電子限定おまけ付き
「アンチアルファ」のスピンオフ作品。
上代礼の叔父で弁護士の上代静が主人公。
ところが、大まかなストーリーは「アンチアルファ」と似ていて、これまでαだと思って生きていたのに自分はΩだったのか⁉︎というお話。
礼から進路を相談される中で実はΩである事を聞かされ、自分も幼少期から同じような薬を与えられていた事、欲求が薄い事、番だったΩを亡くした事などなど、疑惑を持ったところで、弁護を担当しているα男性・類次の前でヒートを起こし…
作り替えられる激しいセックスも大体は既視感あり。
さて、後半は「アンチアルファアダルト」として、瀬名悠仁と上代礼の続編。
もうずっと悠仁と同居している礼だが、他のαの挑発にも発情が起きる自分の性…
悠仁にうなじを噛んでくれと頼む礼。でもそれはΩである事を公表する事でもあって…
…という展開。
噛まれた礼はαに縛られ、噛む側の悠仁は変化なし。それでも「何度でも噛めよ 刻みつけろよ」とこともなげに言う悠仁。
それは2人だけの番のカタチ。
正直、前作の方が面白かった。だから後半に続編があってよかった。
悠仁と礼に「萌x2」を。
お恥ずかしい事に、続編が出ていたなんて全く気付かず……バカなアタシ。
新たな二人が登場の巻だとは知っていましたし、チョロっとアンチアルファの二人が(大人になってる姿)見られるなら最高と期待し。
漸くアナザーを手に入れ、読む前にアンチアルファを読み直し、そして今作へ突入。
はぁぁぁぁっ₍ᐡ⸝⸝ට ̫ ට⸝⸝ ᐡ₎♡♡"
こんなに凄くて良いのか!!!
神の上の神ってないの?????
と聞きとぉございます。
この二組の愛し合う(いや、こんな生ぬるい言葉じゃ表せない!)ペア、こんな風になって欲しい、きっとこうなるんだろう…とは思っても、そのラストたるや、その工程たるや! 恐れ入りました!
と土下座するしかありませぬ!!
アンチアルファを描かれる奥田先生
糸永くんの恋の糸を描かれる奥田先生
この振り幅が広過ぎて、嵐の中に居るようです。
凄いとしか言いようがない。
奥田先生を読んだことない方が居られたら、それは腐の沼の住人に取って最大の損失でございますな。
枠先生、これからもよろしくお願いします。
そしてこんな御本を出して下さる新書館さま、ひたすらありがとうございます。
前作がすごく苦手だったんですけど(すみません)本作はそうでもなくよかったです。
どこが大丈夫だったかというと、類次は顔は怖いけどかわいい面がある、静は堅物そうだけど憂いやかわいい面がある。
悠仁と礼も前作より、人間的な魅力があるなと感じたところです。
悠仁の叔父が受け付けないのですが、強制わいせつで訴えられるくだりがよかった。そうでなくっちゃ、と溜飲が下がりました。
あんな奴をのさばらせていい世界ってどうなん?と思っていたので。
ただ、礼の母は苦手でした。
ハッキリ言って申し訳ないですが、薄っぺらい狂気に見えてしまって。まるで下手な演技をしているみたいな、ホラーじみて昔のメロドラマみたいな狂ったキャラがほんとに苦手です。
あと、静の外出先を電話で類次に伝えたりするんでしょうか。法律事務所なのに。類次は当事者なのに。と細かいことですが、気になりました。
先生はピアスフェチなのかな…とも思いました。
前作『アンチアルファ』よりも闇色が濃くなってて、いい…!この闇を摂取するために読んでる気すらします(笑)
【アルファとオメガが遺伝子検査で運命の番と結ばれる世界。上代静はアルファの弁護士だが、甥の話から自分がオメガである可能性に気付く。ある事件で担当したアルファの多岐島類次を預かることになり、静はオメガとしての欲望を抑えきれなくなる…】
いやー、やっぱりおじさん受けは最高ですね!目の下のシワ!色っぽい!!若干たるんだムッチリ体型が好きな私ですが、静さんのような引き締まった身体も大好物です。受けのガタイはでかければでかいほど良いものです。
さてね、この闇深さよ。
アルファとして生きてきて、自分への違和感がはっきりと『オメガ』であることに気付き、類次に跪いて「オメガにしてください」と乞うその姿よ。素晴らしい。そしてエロい。普段の静さんの穏やかさや冷静さとのギャップもエロい。静さんはアルファとして生きてきた人生に思うところがあるだろうけど、本能に沿った生き方を類次と一緒にしていけばこれからもきっと幸せだよね。あとはもう、2人で仲良くやってくれてるので、よし。
『アンチアルファ』の続編もあり。こちらは相変わらずの二人で安心。しかし上代家の闇も深い。お母さん、元男だったり、運命の番からの略奪だったり、もっと闇病みしてないかな(笑)
表題作は、運命の番を失った者同士の恋でした。
実は年下攻や年齢差があまり好きではなく…『アンチアルファ』の悠仁×礼カップルのその後が収録されているということで、そちらが読みたくて購入しました…。
学生時代は何か精神的に殴り合うように激しい恋をしていたイメージの悠仁と礼ですが、すっかり大人になって悠仁がスパダリ化している…。
相変わらず悠仁の叔父や礼の実家の人間が気持ち悪かったですが、学生時代より遥かに色んな意味で強くなった二人ですので、そんな人達は蹴散らして二人で生きていくんだなとわかるラストでした。
とにかく悠仁の叔父が失脚したのがスカッとしました。