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シリーズものだと知らぬまま&スピン元未読のまま、メイトさんで見かけて購入してみました。
最近、長めの小説にちょっと疲れを感じることもあり、220P程度のちょうど良い長さに月村先生の読みやすい文章がとっても心地よかった!✨至福の読書時間でした。
主人公は、27歳の小説家・晴樹。外面が良く、明るい人柄だと周囲には思われているけれど実は友人も少なく人付き合いも苦手。そして学生時代の恋人からの手痛い裏切り経験がトラウマになっており、恋愛願望を一切なくしたまま日々仕事をこなしています。
そんなある日、自身のシリーズ作品がドラマ化されることになり、その主演は推し俳優の三島鼓太郎だと判明!
対談のために顔合わせをした日から少しずつ仲良くなっていき、告白されるのですがーー
と続くお話です。
どタイプの鼓太郎に惹かれる自分を意識しつつ、彼に嫌われようと変な策を巡らすも天然わんこの鼓太郎に全部跳ね返されていく様子に笑いましたꉂ(๑˃▽˂๑)
歪な関係だった学生時代の恋愛トラウマを塗り替えてくれるような、鼓太郎とのあまあまな日々に描写に、心が幸せで満たされる〜〜
天然なことを言う鼓太郎に、さすが言葉を生業とする男!と思うようなコミカルでふふふっとなれる返しをする晴樹が可愛い&格好いい!
作中で晴樹も”かなりのイケメン”と書かれているのですが(”隠れイケメン”とも)、挿絵が可愛い系だった(に見えた)のはちょっと気になったかな?;
恋愛に臆病になっていた晴樹が、鼓太郎のストレートな求愛に戸惑いながらも誠意を持って応えようとしていく様子が、好感度大大大!でした◎
新進気鋭の俳優と初めての恋に絶望した小説家
年のわりに職歴の長い作家・夏川晴樹(受け)は自分の書籍がドラマ化されることになり、主演俳優が偶然にもその話のモデルにした三島鼓太郎(攻め)になったことに驚きます。
作者とはいえ、ドラマには一切関わりなく一ファンとして作品を楽しみにしていたのですが、思いがけず対談企画がきっかけで親しくなります。
初めての恋が酷い結末だったことで、2度と恋しないと思っていた晴樹は晴樹の作品のファンだったと鼓太郎がぐいぐい友人付き合いしてくるのに戸惑います。
好みど真ん中の鼓太郎に惹かれてしまうのを避けるため嫌われようとするのですがうまくいかず、なんだかんだで仲良くなります。
「ずっとここできみと」の2人の高校の時の部活の友人夏川の話。
スピンオフですが、未読でも大丈夫です。
ただ、あの時のことかーと答え合わせができます。
晴樹は作家としてそこそこのキャリアですが、望んだ職業ではなく、義父との折り合いが悪かったため手っ取り早くお金を稼ぐ手段として作家業を選びました。
子供の時に、甘やかしてくれる相手がいなかったため、なんでも相談に乗ってくれるひと回り年上の担当編集小山田にのめり込み、告白もうまくいってからは依存してしまいます。
実は小山田が知らない間に結婚していて子供もいると知ってからはそれは黒歴史になりました。
また同じことになるのを避けるためもう恋をしないと心に決めるのです。
鼓太郎がまだ深夜ドラマの端役だった時に、きっと売れるだろうと目をつけ、自身の作品のモデルにするくらい推していました。
鼓太郎とはいい感じの距離でいようとしたのですが、鼓太郎から告白されてしまい動揺して自己保身に走ってしまうのです。
初めて甘やかしてくれる相手に全力で甘えて依存してしまった黒歴史。
小山田サイドの話はないのでそれが原因かどうか結局事情はわからなかったけど、依存してしまった認識はあって、また依存してしまって別れた時にあの状態になってしまうのではないかと怖かった晴樹。
告白してくれた鼓太郎に真摯に向き合わず鼓太郎サイドから見たら酷い態度でちょっとイラッとしましだが、ちゃんと自分で気がついて、最終的には甘えたら次は甘やかせばいいんだと開き直れたのはよかった。
鼓太郎が同い年だからということや性格的に人懐こい大型ワンコといった性格もあって、そういう意識に変わったんじゃないかな。
寄りかかりあえる伴侶と言える相手が見つかってよかった。。
スピン元がまだ積んであるのですが、先にこちらを読んでみました。
春樹は色々あったけど、色々が過去形なので読んでてそこまでダメージがなくて良かったです。陰キャぼっちなのに外では雰囲気イケメンの八方美人ってすごいですね!
辛い初恋に囚われ二度目の恋に素直に飛び込めない春樹。
そこをググッと天然パワーで鼓太郎がぶつかって引き上げてくれて。
こんなふうに一緒にいて楽しくて笑いあえて気を使わなくて、大人になっても気さくな付き合いのできる友達ができて。さらには恋人にもなれて。しかも相手は人気急上昇中のイケメン俳優なんて!
鼓太郎視点ではまるで春樹がキラキラしてて憧れの人で。
読後が爽やかで幸せなお話でした。
ついついひねくれた自分は、こんな美味しいことあるか?と思っちゃいました。
月村先生の新作は出たら必ず読みます。
また俺様攻め書いて欲しいな。
昨今ファンタジーや異世界ものが流行りですし、好きなのでランキングが埋まるのも全然良いのですが、こういう現代が舞台のリアル(ではないかもしれないけど)な物語を書き続けてくださるのはとてもありがたいです。
ランキングを遡れば現代舞台の作品はいくらでも読めますが、やはりリアルタイムでそういった新作が出ると嬉しい。と同時に時代の流れを感じます。
内容は属性がはまらなかったので萌え×2
わんこ攻めが好きな方はハマると思います。
フラれた=嫌われてるって思ってしまうところが愛おしかったです。
受けもそこそこ強い受けだったし、自分のことは自分で解決してくれたので好感持てました。
月村先生といえば健気受けだと勝手に思っているので、ちょっと可哀想になるくらいの健気な子をまた拝みたい。
次回作も期待しています。
「ずっとここできみと」スピンオフ、だけど、登場人物は別なので、
読まずに今作を電子版で読了。イラスト入り。
月村先生の作品は地味だけど、テーマが身近なものが多いので好き。
それと、語彙のリズムやテンポが良いので、音声化したら良さが上がると思う。
●夏川春樹:27才
15才から執筆、活動12年の作家 ラノベ➡ライトミステリ
容貌薄口の「雰囲気イケメン」、プライドが高い
過去の恋愛黒歴史から、恋愛にトラウマがある
春樹の作品がドラマ化;主人公のモデルにした俳優;三島鼓太郎に決まる。
●三島鼓太郎:27才
人気上昇中のイケメン俳優。礼儀正しいのに剽軽。
デビュー前から春樹のファン。
椅子が好き。
・・冒頭の背景の解説部分が、わざとらしくなくて、上手い書き方。
春樹の生い立ちと、作家を志願した動機が、気の毒。
今まで自分の居場所を持てず、恋も諦めていた春樹が、
憧れの俳優からグイグイ迫られて慌てる描写が面白い。
・・明るい結末、読後感最高。