Renta!限定版
「ベッドでさ、ぶっ飛ぶくらいのしようよ」
こちら大好きな作品。4巻心待ちにしていました♪
攻めの久慈と受けの吾妻、共に40歳。ほとんど恋人のような関係だけど、はっきりそうなってはいない二人を、日常を交えて描いている作品。
3巻ラストでそれぞれ新居で暮らし始めたけれど、吾妻は久慈宅に入り浸っている。正式にお付き合いしているわけではないけれど、お互い大切な存在。
とはいえ日常ではそこまで甘々ではなく、落ち着いた関係性。でもお互いがいかに大切に想い合っているか、随所で感じられて、ジーンとしたりキュンとしたりします。
当然体の関係もあり、濡れ場がとても官能的に描かれて、いつもドキドキしてしまいます。特に攻めの久慈は、普段クールなのに、濡れ場では激しく吾妻を求める、そのギャップに大変萌えるキャラです。
4巻では、吾妻の身の回りでアクシデントが起きたり、身近な人が亡くなったりします。そして自分を追い詰めてしまう吾妻がつらそうで切ないです。
苦しむ吾妻の心に寄り添い、静かに話を聞く久慈。久慈の優しさ、吾妻への愛情を感じて、キュンとします。吾妻が涙を流して心情を吐露するシーンは、切なくて泣けてしまいました。
潰れそうに苦しんでいる吾妻のそばに、久慈がいてくれてよかった。心底そう思いました。
そして久慈の胸の中で「愛しい」と思いながら、安らかに眠りにつく吾妻にまたキュンとしました。
終盤では、吾妻の中で久慈の存在が、ますます大きくなっていくのを感じました。
そしてラスト、とうとう吾妻が久慈に「ずっと一緒にいたい」と伝える!ストレートな言葉に久慈も少し驚きます。わかりにくいけど久慈嬉しそう。二人の仲睦まじい様子にほっこりキューンとしました♡
書き下ろし「きいろい、やさしい、あったかい」は、仲良しな二人とエッチな濡れ場に、またまた萌えました♡
特典漫画1P+1Pも。可愛くてほっこりした内容♪
シーモアではさらに限定書き下ろし漫画10P付き。
これは嬉しい!大晦日から元日の二人。短くとも素敵な内容、濡れ場もしっかりあって、読めて嬉しい♡
4巻ではまた二人の距離が近づいたのを感じて、特に吾妻の気持ちがよりはっきりしたものになったようで、嬉しかったです。
今後も見守っていきたい二人。
5巻も楽しみに待ちたいと思います♪
シーモア購入 ライトセーバー修正(白く発光)
静の実家は無くなって、じゃあどうする。となって結局朔太郎はまた静のマンションに通う。彼の居場所は静の家=静なんだとハッキリわかる4巻。人間は急には変わらず根っこは全く変わらないと描くのがリアルです。朔太郎の学生時代の話で彼は人の好意は受け入れても、自分の好意には臆病で無意識に深い関係が築けないことがわかる。その根はかなり深い。だから現在でも勇気を持って「久慈と一緒にいたい」と初めて愛の告白に近いことを言えたのに「告白じゃなく報告ね」と加える。その違いは「返事は不要」ということだろう。ツンデレどころではない。正直に愛してくれる相思相愛の静に対しあんまりな言いように呆れます。でも今に始まった事ではなく静はめげない、どころかやや前進を感じている。彼は決して諦めない。家は変わってもその家を整えつづけ朔太郎からの連絡を辛抱強くずっと待っている。コチラもまた不器用で、必要とされた時にすぐ手を差し伸べられるよう準備することが彼の愛なのだ。「自分のために泣けない」ある意味誰より純粋な男が好きだから。朔太郎は自分以外の周りには聡いのに、静が環を可愛がるのも、大きなホットプレートを買う理由もわからないし、次に買うソファの話もフワッと曖昧に喜び未来については半信半疑だ。それでもいつかは、静がすでに未来を見てることに気づいて、素直になれ、と思う。そうでなきゃ静が報われなさすぎるでしょうが!とヤキモキしつつ続き楽しみに待ってます。
特典描き下ろしはどれも素敵で、糖度高め。4巻まで進んだからこその二人の柔らかい想い合う日常のシーンが見れて幸せです。手に入れる価値ありです。
相変わらずすんげー好きでしたので神。
シリーズって巻数重ねるとちょっと中弛みってのがあるはずなんですけど、こちら全然弛まない!周辺キャラが増えても全然ウザくない。それぞれの物語がさり気なくきちんと描かれていてちゃんと人物が見えるっていうのがよき。さらに、ささやかな物語が繰り返されることによる日常の奥深さ豊かさが感じられてきて、総じて人生って尊いんだぜって思える、こういうアプローチって刺さるんですよね…BLって全く他人事(壁)として読むものっていうのが常なんですけど、この作品には中年期の実感と共感ありまくりすぎて、ちょっとなんだか愛おしいです。
多治見さんの件はまんまと涙腺にきてしまいました。武市くんが切なくてねぇ〜、、アラフォーの穏やかで成熟したラブの合間に、こういう”未満”の痛みが入ってくるバランスが絶妙だな〜と思いました。年齢を重ねたら不可避な失っていくものへのノスタルジーと合わせて、これから始まることへの希望も描かれているという世界観が素晴らしいなと。さらに、それらを表現する言葉もいちいち綺麗で、ことばを大切に扱う翻訳家のふたりの物語にふさわしいですよね。
描き下ろし、いつの間にかバカップル!な展開、ふたりの会話の温度に萌えるスケベなしコミコミさん小冊子から有償小冊子の湿度高めのスケベまで、まるっと年末のご褒美みたいな一冊でした!
今回もまた、LOVEとLIFEがずっしり詰まった1冊でした。登場人物たちの心や人生に思いを巡らせてしみじみ泣きつつ、静と朔の二人をただニヤニヤしながら眺めることもできる……。ほんとに大好きな、稀有な作品。
まずは原さん。
朔と静のこまやかな気遣いが素敵でした。
ドラッグストアやミルクもそうだけど、絵だけで表現されたさりげない部分も。
一度貸したマフラーを原さんの前では身につけない朔。普段よりきっちりめに髪を結んでる静。
おれたちゲイだからダイジョウブデスヨ〜ではなくて、男性の家に泊まるのに抵抗がある原さんの価値観を、正面から尊重してるんですよね。
目白先生や小糸ちゃんの話に始まって、人に言葉で伝えること、人に寄り添うこと、人と人の繋がりというものを考えさせてくれました。
そして、多治見さん。
朔や生徒たちとのちょっとした会話から、温かくて尊敬できる人柄が伝わって……読んでいる私まで、ものすごいショックでした。
武市くんも想像以上に複雑で、純真で、切実で。
キーホルダーの感想をわざわざ言い直したのは、先生に理想の父親像を見ていたからなんですね。でもどこかで、父性とは違うものを求めている部分もあったのかな……切ない。
朔にしてみれば、自分に重なるところもあったのかも。
3巻までの朔を見ていて、どう見てももう静に惚れてるのに、なかなか認めない?気付かない?のが不思議でした。私は今まで朔の開けっぴろげで明るくて優しいところばかり目を向けてきたけど、この人はほんとは静よりももっと不器用で、繊細な人だったのか。
エリート街道から脱落したこと、お父さんの最期を引きずっていること、自分からでなく静の方から求めてほしがるところ……1巻からずっと描かれてきたことが今、パズルのピースみたいにパチっとはまって、朔太郎という人がすごく理解できた気がします。
静は朔のそういう脆さや淋しさもちゃんと知っていて、それもひっくるめて好きなんだな。
この二人、ほんとに最高のカップルだ……。
この1冊を通して、朔の中にいろんな、いろんなことが降り積もっていって、最後、ついに口に出した言葉……もう、感慨無量で胸が詰まって泣けてきました。朔も静もよかったね……(聞いた瞬間の静の顔!)
こんな感動の場面で、お互いに半歩引いた態度をとってみせるのもまた、二人らしくていいなあ。
あまりの幸福感と充足感で、一瞬「えっ最終回?!」と思ってしまったけど、ありがたいことにまだ続きますね。朔の家族とか、翻訳家への夢とか、まだまだあるし。
描き下ろしやシーモア特典もすごく好きでした。
疲れたり酔ったりで弱り気味の静、私もめちゃくちゃツボです! いつもより素直で、ちょっと子供っぽいのが可愛すぎる。
そして、朔と絡んでるときの表情が幸せそうで。
表紙ももう、完全に恋人ですね〜
素晴らしい作品だということを皆さんに伝えたいんですが、頭のなかにある感想を言語化できない・・・!ので、説明的な散文を。
メインの二人のみならず、様々な人の人生が絡まり合って、そこには幸せもあれば悲しみもあり、どうにもならない過去もある。未来は美しいばかりではなく、不安もたくさん。先を見通せない時代に、無責任に希望ばかりを見せるのではなく、40歳の二人ならではの感情を見事に表現しながら、読者のための余白も残していて・・・読んでいると胸がいっぱいになります。
二人の関係は相変わらず名前がないのですが、蒴が『失いたくない』という気持ちから自分の想いを遂に言語化したことで、“名前はないけどゆるい約束のある関係”に進んだように思います。でも、それは決してお互いを縛るものではなく、安心させるためのもの、かな。
なんにせよ尊い作品です。説明できなくてくやしい。