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この春、とうに死んでるあなたを探して

konoharu touni shinderu anata wo sagashite

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表題作この春、とうに死んでるあなたを探して

その他の収録作品

  • スイカ(カバー裏収録・単行本限定SS)

あらすじ

理屈っぽく無愛想な矢口と天真爛漫なイケメン小日向。23年ぶりに再会した二人は恩師の死の謎に迫る。爽やかな感動をもたらす物語。

作品情報

作品名
この春、とうに死んでるあなたを探して
著者
榎田ユウリ 
媒体
小説
出版社
筑摩書房
発売日
ISBN
9784480804792
3.8

(14)

(7)

萌々

(3)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
51
評価数
14
平均
3.8 / 5
神率
50%

レビュー投稿数6

なるほど…

BLではないことはわかっていて読んだのですが、文芸としては面白いものの、ちょっとわちゃわちゃしてて深い世界観には入り込めませんでした。

お話の流れはスムーズで、オチもなるほど、そうだったのね、と思うので面白かったです。が、そのオチがなんとも、、、そういう方向に持っていきましたか、という感想です。
矢口(主人公)と小日向の関係はあくまでも友人だし、匂わせも個人的には「そうかなぁ」ってところ。ブロマンスにも行き着いてません。(と思う)

サラッと読めるので、青春の1ページを描いた小説+大人になったらなったで不惑どころか世の中のいろんなやるせなさや苦しさを軽いタッチで散りばめた、そんな風に受け取りました。

萌えどころは無いので(当たり前)中立にしています。

0

恩師の死の理由探し

矢口弼は38歳、元税理士。
離婚を経験して仕事にも疲れた矢口は、中学時代を過ごした南森町に戻る。
新しい住まいは、かつての同級生・小日向の営む喫茶店「レインフォレスト」の上階。

二人は仲が良くて、BのLの様な、そうではない付き合い。
二人で、恩師の死の理由と背景を探りだす。

でも結局、恩師の気持ちは、本人にしかわからない。
マイノリティな存在の先生は、立場に苦しんだらしくて、
最後に自死を選択した、という事だけはわかった。

先生の人生の足跡を辿りながら、親密度を高める二人。
だけど、曖昧な結末で、曖昧なままの矢口達。

思春期の生徒を指導する若い先生というのは、
なんとなくみんなのアイドル的な存在だし、生きる指標のような存在。
だから、元気で幸せでいて欲しいと思う存在。
そんな先生が、行き詰って死を解決策として選んでいた、ということが悲しいのだと思う。

0

碧雲

「スイカ」
この春、とうに死んでるあなたを探して のSS
https://note.com/edayuuri/n/nd2a0b68a9b42

よかった

BL期待して読むと落胆しますが、お話とても良かったです。

図書館で借りて1度目は入り込めず読めなかったんですが、2度目再チャレンジと思って読んでみたら途中からのめり込んでいて気づいたら読み終わってました。


久々に読みたくなったけど題名を忘れてて先程また見つけたので読み返したいなと思います(^-^)

別の本も読んでみたいなーと思いました。

1

タナカ

今思えば萌2ですね

合わない。

友人に勧められて読了。
どこがいいのか、どこがおもしろいのか、最後まで読んでもわからなかった。
榎田さんは、読ませてくれる人だけど、萌えつぼが合わないと、まったくおもしろさがわからないという相性だったし、これも同様だった。
メインの二人はめんどくさいし、周囲のキャラも上っ面だけのカキワリのよう。主人公の姉や元妻が死を選んだ理由も不可解のまま、恩師の死は事故とか意味不明。BLっぽい匂いをかもしだしながらも、非BLである理由も不明。
よかったさがしをするなら表紙のイラストは悪くなかった。

4

凄い本だった

榎田先生の非BL本。凄かった。感動長編って帯に記載あり、最後の方まで?????と思っていたのですが、先生にしてヤラレました。電車の中で読むのはオススメしません。思わずぶっと噴き出し笑いする可能性があるので。また、私みたいに夜眠る直前に読み終わるのもオススメしません。言葉にならない感情があふれてエキサイトしてしまう可能性があるので。はあ、明日も早いのに。。。。本編のみ書下ろし290Pほど+先生のあとがきです。

舞台は現代日本の東京、23区内。3両編成の電車が通っていて川がある、そんな町です。お話は引っ越してきたばかりのため、カプセルホテルに泊まった矢口(表紙の左、眼鏡ちゃん)が、大浴場の洗面台で鼻血大出血を起こすシーンから。そこは居合わせたスキンヘッドさんに助けてもらってなんとかしのぎ、引っ越し先の鍵をもらいに大家さん経営の昔ながらの喫茶店に行ったところ、そこにはチャラい男と、女子高生が話をしていて・・・と続きます。

登場人物は、
同じ中学の同級生だった島谷(=矢口)弼、小日向ユキ(♂ イケメンチャラ男風)、チュン(邑覚・むら さとる・スキンヘッド)、花川(開業医)等々、同級生複数。どいつも個性豊かで最高ですw
特にユキ。五月蠅いわっ と最初怒ってしまったのですが、段々慣れてきて、ああ、こういう潤滑剤みたいな奴、一人いると超楽なんだよなー(失礼な物言いなのですが)と思うタイプ。本当にいい奴なんです。島谷は、ちょっと生真面目、性格暗め? チュンは。。。。凄いです。眉ないし。花川が一番ノーマルかも。

***********以下はより内容に触れる感想

事件があったことを二十数年後に知り、ユキと二人で過去の事実を探し始めるのですが、最後の方までぷっと笑うところがあるのと、事件の顛末を追いかけている間はどうなるどうなるという緊張感で最後まで一気読み。そしたら最後に先生の爆弾!(としかいいようがないインパクトでした)もう涙腺が一気崩壊してしまって・・・ダメでした。先生卑怯です。

生きて生活している人への応援?作中のお話で私に向けたメッセージではないのに、心がほわっと暖かくなるというか、でも悲しいというかせつないというか、色んな感情がごちゃまぜになってしまって、表現するのが難しいです。苦しいものではなく、暖かいものには違いないと思います。人生の根っこを再発見できるかもしれません。

この間もうーんうーん苦しんだのですが、今作もやっぱり伝えられないです。榎田先生がお好きな方には是非是非手に取っていただきたいです。中学時代の甘酸っぱさ、自分の不甲斐なさなどを懐かしく思い出し、大人になった自分を見直すきっかけになるかもです。
ああ、やっぱり榎田先生、大好きです。

あ、忘れちゃいけないカバー裏。本編後にどうぞ。やっぱり泣けます。

4

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