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表題作王子ですが、お嫁にきました

葉室岳(はむろがく),28歳,警察官
アシェル・ウィンタブロット,19~20歳,カールハート王国の第一王子

あらすじ

警察官の岳の部屋にある日突然金髪碧眼の王子様が現れた!! 
成り行きで面倒を見ることになるけれど……? 
おとぎの国の王子様と、超リアリストの青年の異世界トリップ・ロマンス♡

作品情報

作品名
王子ですが、お嫁にきました
著者
小林典雅 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525339
3.9

(54)

(17)

萌々

(23)

(11)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
212
評価数
54
平均
3.9 / 5
神率
31.5%

レビュー投稿数15

今のための

典雅先生買い。
異世界物も王子様物も実は特には好きではないのですが、典雅先生なのと、レビューから気楽に読める甘いお話かなと購入。
いつもですが、今のこの時代なんだと、深くは書かれてないのに社会がわかる感じがさすが…。
この終わりの見えないしんどい世の中に、こんな二人がいるかもしれないほんわかさはとてもほっとするものではありました。

お話自体は、甘くて可愛いです。上品で可愛いアシェルくんがとても健気で、攻くんの岳さんも人として気持ちよく、らぶらぶ場面もえっちなのに安心安定の典雅先生の人づくりで本当に気分良く読めます。
庶民の岳さんがアシェルくんのために入浴剤入りの湯桶を用意するところとか、とても生活感がリアルでぐっときました。

ただ、いつも以上に、ちょっと…文章が。あんまりト書っぽいというか。文体が、とんとんとんっと現在形のみで進んでいくので、ほんとにさらーーっと終わってしまい、やや残念でした。
いつもは文章が気になるとかないんですが、珍しく。もう少しじっくり浸りたかったなあという気持ちで萌一つ減りましたごめんなさい。

麻々原先生の手になるケアリー卿も見たかったです。

今の日々に疲れたときに楽〜な気持ちでぼんやり癒やされるのには良いと思いました。
そのために書いたと先生もおっしゃってますが、ほんと、サプリというか入浴剤のようなあったかい作品でした。

1

現実主義の警察官×ファンタジー

タイトルのまま、王子様がお嫁に来ちゃうお話ですね。誰のところへかというと、現実主義の警察官の官舎でした。そして意外にもファンタジーのお話で、異世界から飛んできた王子様でした。王子の住むお城の近くにある池と、警察官の官舎の浴槽が満月の夜に繋がり、行き来できることに。そう、まるで国民的アニメの机の引き出しのようでした(笑)

警察官の岳はリアリストなので、王子が異世界からやってきた人間とはとても認められません(そりゃそうだ)。ほぼ職質をするも、ファンタジーの国の王子設定を覆すことが出来ず(なぜならホントに異世界からやってきたから)、結局次の満月まで居候させることに。

ちょっと珍しいのは途中まで攻め視点なんですよね。それもそのはず、異世界から来た受けのアシェル王子の気持ちは私たちには理解し難いから。

アシェルはあと数日で20歳になり、決められた婚約者と結婚することが決まっていたが、身を焦がすような恋をしたことがないからとお祖父さんと同じ冒険をしようと思って池に飛び込み、岳のところまで来たのです。

小林典雅先生のお話らしく、というのはもちろんですが、やはり今回は攻めと受けの住む世界が違いすぎて、2人の噛み合わなさっぷりがとても面白く読めました。

アシェル王子にくっついてきたリスのピムが役に立つのか立たないのか、とても可愛らしい存在で癒されます。

1

くすっと笑えて、プッと吹き出して。

作家さん買い。

異世界トリップロマンスですが、舞台はあくまで現代日本。
だから、ファンタジー読むのめんどくさいなぁという私みたいな人でも、苦労せずにスラスラ読めます。

運命の相手との出会いを求めておとぎの国からやってきた純粋培養王子さまと、リアリストではあるもののなんだかんだ面倒見の良い警察官との同居生活。
プラス、王子様のペットであるリスのピム。

私はこのピムの存在に癒されまくりました。
見た目は可愛いんだけど、口うるさいリス。
プラス興奮しすぎると失禁しちゃうというオマケ付き。

このチビリ癖が、妙〜にツボってしまって。
「王子様、目を覚ましてください!!」とヘリウムボイスで悲痛に叫びつつ、ちびる。

ただの口うるさいリスに終わらせず、チビリ癖をプラスした典雅さん、天才です。

あとがきに「現実では依然として感染の収束が見通せない状況が続いているので、お話の中くらいとことん憂いのない多幸感しかないビタミンBLにしようといつにも増して心がけました」とありました。

【あなたの好きな人について聞かせて】でも、主人公の口を通して「人生はそんな甘いものじゃないとすべての小説で言わなくたっていい。現実世界で充分つらいことがあるから、深みとか重みとかなくてもほっとできるような、心地よく読める話が書きたいと。」と書かれていた典雅さん。
いつも、本当にありがとうございます!!とお礼を言いたいです。




ーー
今まで典雅さんの何作品かにレビューしてきました。
今、猛省してるのは「なんで神評価しなかったんだろ!!!」ってこと。
あとに何かが残るとか、深みがあるというわけではないので、すっごい感動した!!もう神しかない!!って感じにはなりにくいのは確かなんだけど。
【可愛いがお仕事です】なんて、もう何度読み返したかわからないくらい好きなのに、なんであの時の私、神評価してないの?気は確か?って感じ。
自分をぶん殴りたいわ。

そして典雅さんがおっしゃる「ビタミンBL」って本当にその通りだなぁって、最近つくづく思うようになりました。
閉塞感に満ちてる現在、私に必要なのはこういう「ビタミンBL」なんだと。
「ひときわ現実離れした甘くて夢のあるメルヘンラブコメでわくわくにまにまハッピーな気分になっていただけたら」という典雅さんのお気持ち、確かに届きましたよ〜!ありがとうございます!

5

作家としての姿勢を推したい

作家買いです。
まず『今』読むのにとても意味のある1冊だと思います。
毎作品『書いた動機』がしっかりされていて、しかし読者には一貫して『元気になってもらえたら』という気もちが詰まっています。
そんな小林先生の1年ぶりの新作。
ファンタジーと現代日本が舞台です。
全体的に「都合がよすぎる」と思わないこともありません。だけどげんなりするニュースが多いなか、夢物語に浸かって息抜きをし、あすもそこそこにがんばるか……と気分よく読み終えられるのは大きい。
感動して大号泣! 生涯で最高のBL! とはいかないものの、今の状況が落ち着いたとき、私はこの1冊に「支えられた」とかならず振り返るでしょう。
受けのかわいい顔にひとめぼれする当て馬が登場してしまう……そんな続編と未来を期待します!

4

前半は凄く盛り上がりました

お初な作家さん。

王子受け大好きです。
身分の高くない…どころか(受けにとっては異世界人でもある)現代人攻め…好きです。

期待に包まれながら読み始め、むちゃくちゃいいじゃん!!!な気持ちでしたが、後半の評価はガックシ。
あれ…これ攻めは同一人物だよね??
どえれぇ甘々な言葉をペラペラ言うもので脳が混乱して、健気でピュアな王子に萌える暇がなかった…?
作者のテンション上がっていたのかな…好きな気持ちをアレコレ長ったらしく語られて、大分胸焼けしました(笑)

運命の相手を求めて突如風呂場に現れた王子という超非現実な展開に対しても、リアリストな警察官ということもあって、真っ当な事情聴取したり自分がまだ納得できそうな仮説を並べ立ててみたり。攻めの素っ気ない態度をとっていたところが好きだったんですよ。
一回目は王子を普通に帰らせますしね(笑)

なのに自分の気持ちに気付いてからはよく見る糖度高いBL、ファンタジーアルアルなお決まりハピエンルートへと向かい正直ワクワクさはかき消えました。
てもあとがきのデ〇ズニー好きということを見て、なんか色々納得しました。

しかしゲイではなかった男が飛び抜けて綺麗な相手とはいえ同性に対して精神的にも肉体的にもユルユルになり最終的にえろじじい(自称)化したの私の中ではキャラ崩壊に見えてしまいました。

攻めの住む現代では新型ウイルスが蔓延している設定も、現実とリンクさせた+王子を引きこもらせる口実にもなりますが、大変な世の中だというのに、お話の中までこれ必要だったのかな。

期待が膨らんでいただけについ素直に語りすぎてしまいましたが、王子はとても可愛らしかったです。

引きこもりな居候生活もいい子で過ごすし子どもやペット用の見守りカメラで攻めに確認されていたのには笑いました。

気持ちは変わらずとも攻めが仕方なく居候させてくれたと感じ、あからさまな匂わせはせず、それでも隠せない心をおさえながら帰ろうとしたところは胸が痛かった。
誠実でピュアで、だけどえっちは自分から二度誘ったところもとっても可愛かったです。

ピムも素敵なお友達でした。
作者はおもらし好きなの?ってくらい興奮しては粗相してましたね。

「その後の2人」はものっそ可愛かったです。
なんか色々思ったけど、もう…いっかって気持ちになりました。
お上品受けもっと世にあふれてほしいなぁ。

4

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