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表題作羽生山へび子作品集 I

二宮三郎,高校3年,強面の不良の先輩
飴宮はじめ,高校2年生,自称・愛のハゲタカ

同時収録作品初天警察24時

三木慎太郎,警察官
世田谷練馬,おふくろ弁当店員

その他の収録作品

  • あとがき
  • 羽生山へび子先生を偲んで

あらすじ

羽生山へび子先生の初作品集が2冊同時発売!!
デビュー作『僕の先輩』シリーズをまとめた作品集☆
自称愛のハゲタカ・飴宮はじめは、最恐のセンパイ・二宮三郎を追いかけ続けるラブハンター
雨が降ろうと槍が降ろうと、ふたりでいれば無敵の毎日が待っている!
コミックス未収録の『初天警察24時』も完全収録!!

作品情報

作品名
羽生山へび子作品集 I
著者
羽生山へび子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
僕の先輩
発売日
電子発売日
ISBN
9784813032717
4.9

(34)

(33)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
169
評価数
34
平均
4.9 / 5
神率
97.1%

レビュー投稿数5

大好きです。

突然の訃報に多くのファンが驚き悲しんだと思います。
先生のオリジナルサイトの頃からのファンで、今ではそのサイトも閉鎖されて閲覧することは叶いません。
もちろんコミック化されたものも購入させていただき度々読んでいますが、あのサイトにあった小説や「僕の先輩」のコミックに収録されていない小話などいつかいつか発売されたら泣いて喜びます。
サイトに掲載されていた初天天使の結構長い小説、ご存知の方はいらしゃいませんか。
好きな作品でした。

1

羽生山先生ありがとうございました

大好きな作家様の訃報を知るたびに、やり切れなさを感じてしまいます。

そして羽生山先生の作品集がこういう形で発刊された事にご遺族と出版社に感謝すると共に、とても寂しい気持ちになりました。

とくにこの作品集Ⅰにまとめられている『僕の先輩』シリーズは大好きです。
男らしくてカッコいい先輩と愛のハゲタカであるはじめが可愛くて、2人のやり取りが最高に面白いのです。

先輩の甥の太郎がはじめを見ると笑う所とか、他のキャラ達も愛すべき存在で、お話そのものが暖かくてホッコリすることばかりなんです。

キスもエッチもちょっぴりしか無いし、先輩の眉毛はあんなんだけど、唯一無二って言っていい作品だと思っています。

これを機にまだ読んだ事の無い方に是非読んで欲しいです。

羽生山先生素敵な作品ありがとうございました!泣

4

やっぱり大好きです。先生、本当にありがとう。

本書を手に取って帯の「先生ありがとう」の一言をみたとき、
ああ、もう先生の新作を読むことは出来なくなってしまったんだな、
と寂しさと悲しみに胸がぎゅっとなりました。

私が初めて羽生山へび子という作家を知ったのは先生のHP【蛇船】でした。
そこでは本書のメインカップルであるはじめちゃんと先輩の出会いから
恋人同士になるまで、恋人になった後の二人の日々が綴られていて
夢中になって読みました。

後にその二人の物語が書籍化していると知り、当時はまだ店頭での
BL購入に不慣れだったにもかかわらず、急ぎ書店へ走った記憶があります。
そんな私自身にとっても思い出深く、何度も読み返してきた二人の物語が
新作として今一度手元に届き、読むことができたのが嬉しかったです。

本書は先生のデビュー作品『僕の先輩』2冊分とコミックス未収録だった
スピンオフ作品『初天警察24時』を収録された分厚い1冊となっています。

夏祭りの夜に2つ年上の学校の先輩・三郎と劇的な出会いを果たし、
一目で恋に落ちてしまった「愛のハゲタカ」ことはじめは先輩に
猛アタックを開始します。

元気いっぱいで、今時なかなかいないくらい擦れてなくて素直で、
一途が過ぎてもはや先輩のストーカーと化してしまうはじめちゃんの
ドタバタ奮闘っぷりが楽しくていつもここで笑ってしまうんだよなぁ…(〃艸〃)ムフッ

校内でも悪名高い不良の先輩でさえタジタジになっちゃうって、
はじめちゃんのハゲタカパワーすごいですよね。

一方、黒い噂の絶えない先輩は本当はぶっきらぼうなだけで、
実は世話焼きで、優しく、最初は厄介者扱いしていたはじめのことも
追い回されるうち次第にその真剣さに絆されてゆき、やがて恋人同士に。

付き合いだしてみれば、おっちょこちょいなはじめの失敗も
いつも仕方ねえなって表情で許して、振り回されてやって、
もう包容力の塊みたいな人でした。

はじめに触れる優しい手つきとか、笑うはじめに向けられる
先輩の温かい視線とかもう愛情しか感じられません。

そして、すっごく男らしいんですよね。
普段は無愛想で言葉足らずで、何を考えているかわかりづらいんだけど、
はじめとの約束は絶対に守ってくれるし、浮気はしないし、義理は通すし、
(はじめの両親に公認の許しを請う先輩の渾身のご挨拶はぜひ見て頂きたい!笑)
いざっていうときに発揮される先輩の彼氏力に惚れ惚れしてしまいます。

今回新たに収録された『初天警察24時』は
三木の兄・慎太郎とはじめのバイト先の先輩・練馬の恋が描かれていました。
まさかこの二人がそんな関係だったなんて…
コミックス派の私は初耳だったのでびっくりでした!

個性的な絵柄や二人の暮らす街並みもそうなんですが、
作品のところどころに昭和の雰囲気を感じられるのが
へび子先生作品の醍醐味だと思っています。

先輩の無器用だけど、一途なところもまた
そんな昭和の男の良さを感じさせるのです。

ベースはコミカルですが、二人の過去や背景が周囲の人間との
かかわりと共にしっかり描かれ、ぐっとくる場面も多々あります。

二人を見守る家族や友人、職場の同僚たちも一人一人が魅力的で
そんな彼らとのやりとりに人情という言葉が思い浮かびました。

愛情も、人情も、笑いも、涙も、葛藤も、色んな感情が詰め込まれた
この作品がやっぱり私は大好きです。

これからもきっと色んな作品を読み、好きになるのだろうけれど、
それでも『僕の先輩』は私にとって大切な作品であることは
永遠に変わらないのだろうと改めて実感しました。

『僕の先輩』は当時まだ腐女子初心者だった私を
温かくボーイズラブの世界に導いてくれた作品でした。

もし、あのときBLというジャンルを知ることがなければ、
へび子先生の作品とも出会うことはなかったわけで、
だとすれば、やっぱり私は腐女子の道に踏み込んでみて
良かったのだと思えるのでした。

先生、本当に本当に、ありがとうございました。

9

文句なく、神作品。

羽生山先生の訃報を知った時は衝撃でした。実際にお会いしたことはもちろんありませんが、作品からあふれ出るお人柄にいつも心癒されてきましたから。

今作品は、同日に2冊発売になりました、羽生山先生を偲んで刊行された作品集のうちの1冊です。『羽生山へび子作品集 I 』は羽生山先生のデビュー作である『僕の先輩』を軸に、続編である『僕の先輩~部屋とYシャツとおめーと俺~』、そして雑誌「CRAFT」で掲載された『初天警察24時』(コミックス未収録作品)まで網羅された作品集です。

コミック2冊分+αということで、コミックスにあるまじき分厚さです。自立します。

で。

これねえ。
帯の文句に、思わず泣きそうになりました。書店で手にとって、コミックスを見て泣く不審なオバサンになりたくなかったのでぐっとこらえましたが、家に帰ってきてしみじみと本を眺めたときは涙腺崩壊しました。

「先生ありがとう」

心からご冥福をお祈り申し上げます。

中身は『僕の先輩』そして『僕の先輩~部屋とYシャツとおめーと俺~』と同じですが、一応ざっくりと。ネタバレ含みますのでご注意ください。





主人公はDKのはじめ。
彼はヤンキーに絡まれピンチに陥るが、そんなときに颯爽と現れ助けてくれた人物にくぎ付けになる。彼が同じ高校に通う先輩だと知ったはじめは、つれなくされても、怒られても、足繁く(付き纏うともいう)先輩・三郎のもとに通い詰めるが―。

ぽわぽわ系のDK・はじめと、強面ヤンキー・三郎の恋のお話です。

美味しいものが大好きで、素直で天然のはじめと、一匹狼的な強面の三郎の恋、という一見正反対の彼らですが、展開としてはかなりコミカル。所々でぶっこまれるギャグに笑いを誘われ、はじめの恋を応援しつつ進むストーリー。

けれど、今作品が素晴らしいのは、その笑いの陰に隠された三郎の過酷な家庭環境だったり、けれどそんな三郎をサポートしてくれる大人たちの温かさだったり。はじめの、温かな家庭だったり。

コミカルなだけではなくって、深い、人としての愛情がきちんと描かれているところなのです。

そして、もちろん男同士の恋、という点も。
すれ違い、勘違い、そして相手を想うからこそ身を引くことも考えるその愛情深さもぐっとくる。

笑いあり、切なさあり、温かさあり。
これが、羽生山先生の独特な絵柄で紡がれていく。
初めて今作品を読んだとき、実は絵柄がちょっと苦手で。んー、と思いつつ、でも読み進めていくと、もうこの世界観にどっぷりとハマってしまっていた記憶があります。

ちょっとレトロな絵柄。
そして、時代も少し前なのかな?昭和っぽいっていうのかな。描かれている小道具も、髪形も(何しろリーゼントとかいる)、レトロな感じがしますが、その時代背景に羽生山先生の絵柄が実にハマっているのです。

今作品は、コミックス未収録の『初天警察24時』も収録されています。
本誌にも出てきた、三木兄の慎太郎と、おふくろ弁当の練馬の恋。

あー、ヤバい、これ。
めっちゃ良かった…。
中学生の時からの友人。
バンドを一緒に組んで、楽しかった日々。
それが少しずつ恋心に成長していくけれど―。

不器用で、すれ違っていく二人。
『僕の先輩』は、はじめちゃんがああいう子なのでどうしてもコミカル寄りになりますが、この二人はアダルト組(エロい意味じゃないですよ!)。

酸いも甘いも噛み分けた、大人の恋に、酔いしれました。

『僕の先輩』が面白いことはもちろんありますが、この1冊にギュギュ―っと詰め込まれた愛情に、時に笑い、時に涙を誘われ、読後は心に温かいもので満たされた感じ。

沢山の方に読んでいただきたい、素晴らしい神作品です。

15

「羽生山へび子作品集I・II」お試しカタログを読みました

紙版が2020/11/24発売で、電子版は多分あと1週くらい後だろうと思います。
HONTで、電子版のサンプル、無料の【「羽生山へび子作品集I・II」お試しカタログ】が出ていたので、読んでみました。
このカタログ版は、へび子先生の作品を読んだことが無い人がじっくり試し読みできるので、便利だと思います。

「1」の1頁目
「僕の先輩」から「初天警察24時」が紹介されていました。
「せんぱい!! 待って」 「僕ぁ 愛のハゲタカです」 で始まってます。
「僕の先輩」に登場するキャラは、昔流行った「応援団」に居そうな突っ張りキャラを参考にしたのかな?今はあんまり見かけないツッパリ・ファッション。眉も剃ってる。

「2」は、若葉ママがサンプルで出ていました。
カラー頁の配色が、昭和レトロ風。
2の最後は、「あれをカモメと誰が言った」の一部だけ紹介。この作品は、私は初読み、知らない作品でした。

作品集の装丁は、(当たり前かもしれないけれど)既存品より綺麗です。表紙の配色も工夫されているらしくて、昭和を感じる懐かしいお菓子の包み紙色。
コマの割り方も、トーンの入れ方も、へび子さんの作品は独特です。浮世絵風というのか、昔っぽい。
人物の描写は、攻系の筋肉モリモリ役でも流線形、蛇っぽい。意識してたのかな?
受タイプの描写は、どれも歌舞伎の女形風。決めポーズの流し目が、独特。
私もそうですが、ほのぼの系好きに人気があるようで、作品の神評価の数がとても多いへび子先生。

再編集された作品集を読むと、改めて「もう居ないんだなぁ」と喪失感無量になりました。
著名人の死は、二度あるといいます。
肉体の死と、存在を忘れられる名前の死。へび子先生の作品を何時までも忘れないように、読み返し用に、電子版を購入しようと思ってます。
さり気ない思いやりの示し方のお手本のような作品ばかりなので、気持ちのすれ違いで悩んだ時など、読むと心が解れます。頭の凝りがほぐれます。

正規版を購入したら、レビューを書き直します。

7

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