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ニッポンの男子、田舎を愛(め)でる
むしろ友人としての絆をどんどん深めて行く胡桃澤と義一。
この秋冬巻で一応完結です(寂しい)。
薪づくりのシーンなどとても楽しく読みました。
田舎に新しい人がやってくると、なかなか受け入れられないケースもあるかもしれませんが、ここの人たちは皆暖かで、助け合う輪の中に胡桃澤も入っていく感じがよく描かれています。
それは義一の助けがあるから。
単身いなか暮らしを始めた胡桃澤を、恋愛として意識しているのがどうか分からないけど、かわいいと思っているんでしょうね。
義一があこがれていた工房、ラストでは胡桃澤が工房として進呈していて、最後のお話だけ少し甘い雰囲気に。そんな余韻のある終わり方も最高です。
秋と冬の空気の匂いがしそうな一冊。
インクも春〜夏のときには緑でしたが今作は茶色でこだわりを感じますね。
表紙やカバー下など端々まで素敵。
裏表紙で、犬のさやかさんや雪景色などの全体ではなく、胡桃沢くんアップを撮ってしまってるウサくんにニヤニヤしてしまいます。
前作に比べてウサくんの全開の笑顔のカットが増えてるのも、ときどきふざけて胡桃沢くんを「先生」と呼ぶのも、2人の親密度アップしているんだなと感じれて嬉しい。
キッシュのレシピを胡桃沢くんではなくウサくんに送るウサくんの仕事仲間の奥さんや、ウサくんを胡桃沢くんのお嫁さんみたいとからかう地元の方など、2人の仲の良さが公認されているのもたまらないです。
胡桃沢くんが風邪ひいたときも、あんなに広い古民家の居間で本当にすぐ横で寝転がってるウサくんや、
ウサくんの弟が胡桃沢くんを「じゅんのさん」と呼ぶのですが、スルーできずに「…なにじゅんのさんて」と訊いてしまうウサくん。
本当にちょっとしたやりとりや些細なことなんですけど、「BL」として読んでる読者をときめかせてくれるイシノアヤさん、神です。
語り尽くせないくらい大好きな作品。
イシノアヤさんがインスタに載せてくれてる2人のその後のイラストも癒し全開なのでぜひ。
春から夏へ編がすばらしくてテンションMAXになりました。
これまで他の作家さんの作品で恋愛が始まらないまま、好きかも〜で終わる場合、萌えない、BLじゃないやん、と自分の中で評価が低かったのですが、本シリーズは全く別です。
春から夏へ編の2人の出会いのシーンがすばらしくて。
2人のキャラもいいし。
特に私は宇佐がどストライクにどタイプでして♡
つなぎ萌え、職人萌え、無口照れ萌え、長身スタイル良い萌え…かっこいい〜。
作業している姿、後ろ姿なんかがいちいちかっこいい。イシノ先生の画力とセンスぅぅ好き。
2人が少しずつ仲良くなっていくのもたまらなくて。
この2人ならLじゃなくても全然いい!とBLで初めて思えた作品でした。
で、その続編。
あわよくば、ちっすのひとつでも…なんて正直望む自分がおりましたが。
いいんです。そんなものはなくても。
かえってない方がこの作品に合っていると思います。
宇佐が胡桃澤に薪割りを教える場面で、体を密着させても照れることも意識することもない2人。
そういうことですよね。
そこじゃない。
胡桃澤が熱を出して寝込んだ時、思い出すのは宇佐だし、実際にかけつけるのも宇佐。
でも、胡桃澤は宇佐が持ってきてくれた食糧の方をより喜ぶ。
「そっち?」と私も思いましたw
そっちなんですよね。
日常、暮らしがあっての2人。
それでも2人の実際の距離感にドキドキします。
そういう描かれ方が好きです。
絵が、人物が、空気が色っぽいです。
出会った後、頼まれもしないのに宇佐が胡桃澤邸を修理し始めた時、ゆくゆくは一緒に住むのかな〜と思いました。
それが自然な流れで実現してうれしいです。
春から夏へ編の終盤の季節や人々のあたたかさの見せ方が鮮やかでしたが。
本作では大団円で、しかも2人を取り持った家を皆へ披露するという、物語の構成上もすばらしい。
皆が訪ねてきた時、ちょと照れながらぶすっとした顔でお料理する宇佐のかわいいこと!!
裏方に徹するというのもいいし、そんな宇佐を皆に紹介する胡桃澤もいい。
そんな2人の関係性を軸に
秋の収穫、冬支度、などなど季節の移り変わりをみずみずしく鮮やかに描かれるイシノ先生の筆力たるや。すばらしいです。
すっかり冬になり、胡桃澤邸の蔵が宇佐の工房になり。
義市くん、淳さん、と呼び合う2人(涙)
でもその前に村人の方がじゅんの呼びしてたしねw
すっかり息が合って、夫婦のような会話をして。
義市が家をつくり、淳が野菜をつくる。
そんな2人が一緒に仲良く暮らす。
最高ですね。
春から夏へ編のレビューでも書きましたが、都会から地方へ移住してきて、こんな夢みたいな日々を送れるとは思っていない。
それでも、リアリティがないとか説得力がないとか違和感があるとかならず、逆にいいわぁ〜、夢だとわかっているけどすばらしい〜と夢心地になれることが創作のすばらしさだなと改めて思いました。
すばらしい作品をありがとうございます!
「春から夏へ」から続けて読みました。こちらはえんじ色の線で温かみのある画面になってます。季節が巡っても変わらず新鮮な反応を見せる胡桃澤と一緒になって楽しみました。私自身ここまでの田舎には馴染みがないもので、見たこと無いものばかり出てきてすごくキラキラして見えました。
特に好きだったのは田んぼでの子供と胡桃澤のやりとり。ただただ可愛いです。気になったのは、風邪をひいた胡桃澤が書いた遺書ネタが放置されたまま終わったこと。宇佐が見つけて肝を冷やす展開を期待したんですが、残念ながらありませんでした笑。
最終話はじわっと泣きそうでした。泣ける話とか特別な何かがあるわけじゃないのに…。一つのことを成し遂げた喜びと人と人とのつながりを感じたから、とかかな。はっきりとは分かりません。
BLの匂いは感じ取れなくても、二人の関係性には萌えを感じます。仕事に出かける胡桃澤を見送る宇佐の表情が特に良い!
田舎暮らしの良いトコだけを疑似体験できるような、素敵な癒し系漫画でした。
ますます田舎に溶け込んでますね。
秋から冬。秋の食べ物がとても美味しそうですね。
ほのぼの田舎暮らしの描写や風景の描写がとてもいいです。表紙やカラーイラストも部屋に飾りたいくらい。
イシノアヤさんは初めの頃は絵が独特でとっつきにくい印象がありましたが、そのタッチで田舎を描くととても味があっていいですね!
胡桃澤が明るくて何でも自分でやろうとしたり、かと思えば宇佐くんを料理担当にしたり。
仲良くて彼のおかげで町のみんなにも暮らしにも馴染めましたね。
宇佐くん用の布団も買って、蔵で作業してお泊りもありで。とっても微笑ましいです。
ホームパーティーにもたくさん町の人が来てくれて。
胡桃澤邸が素敵に修繕できましたね。
悲しい時や辛い時に読むと癒やされそうです。元気な時はますます元気になりそうです。
あんなにいつもおすそわけもらったら、お返しが大変そうですね。