華は褥に咲き狂う(5)~兄と弟~

hana wa shitone ni sakikuruu

華は褥に咲き狂う(5)~兄と弟~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
35
評価数
7
平均
5 / 5
神率
100%
著者
宮緒葵 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥720(税抜)  
ISBN
9784403524967

あらすじ

光彬に異母兄弟が存在していた!? 
本物のご落胤かどうか探るため、公儀目付に化けた光彬と純皓だが……? 
御台所×将軍の色恋絵巻最新作!! 

表題作華は褥に咲き狂う(5)~兄と弟~

紫藤純皓、光彬の御台所であり闇組織八虹の長
七條光彬、恵渡幕府第八代将軍

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数2

新レーベルでも爽快活劇と濃厚エロは健在です

本シリーズは公家の出身で裏の顔を持つ美貌の御台所と
文武に優れ清廉な名君である八代目将軍のお話です。

外様大名が保護した前将軍の御落胤の真贋騒動の顛末について。

受様は陽ノ本の八代目将軍です。 受様は恵渡を襲った凶悪な流行病に
より、前将軍の7番目の男子でありながらも八代目将軍の座に就きます。

そんな受様の正室は公家の出で男性ながらも美貌の麗人である攻様です。
先代将軍の側室だった大奥の有力局の策略と秘かに受様を慕う攻様自身
の画策により輿入れした攻様ですが、今では受様の最愛の妻となります。

陽ノ本に大名は大小含めて250以上存在します。大名には所領安堵及び
自治と引き換えに様々な義務が課せられていますが、仲でも大きなもの
は妻子を江渡の藩邸に住まわせる事と、領国と江渡を1年ごとに行き来
する参勤交代です。

道中の混乱やもめ毎を防ぐ意味もあり互いに示し合わせて移動の時期を
ずらしているため、江渡は参勤した大名を年中迎え入れていますが、
多忙な将軍が1人1人と対面する暇などなく、親藩か大身でもない限り、
定められた日に一斉に登城し、大広間にて参勤の挨拶を奉るのが決まり
です。

その場でさえ最も価格の高い者が代表で挨拶を言上し、将軍は決まった
文句を返すのみです。代表に慣れなかった大名は終始ひれ伏したまま
将軍と言葉を交わす事すら叶いません。

そんな中、幕臣の頂点に立つ老中である主殿頭から、西国で5万国を治
める外様大名が受様に御目通りを願い出ていると伺いをたてられます。

外様大名に願い出られた奏者番は、功績がある訳でもない小藩の外様大
名が将軍と直々に対面するなどどう考えても許されないとはねつけます
が、どうしても上様のお耳に入れたい事があると言ってひかないと言う
のです。

主殿頭はまずは自分が話を聞こうとしますが、上様でなければ決して明
かせないと聞かないというのです。受様の信認厚い主殿頭を通り越して
対面を願うなどあまりに不敬というもので、受様の乳兄弟である側用人
も不快を露わにします。

しかし受様は、藩の今後を危うくしてまでも目通りを望むのは看過でき
ない何かが潜んでいるのではと思います。だからこそ主殿頭が報告に訪
れたに違いありません。

そうして受様との対面を許された外様大名は可哀想なくらいに緊張に凝
り固まりながらも、陽ノ本を揺るがしかねない一大事を口にするのです。

先代将軍の御落胤を恐れ多いことながら我が手にて保護しておりまする。

参勤交代の道中にて衰弱しきった少年を介抱したところ、将軍家のみに
許された家紋を刻んだ護身用の短刀を保持していたというのです。母は
親戚を頼って逃げ母子でつましく暮らしましたが、母が病に倒れて遺品
から短刀と書き付けを見つけて、一目兄に会いたいと江渡に出てきたと
言うのです。

果たして少年は本当に先代将軍の御落胤なのか!?

本シリーズはガッシュ文庫で刊行されていましたが、レーベル休刊に伴
い、本作からディアプラス文庫でのリスタートとなった痛快時代劇的
シリーズ第5弾となります♪

レーベルがなくなるのでは続編は難しいと思っていたのですが、イラス
トレーターも小山田先生のまま続刊とはもう感無量です ヾ(≧▽≦)ノ

前巻でも一応のエンドマークは付いていましたが、結構謎が残っている
というか、伏線だろうものが改修しきれずな状態でしたので、もうむち
ゃくちゃ嬉しいです♪

主筋は受様の父親の隠し子騒動なのですが、外様大名の背後には受様を
敵視している西国大大名の存在が見え隠れしますし、当の外様大名の領
国も財政難の小国であるはずなのに江渡藩邸には煌びやかな逸品がそこ
ここに飾られる事にもきな臭さを感じさせます。

その裏に隠されていた外様大名の悪辣な所業が白日の下に晒され、御落
胤騒動に終止符が打たれるまで、たいへん楽しく読めました♪

また冒頭の新小姓の登城シーンは、主要人物と彼らの関係性の紹介と、
前巻までに張られていた伏線に軽く触れる事で、初めて手に取る読者へ
の配慮と共に、今後の展開の奥深さを魅せる仕立てになっていて、もう
ココを読んだだけでワクワクが止まりませんでした。

受様の祖父に執着する神の謎、行方不明になっている攻様の兄の陰が
ちらつき、今後も目が離せないシリーズですが、今後の続刊は本作の
売上次第なところもあるそうなので、ぜひぜひ多くの方に手に取って
頂き、宮緒先生の目指す終着点まで突っ走って欲しい です。

ガッシュからのお引越しに伴い、電子版はディアプラスにても出され
ますが、紙版は絶版となりますのでご注意必須ですよ。

今回は宮緒さんの既刊『桜吹雪は月に舞う』をおススメとします。
時代は違いますがこちらも江渡を舞台としたお話です♪

0

大きな物語が始まることを高らかに宣言した一冊

「ディアプラスさん、このシリーズを引き受けてくれて本当にありがとう」と叫びましたよ。
面白い!
巻を重ねても実に面白いです、このシリーズ。
今回も一本調子の話ではなく、笑いと涙、活劇と人情、エロもてんこ盛り。
そして何より、色っぽいんですよね。
宮尾さんのお話はデビュー作からずっと追いかけておりますが、私の中では最高傑作でございます。
ああ、既に続きが読みたい。読みたくて堪らない。

冒頭から光彬が襲われます。
それもこの世のものではない何かによって。
害をもたらすためではなく、この『玉兎』と名乗る神のごときものは光彬に世継ぎを生ませようとしています。それも「彦十郎の孫だから」という理由で。彼に激しい執着を持っている様なのですね。
何なんだよ、彦十郎って!どれだけ魅力的な人だったの?

滅茶苦茶不穏なのにこの件は今回はおあずけ。
今回のドラマは『前将軍のご落胤が饒肥藩の恵渡屋敷に保護されている』という情報が藩主から直接、光彬にもたらされることを発端に始まります。
饒肥藩は恵渡幕府の始まりに敵方だった所謂『外様』の藩であるが故に当初は「偽りではないか」と考えられたのですが、そのご落胤と言われる吉五郎が所持している短刀はまさしく将軍家の刀鍛冶が鍛えたもの。
自分と同じような身の上の吉五郎を『弟と信じたい気持ち』と『将軍として治世を行うためには権力闘争に利用される可能性が大きい新たな世継ぎ候補の出現は慎重に対処せねばならない』という気持ちの間で光彬の心は揺れ動きます。

当然のごとく陰謀がらみなのですけれど。
(これは『読んでのお楽しみ』にしておきますね)
でもこの陰謀、とっても泣けるお話なんですよ。
久々ですよ。BL読んでいて泣きそうになったの。
あとがきで、史実を参考にした話だと知って更に泣けます。

で(多分)これからもっと大きなスケールのお話に続いて行きそうです。
冒頭に出てきた玉兎の動向や、かなり前に行方不明となっている純皓の兄が今回の陰謀に一役買っているかもしれない疑惑等々、非常に今後が楽しみになって来る展開なんです。
つまり『大きな物語の序章になっている』とでも言いますか。
これ単品で読んでも非常に面白いのに。
期待に胸が震えるではありませんか!

光彬と純皓は相変わらず互い以外は見えない状態でございます。
ちょっとばかり不穏な空気も醸し出されておりますが、これ、次回の伏線になるんでしょうねぇ。
ただ、今作ではあまりの溺愛ぶりによって『トンチキ臭(良い意味の。褒めてます)』がするんですよ。トンチキマニアの私としては大層嬉しかった。
だって『妻の太摩羅』って……
複数回登場するこの言葉、笑わせていただきました。
あまりに可笑しかったのでもう一度書きます。
妻の太摩羅!(出来るならここ『ポイント大・太文字・カラー赤』で書きたい)
こういう言葉のセンス、宮尾さんは最高だなと思いましたです。

大河長編BLがお好きな方はこの期待溢れる序章を読んで、笑い、泣き、期待に打ち震えていただきたいと心から思いました。
いやホント、面白かったよ。

3

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