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ギニーピッグは檻の外の夢を見ない 下

guinea pig ha ori no soto no yume wo minai

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表題作ギニーピッグは檻の外の夢を見ない 下

日野崎隼仁、男体妊娠の研究員、凪冴の幼馴染
冬美凪冴、男体妊娠の被験者

その他の収録作品

  • 描き下ろし:約束(10P)
  • カバー下:イラスト

あらすじ

「凪冴を抱くのも、孕ませるのも、俺だけだ」
男体妊娠研究所の被験者である凪冴は、愛憎渦巻く幼馴染・隼仁と再会したことで、初めての発情期を迎えた。研究・実験としてだけのセックスのはずなのに、なぜか完璧な避妊をして自分を抱いた隼仁の真意がわからず困惑する凪冴。さらに、発情期でもないのに激しく求め合ってしまう、この気持ちは一体…?令和のエロテロリスト・理原が「セックス」と「愛」の真髄を鮮やかに描き出すディストピアBL、完結!


初版のみにお付けしている特典(初回特典、初回仕様特典)がある商品は、商品ページに特典の表記が掲載されている場合でも無くなり次第、終了となりますのでご了承ください。

作品情報

作品名
ギニーピッグは檻の外の夢を見ない 下
著者
理原 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
arca comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784866696645

マンスリーレビューランキング

82

4

(92)

(37)

萌々

(35)

(11)

中立

(4)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
18
得点
362
評価数
92
平均
4 / 5
神率
40.2%

レビュー投稿数18

説明不足だなぁと思ってしまった。

研究所の闇の件、そりゃそうだろと。

読んでる時はそうでもなかったんだけど、読み終わってから、この作品、無理ありすぎじゃない?と思ってしまった。
オメガバースではない世界で男性が妊娠出産する作品を読んだことがあるのだけれど、そちらでは性行中、攻めが受けの体内にある退化した子宮を活性化させ男性でも妊娠させるという説明があったと思う。その説明があるだけでオメガバースじゃなくても妊娠しても納得出来た。(子宮だけじゃダメなんだけどね)
また出産に耐えられなかったか…というショッキングなシーンのはずなのに体調管理と発情で妊娠すら無理でしょと冷めてしまった。
男性が妊娠するための座学を受けるシーンがあるんだから、男性の体の中に眠っている子供を授かる機能を活性化させるとかなんでもいいので、男性が妊娠出来るシステムについて軽くふれて欲しかった。
と、いうのも、全てが解決した後、心が通じた2人が体を重ねてましたよね?発情しなくてもめっちゃ体調が良くホルモンバランスも整っていたら、自然妊娠する男性がこの世の中にいたりするのでは?と思ってしまったんですよね。

4

幸せを求めて

上巻から引き続き。

気持ちはすれ違ったままにこっそり身体を重ねる二人。

上巻ではポーカーフェイスを貫き通していた隼仁ですが、
下巻に入ってからはすっかり凪冴に振り回されてしまっていて
凪冴のデレに赤面し、誘惑に逆らえなくなってしまっています。

凪冴もまたそんな隼仁本来の優しさと甘やかさに次第に絆されてゆき、
過去の誤解も解消され、ようやく二人の想いが通じ合います。

凪冴の救出という本来の目的もどこへやら
タガがはずれたようにイチャつきまくる二人。
男体妊娠を目的とする施設内で妊娠を意図せずに
ただただ肌を重ね、欲望のままに貪り合う二人ってなんだか猛烈にえっちだ…。

閉鎖された施設内の中で束の間の穏やかな時間が訪れますが、
そんなとき、上巻で仄めかされていた男体妊娠実験の真実が
遂に明かされます。

ネタバレのため核心には触れられませんが…
匂わされていたので想像もうっすらついていたけれど、現実は残酷だ…。

研究の全貌を知り、凪冴の危険を悟った隼仁は施設を脱走を図ります。

一歩間違えれば命をも危機に晒されかねない緊張感にぐっと引き込まれます。
それでもみんなを救いたいという凪冴に対して、
凪冴が幸せなら他はどうでもいいという隼仁の独善的な愛情。
だけど、だからこそ、凪冴への愛の重みが感じられたシーンでもありました。

ただ、ここからはちょっと駆け足気味の急展開。

独自の世界観で、近未来的要素もあって面白かっただけに
後半でぶわーっと解決されてしまうのがなんだかもったいなかったかも。
できるならこの脱走後こそ、もう少しじっくり読みたかったな。

結果としては隼仁と凪冴は自由の身となり、悪事も暴かれた。
その後の二人のささやかな幸せかつ念願の甘々な日々も描かれ、
あらすじだけを見ればまごうことなきハッピーエンド。
けれど、もし、研究が奇跡的に成功し、二人に子供ができていたなら。
そんな未来に想いを馳せずにもいられず…
やはりどことなく切なさが漂い、余韻が残りました。

唯一の心残りは施設での凪冴の友人の悠心。
凪冴に健気な恋心を捧げ続けてきたのに、
触れるどころか告白すらも拒まれてしまい、
憐れだった彼にどうか素敵なお相手が現れますように。

0

やるせ無い…

理原先生の既刊作品は殆ど拝読させて頂き、今作は上巻併せて作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
エロ 4
ダーク 2
ツンデレ 2
な感じだと思います。

研究者の隼仁さん×被験者の凪冴さんのカプです。

男体妊娠の研究の被験者として5年間も研究所で暮らしている凪冴さん。その間一度も発情期が来なかったが、隼仁さんと再会して発情期がきてしまい、隼仁さんに抱かれてしまう。しかし、発情期以外の時でも隼仁さんに求められてしまい、何故か抵抗出来ない凪冴さんは…。

発情期が来て、研究の為に隼仁さんに抱かれた凪冴さん。それなのにこっそり避妊したり、隼仁さんの独占欲丸出しの発言や発情期じゃない時にも抱かれたして、困惑気味の凪冴さん。でも凪冴さんも完全に拒んでいないし、絡みでの乱れる姿や自分から求めちゃう言動がめちゃくちゃエロいです。
ツンデレな凪冴さんですが、下巻の序盤で、隼仁さんと想いが通じ合うので、それ以降は絡みでのデレが凄まじくてエロ可愛です。

しかし、上巻の終わり方、あることへの発言から、こういう展開かな?とは思ってたのですが、やっぱりそうなのか…流石にちょっとカナタさんのはやるせ無いですね。リオさんの発言にも激しく同意しました。現代社会で不祥事を起こした連中も何だかんだそこまで咎められませんし…。
あと、隼仁さんと凪冴さんは幸せにはなっていますが、脇役キャラ達への救済や幸せな姿が見たかったですね。

下巻ではダークな展開もあり背徳的だけど、隼仁さんと凪冴さんが行き着く幸せは何なのか、最後まで目が離せなかったです。そして官能的な絡みも存分に堪能出来るので、是非とも読んでほしいです。

0

ギニーピッグ=モルモットって意味なんですね。

作品全体の雰囲気や個性、読み心地については上巻の方にレビューしています。
こちらではストーリーについてなど。

まずはあらすじ。

とある不幸から男性妊娠研究の被験者にされてしまった凪冴は性的なことが苦手。
しかし研究員として赴任してきた幼馴染の隼人と研究のためのセックスパートナーになってしまう。
幼い頃の凪冴は隼仁を清廉な兄として無防備に慕っていたが、ある日隼仁が誰とでも寝るような男だったと知ってからは強いショックと嫌悪感を引きずったままだった。
しかも再開した隼仁の態度はひどく冷たくて。
それでも発情期には嫌でも衆人環視の中でセックスをさせられる。
その中で隼仁がふと覗かせる優しさや独占欲に心を揺さぶられ、いつの間にか彼に触れられる心地良さに気付いてしまう。
発情期以外のセックスにも身体は歓び、一方で隼仁以外の人物には触れられたくないと気付かされ、頭の中は隼仁のことでいっぱい。なぜ彼はただの被験者の自分にかまうのか。
そこで明かされる隼仁が研究室に来た本当の目的。
研究のために強制的に連行された凪冴を救いだすため、隼仁は研究員の身分で忍び込んだという。冷たい態度も周囲にバレないためのカモフラージュ。全てはずっと好きだった凪冴を取り戻し、一緒にいたいという隼仁の愛情の裏返しだった。
その告白を聞いてようやく自分の心に素直になり思いを通わせた二人。
隼仁の子なら妊娠しても構わないかも……とまで凪冴が思い始めていた頃、隼仁は男性妊娠研究の不都合な真実を目の当たりにしてしまった。
それは、これまでの研究結果上、妊娠した母体は出産時に100%死に至っているということ。
被験者の妊娠=死という現実を目の当たりにした隼仁は、ついに凪冴との研究機関逃走計画を実行するが――


ポイントとしては、
受も攻も前半と後半のギャップでしょうかね。
二人ともすれ違いツンツンからのデレ。
攻なんて、いつまでそんな横柄な芝居してるんだろ、早く言ってあげればいいのにって感じですが、まあそこはご愛敬。

あとは、凪冴が隼仁に対して、「理想のお兄ちゃん」像を押し付けていたと反省するシーンはこの本で一番ハートフルに感じました。身体だけじゃなく、隼仁という人格を過去ごと受け入れるという描写により、凪冴の「好き」表現の説得性がぐっと上がってますね。からの避妊なしセックスの流れはさすがのえちえちマンガっぷりですが。

ご時世的にちょっとすごいなと思うのは、初回は完全に嫌がっているけど致しちゃってるところと、後半の逃走生活中に「無理にでも眠らせてやる」って言ってそんな気になれないと拒否りつつある凪冴をイカせてるシーンですね。
最近強引気味なのあんまり見なくなってたから、逆に新鮮だったかも。
読む分には全然楽しめます。フィクションなんで。

他キャラについては、
まず当て馬悠心くんはしっかり仕事をしてくれました。せっせと貢物もしていて本当健気……彼は幸せになりますように。
先輩で妊婦のカナタさんは超絶良い人でしたが、残念な結末に。良い人が真っ先に犠牲になるのは物語としては定石なのでやむを得ないでしょう。後味はもちろん悪いのですが、ディストピアBLを名乗っているので、これは演出としては読者の気持ちを揺さぶる意味でも〇。
残りの子たちはちょいちょい出ては来たけど、最終的にはあんまり個性なくて未消化感ありです。全体を通して二人の関係性を描くのは情熱的で上手だけど、周りが添え物扱いなのは作品の弱点かな。ラストが二人だけの世界で手と手を取り合って生きるみたいなテーマだったのでなんとか成立はしているのですが。

まあ色々言いましたが、基本的にはえっちぃマンガです。
正直描かなくてもストーリー的には成り立つであろうエチもわりとあるんですけど、ちゃんと力を入れて描いてくれるところがさすが理原先生の作品だな。トータルでやっぱり楽しいし、ボリューム、満足感があります。

ちょっとスケール大きめなえちBLとしては結構おススメ。
ストーリーの緻密さとか人物や情緒の繊細さとかを求めるならちょっとジャンル違いなので、お間違えないようお気をつけください。

1

あと1巻あれば....

おもしろかったけど
最後が打ち切り漫画みたいな終わり方で消化不良。

あっさりすぎるっていうかなんというか......
あんだけ大々的に告発したのに、絶対後から消されるやつやん....なのに幸せで暮らしていますで終わるのは都合が良すぎる。

あと描き下ろし母さんだけじゃなくて、カナタさんの墓参りもして欲しかった....

2巻で収まるのが、やっぱり無理だった感がすごい。これ3巻でも収まらないやつだわ....
長編でやって欲しかった。とても残念です。

例えば黒幕は誰とか、悠心とナギの出会いとか、サブキャラ3人のもっとの掘り下げとか、もっと見たかったです。

5

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