ボタンを押すと即立ち読みできます!
作者様いわく「お茶の間ファンタジー」は言い得て妙。
天使の輪を落としてしまった幸運の天使と、5才の時に思いがけずその輪を取り込んでしまった青年のお話。
輪を返してもらうのには「愛」が必要。だから5才の甘利が20才になるまで待っていた天使のギート。
甘利の20才の誕生日に人間型に実体化して現れたギートは、愛を育むために甘利と共同生活を始めるが…
このお話って、天上の愛の天使が人間的な愛に戸惑い、人間の20才男性は心で深く想う事を知る…そんなお話なのかな、と思う。
下界にいる間に人間に近くなり、性欲を知って焦るギート。
ちゃんと輪を返したいけど、ギートが天上に帰ってしまうことが苦しい甘利。
2人のぎこちない進展を見守るのがギートの友達で恋の天使・カミルです。
ギートが消えたら忘れる、と言われたけどちっとも忘れられない甘利。それはギートだって。だからギートはある決断をします。
色んな偶然、色んな成り行き、そこには多分カミルの助けがあったのでしょう。
人間の恋はいい事ばかりじゃないけど…
「間違いも 予定外も 苦しみも 移ろいも 全部含めて恋なんだよ」
恋の天使カミルの言葉。これを読めたことがこの作品の収穫でした。
天使の光輪を子どもが取り込んでしまい、天使に返すには愛が必要という超ファンタジー設定ですが、ふわふわファンタジー(あまり得意ではない)に感じないのがいいな〜と思っていたら、その辺を意識されていて「日常に溶け込むお茶の間ファンタジー」を描かれたとあとがきにありとても納得いたしました。
2人の天使が空で話していたり、かわいい5歳の甘利がギートと出会って、大人になって再会したり、冒頭から不思議な展開でも自然に気持ちよく読めます。
恋愛がよくわからない甘利は子どもの頃、ギートにされたおでこのキスが強烈な印象でそれを越える感情にならないのもよくわかる。
甘利がギートに惹かれていく過程、キスがしたい描写が萌えでした。
同時に実体化したギースが肉体的にも甘利に反応するのが感情を伴ってのことだと伝わるのもよかった。
そしてキスシーンがステキです。とても好み。
この一連の流れがすばらしい。
ギートの光輪の力による小さな幸運、アイスの当たりのくだりも効いているし。
光輪のせいで甘利はギートを好きなのか、間違いも移ろいも予定外も苦しみも含めて恋だとギートについて思い悩むカミル、最後の花火を迎えたくなくて雨が続いたりなど細かい事柄がつながっていてステキです。
そして甘利への恋心が捨てられなかったギートがいた。
オチのカミルの「いい仕事したわー」は甘利がギートの近くに引っ越すこと、偶然再会させたことだったんですかね。さすが恋の天使。
関係ないですが、タイトルを最初に見た時、ゆらゆら帝国の「ミーのカー」という曲を思い出しました。
ギートは天使。ちょっとした幸せを運んでいます。しかしある時天使の輪を落としてしまいます。返してもらうには、それを拾った甘利少年が自分を愛してくれる必要があり、成長してそのときが来るまでそばにいるという設定。
人間界暮らしが長くなり、だんだん人間臭くなるギート。一方成長した甘利は、親のような存在のギートに恋愛感情を持つのか?
天使と人間の共同生活。はらださんの〜エンジェルとは違って、かなり対等な人間同士の関係です。
おまけショートのリバ回避!?なあざとギートに笑ってしまいました。
あとがきによると日常に溶け込むお茶の間ファンタジーらしいです。とても納得の穏やかさ。天使と天使に見守られて育った子供が大人になって再会?し、とある目的に向かううちに恋に落ちてしまうお話。
天使ギークの葛藤や戸惑いが丁寧に描かれていて良かったです。基本甘利視点なのでギーク側の心理描写は少な目なんですが、小さなやりとりからいろんな感情が伝わってきます。だんだん人間らしくなっていくギークに萌えました。
好き合ってるのにあっさり離れてしまった二人のその後が描かれた最終話がめっちゃ良かったです。素敵な形のハッピーエンド。
気になるのはタイトルの意味。ミーのキラーってどういうことなんでしょうか…光輪のこと?
カバー裏が電子だと収録されていないのが残念でした。
すごく良かった…。
この一言に尽きます。
世界にささやかな幸せを贈る天使のギート。
彼がうっかり落としてしまった光輪を拾って、体に取り込んでしまった5才の甘利。
光輪を返してもらうために、甘利が大人になるまで見守り続けたギートが、20才になった甘利の前に姿を現すというファンタジーです。
表紙にのきさんの作画の持ち味が出し切れていないのが、残念で仕方ない!
本編はストーリーにぴったり合った、雰囲気と味わいのある作画です。
ちょっと雲田さんに似てるかな。
おっとりしていて、一人称が「私」。下まつ毛が何とも麗しいギートの「万人を愛する」天使らしいおおらかさが、読んでいて心地良いんですよ。
人間である甘利は人間らしく、ちょっと嫌な面やズルいところも見せるけれど、それがギートの魅力をより引き立ててます。
甘利が幼くして両親を亡くしている設定はお葬式の場面だけの描写ですが、「恋」すら知らない甘利が、親からもらうような「愛」も知らないんだなと深読みさせるには十分。むしろそこを深刻に扱わないことで、本題に集中して読めました。
光輪を返すために必要な「愛」と、特定の誰かに欲を感じる「恋」とはそもそも別物だけれど、どちらも知らない甘利にはそれすらも分からないわけで。
ギートを意識して、ギートのことばかり考えて、ギートと過ごす時間が心地良くて、そんなふうに過ごしていたら、あんな素敵なひと、好きになっちゃいますよ。
ギートの方も、生きるもの全てに平等に感じる「愛」と、甘利だけに感じ始めた感情の違いに戸惑う心理描写が素晴らしすぎる。
人柄で「もう好き」という状態なのに、さらに巧みな心理描写で攻めてきます。
気付けば最初は「この子は何だかなあ」なんて思っていた甘利までも愛おしく感じていました。
きゅんとして、切なくなって、あったかい気持ちになれます。
たくさんの方に読んでほしいなあ。
読んだらきっと好きになるし、読み終わったら絶対まわりの人に優しくなろうって思うはず。
そして今のわたしのように、この本を誰かに勧めたくなるはずです。
