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まことしやかに舞う花は

makotoshiyaka ni mau hana ha

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表題作まことしやかに舞う花は

倉本 颯太朗
御曹司
遊馬 春臣
花柳の古典舞踏家

あらすじ

この気持ちは、誰にも知られてはならない。
だからせめて、お前を想って踊ろう。

――昭和十六年。留学帰りの御曹司・颯太朗には、ずっと気がかりだったことがあった。
それは、子どもの頃、幼なじみで踊り手の春臣に「お前の踊りなんか嫌いだ」と言ってしまったこと。
ちょっとした意地からだったが、あの時のことを謝ろうと春臣を訪ねるも、頑なに避けられてしまう。
それには、別の理由があるようで……。

好きな人と結ばれることが難しかった時代。
必死に恋心を隠す、幼なじみ再会・恋愛譚。

作品情報

作品名
まことしやかに舞う花は
著者
束原さき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784829686348
4.1

(107)

(44)

萌々

(40)

(17)

中立

(6)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
14
得点
437
評価数
107
平均
4.1 / 5
神率
41.1%

レビュー投稿数14

うーん

絵がきれい。でもお話がちょっと単調だったかな。ファンタジーと思えば良いのですが、戦時の日本という設定のせいか現実味がないように思えてしまいました。

時代は戦時中。
幼なじみの春が忘れられない御曹司の話。
踊り手である春の心情はわかりやすいのですが、颯太朗の方が難しかった。
変装して使用人のふりをしても春に近づこうとする豪胆な人かと思いきや、なかなか春に自分だと打ち明けられないヘタレだったりと掴みづらいところがありました。
あとは、春と一緒になるために家を出た颯太朗がどうやって身を立てたのかとかが気になってしまい、雰囲気を楽しめなかったかな、と思います。

春は綺麗だし魅力的なキャラだけど、踊りの体の線がなんとなくしっくり来なかったのも事実。

国宝見た後だからかも。。


0

タヌキさんんんん!

まず小さい頃の春臣がくりんくりんでめちゃ可愛いな!! と。

昭和16年から戦後すぐまでの物語ということですが、歴史的背景はほんのり描きつつもあまり押し付けがましくはない、いい感じのあんばいでした。

まだ男色がふつうにある時代なので、男同士であること自体はノープロブレムって感じ……? そこら辺は誰も何も気にしていなさそうです。

ただし御曹司と踊りのお師匠さんという身分違いの恋がそう簡単に叶うことはなく。

叶うことはないっていうか、たぶん叶うにしても、時代柄、颯太郎さんは正妻を持ちつつ春臣を囲うことも余裕で出来そうなのに、命賭けで(物理)何もかも捨てて(物理)春臣を取っちゃうってすごいいなぁ……えらいよ颯太郎さん……。

Cannaコミックスだし平然と悲劇が起きそうだな(偏見)と思ったけど、みんな何とか後遺症もなさげにハッピーエンドでよかったです。

予想外だったのは、いかにも恩返ししに来そうだなと思ったタヌキさんが本当に恩返しに来たことです。マジかよ……。

私こんなアイコンなので(2022年12月5日現在)タヌキさんの動向はとても気になってしまいました。

いやでもよかったです。ちょっと、「キュー太、お前だったのか……」からのタヌキ鍋エンドを想像してしまったので(だって、Cannaコミックスだし。)タヌキさん煮込まれなくて本当に良かったなと思います。

1

静かで美しい恋

昭和初期、戦時中のお話。
子供の頃、仲違いから疎遠になってしまった颯太朗と春が再会して気持ちを通わせていく、というお話なのだけど
その時代背景から切ない展開になっていて胸を締め付けられるような部分がたくさんありました。
そして束原先生の繊細なタッチがその切ないふたりの心情をよく引き立てているのです…!
本当にキレイで目が幸せでした。

お話としてはそれほど大きな波はないのだけど
現代よりもっと選択することが難しい時代に生きている彼らの静かで揺るがない恋が
様々な葛藤と共に描かれているのがとても美しかったなと思いました。

1

時代設定(戦中戦後)が活きている

幼馴染である良家の子息と女形芸者のライフヒストリー。

お互いに好きあっていた(両片想い)のに子どもの頃に喧嘩別れし、颯太朗は親の仕事でドイツへ。9年もの期間を経て帰国するも、普通に話しかけて口をきいてもらえるとは思えず、ひょんなことから春臣の踊る店で働くことに。

その後、戦況は悪化。伯爵家の娘と結婚し、徴兵を逃れる予定であった颯太朗は、春臣への想い(まだ付き合ってない!)を断ち切れず、離縁の上、戦地へ。

戦後、颯太朗の帰りを待つ春臣。待てども待てども便りがなく、生きる意味を失っていた時、引き揚げてきた兵士たちが療養する病院で、踊りを舞うことになり…。

戦前戦中戦後の、『家』を捨てるのが難しい時代背景を感じながら読むととっても切ないです。男色については今ほどタブー視されていないので、そこまで抵抗がない表現。登場人物たちの心の動きが感じられる良本です。

1

切ない時代物BL

切ないBLを王道でいく、そんな作品でした。
男同士ゆえ、時代背景ゆえにすれ違ってもお互いの事を忘れられないまま大人に成長した2人の幼馴染のお話です。

ストーリーの切なさとマッチした作画が素敵。
女形で踊る春臣も、化粧をせずに女物の着物で踊る春臣も美しい…。
幼少期の思い出の残る屋敷で、お互いの気持ちを打ち明けられたらどんなに良かったか…でも出来ない、そのもどかしさが良かったです。
近づいたと思えば離れ、でも気持ちは離れられない。
まさしく"秘すれば花"ですよ。
本当にもう会えなくなるかも、という時まで気持ちを伝えられないのが時代だよなぁと切なかったです。

描き下ろしがいきなりファンタジーになってちょっと戸惑いましたが、可愛いかったからまぁいっかw

1

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