小説

  • 仙愛異聞 凶王の息子と甘露の契り

仙愛異聞 凶王の息子と甘露の契り

senaiibun kyouou no musuko to kanro no chigiri

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作仙愛異聞 凶王の息子と甘露の契り

羅九(羅亨将)、悪鬼を退治する道士
蔡優瑶、17歳、羅九の侍童

あらすじ

裕福な質屋の一人息子である優瑶は、義賊の襲撃を受けて女衒に売られるが、悪鬼退治を使命とする道士・羅に保護される。そこで優瑶は父親が悪鬼に憑かれ、高利貸しになって恨みを買っていたことを知る。恩を返すためにも羅の元で、彼に癒しを提供する係になった優瑶だったが、飄々と掴みどころがない一方、「人を愛せない」と諦観の表情を浮かべる羅に惹かれていく。優瑶を可愛がるくせに、心のうちを見せない羅に切なさが募るが、彼が道士となった驚くべき理由を告白され…?

【電子特別版】佐竹笙先生の書き下ろし「楽天地」を電子版だけに特別収録! 羅の留守中に霊獣たちが人型になってしまい…?

作品情報

作品名
仙愛異聞 凶王の息子と甘露の契り
著者
佐竹笙 
イラスト
高崎ぼすこ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041135228
4.3

(31)

(13)

萌々

(15)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
134
評価数
31
平均
4.3 / 5
神率
41.9%

レビュー投稿数8

中華ファンタジー

 受け 蔡優瑶(ツァイヨウヤオ)、愛称で子猫(シャオマオ)、瑶瑶(ヤオヤオ)
 攻め 羅九(ルオジウ)
 ルオ・ジウという区切り方なのか、地の文では「羅は〜」「羅を〜」って表記。慣れるまでは毎回「ら」って読んじゃう。

 出だしから、早く優瑶を愛してくれる攻めよ現れろ! って強く念じてしまうほど、結構しんどい人生を送っている優瑶。
 案の定、店を襲ってきた賊に拉致られて、監禁されてるところに羅九がやってきて優瑶を買う。
 登場シーンから既に、溺愛攻めやスパダリ攻めの雰囲気があります。

 世界観やキャラが好きだから、字が読めない事だけがネック。
 キャラの名前や地名にチャイナネームはいいんだけど、服とかの名称に難しい漢字を使った用語を使われると、ルビがない場合ググれなくてわからないまま……。

 一般向けの本を読めないので、BLでガチめの中華ファンタジーを楽しめました。

0

圧倒される世界観

最初のうちは、まぁ割と良くあるパターンよね、と余裕で読んでいました。
薄幸の主人公が攫われ、人身売買マーケットで「お金持ってそう」な男に買われ、飼われ始める、みたいな。

そこに仙術やら、伝承の生き物やらが登場して、「なんちゃって中華」な世界で悪鬼退治が繰り広げられて〜…なあたりから、ワクワク感が止まらなくなりました。
なんだコレなんだコレ、と。
余裕綽々で読んでいたのに~(笑)。

攻めの力があるゆえの葛藤、受けの将来を考えての自制に悶えたり。
受けの健気な片想い(じゃないけど)にホロリとしたり。
会話部分は軽妙でクスッとしたり。
バトルシーンには、肩に力が入ってしまったり。

もうねー、良い意味で「ごった煮」なんですよ。
ちゃんとBLなのに、BL要素以外の内容も濃い!んです。
よくぞこの作品を1冊にキレイにまとめたな、と改めて先生の文章力、構成力に唸りました。

バトルのラストは、感動的でした。
そう来たか、と。
泣きました。
ご都合主義的展開ですが、私は好きです。

2

先生買いです!

佐竹笙先生の作品はこれで3作目となりますが、相変わらず構成と文章力の優れた作家さまだと思いました。

優瑶(ヨウヤオ)を虐げる義母とか羅(ルオ)が悪鬼退治をするようになるキッカケとか、優瑶の悪鬼となってしまった父親の秘密は何となく想像がつくんです。

その推察が当たっているかが気になってしまって、最後まで夢中で読んでいました。特に優瑶の義母の正体が分かった時はやっぱりと納得して、優瑶の父親の愛に涙が出てしまいました。

この羅は凄く男前で強くて頼りになって優しい人物なんです。でも決してスパダリじゃないところが魅力的なんですよ。

優瑶が羅に買われて一緒に暮らすようになってから身体も元気になって、初めて心も平穏を取り戻すんです。この一生懸命に働いて頑張っているシーンが凄く良かったです。
そして羅に向ける気持ちに気が付いて、初めて独占欲と嫉妬を覚えるんですが、羅と親しいようでいて距離がある事に心を痛める様子がとても切なかったです。

なんで神評価にならないかと言えば、優瑶の名前でした。驚いたのは章が変わる度にちゃんとルビが振ってあって、こんなに親切な本は初めてでした。中華風のお話は名前の漢字読みが難点なんですが、驚くほどフリガナのある作品でした。
ただね… 優瑶(ヨウヤオ)という名前が頭に入って来ないんですよ。振り仮名見ててさえ頭の中で違う読みに変換されてしまうんです。もう少し違う読みにして欲しかったです。

事が落ち着いてから2人は結ばれるので、最後の最後にやっとエチシーンがあるんです。このシーンしかないからなのかルビー文庫にしては凄く長くて疲れました。もっとギュッと詰めて短くして欲しかったです。
とはいえルビー文庫で面白い作品を書いてくれる貴重な作家さまなので、これからも応援して行きたいと思いました。

変わり者でこの人は敵なのか味方なのかと気になってた、景弐秋官が途中消えたのでエロを減らして彼とのその後を書いて欲しかったです。

それと高崎ぼすこ先生ファンの方には申し訳ないですが、女性が登場するまで中華風だと分かりにくくやはり現代が舞台の作品向けの作家さまだと思いました。
この本を予約する時も間違いではないかと、表紙とあらすじを何度も見比べてしまいました。

3

中華物の漢字に弱かったのを忘れてた…

薄幸健気で病弱な主人公と精悍だけど身だしなみはくずれた道士さま。

出だしから漢字の羅列にくじかれました。
中華ものは漢字とくに固有名詞に弱いんです。毎回せめて名前にはふりがなをふるか、カタカナにしてくれるといいのになあと。人物名以外の物はそこまで漢字にしなくても…というくらい漢字が多いです。

お話も義母に虐げられる病弱な主人公が一人ぼっちでひっそりと。
再婚以来父にも会えなくなって…。
ひしひしと薄幸さが迫りますね。

悪鬼が好む魂は欲や苦しみだというのに、主人公のきれいな魂も欲しがるってあたりで(かなり前半)もういいや…となってしまいました。どっち?どっちも?それとも奪った魂の執着した魂がたまたまきれいなの?

多分こんなところでつまずくということは、今は読めないということなのかな?なら書くな!なんですが。

作者さんの他の作品は大好きなので、おそらく続きを読むととっても良いお話なはず!ごめんなさい。

3

漢字の名前

ぼすこ先生おっかけで購入。お話は楽しめる部分もあったのですが、なんといっても漢字名前がどうにも苦手で苦しんだので、中立より萌にしました。本編220P弱+あとがき。なんちゃってチャイナはどうにも苦手になってきた気がする。

質屋の大店に生まれた優瑶(ようやお)。店が義賊に襲われ人買いのところにいたところ、金魚を買いに来たという身なりをかまっていなさそうな男に二両で買われてしまいます。何をすれば・・?と尋ねると「俺の魂を慰めろ」と言われ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
虎斑(白虎、喋る)、縄縄(白蛇、しゃべらない)、受けの義母、景仁章(弐秋官、えらい役人)、悪党、小者少々。景がイケメンっぽかったんだけどな。

++しんどかったところ

優瑶=瑶瑶(ヤオヤオ)=死瑶(悪口と推測)というようにいくつかの呼び方があるのとか、羅(ルオ)などというルビがあるのだけど、全部に振ってあるわけではないので、なんて読むんだったっけ???と気になって気になって勢いで読み進められなかったのがしんどかったでした。

受けがちょっと食いしん坊なところもあって、色々な料理、スイーツが出てくるんですけど、それも本格的な漢字&ルビ。口に出して確認しようとしてしまい、やっぱり読み進めるのを阻害。

攻めさんは訳アリ能力者?長らく戦ってきて孤独を感じていたのを、受けに救いを感じたのかなあ・・?そのあたり、今一つシンクロできませんでした。

受けさんは義母に殺されかけていたのを攻めに助けてもらい、恩義を感じているしっかり者さんというところでしょうか。

攻め受けにそんなに入れ込まなかったのと、漢字トラップにはまって読むのに四苦八苦してしまった一冊でした。ちょっと残念。

4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP