【イラスト入り】【電子限定かきおろし付】
基本的にモフモフ系は好きじゃないのですが、はなれがたいけものだけは
お気に入りの作品です。
種族を超えた愛、絆のお話、戦闘シーン、読み応えがあります。
ディリヤとユドハ、この二人ほど「愛してる」「好き」ををお互い口にするカップルはあまり見ないです。
強気で戦闘能力抜群の受け、スパダリ溢れる一途な攻め、好きな設定で最高です。
親が居ない、とだけの記載だった赤毛のディリアの両親の話
とても優れた資質を持った美男美女の父と母に、深く愛されていた。
記憶を失ったディリヤが辿る記憶を取り戻す旅。
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相愛の両親。
エリハ:あだ名は疫病神。
変わり者の美男。薬草調合の天才。
マルスィヤが、戦いの旅先でディリヤを生んだ事を知らなかった
襲撃の後、ディリヤに藥を飲ませて記憶を閉じて去る。
マルスィヤ:あだ名は死神。
見事な赤毛の美貌。エリハより二才年上。
ディリヤの長い名前は、エリハとマルスイヤの名前からとったもの。
村の掟を重要視せず、二親の判断でディリヤを育てる。
アスリフ村襲撃事件で死亡。
前巻がとんでもないところで終わってたので、続巻の発売をとても心待ちにしてました。あの人物がどうしてディリヤの記憶を奪うような事をしたのか、どうしてあのような発言をしたのかとても気になっていたんです。
そして、明かされたディリヤの過去に涙しましたが、あの人物が現在のディリヤにした事だけは理解出来ませんでした。
感動したのは記憶を無くしても本能のままに幼子を守ろうと闘うディリヤの姿でした。根本は変わっていないのだと安心したんです。
更にユドハのディリヤへの愛に凄く感動しました。記憶を無くしたディリヤに寄り添い、逃げられては追いかけ、やがて信頼を勝ち得て一緒に行動する様になります。
そして記憶を取り戻す為にディリヤが取った命掛けの行動がユドハへの愛故だと知った時の感動…。
八十庭たづ先生のスピード感溢れる独特の語り口で、記憶を無くしたディリヤのユドハへの攻撃とディリヤを傷付ける事無く攻撃を躱すユドハの戦闘能力の高さがとても読み応えがあって大迫力でした。
また、共闘するシーンを久しぶりに読めて大感動でした。
ディリヤが記憶を取り戻した時は今までのディリヤとも違ってて、前作まであったどこか遠慮してユドハとの未来を諦めていたディリヤではなくなっている点にとても安心しました。
ユドハとのラブラブなシーンもちょっと野生的なディリヤがとても好感が持てました。
そんなディリヤを再会するまでの空白の数年を遡って、やり直すように歓迎するユドハの愛が深いと思いました。
例のあの人を一括して正す強さが出たディリヤと、ぽわぽわした愛でその人物をいなすアシュがまた可愛くて大物になりそうな予感を感じさせる終わり方がとても読後感が良かったです。
まさかこれで最終話って怖くなりながらもあとがきを読みましたが、まだ続くとあったので安心しました。ディリヤが助けていた兄弟も気になるので、次巻に大きく関わって来るのでしょうか?
今作で7作目ですね。
個人的には珍しく巻を重ねるごとに好きになっていった作品です。
途中、もういいかな、と思った時もあったのですが、今作を読むとその理由がわかったかも…という気分になりました。
記憶を失ったディリヤに根気強く付き合い愛を伝えるユドハ。ディリヤの過去も知った上で、言葉ではなく態度でその深い愛を示すユドハが素晴らしかった。
失った過去の中で自分をあけ渡すほど愛した者がいるということは、アスリフのディリヤには到底受け入れられないことだったでしょう。
記憶を取り戻したい気持ちとそうでない気持ちに揺れますが、断片的に思い出す家族の事を否定することはできず、危険を承知で記憶を失ったときと同じ行動をします。
記憶を失くす前のディリヤは、守るべき家族がいてとても幸せで愛に溢れていましたが、なんだかそれを繋ぎ留めようと必死でいつも張り詰めていたように思います。
いつも息子たちやユドハが最優先で、自分の気持ちを自分がわからないところで押し殺している部分もあったのかもなぁと。無理をしていたというか。
今回、ユドハと出会う前のディリヤのまま、25歳現在のディリヤの記憶を取り戻すことができたことで、本来のディリヤらしさが残ったことがとても良かったです。
たまに言葉が荒くなったり、粗野な振る舞いがあったり。
たぶん、これまでディリヤのこういう部分がなかったことになんだか物足りなさを感じて、途中もういいかな、と思ったのかもなぁと感じました。
今のディリヤ、すごく魅力的です。
きっとアシュ達もディリヤの変化を感じ取ってるんだろうなぁとか、一番喜んでるのはユドハかもなぁと思いつつ愛し合う二人の濃厚なアレやコレを堪能いたしました。
もう一つ、この作品の良いところはあまり間隔を空けず新刊を出していただいてるところです。
続いてくると、新刊を何年も待ち前作が昔過ぎて全然覚えてないということが割と多いので、その辺りも好感を持てます。
次作も楽しみです。
『はなれがたいけもの』シリーズ7冊目です。
今回は、個人的にずーっと気になっていたディリヤの過去が色々と明らかになります。
ディリヤが何故こんな感じなのか(上手く書けなくてすみません)ずっと気になってたんですけど
思ってたよりもっと暗い過去があって、だからなのか…と納得してしまいました。
ほんとに辛かったです。
過去の話を読んでる時ずっと辛くて仕方なかった。
ディリヤは幼いから何もわからなかったのかもしれないけど
そこに確かに愛はあったはずなのに…。
初っ端から悲しかったり、ハラハラしたりと感情が大変だったんですけど
ユドハが愛したのがディリヤでよかったと心から思いました。
彼が居てくれたらディリヤはきっと大丈夫。
何の根拠もないけどそう思いました。
そしていつかディリヤとエリハの想いがしっかり通えばな…と思いました。
次巻も決定しているとのことですので、今からとても楽しみです。