真面目で涙もろい葬儀屋と底抜けに明るい自死志願者、死を見つめ生きる2人のロマンチック・ラブ。

コミック

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棺にさよならの花束を

hitsugi ni sayonara no hanataba wo

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表題作棺にさよならの花束を

明星光輝,自死を望む若者
久永灯夜,葬儀屋

あらすじ

涙もろい葬儀屋・久永の前に、「生前葬をしたい」というド派手な見た目の若者・明星が現れる。
「健康なうちに自分で生に区切りをつけたい」という理由で自死を望む明星に、馬鹿にされていると感じた久永は、葬儀場から追い出してしまう。
しかし明星の人生観と真剣な想いを知り、納得する反面死なせたくない気持ちが芽生えて涙を流す久永。
考えを改めさせるべく、明星の”死ぬまでにやりたいこと”に付き合うが――?

作品情報

作品名
棺にさよならの花束を
著者
rosca 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
&.Emo comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784796414630
3.7

(52)

(17)

萌々

(17)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
13
得点
185
評価数
52
平均
3.7 / 5
神率
32.7%

レビュー投稿数13

重い…

生前葬なるものがあることを初めて知りました。
とてもいい催しですが、私には招く側も招かれる側も耐えられそうにありません。本当に仲がいい友達が生前葬(パーティー?)に来なかったのは納得です。
ですが、明星の気持ちも分かります。『明るく楽しい時に好きに死にたい』という言葉も本当なのでしょうが、家族を亡くした喪失感が自死に強く向かわせているのだろうと思いました。
家族を突然亡くすのは本当にとてつもなく心を抉られます。死んだ方がマシだと思う程の悲しみに長い間苦しみます。明星は一瞬で家族全員を亡くしたのだから、その悲しみはとてつもなく大きく、慰め合える家族1人もいないのは、自殺を考えても納得してしまいます。
賠償金を貰ったと言っていたので誰かの過失で家族を亡くしたのだと思うとやり切れないし、大切な人を失くす悲しみを知っている彼は大事な人を作るのも躊躇してしまうのでしょうか…。未練を作るのを恐れて久永と距離を取ったのに、お別れ会に呼ぶのは、もう未練になってしまっていたんだろうなぁ。
久永の「明るく死にましょう」にはハラハラしましたが、ちゃんと明星に逃げ道を作ってあげて誘導してくれて良かった。
なんだか色々考えてしまう作品でした。

可愛いしカッコいいリバとか最高ですね。

0

明るい自殺志願者と美しい葬儀屋さんの異色BL

前から気になってた作品でした。
棺の中で楽しそうに美人黒服の彼の頬をさわっている表紙が気になって購入してみました。
えっ?これでどうやってBLになるの?って思いました
明星がチャラい見た目で葬儀屋にやって来て、生前葬したいと言う
そしてとんでもないこと言い出す明星に久永さんドン引きという流れで…
でもちゃんとしっかりBLになってました。て言うかBがLしなければ、最悪な結末になってたような
こんなお話初めて読んだけど、すごく面白かったです。
生前葬について調べたけど本当にやる人っているんですね。
昔子供の頃TVで自分のお葬式やりたいって人が出てて本当に自分が棺のなかに入ってお経読まれてて
なんか変な人だて思ったけど、自分が死んじゃったら自分のお葬式の様子なんか見れないもんね
今ならその人の気持ちわかるような気がする
そして明星君ですが、なぜ彼がそんな考えをするようになったかというと、家族やペットの死いずれはいなくなってしまう人たち
なかでも家族全員いなくなっことが大きいのではないでしょうか?
それからの彼は寂しいから始まって、人はいつ死ぬかわからない→生きてるうちに好きなことやらないと損→
好きなこと全部やりきったら楽しくこの世からおさらばするというなんとも単純な考えになったのかなと
でも死にたいってことは本当は生きたいってことの裏返しではないのか?
だから彼にとって久永さんと出会えたことはほんとにラッキーだったと思う
久永さんは明星に生きる意味を与えてくれた人だし、久永さんにとっても明星は死はそんなに悲しいだけのものじゃないということを教えてくれた人でもあったのです
最後の2人が抱き合うシーンはすごく泣けました。
死生観にBLを加えたお話でしたがすごく考えさせられる素晴らしい作品だと思ったのですが
リバだったのと少し萌と言うよりは、ヒューマンドラマ要素があったのでBLとしては評価は萌2とさせていただきました。
同じ作家様の作品が、電子コミックになってるのかなこれは絶対読みます!

0

泣けた

二人の死生観が話の流れで昇華していく異色BL。リバ苦手な方は避けてください。絵はまだまだ伸びしろありの発展途上なんだけど、この先生にしか書けない物語がたくさんあるんだろうなと期待が広がりました。

0

死にたい青年と葬儀やさん

中立と少し悩みましたけれども、いいところもあったので萌評価。

まだ仕事を始めて間もないのでしょうか、お仕事の最中にほろっとしてしまう葬儀屋さんが主人公。
そこへ現れた変人、生前葬を希望する青年(表紙の金髪の方)。今年自殺するという青年にとまどいますが、だんだんと親しくなるにつれて、死んで欲しくないと引き留めるようになります。

自由な死に方があっていいという気持ちは分かりますが、なぜそうなったかという背景が少し弱くて、なかなか金髪くんの感情を理解しきれなかった。

でも、最後は二人が心を通わせ、現世に未練、というより生きがいを見つけるというハッピーな終わり方でよかったです。

色々書き込まれている背景や絵のテイストは好きでした。

1

生きること

笑顔で棺に納まる明星とそれを涙を浮かべて見下ろす久永。
そんな印象的な表紙に引かれ、手に取った作品でした。
それが明星の理想の最期を表しているというのが何とも言えない気持ちになりましたが…
死との向き合い方は色々なカタチがあるなと
考えさせられる部分が多かったです。

明星が生に執着せずどこまでも死を選ぼうとするのは家族の死がきっかけで
それまではきっとたくさんの希望をもって生きてきた彼に家族を失った反動が
自死を選ばせているのはとても悲しいことだな、と。
不自然すぎるほどの明るさの裏には
さまざまな感情があったのでしょうね。

久永との出会いで、生きることを諦めない選択をしてくれて本当に良かったし
死んでいたら出会えなかった新しい日常で
幸せになってほしいなと思いました。

1

ひとりで死ぬより…

テーマが「死生観」というのは確かに新基軸。
だけど、自死志願と言ってしまうと。
本当に希望通りに自死しました、あるいはお相手と意気投合して心中しました、という展開になるとは思えず、読んでみればやはり…

恋愛で生きる気持ちに舵を切り、というある意味「お約束」の展開になったなぁという感想。
ただし。
死ぬ時/死に方を自分で選びたい、お葬式は明るく楽しく。だから生前葬をやりたい。
そういう気持ちは理解できる。
明星がこう考えるようになったのは自身が悲しい別れを経験したからだし、生前葬自体はいい。
だけど、選ぶイコール自死、というのはどうなんだろう?…と思わざるを得ない。
死体としての自分を綺麗な姿で、というのは可能だと思う。でも「楽しく自殺する」というのは現実不可能だと思うの。
リアルに考えるなよ、物語だよ、とも思うんだけどね。
その点で、明星を止めようとする葬儀屋さんは常識人。
明星の理論に驚きつつ、とにかく自殺なんて駄目だから、と向き合う。

正直、恋愛が介在することで論破なく明星は死ぬのを止めるので、死生観論争はうやむやになってしまいます。
やっぱりね、と思いつつ、良かったと感じる自分もいる。

さて、本作はリバあり、というのが楽しみでした。
葬儀屋さんはまっさらさん。
あなたの全てがほしい、処女も童貞も…
…ということで、まず明星攻め、その後明星受けのリバ成立。
明星の「好き」の大きさかな。
絵柄は正直美麗系ではないから、エロシーンといってもエロ度は濃くないです。

個性的な作品だとは思うけど、総合「萌」で。

1

BLというジャンルの奥深さを感じる一冊

この作品を萌え基準では判断しにくいと思います
死のタイミングを自分で選びたいと思うのは私の様な年齢…でなくとも現代を生きる者として(全ての方ではないでしょうが)非常に身近な悩みであり希望でもあるのでなかなか面白い題材に挑戦したものだなと読み始めました
結論が出ない問題に相手といたいから生きていくという答えはベタかもしれませんが真理と思います
ただ読み終わってこんな題材でBLを描けるのだとちょっとびっくりしましたことと
BLとしての下記の評価と合わせて
萌え度を考えて評価をこの様にさせていただきました

BLとしては正直途中まで、これをBLにひっくり返すのはかなり力技が必要だろうし無理があるんじゃないかなと思っていました
実際は急激にBLへ舵を切るのではなく
死を望む子の気持ちをなんとか留めさせようと必死に考える相手に
自分の望みに心底付き合って一緒になやんでくれる相手に
心を開き一緒にいたいと思う流れはBLの王道だったと思います
ただ本筋の流れが生死感についてですので
そちらに気持ちが引っ張られすぎてBL臭に気づきにくかったのか
ホテルへの流れが唐突感が拭えませんでしたが二度読んでみると布石がちゃんとあってなるほど
このお話は生から死、死から生へ、乞う者から乞われる者へ、のひっくり返すの多重構造なんだなと気付かされましたし
リバもその一部なのかなと思うと元々リバはあまり気にならないですし
この作品の場合は相手をより深く知りたいと思う二人の気持ちの結晶と思うので受け入れられました
最後にむかって二人の表情が豊かになっていくのがとても良かったです

まずリバが大丈夫な方で
少し変わった結びつきの二人の話を読みたい方読んでみてはどうでしょうかと思います

2

ん?

最終的にめでたしで良かった。

ご家族の事故は辛かっただろうな。
不幸に飲まれかけてる時って自分じゃ気付かないものだし。

普段そんな事考える事無く生きてるけど、すごく大切な人を亡くすと、とたんに死がすぐ隣にある事に気付いてしまうんですよね。
そこで、死に方を選ぶか生き方を選ぶかって事でしょうけど、最初から明星さんは生き方を選んでる様に感じたなぁ。

お互い出会えて良かったみたいです。恋愛に発展するのか?ってとこは疑問だったけど。
救いがあるっていい事よね。






0

泣けます

最初は難しい話だな~と思ってましたが、二人のキャラクターがわちゃわちゃしててすんなり読めました!
好き嫌いはあるかもしれませんが、私は好きです!テーマが重い分、二人のやり取りは楽しくて、でも終わりに近づくにつれすごい切なくて…。必読です~!!

3

正反対とはいうけれど

底抜けに明るい自死志願者の明星と、亡くなった人を悼み遺族に寄り添う涙脆い葬儀屋の久永。
久永さんの、明星に生きてほしいと願いながら、明るく死にたいという願いも叶えたいと思ってしまう二律背反がとても人間らしくて良いなあと思いました。
正反対な二人ではあるけれど、二人とも死というものに真正面から向き合っている点では似た者同士なのかなと思います。
未練を残したくないから、やりたいことをやって、行きたいところに行って、最後に別れてから恋人は作らなくて、という明星の生き方は、とても共感できました。
人はある日突然、思いも寄らないときに死んでしまうから、それなら自分で死ぬときを決めたい、明るく死にたいという、能天気に見えてほの暗いものを宿しているところが好きです。
そして、人の心に寄り添いすぎる、感情的で涙脆い久永さんは、そのほの暗さに寄り添った上で、尚生きてほしいと願ったからこそ、明星を引き留められたのかなと思います。
明るいからこそ、本気にされなかったり、本気だとわかったところで、どんな言葉でも死にたい人を引き留めるのは難しいはずで、それでも死にずっと向き合ってきた久永さんだからこそ、明星さんを引き留められたように思います。

あとリバ大好きなので知らずに買ったのですがめちゃくちゃ良かったです!!

2

確かに死生観バトル

すごくきれいなカバーに惹かれましたが
リバと聞いて俄然興味が出て購読しました。
「棺にさよならの花束を」
タイトルも素敵です。
自死希望の明星さん
自分で棺に入れるお花を育ててるんです。
やりたい事やって後悔なくぱっと派手に死にたい、、
突然いなくなるんじゃなくちゃんとお別れが言いたい
と生前葬を希望して葬儀屋さんに出会います。
これとても面白かった!
葬儀屋さん×自死希望の青年
デビューコミックスのようで
画力がおしい感じはありますが
このテーマで一冊書いたことが天晴れなので
応援の意味も込めて神かなと。
確かにテーマが死ぬことなので
王道とはかけ離れてはいます。
一体何を読まされてるのか?ってなるのわかりみですがすごくキャラは立ってるし読み応えはあり。
ふれこみどうり死生観バトルしてましたね。
好きになって自死をやめる事になるんだろうなって
なんとなく想像はしましたが
ちゃんと最後前向きなはぴえんで本当によかったです。
愛する過程もリバも不自然に感じしなかったし
童貞が欲しいくだりは面白いし
抱かれ待ちの明星さんも可愛かったです。
お互いが出会って変わるお話だから
ふつうにboy meets boyです。
このレーベルは結構攻めてるイメージですが
もうひとつってのが多い気がして
私はいままで読んだものの中で1番よかった様に思います。
斬新なのでストーリー重視
ちょっと変わったお話が読みたい方にはおすすめです。

6

激論?死生観討論会

「死生観の違い」という珍しいテーマに惹かれて読んでみました。
漫画だけど必死に文字を追っていかなきゃいけなくて、絵から伝えられる要素は少ないです。一冊ずっと同じテーマで討論してる二人を見てた気分で、完全に無になるというか、討論番組を一歩引いて見た後みたい。誰にも共感も反感も何もない不思議な読後感でした。
葬儀屋の久永と明るく死にたい明星のお話。ストーリーはほぼ二人の会話だけで進み、具体的なエピソードなんかは省略気味。お互い相手の言葉に何らかの感情を芽生えさせながら近づいていき、徐々にBのLになっていきます。
で、自死を決意していた明星はというと、BL漫画なんだから当然こうなるよなあっていう落としどころ。徹底討論の末に予定調和。うーん…感想が出てこない。
Hシーンはリバ。といってもそれが見どころとは思いませんでした。
刺さる人にはとても刺さる内容なのかもしれません。私はなんか無になってしまいました。

2

死生観と生き甲斐の話

大事なので、先に書きますが リバ でした。

男同士なので勿論BLですけれど、話の根本は二人の恋愛模様ではなく、先ずは死生観、そして死を覆す生き甲斐のお話です。

個人的に「死人に口無し」という考えから、常時気持ちを遺書にするべきだと思って行動している私には、作家さんインタビュー記事がヒットしました。

設定や展開に不足(年齢差とかラブホへやらリバへの流れとか)が感じられましたが、根本的なところが興味深いし、テーマも新鮮です。

5

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