おれのためのオメガだ

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表題作Mr.α

清住章吾
α,29歳,人気俳優
中谷日和
β,28歳,生花店店長

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

超人気α俳優・清住章吾は、βの日和の元恋人だった。
バースの差や、すれ違いで別れたふたりだったが、日和が彼の舞台へ楽屋花を届けたことをきっかけに再会してしまう。
「おれには、おまえしかいない」と口説いてくる章吾。彼の俳優としての姿を見、関係を深めていくうちに、日和の心も動いていく。
やがて日和は「オメガのような甘い匂いがする」と言われるようになり──!? 再会ドラマティックオメガバース

作品情報

作品名
Mr.α
著者
夕映月子 
イラスト
アヒル森下 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
ISBN
9784773060768
3.8

(130)

(61)

萌々

(33)

(8)

中立

(6)

趣味じゃない

(22)

レビュー数
18
得点
467
評価数
130
平均
3.8 / 5
神率
46.9%

レビュー投稿数18

No Title

ベータで自分は彼とは番ないから、と再会しても常に一歩引いている日和だけど章吾の想いが一途で強くて最高。強く強く求めているのがすごく伝わってくる。 ブレない男好きだわ…。ホワイトキングプロテアとセルリアのブーケとかカッコ良すぎるんだけど 作中、日和がお花屋さんで章吾が観葉植物が好きだということもあってグリーンを常に感じたのでアヒル森下先生のこの表紙がまた最高ーにフィットしてるんですよ!!!素晴らしい。ある香りも感じたけれど爽やかな柑橘系の香りどんなか気になるな…

1

面白かった〜!ちょっと変化球なオメガバースの世界

少し前から夕映月子先生の作品にハマり、文字通り読み漁っているのですが。

今回は、ちょっと普通とは違う設定の入った、変化球オメガバース世界での、再会愛。
以下、かなりのネタバレありのレビューとなります。




一度、誤解ゆえに受けと別れることになった攻め、「Mr,α(完璧な結婚相手)」と評される章吾の執着愛がすごかった…!!

「すがりつく攻め」を見たい方、こちらの作品をぜひぜひぜひ!と強く言いたいです。受けに何度すげなくされても、諦めない攻め。

相手のバース性を変えてしまうほどの大きさの愛に、圧倒されます。
受けの日和がなんだか無自覚にえっちなのもすごく良かった。。攻め受けどちらもかなり好きでした◎

ただ、これは本当に自分の我儘であり好みの問題なのですが、個人的にはバース性の壁を超えて、α×βのままでの、生殖的な意味も持たないカップルでいて欲しかったなー…と。
そっちの方が”究極の愛”感が(あくまでも自分の中では)あったなー、なんて思ったり。。

とはいえ、なんだかんだ最後幸せな二人を見てこちらも幸せのお裾分けをいただいたので、満足ですし大変萌えました(*´艸`*)

受けの日和が生花店を営んでいるということで、植物の名前がかなり沢山出てきて、見えないのに緑に癒される気分になれるところも良かった!
あまりそっち方面には詳しくないため、いちいちネットで画像検索して調べちゃいました。濡れ髪にキングフロテアが似合う攻め、素敵だ〜✨

1

10年ぶりの再会

タイトルのとおり、オメガバースものです。
他と違うのは、バース変容が含まれているというものです。
高校生のときにつきあっていた一学年上の先輩(俳優でもある)と、自然消滅後に10年ぶりに再会するお話。
この先輩がとにかく主人公のことが大好きで、いっときも離れたくないくらいに愛しているということが、読み進めるだけで充分伝わってきます。
それはもう、いっそ気の毒なくらい。

反対に、主人公の気持ちが分かりにくかったです。
もともと自然消滅したというのも、本当はそうではなく、先輩の部屋からオメガ女性が出てくるのを偶然目にしたことが原因(そのことは再会後に話したので、先輩はそれが原因と思ってない)。
主人公は、自分がベータだからアルファの先輩には相応しくない。オメガだったら女性だったら、と再三述懐します。
このことがおそらく大きく作用して、終盤に訪れるバース変容に繋がるのだろうと思うのですが、10年ぶりの再会の割に、あっさり膝枕したり、突然ホテルに誘ったり、もうワンクッション欲しいぞ、と思うところが数カ所ありました。
キャラの性格かも知れないですが、かなり拘って悩んでいるのに、意外とあっけらかんとしているといいますか。

でもそれ以外は、キャラクターも可愛いし、楽しく読書できました。
イラストのアヒル森下さんの描く主人公が可愛いのもポイント高いです。

2

続きが読みたくなりました

超人気俳優の章吾(α)と、元彼の日和(β)のお話です。

あらすじに惹かれてこちらを購入したのですが
すっっっっっごく面白くて一気に全部読んじゃいました。

なんで別れたのにこんなにより戻して欲しがるんだろう?と
章吾の気持ちがわからなくて???のまま読んでたのですが、
最後に別れの真相がわかって腑に落ちました。
だから今度は絶対日和を離したくなかったんだなぁと…。


最後の展開はあらすじを読んで、なんとなくそうなるだろうなぁと思ってたのですが、
何故そうなるのかまではわからなかったので、
そこはなるほどー!と思いました。
色々苦悩した章吾も日和もいいところに落ち着いてよかったです。

これからのお話が読みたいなぁと思ったのですが、
続きが出ることはないんだなと思うとすごく悲しくなりました。
まだまだ読んでいない作者様の作品があるので
そちらも読んでみようと思います。

3

一途x一途(?)

素晴らしかった……。
ドタバタ誤解ストーリーみたいなのじゃなく、まじで大人の静かな恋愛、みたいな。
再会後の、清住の写真撮影終わったあとに、日和が誘惑したところ色っぽすぎて。
というか全体的に日和がえろい。
日和の入院先に清住が駆けつけたシーンめちゃくちゃ好きです。
ただ、子供が女なのが唯一の残念ポイントだったなー!

3

αの執着

あまりにもシンプルで潔いタイトル、オメガバなのに、な、なんとβ男が主人公というのが新鮮でした。βってこの世界線ではモブでしょ!?と思いきや~、あ、そうくるのか!?、夕映先生さすが、、な印象でした。”俺のためのオメガだ”っていう言葉がラストにズコン!とはまってきます。

主にワイルドフラワーを扱う生花店を営んでいるβの日和は、楽屋見舞いのアレンジメントを配送したところから、高校時代の元カレ・スーパーα、イケメン俳優の清住と再会する、、という復縁系です。

前半は特に、受のキャラにはハマれませんでした。攻様がどんなに好き好き言っても信じきれていないところとか、αのなかのαである清住に対して、自分のバース(β)を卑屈にみるような印象を受けてしまって、、相手の好意を受け相手の望むようにふるまっても、決して自分の気持ちを伝えないところが狡いし、いつかフラれる態でいる、よく言えば控えめ、悪く言えば自分が傷つきたくないだけの態度にもモヤモヤしてしまいました。

日和のお仕事まわりの植物の描写が面白いです。観葉植物やらパルダリウムや、普段あんまり耳にすることのないワイルドフラワーの名前(難しくておぼえられてないんですけど…)等々、きっとキレイなんだろうな~と癒されるし、その趣味の世界への興味がわきました。

攻受の温度差にじれったさをおぼえるのですが(各キャラの個性でそれぞれの愛情表現なんだとわかってくるのですが…)、”運命”を意志や気持ちが上回るという、オメガバの既定路線を超えて、自分自身で決めることの尊さを噛み締められる展開が素敵だなと思いました。

2

表紙を彩る植物たち

夕映先生初読み。表紙とちるちるのレビューランキングにランクインしていたことをきっかに手に取りました。一学年違いの再会ものオメガバースです。

受けでβの中谷日和(なかたに ひより)視点で描かれる今作。攻めは中高の先輩で子役から今をときめく若手俳優へと成長していくα・清住章吾(きよずみ しょうご)。

日和は自身がβ男であることから、一途に好意を寄せてくれる清住からの言葉や愛情を真に受けようとしません。「αには運命の番(Ω)が存在する」と、βである自分との関係を冷めた気持ちで否定しようとするのです。

わたしは否定ばかりの日和をなかなか受け入れられませんでした。


日和はずっと清住のことが好きなのに、なぜその気持ちや不安を本人へ伝えきれなかったのか。読んでいて煮えきれない部分がありました。
相手とは釣り合わないと悩む劣等感から逃げを選ぶことはとても人間らしく、尊重すべき点であるとも思いますが、もう少し日和の想いを覗いてみたかったです。

誰よりも運命を信じているのに、自分が結ばれている赤い糸には自信を持てなかった日和。二人がもっと衝突して想いをさらけ出すようなシーンがあればと思ってしまいました。

作中に出てくる植物の名前は美しいものばかりでした。花や緑に学のないわたしもそのみずみずしさや鮮やかさを想像するのが楽しかったです。

3

ミスターアルファ

Mr.αはアソコも完璧なMr.αである。

なかなか読み進めず、半分こえた辺りで飛ばし読みになってしまいました。ごめんなさい。
好きな作家さんなのに。

なんでだろう受けに共感できなくて。
立場の違いやバース性に悩んだり自分の体調不良やΩ女優が攻めの家から出てきたからって、連絡をたつのは18歳の時ならわかるけども。

10年後に再会して口説かれて、あしらい続けたのに魔が差したと…。

もう攻めを振り回すのが可哀想で。
大人気俳優だから、ベータ男の自分が相手では…と。
結局受け入れるなら早く話し合えば良かったのに。

高3の体調不良でもしや?と思いましたが、そうきたか!な展開で。

攻めが完璧なミスターαを演じ続けて、受けと一緒の時だけは自然体でいられて。
BLにツッコむのは野暮なんですがそれでも言いたい。
なぜもっと早く話し合わなかったのか?
すれ違いものにこんな事を言ってはオシマイなのですが…。

4

求めたものと違ってたかなあ…

攻さんは今をときめく俳優。誰もが認めるその圧倒的α性を持つ彼は、作中の舞台作品「ミスターアルファ」の主役にも相応しく、まさにそのタイトル通りの俳優だと認知されている。
でもそもそも、その名を、その役割を彼に与えたのは、高校時代の受さんだった。ベータである彼は、何故かアルファの攻さんに懐かれ?絆され、お付き合いするように。だけど、自分はベータだからと、彼との愛が永遠ではないと思い込んでいる。実際、すれ違いが起きて関係は一度消滅してしまう。が、受さんに与えられた「ミスターアルファ」そのものとなった彼と再会し、再び関係が始まるものの…というお話。

さて、タイトルが「Mr.α」。帯には「おれのためのオメガだ」。オメガバースの世界観を踏襲した話の中で受さんはベータ。何処をキーポイントとして読むか、で印象が変わるのかなあと。
ベータである受さんをオメガにしてしまうほどの強い愛とα性を持った攻さんを主役と考えた結果なら、「Mr.α」というタイトルに相応しいお話かなとも思います。「おれのためのオメガだ」。これ、最初見た時、ベータである受さんだけど、アルファの攻さんにとっては、誰よりも自分に相応しい番だ、というのを言いたいが為の台詞なのかな、と。でも実際読んでみたら、実際そうなった、というものでした。

というのと、主役がベータである受さんだというのとで考えると、何だかなあ、という気になっちゃうのです。わざわざオメガバースの世界観に当てはめる必要が有るか?平凡な受さんがスパダリに愛されて~みたいな、まあある意味ありきたりな話になるのを避ける為のオメガバース設定なのか…。そんな印象になっちゃうというか。
粗筋を読んだ時、主人公の受さんはベータだけど、それでもアルファである攻さんとの関係を貫くお話なのかな?と勝手に思っちゃったんです。いつか攻さんに現れるだろう運命の番に怯えながらもそれでも…と。そういうお話を期待しちゃったから、あれ?違う…と思っちゃったし、だから、アルファの彼の為にオメガになってしまう、というのは、どうもご都合主義にも思えるし…でも一方で、運命を捻じ曲げる程の強いアルファだというのが良いとも言えるし…。うーん。
だからそう、主人公がベータの受さんだからこそ、どうも違和感が有るように思えちゃうのかもしれません。一貫して受さんの事が好きなアルファの彼が主人公と思えたなら、きっと高評価になると思うんですが…。

その、ベータをオメガにしてしまうほどの強いアルファ性を持った彼に愛された主人公が、先生曰く「しなやかでかろやかな人」だという事なんですが、うーん、それがいまいち感じられないというか…。
一社会人として独立し、自分の店を持ち、自分の責任で働き、一定の評価を得ている受さんは、ある意味自由なのです。アルファの攻さんを受け入れるも拒むも自由。「相変わらずこの人は自分なんぞを口説いてきてる…。けど、いつかこの人の運命の番が現れるまではお付き合いしてみてもいっか…」。そんな感じなのです。いや別にお付き合いの真剣度合いなんぞ、そんなのでもいいと思うんです、BLといえども。そんな風に、自分はセフレでいいやとあっけらかんとする受さんですが、でもやっぱり自分がベータである事(つまりはいつかは彼に捨てられる)がネックとなり、悩んでいる様は、「かろやか」「しなやか」というのとはちょっと違う気がする…?純粋なオメガなら彼の求愛を受け入れられるのに、自分はベータだから、と必要以上に悩んでいるので、ずーーっと彼がもやもや悩んでいるのを見せつけられている訳で、かろやかではないやろ!と思っちゃうのです。

お話としては悪くないけど、オメガバースにおける「ベータ」という存在を主人公とした話、というのを考えると、何かちょっと違う気がする…と思っちゃったので中立です。

4

Ω…

レビューが良かったので、早速読みました。
面白かったです。日和がなかなか流されてくれないんだけど、でも自分の気持ちにはちゃんと向き合ってる。感情もしっかり描かれてて、読んでいて切ない。飽きることなく読めると思います。
でも最後、やっぱりこの展開かあ、と思ってしまった。こういう禁じ手みたいなのがよくある展開になるのはどうかと思う。もやもやしてしまいました。
もっとふたりきりでイチャイチャしたとことか読みたかった。

2

恋人をバース変容させたαの執着愛 ラブコメ

感想。
「Mr. Right(理想の夫)」をもじって、「Mr.α」にしたそう。
変容するβ、というより遅咲きのΩ?

超人気α俳優・清住章吾:
日和の壱学年上の先輩。
日和の香と、日和の観葉系アレンジメントが好きで、交際を申し込む。
日和に出会うまで、公私の区切りが作れず素の自分になれなかった。
実はヘタレなα。日和が居ないとダメな分離不安症。

花問屋の息子・βの日和はしっかり者:
学生時代に華道部に所属する花問屋の息子。
清住の大ファンで大好き。
スランプ中の清住を「Mr.α」のイメトレで救い復調させた、賢い恋人。
「良い香がする」と清住に言われた頃から長期の体調不良、清住との交際は自然消滅。

βの日和に何故かフェロモンが出だす・・という場面で、先の展開が見えてくる・・コミックにはよくある設定のバース変容、
βの中には、未性徴のαやΩが混ざっている、
眠っていたΩ因子が、運命の番と出会って、性徴が現れ変容分化するという設定。
変容、バース転換に必要な四つの条件もSF的でユニーク。
β(未性徴のΩ)が、運命の番のαの執着愛に誘発されて変容して、第一子誕生とファンに公開するまでの物語。

それから、観葉系に限らず、日和が扱うアレンジメントの組み合わせが、楽しい。
花好きにも、読み応えある物語だと思います。

著者は体調不良中の執筆だったそうです。
αのヘタレっぷりが面白いラブコメだった、続編出ないかな?

9

αとβにとってのハッピーエンドを考えさせられた

説明文のような長いタイトルがある意味苦手なので、
このシンプルでわかりやすいタイトル、α×βという設定に惹かれて購入しました
恐らく誰にとっても読みやすい文章でテンポもよく、再会愛をテーマにした物語、誰でも楽しめる一冊だと思います

どんな展開になるのか続きが気になって一気に最後まで読みました
以下はかなりのネタバレになるのでご注意を

高校時代、きっかけはαの清住に告白されて付き合う事になったβの日和だが、清住はいつかαかΩと結ばれるだろうとずっと思ってた。だからちょっとしたことで清住から離れ、自然消滅。
10年後の再会。なんやかんやセフレ関係になった2人だが、いくら清住に愛の言葉をささやかれても信じきれない日和。
関係が続き、体調が崩れ、やがてΩへ性転換してしまい、2人はつがい関係に。

前半はかなり好きだが、日和の体質が変わり始めたのを見ると、思わずα×βにおいてのハッピーエンドは一体どんなものだろうと考えさせられました
βだからこその葛藤とか、そういった描写はかなり好きです
体質がΩへ変わり、オメガバースでよくあるハッピーエンドを迎える2人を祝福したい、読後もしあわせな気持ちになってしばらく余韻に浸ってました。
ただ同時に、
当初α×β目当てだったので、このままの2人にハッピーエンドを迎えてほしかったという気持ちは正直にいうとありました…
結局受けがΩにならないと真の(?)ハッピーエンドを迎えることができないのかな、というもやもやが
ただ日和自身は、Ωになって動揺はあるがマイナスな気持ちなどそういった描写がなかったので、日和が幸せならこれはこれでウルトラハッピーエンドだと思います!

11

オメガバースじゃなくても良かったかも

「Mr.α」というシンプルなタイトルが好き。
オメガバース作品ではありますが、痛々しさだったり、悲壮感が強く出ている作品ではありません。
攻めの清住の溺愛っぷりが読んでいて気持ち良い。

今作の受けであり、ベータの日和視点で進む物語。
日和の職業が生花店の店長なのですが、ネイティブフラワーと呼ばれる種類の生花を取り扱っていたり、エアープランツなど、日常的に触れる機会が多くはない植物が登場して興味深かったです。
思わず後から検索して調べちゃいました。
キングプロテア。エキゾチックで豪華な素敵な花ですね。

中高の元先輩であり、すれ違いから10年前に別れてしまった元恋人であり、現在は人気俳優である清住。
そんな彼とひょんなことから再会することになり…と、再会ものとしては珍しくはないもの。
そこに植物を交えての交流が描かれていて、これは生花店を営む日和だからこそ出来た描写かなと思いました。
専門用語や耳慣れない植物の名前が多く、やや頭の中でイメージがしづらい部分もありましたが、あまり見かけない設定で面白かったです。
なんだか2人の学生時代のやり取りが妙に心地良くて、現代よりも過去の2人をもっと読みたかったなーなんてちょっと思ってしまったりもしつつ…

アルファである清住から溺愛され、猛アプローチされるベータの日和。
うーん、その後の展開があっさりと読めてしまうんです。
序盤から匂いすぎるほど香るので、大変失礼ながら、展開に驚きは何もなかったというのが正直なところ。
受けの日和が、頑なだったり柔軟だったりと安定しないキャラクターだったので、いまいち入り込めませんでした。
私はかろやかなキャラクターには思えなかったかな。
その一方で、良かったのは清住の真っ直ぐな日和への愛情。
周囲の人々の前では完璧だけれど、日和の前でだけ素でいられるのです。
学生時代の描写も含めて、今回は攻めの清住がとても好みでした。ちょっと可愛らしい部分もある攻めですね。

人気俳優と花屋の再会愛。
「君じゃなきゃだめ」を強調するには、オメガバースという設定は相性が良いと思うのです。
しかしながら、この展開になってしまうとどうなんだ?と思う部分もあったり、むしろオメガバースじゃなくても良かったのではないかなあと思ってしまったり。
職業設定とお話が面白かっただけに、普通の再会ものとして読んでみたかった気持ちが大きいです。

3

このお話大好きです

あらすじに惹かれて購入しましたが大正解でした。

オメガバの自由度を生かした作品だと思います。
そして受けが痛い目や嫌な目に遭っていないので、そういうオメガバが苦手な方でも安心して読める作品だと思いました。

まず10年という間お互いに忘れられなかったというのがとても好みでした。日和の臆病過ぎる故の誤解と、それを追いかけ無かった章吾にモヤる方も居るかもしれません。
ただ一途さで言えば断トツに章吾の方だと思うので私は許せました。

あらすじや帯、そして作中にあるキーワードから、βである日和が最後にはどうなるかは想像出来ると思います。

それが人気俳優の章吾がお相手なので、「再会ドラマティックオメガバース」の文句に嘘無しだと思いました。

日和と一緒に働いているβ女子2人に章吾のマネージャーなどの主要人物が全て良い人だったこと。

また日和の入院している病棟への章吾が登場するシーン、日和の病室で最後に見せた章吾の素の姿がとても素敵でこの作品が大好きになりました。


16

愛ゆえに

攻めはα代表!みたいなαのくせに、ヘタれてもいて可愛いですよ〜受けのこと溺愛ですよ〜あまかったですよ〜♡


お話について(清住×日和)
清住は若手実力派俳優、日和は生花店を営む。
清住の舞台へ楽屋花を届けたことで十年振りに再会するのですが、ふたりは元恋人です。
恋人であった当時、俳優業で多忙になる清住、そこに日和の体調不良も重なり、さらに清住の部屋からオメガ女性が出て行くのを見てしまったり…といろいろあって、別れてしまったのにも事情はあるんですけども。
こんな時私はいつも思うのです。もろもろ確認しようよ。別れる前に話し合おうよ!って(°▽°)

再会してソッコー日和の膝で眠った清住。それも日和を忘れられなかった清住のかわいいところなんですが、日和にはその時もその後もつれない態度をとられます。それでも清住はめげずに頑張る(^O^)/
日和は頑なに清住との復縁を拒むので、健気な清住が可哀想になり、もう少しキョリを縮めてあげても良いのでは。と焦れながらも、めげない清住の求愛が可愛いくて、楽しんでしまう私もいました。

以下ネタバレかと。

「Mr.α」はオメガバースものですので、言わずもがなα、β、Ωの六性別のいずれかに分類されている世界です。
もし、その性別が転換したら。体が変容したら……。
私はとても楽しめました。
日和が言った、あなたの粘り勝ちというセリフがお気に入りです。
βである自分を日和は気に入っていたとは思うのです。でも、清住と一緒にいることで、バース性についてこだわっていたのも日和だと思う。

清住は日和を心から愛しています。それは性別を超えた不変だと私は思うのです。

7

攻め受けとも好き

先生買い。キャラ二人とも好きだったし、お話も「良かったなあ」と幸せになれるもので嬉しかったので萌2にしました。ちょっとだけ変化球なオメガバース、本編220P+あとがき。

観葉植物、エアープランツ、多肉植物などを取り扱う生花店を営む日和。予算2万円で舞台俳優の楽屋宛にアレンジのお届けを頼まれたのですが、その圧倒的アルファ、超イケメン舞台俳優は高校時代の元カレで・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
加藤、嶋(受けのお店の店員+バイト)、白井(攻めマネージャー)ぐらいでは?白井さんいい人です。加藤さんも嶋さんも大好き(笑)。

++良かったところ

攻めが「受けまっすぐ、よそ見しません他には何もいりません、やや俺様かもな肉食獣」なところが面白かったです。キスして「ダメだったか?」「俺のことが好きだろう?」と言い切ったり、連絡先を聞いたのに「なんでですか?」と受けに言われると愕然としたり。「みんな惚れて当然」と素で思っているのでは?と少々感じるのですが、尊大さを感じなかったので、嫌味無く面白かったんです。とにかく受け一筋、一回捨てられているからか受けを希う気持ちがとても強いです!

それ以上に良かったのが受け。平凡ベータなんで、超アルファな攻めに寄り添える訳ないじゃん!と超割り切ってます。悲壮な感じや健気一点張りという様子がなくって、ひじょーに淡々としておられるように思うのです。そこが面白かった・・・
男前ですしね。最後のほう、バース転換しちゃってかつ妊娠までしてるのが分かっても、「お前は絶対産むからな」とさっさと決めちゃうところ、良し!と唸りました。

攻め受けとも好きだったし、お話としてもめっちゃ面白く感じた一冊でした!どろどろしくないし、オメガが悲惨な目にあっている訳でもないので、オメガバ苦手な方でも、良いのでは?と思います!

6

ごめんなさい…

作家買い。
夕映さんの描く、受けちゃんのことが好きすぎるスパダリ攻めって大好物でして、今作品もあらすじを拝見して楽しみにしていました。タイトルもズバリ『Mr.α』。ということでめっちゃスパダリが登場するんだろうな、と。

が、うーん。
なんて言えばいいのかなあ…。
受けの日和の思考回路が今一つ理解できないっていうか。日和が何がしたいのか、よくわからなかった。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




主人公は生花店を営む日和。
日和はかねてからの夢だった生花店を営むことができ順風満帆な日々を過ごしているβ。

が、彼にはずっと心に住んでいる人がいる。一つ年上の、人気俳優でアルファの清住だ。中学時代に出会い、そして恋をして。が、彼らの関係はとあることをきっかけに消滅してしまう。

αで、人気俳優の清住は別世界の人。
そう思っていた日和だが、花の配達に赴いた先で清住に再会してしまい―。

というお話。

日和はずっと清住のことが好きだったんですね。
βで、凡人の自分と清住とはいつか別れる時が来るかもしれない。そう思って、実際に身を引いた過去。

それはすんごい切なくもあるのですが、彼の思考回路がぐるぐるし過ぎっていうのか…。

日和のことが好きで好きでアプローチしまくる清住。
そんな清住を愛しつつも受け入れたらだめだと拒否し続ける日和。

この件が延々と続き、ちょっと食傷気味になりました。

かと思ったら、すんなり受け入れる日和にびっくり。あれだけ拒否ってたのは一体どこへ行った…?って感じ。「セフレでもいい」って言ってみたり、んー、なんだかなあ…、と。

あとめっちゃがっかりしたのは日和のバース性。
いやいやいや。
α×βでも良いですやん…。βじゃダメなの?
 
どのバース性でも関係ない、「日和だから」愛した清住、という設定が台無しになってしまった気がしました。

終始痛い展開にはならず、ハピエンを迎える今作品で、ほのぼのな受けちゃんがスパダリに愛でられる作品が読みたいときにはお勧めかと思いますが、個人的にはちょびっと肩透かしを食らった感が半端なかった。

夕映さんてすごく好きな作家さまなのですが、だからこそ評価も辛口になってしまってごめんなさい。
次回作に期待。

20

俳優α×花屋βの再会オメガバース

α×βのオメガバースで再会モノです。
大好きな設定なので物凄く期待してしまったのですが、率直な感想としては萌え半分萎え半分という感じでした。

自然消滅してしまった高校時代の恋人に再会した日和(β)。
楽屋花を届けにきただけのつもりが、人気俳優になった元カレ・清住(α)に見つかり、そこから毎日のように口説かれてしまいーー…

相変わらずキラキラの清住にときめいちゃう日和の気持ちは納得。ただ、清住の家から出てきたΩ女優のことや今の清住の立場を考えると、どうしても頑なになってしまうのも当然です。同じ轍は踏まない的な。

一方、袖にされても日和にアタックし続ける清住の一途さが素敵でした。
日和の店に通い、パルダリウムを見続ける清住がシュール。あんなにキャーキャー言ってた店の女の子達にも邪魔に思われるって……相当だよ(笑)
Mr.α=完璧なα=清住章吾なのに、日和だけに見せる素の弱い部分にキュンキュンさせられました♡

いい意味で清住は全然変わっていなくて、日和がかけた魔法……〝Mr.α〟を演じ続けてるんですね。
完璧なαで居続ける辛さも伝わってきて、清住の人間らしい部分にもグッときました。

どれだけ口説いても靡かない日和。
なんでそこまで頑な?と、思わずにはいられませんでした。
その割に、仕事中の清住にあてられてあっさりHしちゃうし。
正直、日和があんまり好きじゃなかったんですよね。
思い込みが強いし、性に対するコンプレックスが大き過ぎ。
日和があまりにも後ろ向きで、男でβの日和を丸ごと愛してくれている清住が可哀想になりました。

とはいえ、本能やフェロモンに翻弄されず、一緒にいると心穏やかにいられるのがβの日和であるという点。
αの清住がβの日和を選ぶ理由がちゃんと伝わってきて納得させられたし、そこが凄くいいなと思っていたのに……

うーん、やっぱりそうきたかー
いや、気付いてましたけどね;
行き着く先はそこなんだよ、やっぱり。
オメガバースはα×Ωが至高なのかー?
私は、βのままでも良いと思うんだけどなあ。

と、まぁ残念なところもあったけど、ヘタレ溺愛攻めの清住には萌えが詰まっていて堪らなく可愛かったです。
行き違ってしまった恋をもう一度始められたこと、幸せな人生を3人で歩き始めたラストも良かった。

Hは、大好きな〝挿れたら即暴発〟が読めて大満足でした!
日和以外に勃たない清住が好き過ぎる♡

13

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