻めの受けへの対応は若いからゆえなのか、元来の屑さゆえなのか、いろいろと考えながら読みました。

受け視点からみる攻めは、本当に残酷でむかつきます。
でも受けはそんな彼が大好きなので、やきもきさせられます。年下攻めに対して、とても健気です。

そういう攻めに対してちょっとむかついていたため、受けから関係を断ったところはざまぁ...と思ってしまいました。
すかっと感があります。

物語を通してとても内容が濃く、映画を見ているような気分でした。
若い時の2人と、少し時間を経たあとの2人。
お互いに成長したあとの吹っ切れ具合は心地よいです。とても楽しく読むことができました。

4

感動!子供の残酷さと大人への成長

若いって子供って残酷ですね。
でも何歳差なんだろう。離れてても4-5才ですよね。

澤は家庭教師の生徒七央が好き。でも彼にはいつも彼女がいて。
ある日七央が先生とセックスしたいなって。子供の好奇心と寸前で彼女に逃げられた性欲からなのでしょうか。
歴代彼女たちは七央のタイツ姿や留学の話を聞くと別れたり、コンクールも見に来てくれる子はいなくて。澤だけがどんな七央も受け入れてコンクールも見に行って応援してくれて。

澤とセックスしながら彼女がいる七央。この頃の彼が身勝手で残酷で辛かったです。

イギリスまで会いに行く澤。でももう潮時だったのかな?家のこともあり置き手紙を残し去ります。家も連絡先も変えて。

七央も一度も好きとも約束も口にしなくて澤はとうとう離れていき、十数年後仕事で再会します。

大人になった七央は澤を必死で追いかけて。
やっと読んでいるこちらも溜飲が下がります。
安心毛布の存在も。
七央にとって澤は大切な存在だったんですね。失って自分の身勝手さに気がついて。

澤は七央についていくことはしませんが七央が帰ってくる場所になれましたね。

イギリスから日本での再会の後半が感動しました。喉がぐっときてます。

5

心の温まる再会BL

 初めて読んだ先生だったのですが、絵が柔らかくて且つ力強さも兼ね備えていて、独自の世界観を醸し出していたように思います。バレエをやっている男子攻めは初めてでしたが、バレエ知識に乏しくても、十分に楽しめる作品でした。七央がバレエ界で非凡な才能を持ち、どんどん実力を開花させていくのを眩しげに感じながらも、求められることが心地良くて、はっきりとした言葉をもらえなくても彼の言う通りに動いてきた健気な曜一。七央はゲイでもないし、好きになってもらうことを求めてしまったらきっと重いと思われて関係が終わる、そんな風に考えて曜一は一度も自分から恋人らしいことを望みませんでした。そんな関係についには耐えきれなくなって七央の前から突然去ってしまいます。

 何年も時を経て、仕事で再会する七央と曜一。縋る七央に対して曜一の態度は頑なで、冷た過ぎるようにも感じますが、これは曜一なりの自己防衛なんですよね。愛もないのにまたいいように側に置かれるのは辛い。七央の当時の扱いを考えれば、当然の結果とも言えるでしょう。それでも、使い古された言葉ではありますが「失って初めて相手の大事さに気付いた」という七央の、再会してからのストレートで情熱的な迫り方に曜一の心は溶かされます。七央がきちんと今までの自分を振り返って、まっすぐに曜一に想いをぶつけるところがすごく良かったです。七央にとっても曜一は光であり、輝く存在なんだというシーンがとても印象に残りました。海外は日本に比べてゲイにも慣れているでしょうから、バレエ団の皆が2人を祝福してくれたのが本当に幸せな気持ちにさせてくれました。

4

一途な先生の物語

号外on BLUEで読んでいたのですが、描き下ろしが読みたくて購入しました。

攻めの七央は最初高校生でバレエダンサー、受けは七央の家庭教師でゲイの澤。
物語は高校生の七央が女の子ととっかえひっかえ付き合ってたりするのですが、七央に惹かれてる澤があるとき無邪気にオレ先生とセックスしてみたいかもとか言われて迫られて、もともと七央のこと好きだったのもあって関係を持ってしまいます。
好きな相手とセックスできて嬉しい澤と、多分最初は興味本位な七央。
関係を持った後も普通に別の女の子と付き合っちゃう七央。無邪気といえば無邪気だけどそれを見る澤のことを考えると切ない。
なのにHの方は彼女より先生とのほうがいいと言って、彼女いつつ澤を抱く七央の残酷なこと。
惚れた弱みなのか断れない澤。

七央はバレエで海外に行くことになります。それを見送る澤。七央からは何の約束の言葉もなくて出発する七央を見送ることしかできない澤。
本当に身勝手な七央に振り回されてばかりだけど、好きだからどうしようもないんですよね。

海外にいる七央から会いたい、すぐ来て先生というラインが来ても海外まで駆けつけちゃう澤が健気で、何の約束もしてない七央だけど、そこまでするほど好きなんですよね。

だけど、ある日お父さんが入院することになったと日本から連絡貰った澤は黙って七央の元から去ります。

さんざん振り回されっぱなしだったけど、自分から去った澤。
12年後七央が日本で凱旋公園をすることになって、記者になった澤が取材に行くことになって再会。
その間結婚も離婚もした七央だけど、それでも先生が必要だという。そしてもう一度付き合ってと。
もう傷つきたくないと思っていたけど、またしても七央のこと好きという気持ちが上回ったのか受け入れる澤が健気というか、こりないというか。それでも12年もたってから結ばれて良かったのでしょうね。
何されても好きだから許してきたし、がんばってきてやっとむくわれたのだから。

無邪気な最初高校生の七央の翻弄されっぱなしな澤。長くかかったけど幸せになれて良かったです。

13

素敵な本に出会えました

ほんとにいい本に出会えた。
とてもきれいな話。
終わり方もモヤモヤする感じがない。ちょうどいい。きれい。

4

絵も好き

すっごくよかった。
大好きな作品の一つになりました。

毎日読み返してます。

6

ファンになりました!

素晴らしかったです!
まるで一本の映画を観たような。
是非読んで下さい!

8

この作品が収納されている本棚

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