コミック

  • 君にはふれると鳴るとこがあって

君にはふれると鳴るとこがあって

kimi niwa fureruto narutoko ga atte

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作君にはふれると鳴るとこがあって

矢戸 樹
明るい高校生
香野 灯司
コミュ障な高校生

その他の収録作品

  • それのこと(描き下ろし)
  • 先のこと(描き下ろし)
  • 音のこと(描き下ろし)

あらすじ

ある雨の日、通学電車の中で灯司のイヤフォンのコードが樹のボタンに絡まってしまう。
それをきっかけに知り合った樹は、灯司が人付き合いが苦手だと知ると、一緒に遊ぼうと誘ってくれ、ふたりで過ごすようになる。
徐々に、灯司は樹のことをもっと知りたいと思い始めるが…。
悩みを抱える高校生男子の恋心を描いた、瑞々しい青春ラブストーリー。

作品情報

作品名
君にはふれると鳴るとこがあって
著者
早寝電灯 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
ISBN
9784834264173
4.1

(157)

(70)

萌々

(54)

(25)

中立

(4)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
19
得点
645
評価数
157
平均
4.1 / 5
神率
44.6%

レビュー投稿数19

早寝先生の青春ものも、やっぱりいい・:*+.

本棚整理をしていて取り出し、読み耽ってしまったこちらの本。

表紙からして夏!!という感じなのですが、冬に読んでもやっぱり良かった…胸に沁みます。いいものは、いつ読んでもやっぱりいいものなんですね。。(当たり前

早寝先生の描き出す独特の空気感が大好きで、ほぼ全作集めています。(電子では全部、紙本は本当のお気に入り作品だけ。。)

早寝先生の作品って社会人ものが多いと思うんですが、こちらは高校生同士の青春もの。とっくに通り過ぎてしまった青い春を、これでもか!と肌の近くに感じさせてくれます。

もう、序盤のお祭りのシーンから、世界観に引き込まれます。
攻め視点で見る、お祭りの日の櫓に立つ”神様”(の格好をした)受け。
ハッと目を奪われていると、そこに「チリーン」と風鈴の音が響いてー。

そこで場面は”今”に変わり、電車の中で受けのイヤフォンコードが攻めのボタンに絡まってしまうシーンになるんですね。

個人的に一番萌えたのが、とあることから攻めを避けるようになった受けと話をしようと、攻めが懸命に受けを追いかけて自販機の前で「逃げないで…」と言うシーン。
切羽詰まった表情で攻めが必死になってるの…いい!!!

あと、なぜか分からないんですが読み返すまで私、こちらの作品は「エロなし」だと思い込んでいたんですね。
でも読み返してみたら、少なめながらもちゃんとそういったシーンはあり…
これは自分の中でより強く印象に残っていたのがエッチシーンではなく、二人の関係が構築されていく過程とか、心の動きとか、そういうことだったからじゃないかな、と思います。

とにかく夏じゃなくてもぐーーーっと心を掴まれること間違いないので、ぜひ沢山の方に読んでいただきたいです・:*+.

0

お祭とストーリーが見事なシンクロ

とても良かったです。
早寝先生はちょっとした非日常(今回は祭と山)をモチーフにして、ストーリーに織り交ぜる展開が絶妙にお上手ですね。

おじいちゃんの言うように
「祭りは山も人も全部つなぐ」
お話だった。

冒頭、樹がお祭りで灯司を見たシーンが、終盤2人が抱き合い、お祭りに一緒に出る流れにつながるのがおおお!!と気持ちよかったです。

子どもの頃の2人がお祭りで出会い直したんですもんね。

その間の2人のお話もとても良かった。
樹は言葉にせずとも、灯司に触れたくて仕方がない、好きなんだなとわかったし。
灯司が樹に惹かれていくのも手にとるようにわかって。

キャンプの中での2人もかわいかった。
とてもいいシーン。流れがすばらしい。
いいムードの中、思わず零れた灯司の言葉を聞いて抱きしめちゃう樹。萌え〜。
照れる樹もかわいい。

その後、樹が灯司にキスをして手を出しちゃうところもわかるし、戸惑う灯司も自然に感じました。
こちらもドキドキいいシーンでした。
セリフやコマ割りがいいですね(この場面だけじゃなくて全部に言えますが)

ただ、気持ちが通じ合った(ここもめちゃくちゃいいシーンでした)後、いきなり最後までしちゃって灯司大丈夫?!とは思いましたが(大きなお世話w)

灯司の
「相手のことを本当にわかることはない」
「から こそ きっと 好きになるのかもしれない」
や、その他彼の考え方にも共感しました。


いちばん、さりげにかっこいい〜と思ったのは、1章のラスト
「初夏の気配」
「どこかで気の早い風鈴の音がした」です。

灯司が樹と出会い、勇気を出して向き合って、相手が自分のことを知っていた…何かが始まる、変わるような…この時の心境をこう表現しますか〜と痺れました。


灯司の妹ちゃんがナイスキャラでした。

描き下ろしは、らぶらぶな2人が見られてたいへんうれしゅうございました。


完全に好みですが(5☆満点)
すごい ☆☆☆☆
面白い ☆☆☆☆
内容が好き ☆☆☆☆
絵が好き ☆☆☆
キャラが好き ☆☆☆☆
萌える ☆☆☆☆

0

わからないことは怖くない

高校生の灯司は人付き合いが苦手。
幼い頃から山に入る機会が多く、山では自分らしく過ごせることを知っているので
人との距離感や温もりにどうしても戸惑ってしまい、コミュニティに溶け込めないことに不甲斐なさすら感じる日々。

一方、ひょんなことから友達になった同級生の樹は
相手の気持ちを汲み取り、気遣うことの出来る人。
うまく言葉に出来ない灯司の気持ちを察してくれたおかげで
灯司が変わっていくきっかけにもなったのに
樹は樹でそんな自分を肯定しきれないところがある、と。

ふたりとも悩みを抱え、それは時に心に影を落としながらも
彼らなりの答えに辿り着く様子は
とても高校生とは思えない大人びた道程だったなと感じました。
ふたりの物事の捉え方に感動し、そしてまたこのふたりだからこそ辿り着けたんだろうなとも思いました。

場面ごとの音も印象的で、風鈴の音や祭囃し、風の音はその情景が目に浮かぶようだったし
恋するふたりが纏う空気はキレイな音が聞こえてきそうなほどキラキラしていて眩しかったです。

表紙の爽やかさから、高校生の甘酸っぱいお話なのかと思っていましたが
大人めなお話で早寝先生らしい美しい表現がたくさんつまった作品でした。

2

キャラの解釈違い?

 全体を通しての雰囲気は好みだったのですが、祭りの幻想的なシーンが何度か描かれてるにも関わらず、良くも悪くもストーリーが普通であまり心に残るものがなかったというのが正直な感想です。別にもっと根の深いトラウマを抱えていて欲しかったわけでも、キャラクターの性格に癖があって欲しかったわけでもありません。ただ、祭り、自己否定、恋心、欲情という1つひとつの要素が自然と絡まっていく感じがなかったかな。今までの流れでこうなるか?という違和感を覚えてしまったり。

 2人の性格上、体の関係を持つまではもっと時間がかかっても良さそう、むしろ高校生の間はなくてもいいくらいだったと思います。プラトニックな恋愛の方が余程自然だったのではないでしょうか。まだピュアな関係性、少し触れれば壊れてしまいそうな脆い関係性の時に、突然性的なシーンが訪れるので、いまいち心情を上手く掴めずに少し引いてしまいました。私にはもはや恋愛かどうかも曖昧なまま、ゆっくり距離を詰めていく、いつの間にか相手が隣にいると心から安心できるようになっている、というような関係性が自然なように思えました。最初に2人から受けた印象と、期待したものがずれてしまったようです。

1

表紙買いです

青空をバックに水彩風タッチで、お友達距離の高校二人。
このタイプのカバーイラストの本には、積極的にホイホイされがちなんですが、
まあ、これに私の好みが集約されているのは間違いない。
同性の友人のラインを、どこで、どこから、どうやって越えるのか、揺れ動く気持ち。
自分の気持ちを、ちゃんと恋愛感情だと認めて、お互いの間にあるのは恋愛感情だと認め合って結ばれる。
それを素直な高校生で描いたハッピーエンドの物語。
重要なエピソードに絡むアイテムの選択も、さりげなくっていいです。
ええい、もう、神にしちゃえ。

2

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP