電子限定おまけ付き
ナツ之先生のオメガバースシリーズ、『密惑オメガは恋を知らない』に続く2作目です。
1作目に続き、Kindle Unlimitedにて拝読。
3作目、4作目もアンリミに入れていただいているのが嬉しい!これから読みます。
1作目を知らなくても読める仕様ですが、本作の主人公が回想の中で前作受けのことを思い出したり、電子限定SSにはがっつり出てきていたりするため、個人的には1作目→2作目と順番通りに読み進めることをおすすめします。
で!!!
こちらの作品、とにかく、攻めの好感度が(私的に)ほぼ「0」に近かった…!
ここだけがネックで、迷った末の「萌2」です;
攻めへの萌え、一切なし。
キラキラ外国人(イタリア系)、年上スパダリ(←スペックだけ)、執着愛。
好きな要素ばかりなのに、1ミリも”素敵♡”と思えず。逆にすごい...
ただ!!お話はとても、とても良かった。。
自分の大好きな感情ドロドロ、もつれ&拗れまくり愛。
攻めにはかなり(×100)思うところありますが、文句なしに、とてもとても面白かったです。
夜明けの物語がお好きな方にはたまらないと思う…!
詳しいあらすじは既に書いてくださっている方がいらっしゃるため省きますが、
あろうことか姉の婚約者が「運命の番(作中では”伴侶”と表現)」であると判明、
本能に抗うことができず出会って数日で体を重ねてしまいー
と始まる、異母姉とのトライアングルラブ。
もーーーーこれ、ひどい罪悪感にかられ、混乱の中Ω保護施設に逃げ込む彼方(受)が哀れで哀れで仕方なかった、、
姉と幸せになってくれー
と思う気持ちは本物なのに、オメガの本能が番を求めてやまない。
そんな絶望を抱える中妊娠が発覚、同意のもととはいえ生まれた我が子の手を離し、保護施設でミケーレ(攻)と我が子・マッシモを思い何年も過ごす…
という。
もう、襲い来る波の高さにただただ、絶望が募ってしまうのですが。
秀逸だなあ…と思ったのが、受けの姉・紗栄子視点で描かれる部分から、彼女の苦悩もまたダイレクトに伝わってくるところ。
ミケーレに惹かれ、関係を持ってしまった彼方の懺悔、どうしようもなさも。
絶対に無理なのだと分かってはいても、一縷の望みを捨てきれず夫の愛を求めてしまう紗栄子の苦しみも。
タイトルの「愛罪」というワードが示すとおり、この愛の罪深さ、残酷さを感じずにはいられない...
で!
そんなところに、攻めのミケーレは。
あまりの潔さにいっそ清々しい思いもするのですが…
いや、そんなことないな。おいっ!と思わずツッコミを入れたくなってしまうほど、姉の弟と結ばれてしまったことへの罪悪感、皆無。
本物の伴侶を手に入れ、姉のことを思い真っ青になる彼方に対し
「仕方のないことだよ」「紗栄子に話そう」などとのたまう。(!!!)
いや、プライドの高い彼女が愛を求めて全裸になって迫ってきたのとか、覚えてるよね?
必死に夫の愛を得ようとした/している彼女に、なんの思いも湧かないの…?
優しい言葉をかけられても却って残酷なのかもしれないけれど、あんまりな仕打ちじゃないでしょうか…
余談ですが、料理が全くできず生活力皆無っぽいところも気に入らんかったっ!!
公爵様だから仕方ないのかもしれないけど、イタリア男ならパスタの一皿ぐらい、
ささっと調理してみせてほしい!!…すみません、超個人的欲望です。。
軽井沢の別荘で、まだ小さいマッシモになーーーんにも作ってあげられず困り果てる場面、めちゃくちゃカッコ悪かったです。。←
彼方と離れ離れになったことに苦しむのではなく、彼方の感じているのと同じような罪の意識を感じ、苦しんで欲しかったよ…!!
なんだか攻めへの文句タラタラですみません;
でも本当に腹が立って...
身籠った子の行き先は?
あまりにも辛く苦しいこの恋の行く末は?
と、読ませるストーリーに夢中になり、読みふけりました。
お姉ちゃんが最終的には愛をつかめたようで良かったのですが、相手がいまいち気に入らないのも実は引っかかるところ( ̄∀ ̄;)
なんというか、出てくる攻めポジキャラがことごとく自分の好みではなかったのですが。
お話は文句なしに面白く、色々な意味で自分にとって印象深い一冊となりました。
レビュー漏れ。
ナッツ之先生のオメガバースは、オリジナル・バース・ルール。
「はぐれΩ」と「変転バース」。
娯楽ものだけど、扱うテーマは意外と深くて寓話的、
読後、色々考えさせられました。
理性と本能、せめぎ合いの葛藤で、この作品の彼方は、理性で押さえようとする。
想像してみると、空腹時に置かれた御馳走をどれだけ我慢できるか、という犬の実験があったけど、飢えを耐え抜くって、過酷な忍耐地獄。
変転バースに関わる二人の行動を責めることは、できないと思う。
等々、大真面目に考えてしまった。ドラマチック。
--
[変転バースシリーズ]は、全 4 冊:これからまた増えるかも?
・・出会うとオメガに変転させる「運命の“伴侶”」がテーマ。
①蜜惑オメガは恋を知らない 2016年9月 弓削恒星x宇田川智
--カステリーニ家シリーズ--
⓶愛罪アルファは恋にさまよう 2018年5月 ミケーレx仁科彼方
③巡恋アルファは愛に焦がれる 2019年6月 ルカx椎名櫂人
④アルファ同士の恋はままならない 2020年8月 マッシモx祖父江芳明
--
彼方:β
「はぐれΩ」保護施設、アジーレ・ヴィオレの教務官。
姉の婚約者が、なんと運命の相手だった。とても悩むけれど、抗えない。
「蜜惑オメガは恋を知らない」にちょっとだけ彼方は登場している。
・・ということは、一作目から練っていたシリーズの構想。
ミケーレ:α
運命の相手に反応するセンサーが敏感な、イタリアの名門カステリーニ家出身。
ミケーレと彼方は、三作目でも、二人の仲はとても良好で、彼方が3人も子供を産んでいる。
特にマッシモは聡くて、とても可愛い良い子。
四作目では、その可愛いマッシモが成長して、恋人を見つけて攻めている。
ミケーレは「巡恋アルファは愛に焦がれる」に、ルカの相談相手として登場。
今作の粗筋を踏まえないと、三作目、四作目を存分に楽しめないので、
順を追って読むことをお薦め。
前作で一番気になる存在だった彼方が主人公のシリーズ第2作です。
今回もα×転生Ωの組み合わせでとてもドラマチックなのですが、個人的に攻めがあまり好きじゃなかったです。
攻めは、イタリア人のミケーレ。
外国人が運命の相手……って、そこまでワールドワイドに運命って展開するのね;
世界の人口何人よ?出会えたらめちゃめちゃ奇跡じゃない?
そして、前作に引き続き『運命』に翻弄される2人を描いています。
もうね、運命が怖いですよ。
たった数日で燃え上がって、一生忘れられない存在になっちゃうって怖くないですか?
ほとんど知らない相手ですよ。で、知らないまま別れちゃうの。それなのに、こんなに盲目的な執愛を見せられると怖くなっちゃう。
運命の相手が、姉の婚約者だった……と、いうお話。
とても悲劇的で切ない。そして、彼方は賢明だったと思う。
ただ、ミケーレが短絡的過ぎた。
運命=愛、だから姉とは別れるって……
彼方の気持ちは?姉の紗栄子の気持ちは?
子どものマッシモの方が思慮深いってどうなのよ;
そして、紗栄子には同情しかない。
この人悪くないよね?そりゃ、妊娠したと嘘をついたところは悪いかもしれないけど、あとは悪くないと思う。
彼方にキツイのも、それは彼女の矜持だと思うし。
最後は幸せを掴んでくれたみたいでホッとしましたが。
運命に従うことをロマンチックだと思えれば楽しめるけど、振り回されてると考えてしまうと楽しめない。
むしろ、番外編の一充×類CPの方が気になりましたよ。
この続き読みたさに次のシリーズを読もうと思えるほどには。
「蜜惑オメガは恋を知らない」のスピンオフ作品。
前作での受け様・智弘が中学時代に身を寄せていたオメガ収容施設アジール・ヴィオレの教務官が今回の受け様になります。前作で、回想中の智弘が高校へ進学するためアジールを出た後の話になるので、時系列的にはこちらの話のほうが先になります。前作未読でも十分読めるようになっています。が、前作がとても良かったのでぜひ両方読むことをお勧めします。
前作を読んだ時、伴侶であるにもかかわらず離れているこの二人のことがとても気になっていたので、二人のことが読めるのはすごくうれしいです。
すでにたくさんのレビューがついているので、感想だけ。
前作は理性的であることを望み、オメガとして生きることを拒否し続けた受け様の話でしたが、今作も、自分の伴侶が異母姉の婚約者であったことで、生い立ちのこともあり運命だから仕方がないと割り切ることができず、本能を封じ込めアジールに逃げ込んだオメガの話でした。
仁科彼方(受け)は突然変転しオメガになってしまいますが、その伴侶は異母姉・紗栄子の婚約者・ミケーレ(攻め)でした。本能はミケーレを求めますが、姉から婚約者を奪うことは許せず、伴侶と人生を共に歩むのを諦めたその日から抜け殻のように生きてきま
した。
自分の母がもとは愛人であり紗栄子の母から父を奪ったことに罪悪感を感じてい
た彼方。苦労の末、紗栄子が幸せを掴み家族で喜んでいたにもかかわらず、その幸せを奪うのがまたしても自分であることに絶望します。
アルファであるミケーレにとっては伴侶が見つかったことは喜び以外の何物でもなく、婚約解消をすることも仕方がないと最短距離で最適解へと動けるのですが、彼方はもともとはベータであるが故、ヒート時以外では理性が今まで自分たち母子が苦しめた姉の幸せを奪い取ることを許すことができません。
ミケーレ、彼方、紗栄子3人の視点(ちょっとだけミケーレの弟・ルカ視点)で読めるからこそ、それぞれの苦しみがや喜びがわかって、誰が悪いわけでもない、本当にただ運が悪かったとしか言いようがないのがすごく切なかったです。
ただ、一番割をくったのは紗栄子であることは確かで、母は愛人に父を奪われ、異母弟には自分の婚約者を奪われ、運命の残酷さをもろにかぶるこになり、とても気の毒でした。
伴侶と決めたオメガがいるアルファの気持ちが絶対に変わらないのですがら、ベータである紗栄子には理解できず、時がたてば自分ことを見てくれるかもしれないと思いながら、夫と彼方との息子を育てるのはつらいことだったでしょう。彼女も運命に逆らおうとした強い女性でした。
紗栄子がその後満ち足りた生活ができるようになったようなので、それは救いだと思いました。
運命の伴侶という強い結びつきに翻弄されたベータとしてもう一人・脳科学研究助手の玉木。
ベータ同士だったが故に、恋人の危機に気がつかなかったことをずっと悔やんでいる玉木。「至高の絆」という強い結びつきを知っていたがため、自分たちがアルファとオメガでさえあれば彼女を助けられたのにという思いにとらわれ過ぎておかしくなってしまった気の毒な人でした。彼がしたことは許せま
せんが、彼女を救えなかった自分のことを許せるようになるといいと思いました。
そして、ミケーレの異母弟のルカ。今まで出てきたアルファが相手を間違えたことがないことを考えても、彼の気になる人は伴侶なのではないかと思うのですが、うまくいったのかちょっと気になりました。
アルファの生きる意味となっているオメガ。オメガのくれるものはすべて喜びだという深い愛によって、長らく交差することのなかった運命が再び同じ刻をきざむことができるようになってよかったです。
女性視点もあるので苦手というか地雷の人もおられるかもしれませんがこの話に限り彼女視点もあったからこそなりたった話だったと思います。
電子特典SS
今作の特典は前作のSSのその後になります。
本編で彼方が教務官をしていたアジールで、イベント大好きだった料理人の類。伴侶を見つけアジールを出た後、出会う前のヒート時のことを嫉妬した伴侶が素直になれず、すれ違ってばかりいた二人ですが類が妊娠したことに喜び、やっと二人の想いが同じになるまでが前回。
今回は、悪阻に苦しむ類は伴侶に子供を諦めろと言われてしまいます。
激怒した類は智弘たちのところに転がり込むのですが・・・
弱っていく伴侶を見ていられず、子供より伴侶を大事にしたい類の伴侶の言葉足らずなせいで相変わらずすれ違う困った二人の話。前回の妊娠騒ぎで懲りたんじゃないのかと思うのですが、今回も智弘たちに間に入ってもらいお互いの考えを言い合い仲直りするまで。
言葉足らずな伴侶に喧嘩っ早い類、この2人はこうやって喧嘩しながら行きていくんでしょうね。ほかのカップルと違って、オメガが気の強い人なので、こういう相手がちょうど良いのかもしれません。
イラストが金ひかるさんなら問答無用で買うシリーズ。
同じ世界観で、違うイラストレーターさんの前作があったようだけど、前作を未読でも大丈夫です。
オメガバースは作者さん毎に、それぞれ色々な世界観の元に物語が展開するわけですが、まあ、その世界観が、必ずしも好みに合うかどうかは読んでみないとわからないわけで、、、
運命の番に出会ってしまったために、ベータからオメガ変成して発情して妊娠、そして出産した子供はそのまま取り上げられて(里子に出されて)、余生のようにひっそりとオメガ専用の施設で暮らす主人公。
ある意味、オメガバースの「運命のつがい」っていう設定を徹底して活かした、オメガバースだからこそ成立する物語。
今時、超お金持ちの外国の貴族の攻めとか、オメガバ設定でもないとなかなか登場させにくいし、そういった意味でも、オメガバースならではなお話。
でもなぁ、出産はねぇ、オメガバースだから出産アリなのそれはそれでいいとしても、個人的な好みとしては、割と普段からBLに子供が登場する話は微妙に感じることが多いのよ。
とりあえず、大きな犬と小さな犬のイラストにオマケして萌で。
