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表題作ぼくの歪な楽園

冴木柊平,孤児11歳→借金取り23歳
小日向八雲,誘拐被害者9歳→大学生21歳

同時収録作品ぼくの歪な楽園

小日向出雲,兄
小日向八雲,弟

その他の収録作品

  • ぼくの歪な楽園/完(描き下ろし)

あらすじ

かつて共に“おじさん”の家に閉じ込められ、“つがい”として背徳的な行為を教え込まれていた柊平と八雲。おじさんが逮捕されてから二度と会うことのなかった二人だが、12年後偶然再会。実の兄に性的な関係を迫られている様子の八雲を放っておけず、家に連れ帰ってしまった柊平だが…? 依存と愛執のインモラル・ラブ。

作品情報

作品名
ぼくの歪な楽園
著者
ハシモトミツ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
秋田書店
レーベル
プリンセス・コミックスDX カチCOMI
発売日
ISBN
9784253155137
3.3

(69)

(14)

萌々

(23)

(17)

中立

(6)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
11
得点
219
評価数
69
平均
3.3 / 5
神率
20.3%

レビュー投稿数11

共依存の神髄を感じるタイトルにゾクっとします…‼

共依存モノ、大好きです!!
何が好きって「狂ってる世界観」、サイコーです!
フィクションの世界でくらい狂気を感じたい、フィクションだから眺めて、覗いてみたいんですよねー♪
陰鬱とした湿度の高い雨の日に敢えて読みたくなってしまう…。
そんな魅力がございます♡

今作には主に4人の登場人物
攻めの柊平、受けの八雲、八雲の実兄:出雲
そして名も無き「おじさん」

おじさんによって幼い柊平と八雲は拉致監禁され、歪んだ世界で所謂洗脳され「つがい」として生活をします。
孤児院暮らしだった柊平にとってはそんな3人での生活の狂気に疑義も湧かず、むしろ安寧すら感じます。
そしてそれは八雲も同じで柊平と「なかよし」でいられる事に満足しています。

が、そんな生活は勿論長くは続かず、おじさんは捕まり2人も「元の」生活に…
という背景から大人になった2人の劇的な再会で物語が大きく動いていきます。

「元の」生活には戻れなかった2人、そしてそこに巻き込まれる兄、出雲。
三者三様、それぞれが狂った愛憎の中画策しているストーリーと心理描写に惹き込まれていきます。

狂おしい位に相手が大事なのか、自分の為に狂う相手が愛しいのか…
この辺の心理を抉って考えるのも最高に楽しいのです。
ちょっと長くなりますが私の共依存に感じるゾクゾクを語らせて下さい。

共依存にもいくつかパターンがあるかな?と思っています。
大きく分けて、、、
▶「2人の世界」が何よりも大事!っていう盲目的な2人に依る共依存
他には何も要らない位相手が大事で相手が世界の総てでこの均衡が崩れる事が
何よりも怖いから…大事に仕方が分からない。。。みたいな純愛に近いタイプ
そして
▶結局相手より「自分」が無意識レベルで優先されてる共依存
勿論相手も自分を必要としてる、欲してるから成り立つけど、優先されるのは
「自分の」欲であり、業であり、心の安定、そして愛する事、愛される事。というような『むちゃくちゃ病んでる寂しがり屋さんな精神不安定な人が2人居る』タイプ

今作は後者に当たる共依存だと思います。
そしてそれが顕著に表されているのが【ぼくの歪な楽園】というタイトル!

❝ぼくらの❞ではなく❝ぼくの❞という一人称!!!
これこそ「自分」を優先させた歪な愛し方の末の共依存!!!

精神倒錯の世界の住人感溢れるこのタイトル!!
秀逸過ぎます!!!
めちゃくちゃゾクっとします!!

そしてこの❝ぼく❞に当たるのは柊平と八雲だけでなく、出雲も、そしてかつての幼い柊平と八雲に楽園を与えたおじさんでもある。

わぁーーー
サイコパスってるぅーーーー!!!

とめちゃくちゃこの作品を読むとゾクゾクしちゃいます♡

ちょっとうまくまとまったレビューになっていないとは思うんですが、地雷案件多めな作品なので注意は必要ですが「ゾク」っとしたい病み系作品をサクッと読みたい時には是非・・・!

この作品を神作品にする事は倫理観としてどうか?という声、分かります。
でもこれを神作品にしないで倒錯好きは語れない…(語る必要ないか笑)
えと…要するに!『神』です!!

1

共依存エンド

もう少し軽めで、あたま空っぽにしてEROを楽しめる本だと思って手に取ったのですが・・・受ちゃんがガッツリヤンデレで、回復することもない、なかなかのメリーバッドエンドでした。攻くんと、お兄ちゃんは、やや救われた、、かな??微妙です。

共依存モノが好きな方にはたまらない作品ではないかと思います。

ただ、モブおじさんによる、ショタへの悪戯描写(直接何かするのではなく仲良くさせる系)があるので、地雷な方はご注意を。

0

どろっどろの狂った関係

登場人物にまともな人はいない。みんなどこかで狂ってる。そんな狂気に満ちた話。最初からまともなんて、倫理なんてぶっ飛んでるし子供にかまけてこの2人の関係がちぐはぐでぐちゃぐちゃすぎて見てらんないし目も当てられない。
最初読んでて、誘拐した男の人だけがやばいのかと思ったら予想はるかに超えて1番やばい人がいた。この2人の愛は計り知れないけどなかなか読むのに勇気いる。。
こういうクソ重たい話好きな人ならぜひ読んで、ちょーおすすめする。

0

再会したつがいは天使か?悪魔か?

 不気味な赤地の背景に満面の笑みを浮かべる八雲がアンバランス。
 やけにリアルに描かれた手と腕をよく見ると、修平の血管が浮き出ており、八雲を離すまいとする様子が伝わってくるこの表紙は、何だか怖い…とすら感じさせられました。内容とイメージがとても合っていると思います。

 私が一番ゾっとしたのは4話目の扉絵を見て「何だろう?」と思いつつ読み進め5話目の扉絵を見た時です。
 二人の幸せは踏み台となる誰かの犠牲の上にある事を、このイラストはよく表していたと思います。

 この題材とストーリーを考えたのも、犯罪、ショタ、近親相姦を含む、終始インモラルで万人受けしなさそうな内容を発売したのも凄い事だし、良作だとは思います。

 しかし、私には萌えを感じる事が出来ず不向きだったのでしょう。自分で思っている以上に解りやすいハッピーエンドしか受け付けないのか…と萌えのキャパシティが狭すぎる自身に失望します…。

 八雲が苦手な小悪魔系男子の雰囲気で好きになれず、最後の兄に見せつけるようなプレイは嫌味ったらしく不快感すら覚えました。
 
 だからと言ってお兄さんは、勘違いの独り善がりにしか見えないし同情には値しない。でも彼をこんな風におかしくさせてしまったきっかけは、八雲が作ったものだ。
 じゃあその八雲をおかしくさせてしまったのは誰?全ての原点はあの「おじさん」に辿り着く。

 八雲の誘拐事件は彼自身の心はもちろん、家族の関係も壊し、再会した修平の生き方も変えてしまった。
 犯罪は本人だけでなく、周りの人達も巻き込んで壊してしまう、そんなリアルに通じる部分をこの話は物語っているようにすら見えました。

 もちろん現実とフィクションは違うし、一緒にしてはいけないけれども、BLを読んでいるのに私がこの本で一番感じた事は、あろうことかその部分だったのです。

 タイトルの意味を最後で一番噛み締めるような結末、八雲は修平を楽園に連れ出したのか?それとも堕落へ導いたのか?その答えは読み手に寄って異なるのでは無いかと思います。

 正統派のハッピーエンドに飽きた方や、誰も踏み込めないような「二人だけの世界」が好きな方には向いているのかもしれません。

2

No Title

『本当は お前のことを誰より汚したい』

監禁から救出されても以前のような家族関係に戻れず、「なかよし」になるために実の兄と関係を持つ八雲。
その八雲に依存される事に生きる意味を見出してる柊平と、おそらく今更後戻り出来なくなった出雲による三角関係です。

出雲と八雲が揉めてるところに柊平が通りかかったのは最初から計画で、何から何まで自作自演という設定は良かったです。
ただ実際にこういう状況になったらもっと考え込んだり混乱したりすると思うのですが、みんな割り切ってるというか「だって仕方ないじゃん?」なノリで随分軽いなとは思いました。

電子書籍オマケは飲食店のホールのバイトをする柊平→開き過ぎた襟元の辺りにキス→首元をしっかり締めて働く、という流れでした。

1

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