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ルーカスとディルクが絶対に尻の穴を差し出さないと本編中で明言されているのは、ルーカスと、イオニアに似たディルクが結ばれるってのもまたかなりありがちなルートだからなんだろうな。しかし、お互いに攻めだし気軽に性行為ができてしまうタイプだからそれはないと。ルーカスもディルクも絶対人生の舵取りを他人に譲らない感じ。ルーカスは他人の舵を自分で取ろうとすることはないが、責任は抱えてくれる。上司にしたい男ナンバーワンじゃないですかやだー。
ヨセフが命懸けで運び出さなくても、剣は19年前も燃えてないんだし大丈夫だったんじゃ…
くっっっそーーーー
この世界の男たちはどいつもこいつも泣かせる恋愛ばかりしよって〜。゚(゚´Д`゚)゚。
もう1つの『背中を預けるには』の世界もめちゃくちゃアツい男たちの物語でした。
ヨセフ主人公のスピンオフ、おそらくあの人とだよねって思っていたらまさかの三・角・関・係。どっひゃーでした。
イオニアの存在をずっと想い続けているルーカスの盲目的な愛し方は本編でもご存知の通りですが、ヨセフとディルクについては恋愛観が全く読めませんでした。
番外編ではBLの匂いがちょこっとしていたこともあり、これってどうなるんだろうと思っていたら、ガツガツに三角関係に突入していくじゃないかよと…((((;゚Д゚)))))))
みんな好きなキャラだけに、どう応援していいのかも分からないし、何が最適解のエンドなのかも分かりません。
腕っぷしの強さに反して恋愛面ではウブな可愛いヨセフの心に住まう2人の男たちの存在感が、本編とはまた違う姿を見せてくれるので、こんな一面があったのかよぉぉぉぉと大興奮で見守りました。
もうこれ、絶対難儀なこと起こるヤツじゃん……と、表紙の3人を見て思うのは不安半分、期待半分。いや、期待感の方が大きかったです。
ルーカスのイオニアへの想いがヨセフに向くのか。そこは大きな注目ポイントでした。
そして、ヨセフはルーカスを自分の方に向けさせることができるのかどうか。ヨセフの恋心が不器用で一生懸命で、こんなに愛に情熱的な男だったんだとビックリです。
そんでそんで、1番の驚きはディルクですよ。この男は本編でもミステリアスな存在でしたので、ヨセフとどんな感じで関係を詰めていくのかと思いきや、ディルクの恋もせっっっつない……!!
愛の伝道師・ディルク様とお呼びしてもよろしいでしょうか。゚(゚´Д`゚)゚。
ディルクのヨセフへの愛に感動の嵐でした。
国の中枢にいて、なおかつ国難の最前線で活躍する精神力をというのは、恋愛においてもこうも強く美しいのか……いやはや恐れ入ります。
作者の小綱実波先生からも、キャラクターたちを絶対に幸せにしてやるぞという気合いを感じられますし、私もそこに安心して乗っかれるのでストーリーを最大限に楽しむことができるのがとても嬉しかったです。
それにしても、このシリーズ作品は三角関係多いですよね(笑)
ルーカス→→イオニア←←グラヴィス然り、グラヴィス→→レオリーノ←ユリアン然り、めちゃくちゃハラハラするけどでもそこが面白いからハマってしまいます^ ^
今作の外伝では、(イオニア)←←ルーカス←←ヨセフ←←ディルクの一方通行の恋愛相関で、三角関係のようで実質的には四角関係のような感じにはなってますが、既に亡くなってしまってるイオニア相手にヨセフがどこまで対抗できるのかが見どころだと思います。
愛する人のために寄り添っていたい直向きな気持ちや、愛する人のために身を引く優しさ、それに、永遠に愛する人のためだけの存在であることを誓う献身な想いに触れて、私はもう涙が止まりませんでした。
数多の修羅場を経験してきた男たちだからか、恋愛の方でも戦場並みにアツい想いを見せつけてくれますね。ここの作品の男たちは、みんな最高で素敵過ぎです。
血統主義のしょうもない貴族の暴言にはイラッとしましたが、ヨセフのために戦ってくれたディルクが恐ろしくカッコ良かったです。
ディルクが想像以上に男前でスパダリで、今まで控えにいたのが信じられないくらいでした。グラヴィスも相当にカッコ良いけど、ディルクも負けてない。それにルーカスも。
体当たりな恋愛をするヨセフは危なっかしいけど、とってもチャーミングでヨセフの魅力大全開な外伝でした。近々続編も出るのことなので、楽しみです^ ^
ヨセフが主人公のお話です。
冒頭だけ現在(ページで言うと172ページあたりのお話)なんだけど、その後一気に昔に戻って背中を預けるにはで読んだ時系列をヨセフ視点で進んでいく感じです。
こんな最初の方のお話から追っていくと思っていなくてビックリしました。
でも、この厚みだし納得です。
驚いたのが、ディルクがヨセフをそういう意味で好きだったのが想像していた段階よりかなり早かったこと。
レオリーノを庇って階段から落ちた頃に薬を飲ませるんですが、口移し!!!
えぇ?!この頃もうこんなことしてたのディルク……!
いつも明るいディルクの笑顔が嘘くさい笑顔だったとは気づかなかったなぁ。
処世術でもあるとは思っていたけど、明るいのは元来の性格でもあると思ってた。
ヨセフはそのことに気づいていたなんて言われたら...上手くやっていたはずなのにという気持ちとともに、本当の自分に気づいてくれた嬉しさも込み上げるだろうな。
私は背中を預けるには本編でもグラヴィスと選べないくらいルーカスが好きだったんですが、あちらは視点がレオリーノなので、グラヴィスに軍杯が上がっていました。
でも、ヨセフ視点で見たら、やっぱりルーカスいい男なんですよ…強さであり弱さでもある執着心も、人間味があって魅力的に見えてしまう。
「あのとき、なぜ門が閉まる前に飛び込まなかったんだろうな、俺は」という台詞で、あっ涙腺がやばいとなり、「あの日、おまえとともにここで死にたかった」で決壊です。
あの日の光景と愛の深さが再び伝わってきすぎて駄目だ...。
ヨセフの体の返り血を丁寧に丁寧に拭って綺麗にしてあげるシーンがあるんですけど、本当はイオニアのこともこうやって綺麗にしてあげたかっただろうな…もう拭ってもあげられないほど酷い損傷で何もしてあげられなくかったのも心が張り裂けそうだっただろうなと感情移入してしまいました。
さて、ヨセフ。
レオリーノも純潔で無知なのに気持ちいいことに貪欲で恥ずかしげもなく言葉にしちゃう子でグラヴィスの頭を抱えさせてた(堪らなくさせてた)けど、ヨセフも純潔で純情で性的なことについてなんでも思ったことを口にしてレオリーノと同じようにディルクとルカの頭を抱えさせていました。
レオリーノとヨセフ、すごく似たもの同士の主従だな~って思います。
そして、なんだかルカとディルクも似ています。
本当は心ごと自分のものになって欲しいけど、こいつの好きなやつは俺じゃないのは分かってるからこれだけでいい...とか、これだけもらえば十分ってヨセフを思って身を引くところも似てるし、自分より立場が上の人が相手の想い人だってところも同じ。
ディルク×ヨセフがカップルになるお話なんですが、個人的な好みを言うと私はルーカス×ヨセフが好みだったんです ..モゴモゴ
ディルクも素敵な人なんだけど、ルカの魅力には私の中では及ばなくて。
でもルカは...ずっと心がイオといた頃にいてイオへの愛を貫いて一生独身でいるのもルカの魅力だし、彼の気持ちはイオに捧げられていて、そしてグラヴィスに捧げられていて、忠誠と表裏一体の罪滅ぼしの気持ちまで持っていて、誰か特定の相手と幸せになろうなんて考えは微塵もない。(なかった)
何もそんなしんどい場所に囚われなくても...新しい幸せを見つけても...と思ってしまうけど、好きでそこにいたい人にとっては大きなお世話。
ルカが誰かと幸せになれば嬉しいなんていうのは、私の傲慢な我儘です。
1度はヨセフと関係を持つことを断って、あぁこの2人は体だけ繋がる道もないんだな...と思ったのに、1度でもそうなっただけでも嬉しかったし、ルカが1度でも真剣にヨセフとの未来を考えてくれたのも嬉しかった。
ヨセフとの未来を掴むディルクは、笑顔の下で侮辱や差別を受けながら強かに地位を築いてきた忍耐と努力の男ですが、兄であるイオの死からイオを中心に生きているルカと似たところも持っている男です。
ディルクがヨセフの相手でよかったというか、イオが他の誰かと恋をするならディルクじゃないと嫌だな、ディルクが相手でよかったなと今ではこんな私でも思っています。
似た者なのはレオリーノとヨセフ、ルカとディルクだけではありませんでした。
イオとヨセフも、共に化け物と恐れられてしまう、人とは違う特性と主人への強い忠誠を持っていて、似たところがあります。
イオの弟であるディルクと、イオを愛しているルカが惹かれて葛藤するのがヨセフ……
因果なのかな、縁なのかな。
不思議な繋がりを感じずにいられません。
イオの家族はルカにイオのことはもういいから幸せになってほしいと願っているし、イオ自身ももういいと思っているだろうけど、それは100%の気持ちではないんじゃないかと私は思ってしまいます。
寂しさとか悲しみとか切なさとか...まだまだ残っているけど、ルカの幸せを願えるくらいにはなれただけなんじゃないかなと。
愛の重さは比べられるものではないけど、イオを一生かけて選びとった今、ルカはグラヴィスを超えたんじゃないかと思いました。
みんなが幸せな道を歩んでいったなって思うから、私のルカへの未練も断ち切れるってもんですよ。
1番最後に収録されている「この魂が尽きる日まで」がルカ視点でした。
「この恋の涯てには」はヨセフのお話なのだけど、私の中ではイオのお話でもありルカのお話でもあったなと思います。
面白かったのだけど、本篇(神)を基準に考えるとこの評価になりました。
ああ、これでこの物語は本当に完結なんだな、と、読後なんとも言えない気持ちでになりました。。
外伝のレビューを書く前に。
まず、この外伝の前の「背中を預けるには」の3冊は、本当に神作品だと思っています。
「徹夜で小説を読む」なんて、本当にもう長いことしていなかったのですが(学生時代ぶりだった気がします)、どうしても途中で本を置くことができず、3日間朝方まで眠い目をこすりながら読み耽りました。
……が。
こちらの外伝には、徹夜で貪り読む、というほどの胸の高鳴りは感じることができませんでした。
それは私が単純に外伝の主人公であるヨセフにもともと関心がなく、外伝を読んでもやはりあまり惹かれる要素がなかった、というのも大きいのですが。
読み進めるうちに、ところどころ引っかかる部分が出て来てしまい、購入して読み始めたのを一旦止めて、1週間ほど時間を置いてから何日か少しずつ時間をかけて読み終えました。
引っかかってしまったのは、なぜか。…(以下ネタバレを含みます)
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・ディルクがヨセフを抱くことの必然性をそこまで感じなかったので、違和感が残ってしまった
(ルーカスの発言がもとで、ヨセフが「経験しないと相手にしてもらえない」と思っているのを、言葉や態度で”そんなことはない”と分からせて欲しかったです;本当に個人的な思いですが。。)
・ディルクが王宮で、「平民が色々な奴と寝てのし上がった…」と(朧げな記憶なので正確な悪口の内容ではないと思います)謗られた際、「でも俺はケツは貸さなかった」と、行為の”受け側”を貶めるような発言(と私には思えた)をしたのが受け入れ難かった
(結果的に、抱かれる側に回ったヨセフを貶めているように思えてうーん、、となりました。その発言をその場で聞いていたヨセフはその部分には引っかかっていなかったけれど…;)
・平民のままでは王宮社会ではやはり無理だった→貴族になる という描写にがっかりしてしまった
(書類の上での形式的なものではありますが、ルーカスの養子=貴族となった。
身分差、王宮での差別、葛藤をそのままの姿で乗り越えていく姿が個人的に見たかった。王宮のルールに迎合してしまうのが残念だと感じた)
・そもそも、ヨセフがルーカスに対し”恋心”を抱くようになったことに違和感を感じてしまった
(強い男に対する憧れや、いつまでもイオニアのことが忘れられず引きずっている姿に思うところがあったとしても、「恋」になるのか?というのが疑問として残った)
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上記のような点が気になってしまい没頭できないまま、本編を読み終わった時とは違う気持ちで本を閉じました。
ただ、やはり体を重ねる部分の描写が官能的で素晴らしいと思いましたし、
本編で起こっていた事件の裏側で、ヨセフやディルクやその他の人物たちはこんな動きをしていたんだな、と楽しむこともできました。
読み返すならやはり本編3冊になるとは思いますが、ヨセフという視点から本編内のさまざまな出来事を多角的に捉えられたのはとても良かったと思います。
本編の主人公レオリーノの幼馴染みであり護衛役を務めるヨセフ視点の物語。
本編と番外編でちょろっとでてきたヨセフ、ディルク、ルーカスの3人の複雑な関係とそれぞれの抱える想いが深く描かれていました。
このヨセフ君がとにかく真っ直ぐな性格で、それでいて世間知らずで心のままに行動してしまうが為に、周りを終始ヒヤヒヤさせてくれます(笑)
目上の人への言葉使いや態度から始まり、いきなりパンチや頭突きを食らわせたり、怖いもの知らずな危うい行動を繰り広げるので、レオリーノとはまた違った意味でドキドキハラハラしました。
ディルクと初めての行為をするシーンは、怖がりつつもディルクのヨセフに向ける優しい愛情に心地よさを感じどんどん快感に流されていく姿が可愛いなあと感じたのですが、ルーカスに体当たりで恋心を告白するシーンは、ルーカスが複雑な思いで困っているところを強引に迫るので、ちょっとそれはどうなの?と若干嫌悪感を抱いてしまいました。
ですが、読み進めていくと、ヨセフのその人の心に敏感で繊細な部分が見えてきて、ルーカスのイオニアへの想いを感じ取りながらも少しでもルーカスの癒しになりたくておこなった健気な行為だとわかると、痛々しいほど愛おしい子だなと思えるようになりました。
イオニアへの気持ちが捨てきれないルーカスと体を重ねたことで、ヨセフがルーカスのことを好きだと知っていても自分に対する愛を伝えてきてくれたディルクの気持ちが痛いほど理解できてしまい心を痛めるヨセフにこちらも胸が締め付けられました。
ヨセフを庇って謹慎を喰らってしまったディルクに会いに行くシーンも、動揺したデイルクからひどい言葉をかけられても、自分とひとまとめに中傷されたレオリーノを庇い自分はその言葉のナイフを素直に受けてとめてしまうヨセフがとても不憫で本当に優しい子なんだなと感じました。
火事からイオニアとルーカスの剣を命がけで守るヨセフの姿にも本当に心打たれました。大怪我をしてもうダメかと思ったところに助けにきたエッボ、ディルクもカッコよかったです。
ルーカスの迷っていた気持ちはここではっきりとしましたね。
ルーカスの出した答えに、ヨセフは火事の一件から身をもってその恋を諦める覚悟ができ、正式にルーカスの養子になることを決心するシーンはとても切なかったけど、ルーカスとヨセフが納得し二人らしい愛のカタチとして新たな関係性を築くことができて本当に良かったなと思いました。
ツヴェルフに向かうディルクを追いかけるヨセフの相変わらずの猫ちゃんぷりには思わず笑ってしまいましたが、再びディルクからの深い愛を受けて喜びを感じるヨセフの姿から、二人が一緒に歩む未来が垣間見え、2年後再会した二人の描写はそれがもう明確になっていて、二人の明るい未来が想像できる結末にとても幸せな気持ちになりました。
イオニアの死によって、それぞれが悩み苦しんできたけれど、それが長い時間の経過と新たな出会いによって、少しずつ気持ちに変化が生まれ自分自身の本当の幸せを見出せるようになってくれて、イオニアの物語もこれでやっと本当の意味で終焉を迎えられたのではないかと思います。
せなあずシリーズを全て読み終えてしまってとても寂しい気持ちでいっぱいですが素敵な作品に出会えてとても幸せです。
また何かのかたちでレオリーノたちに出会えることを楽しみにしたいと思います。
