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当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ

ateuma shitsuji ha akuyaku reisoku ni chuuai wo sasagu

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表題作当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ

ユエン・ボールドウィン
孤児,14歳→23歳
フィン・チェリーゲイト
チェリーゲイト子爵の一人息子,9歳→18歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

7歳になる直前、この世界が前世で読んだBL小説の世界だと思い出したフィン。しかも自分は主人公リルをいじめて最後は破滅してしまう悪役令息だった。前世の記憶を総動員して真面目に生きることにしたフィンは避暑に訪れた村で当て馬キャラ・ユエンと偶然出会う。自分の恋情を脇に置いて主人公カップルを結び付けるユエンを前世のフィンは応援するほど好きだった。彼を側に置いて9年、寡黙でどこか陰のある美丈夫に成長したユエンはフィンにとってなくてはならない存在だったが、どうせユエンはリルに恋をして自分の元を去っていくのだからと切なく思うフィンはーー⁉

作品情報

作品名
当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ
著者
小中大豆 
イラスト
カワイチハル 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344853522
4.3

(112)

(55)

萌々

(39)

(17)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
23
得点
483
評価数
112
平均
4.3 / 5
神率
49.1%

レビュー投稿数23

明るくて読みやすい異世界ファンタジー

異世界でコメディタッチの明るいお話で最初からリズムよく読みやすかったです。
自分が読んだ小説の中の悪役令息になったと気付くフィン。そこから父マシューを味方につけて様々な対策を講じバッドエンド回避に尽力します。
静養に行った別荘のある村でひどい扱いを受けている下働きのユエンに出会います。
このユエンは小説の中で重要な役目がある少年なのでフィンの従僕として引き取ります。

ユエンが寡黙で私的な事柄をあまり言わないので小説通りにリルを好きになるのか、10年近く一緒にいるフィンを選ぶのか、全く分からず面白かった。

ヒヤッとする事件も起こりますがシリアスにならずに安心して読めました。

0

生き残るために

当て馬✖️悪役


子爵令息フィン(受け)は母親の葬儀の最中に前世の記憶が蘇ります。
自分が物語の中の悪役令息であるということを悟り、運命を回避するためにまずは嘆き悲しむ父が堕落するのを阻止することにするのです。
無事父が立ち直り、ホッとしたのも束の間、別荘に保養に行った先で、主人公の恋を応援する当て馬となるユエン(攻め)が奴隷のように働かされているのをみかねて保護します。
本来なら騎士となるべく見出されるというストーリーから外れますが、「悪役」である自分を追い詰めるユエンのそばにいて恩を売ったほうが安全だと判断し自分の従僕に取り立てるのでした。
ユエンはとても優秀でたちまちフィンの執事として頭角を表します。
フィンにとってもユエンのいない生活は想像できなくなるくらいです。主人公に出会いユエンが恋をしたらと考えると落ち込むくらいに。

没落の原因の一つである飢饉から領地を守るためじゃがいもを広めたり働き方改革してみたりと没落回避のために動いていると、とうとうストーリーが開始します。
始まってみるとユエンのこと以外にもストーリーと違うところがあちこちあり予想がつかなくなっていて‥

飢饉を危惧してじゃがいもを広めたのはいいけれどそれが原因でストーリーが本筋から逸れてしまい、何度もじゃがいものせいかーってなって
「うちのじゃがいもが何か粗相を」と思わずフィンが叫んでしまうのは、そんな場合ではないのに笑ってしまいます。

物語のメインヒーローのエイデンは話の中では貴族のボンボンということでしたが、麻薬などの調査に来たエリートでこれも違ってたのかと思ってたのですが、最終的にやっぱりボンボンだったというオチにも笑えます。一度は見放されてたのにこの甘さが主人公リルの心を動かし、結果オーライでしたが、決着するまでは高位貴族というのをフルに生かした傍若無人な態度には何度もイライラさせられました。リルに一度盛大に振られて嘆き悲しんでいたたり、手柄をユエンに持っていかれてたから溜飲が下がりましたけども。

ボンボンなのはフィンも同じで、エイデンと2人で乗り込んだ時は、敵地で出された飲み物を躊躇なくそんなにガブガブ飲むなんてなんて危ないと思って読んでたら案の定薬盛られてるし。
2人とも伴侶がいないと危なかしいのは同じでしたね。

元々BL作品に転生ということで出産ありの世界かと思ったら違ってて、後継問題も出てくるのかと思ったら、父が再婚したところからその辺りのオチは早い段階で見えていました。
最後は大団円ということで、楽しいお話でした。

最後の方は腹黒執事になってしまった執着攻めの本領発揮していてそれもとても楽しかっただす。

1

フィンがいい子なのよな

BL小説の世界に転生したフィン。あることがきっかけで物語の当て馬ユエンに出会い、自分の使用人にするが…。フィンがとにかく良い子なんですよね、破滅エンドにならないよう父を盛り立て、使用人にも気を配り…自分の幸せはさておきみたいな。

そんなフィンにユエンが仕えるわけなんだけど腹の中が読めないユエン…やり手なんだよなぁ物語も先が気になるワクワク展開で…BL小説の本来の主人公たちのキャラも立ってて面白かったです!

カワイチハル先生の挿絵がまた美しい…!
楽しかった!フィンのお父さんも素敵キャラで好きでした❤️

2

小中先生に全幅の信頼を寄せて…

異世界転生ものや悪役令息にはさして興味がなく普段は手に取らないのですが、小中先生ならばきっと楽しく読めるはず!と読んでみることにしました。

大正解!
やっぱり安心安定の小中先生。
転生ものに不慣れな私もスムーズに入り込める分かりやすさ。
そして、キュン!

未来を変えたいと頑張るフィンも、元々一途な当て馬設定ユエンも、それぞれがキャラクターが良く楽しく進められました。
ユエンはチートすぎるけどww小説の未来とは愛を捧げる対象が変わっただけでイケメンチートスパダリ激重攻め様の本領発揮(特に終盤、積年の想いを告白してから)大変よかったです。

エイデンが現れてからは俺様攻めって端から見るとこんな感じなんだってちょっと新しい視点も面白かったww
途中エイデンに振り回されるシーンやジャガイモの話がちょっと長いように感じましたが、スッキリ楽しい読後感でした!
読んで良かった!

2

可愛さ楽しさスリルそしてときめきが詰まった作品

まずフィンが可愛い。フィンは自分の未来を知り、父も巻き込んで未来を変えようとするのが健気。前世の記憶があるからオジサン感はあるけど、純粋だし良い子だし守りたくなる気持ちが解る。ユエンはスパダリなんだけど、本性が見えてからのギャップにきゅんときた。周りも一部を除き憎めないキャラで良かった。

未来を考えると悲壮になりそうだけど、フィンが前向きでどんどん行動していくのが壮快。ピンチにも臨機応変に対処していくのが興味深い。ピンチをチャンスに変える、そんな前向きさがユエンを変えたのかも。

リルとエイデンに振り回されたけど、あれがあったからユエンとこうなれたんだと思う。
主従の時と恋人の時、ギャップがありすぎてこっちが照れてしまった。共にどんどんパワーアップできるであろう2人に拍手。

テンポが良くて楽しくて大満足な1冊でした。

3

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