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あの髪にあの髭のジョエルを口説くアダムを見てもお笑いにはならないところがすごいなぁと。ツタ先生の絵が綺麗だからか。ジョエルご本人は喜劇と言っているが。
この類の作品は、やはり完結後に読むのが自分向きだと確信。広げた風呂敷が読者に歓迎される形で完結している安心感が欲しいのです…
この作品のお色気担当ルイスとジルもお色気的な意味では静かだったので、濡場のない1冊ですが、ジョエルとアダムはいちゃいちゃしてます。2人の距離は正直1巻で既に詰まりきっていた気もしますけれど。特にジョエルに大義名分が必要なだけで。
ボーイズのラブではない側面が盛り上がってます。政治のうんちゃら。ジョエルが捕まる展開は面白いですね!謀略が深すぎる作品ではないところがまたとっつき易いのかな〜とも思ったり。
ここでお話が一気に動き出します。
正義の人ジョエル。その正しさ故に取り立てられるも、それをよく思わない輩、王子の弟サイモンに恨みを買っているようです。
ジョエルはサイモンの陰謀に巻き込まれて、盗賊されますが、ジェエルを信頼する協会、そして絶対的に彼を支える存在、アダムが彼を救います。
口には出さずともただ信じて待っていたジョエルが、本当に自分を救いにきてくれたアダムを見たときの表情が、泣かせます。
幼い王と、ルイスの弟ルカの友情&恋情を脇に添えつつ、メインカプの絆がより一層深まるIIIです。
約4年ぶりの続きということで、忘れている内容も多かったのですが、そこまで念入りに復習しなくても案外理解できて良かったです。国同士の関係性が大まかに頭に入っていれば大丈夫かも。今回もBLとしての進展は薄め。ジョエルからアダムにキスを仕掛けるシーンには驚きましたが、そこから濡れ場に発展することもなく、2人の関係性はまだまだ穏やかで健全なものです。ただ、そこかしこにアダムの熱量は散りばめられていて、ジョエルへの想いの強さは十分伝わってきます。クリスとルカの子供コンビも可愛らしく、癒されました。今後の情勢も気になりますが、できればBL要素も濃くなっていって欲しいですね。
それぞれの想いや企みが交錯する第三巻。
国家の情勢が不安視される中。結構シリアスな場面の筈なんだが、アダムとポールの冗漫なやり取りや、意外にもルイスとサイモンのやり取りですら洒脱で。緊張感はそれ程感じられ無い。いや、国家の危機なんだよね⁈大丈夫なの⁈っていう。実際は全然大丈夫では無くて。
ルイスは、故意的にか、漏らした言葉によってジルを手放す事になるし。サイモンの、嫉妬と独占欲を哀れに思ったのかルイスはみすみすサイモンに手を貸してしまうのか。
モンタギュー卿は、アダムの知らないところで囚われの身となり幽閉され。王位を望むサイモンに幼ない陛下と王妃も隔離されてしまう。アダムはモンタギュー卿を救うことが出来るのか⁈ 国民はこのままサイモン達が計った様に踊らされ、モンタギュー卿に濡れ衣を着せたまま処刑へと盛り上がってしまうのか。いや、もちろんそうはさせないと思うのだが。不穏過ぎてハラハラする。フランス革命前夜みたいなのである。
ただ一つ。幼ないクリス陛下がルカに想いをよせる様子が可愛いらしい。クリス陛下はもうルカを女の子だとは思って無いけれど、結婚を申し込む位には慕っている。もしかして、この小さな恋が両国の架け橋になる、というような展開でも良いな。
あとがきで鈴木ツタ先生が書かれていた通り、大幅に増えてしまったそうでⅣ巻まで続くそうです。
少年王クリスの叔父のサイモンの根回しが効いて、今回はジョエルが捉えられた所で終わっていました。
ルイスとの会話で如何にサイモンが破綻した人物なのかが読み取れます。
サイモンの失敗はルイスに取ってルカがどれ程大事だったか知らない事でしょう。
そしてルイスとジルの従僕を超えた絆です。
まさか善良そうなレオネルがサイモン側だと思いませんでしたが、彼が寝返る可能性が無いとは言い切れないと思いました。
アダムとジョエルにまだ進展はありませんが、ジョエルのアダムに対する気持ちはかなり変化したと思います。
むしろこのままの関係でも萌えます。
個人的に好きなロッチ枢機卿とアダムが気が合ってたシーンがお気に入りです。
Ⅳ巻で終わらなくても良いし、なんならⅤ巻まで読みたい気持ちです。
早く続き読みたーい!