金が欲しければ俺に身体を売れ!

拾い犬

hiroiinu

拾い犬
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神9
  • 萌×24
  • 萌8
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
85
評価数
22件
平均
3.9 / 5
神率
40.9%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
シリーズ
B-PRINCE文庫(小説・アスキー・メディアワークス)
発売日
価格
¥640(税抜)  ¥691(税込)
ISBN
9784048869959

あらすじ

違法すれすれの裏金融を生業とする鉄輪は、ある日、借金の取り立て先で、謎めいた美青年・志摩と出会う。家も仕事も失った志摩を、鉄輪は気まぐれでバーテンダーとして雇ってやるが、従順な態度とは裏腹に、決して他人に感情を見せようとしない志摩に苛立ちが募ってゆく。彼の心を暴いて自分のものにしたい! それが恋だと気づかないまま、鉄輪は金と引き換えに志摩を抱くのだが。
 静かに胸を熱くする、大人の純愛ストーリー。

(出版社より)

表題作拾い犬

鉄輪巧,グレーゾーン金利で金を貸す金融会社社長
志摩遥,攻様の賃借人に雇われていたバーテンダー

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数2

犬の姿になった受け様が浮かぶようです

タイトルにズバリ犬なんて言葉が付いている作品ですが、この犬は心優しき野良犬。
それも昔は普通の所できちんと飼われていたような雰囲気がありながらも、
コマンドを出してくれる飼い主は突然いなくなってしまって、途方に暮れてる、
そんな感じに思える犬さんです。
ワンコと言う言葉よりも犬さんの言い方の方がしっくりくる感じなんですよね。
BL的に犬と言うとやんちゃで飼い主に懐きまくりなんてタイプが多いけれど、
今回の犬さんは、甘える事も、望みを抱く事もない辛気臭くて虚無感を抱えてる雰囲気。
攻め様はヤクザ一歩手前みたいなグレーゾーン金利の闇金融系の社長で、
今回の主役二人はギリギリ裏の世界の人間ではないけれど、グレーな世界で暮らしてる。

内容は借金の取り立てに行った攻め様が、その店でバーテンをしていた受け様を
何となく拾ってくる事から始まります。
攻め様の暇つぶしで、借金のカタにとった店を仕事も住まいも無くした受け様に
任せる事になるが、運転資金も店の家賃もしっかり取る所は、やり手の金融屋。
それでも、受け様は何も当てが無かったから一言返事で受け入れる。
きっちり考続きえる事も放棄してる感じだけど、言われた事にハイって返事しちゃうまさに犬。
気まぐれで拾った受け様、でも何を欲しがるでもなく、感情の揺れ幅も少なくて
考えてる事が見えない、次第に攻め様は受け様の事が気になるようになる。

恋だとか愛だとかが前面に出てくるような話ではないのですが、いつの間にか執着や
独占欲を受け様に覚え初め、それを恋なんて言葉で片付けられるほど簡単でもなく、
それでも受け様が欲しいと思う気持ちは強くなる。
ラストの方まで、恋愛的なものが直接は見えてこないのですが、訳ありの大人の恋って
こんな風に始まる事があるのかもと思えるお話でした。

1

作家がよくわかるお手本のような本です

前回のビープリ執筆作品は、軽さを出そうとして何かスカスカな感じがして評価できなかったんですが、今回のこの作品は普段の火崎作品らしさが実に簡潔に、
そして、お手本のように上手く作られたというか、この作家さんの特徴が多分火崎初心者の人にもよくわかりやすく簡素化しながらも、その持ち味をよく出していると思います。
作品としては、すごく既視感のあるモノで目新しさはないですが、作家さんの実力を見せつけられたような気がします。
本当に、この作家さんはすごいな~と。
登場人物への萌えとか、作品の萌えとかいうよりも、小説の作り方という点でなるほどーと思わせます。(本当、お手本みたいw)

話の進行は、攻めの一人視点で進んでいきます。
受けの気持ちの描写はありませんが、攻めとの関係・会話・状況だけでそれが汲み取れるので、物足りなさはありません。(←多分ここがスゴイと思ったところ)
それに、人物の設定だけでその対比もできて、それが状況を読み取るのに足りているのです。

ヤクザではないが、ヤクザまがいの金融業をやっている鉄輪(かなわ)は借金の取り立て現場で、職も住居も失った青年・志摩と出会続きいます。
どこか捨てられた犬のような、ほうっておけないモノを感じた鉄輪は、彼が生活していくためにバーを一件、借用書を書かせて経営させます。
金貸しをしている鉄輪にとって、欲にまみれた人間をたくさん見てきただけに、
質素で、何も望まず欲も言わず、つつましい生活を続ける志摩の存在が、気に掛かり心にとまるようになるのです。
そんな何も望まない志摩が突然借金を申し出る。
金のかかる女の為と聞いた鉄輪は、彼の体を借金の担保として貸すのですが、更に借金を申し出る志摩は、それから音信不通になってしまう。

欲と煩悩にまみれた世界と人間の中に現れた、綺麗な存在。
それが志摩であり、鉄輪の惹かれる理由。
志摩には理由があり、ただそれだけのために働いて生きてきた。
生きるよりどころはそこにあったのに、それをなくしたとき、不安になったとき側にある存在が鉄輪であった。
そういう結びつきですから、とても自然だったのです。
いつもの、ラストで怒涛のように明かされる秘密。。。という展開はお約束ですが、それは後付けのようには全く思えず、説得力がありました。
いつもの淡々とした温度の低い、でも低温やけどをしそうな熱が火崎作品の持ち味だと思います。
それが実に明瞭にわかりやすかった作品でした。
そして、付け加えるなら、、、
鉄輪もちょっと変わったのかな?
少しは人の良心というものを信じる人になったのかもしれないな、と思います。
火崎作品入門編にぴったりなわかりやすい出来でした。

5

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