Sakura0904
読者側も本当に2人と一緒に旅をしているようになるほど素晴らしいソライモネ先生の描き込みと、心情描写や会話に押し付けがましさがなく、あくまで旅行に伴って生ずるものとしてとても自然に描かれているところがこの作品の魅力だなと感じました。1巻では朝日のネガティブさがもう少し濃く描かれていたように記憶していますが、2巻は海外旅行の楽しさ、大変さの方が濃かったような気がします。異国の地で日本では味わえない感…
◆男の上手な泣かせ方(表題作)
久々にこういうご主人様×愛玩ペットという攻め受けを読みましたが、深井先生の描き方は本格的なSM、主従関係と愛のバランスが非常に良いなと感じました。もちろん互いの想いが通じるところまでいくのですが、最後まで角野は犬というポジションも保ったままなんですよね。この2人にとってはそれでも愛し合う関係なんです。北城が宝物を見せびらかしたいという感情から角野を趣味の世界に連…
ネコとトカゲってなんだか意外な組み合わせ。どんな話なんだろうとまったく想像がつきませんでしたが、人間同士と変わらないとっても可愛い青春の作品でした。可愛いだけじゃなく、トカゲのアオイの方には苦い過去もあり、シリアスな場面も。トカゲの尻尾切りをこんな悲哀を交えたストーリーとして読んだのは初めてでしたが、これからトカゲを見かけた時思い出してしまいそうです。
人間から見れば動物ということで一括…
表紙の雰囲気から伊織はもっと可愛らしい子というか、愛嬌があって誰が見ても放っておけないような子なんだろうなぁと想像していました。でも実際には違っていて、確かにぬいぐるみを山ほど買い込んで部屋に雑然と並べている様は一見可愛らしいけれど、本人は母親と2人きりだった世界からやっと抜け出した、人とどう付き合っていいか戸惑ってばかりの頼りない子供なんですよね。
今日のお母さんは機嫌が良い日だろうか…
メイン2人とも可愛らしいんですが、特に年上で赤面症な神谷がとっても可愛い! お互い言葉が足りないというか、勢いで逃げたり思考が暴走したりですれ違うことも多いんですが、高校生と恋愛経験ほぼなしの大学生という組み合わせですから、こんなものかなと思います。
見た目や性格の華やかさも明るさも際立ったものはなく、さらに赤面症ということで他人と関係を築くのに抵抗のある神谷。大輝はそんな彼に同情や哀れ…
◆アングラ・ブルー(表題作)
紺野のスーツの下から出てくる女性用下着がとってもギャップがあって、エッチで可愛かったです。見た目も性格も女々しいところがないので、本当に下着だけに女性的要素があるというのが良かったですね。山城がランジェリーのデザイナーなので、単に紺野のエロさを楽しむためだけではなく、彼に似合うランジェリーを考えたり彼に制作意欲を刺激されたりと、仕事として真剣に楽しんでいるところを…
葵の環境にはほぼ進展がないのに対し、永妻を取り巻く環境は目まぐるしく変化していて、ついていくのがなかなか大変でした。榊と一線を越えたのに留まらず、いつの間にか刑事局長の愛人にまでなっていて、何も知らない人から見れば堕ちる所まで堕ちた、というような展開に。しかし、彼は自暴自棄になったわけではなく、まだしっかり芯はあって、葵に繋がる糸を探し当てようと足掻いている。そんな印象でした。
秘書から…
新田先生のお堅い職業ものは最高ですね。表紙の雰囲気が柔らかいので穏やかな話かと想像していたんですが、180度違ってかなりシリアスな物語でした。刑事である永妻の生真面目さは最大の魅力。元々の気が優しいので、刑事であるために他人を常に疑わねばならない日々にストレスを感じ、そう感じてしまう自分は刑事に向いていないと気を落とす悪循環。そんな自分の心を癒してくれる盲目の葵に惹かれ気持ちも序盤で通じ合うにも…
◆幸福は君のとなりに(表題作)
相手をとにかく甘やかしたい、煩雑なことは全部自分がやってあげても苦ではない、そして、あわよくば自分なしでは生きられなくなって欲しい。そういう攻め、大好物です。大智のすべてを包み込んでくれるような愛、これは絆されても仕方ないですね。一方、甘やかされてばかりの聡も、いつも先を越されてばかりだけどちゃんと大智に返したいという気持ちを持っているので、実に健全なカップルで…
幼稚園の頃からの幼馴染で家も隣という2人。梅一の片想いにはかなり年季が入っています。結構序盤で汐に想いを打ち明けるけれど、そこからが大変。急に関係性が変わって距離感に戸惑ったり、いざセックスしてみようとすると上手くできなかったり、梅一の方は不安定な家庭に影響されたり。勝手知ったる相手ならではの気安さもある一方で、一歩間違えれば長年の関係性にひびが入ることへの不安もあり、お互い探り合いながら新しい…