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表題作羅城恋月夜 2

茨木童子(シキ)
元男娼の鬼
東御門 紺
陰陽師

その他の収録作品

  • 京の四条の橋の上
  • カバー下漫画

あらすじ

「そばにおって茨木、会いたかった――」三年後の再会を約束して別れた、鬼の茨木と陰陽師の紺。あれから二年と四ヶ月が過ぎた夏、紺は京都の祇園祭で陰陽師としての仕事をしていた。
いつ、どこで会えるのか、本当にまた茨木に会えるのか…。悶々と過ごす紺の目の前に、突然茨木の幻影が現れる。胸騒ぎがした紺は急ぎ、妖怪専門遊郭・かすみ楼へ向かうが――。
【茨木童子×陰陽師】の敵対関係の二人が織り成す、人外和風ファンタジーBL。ファン待望の第2巻!

作品情報

作品名
羅城恋月夜 2
著者
朔ヒロ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
マージナルコミックス
シリーズ
明烏夢恋唄
発売日
電子発売日
ISBN
9784575381726
4.7

(188)

(149)

萌々

(33)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
21
得点
895
評価数
188
平均
4.7 / 5
神率
79.3%

レビュー投稿数21

紺の良さ茨木の良さが存分に発揮されている

二巻とても楽しみでした。なんと言っても、三年間茨木と一緒に居たいという紺の意思が変わらないか考えると約束して離れ離れになってしまっていたのだから。
最後まで読んだ感想は、もう、紺が凄く成長していて、男前でしたよ。
茨木と再会した時の泣き顔はとってもふにゃふにゃになって可愛かったのですが、その後、二人きりになった時に茨木を誘う顔は受けとしての成長を感じました。そして、なんと言っても、紺の得意とする結界を張る技術に対して絶対の自信を持つまでになっていたのですが、そういう茨木と離れて居た間の鍛錬が紺を陰陽師として成長させていたようです。ある人物(妖)に対して啖呵を切る場面が、とても頼もしくなっていました。色々な表情を見られて、とても魅力あるキャラクターになっていました。
そして、茨木はそんな成長した紺を前に、表情が一巻よりもかなり柔らかい表情で、牙をちょっと出してにやけるような表情が可愛い場面が多かったです。そして、服装も、なんと、現代の服を着ている所が出てくるのが朔先生のサービス満点でした。しかし、怒ると鬼としての性が出ている茨木は迫力がありました。
今回、かすみ楼のお馴染みのキャラクターがたくさん出てきたので、そういうのも嬉しかったです。瓦楽ちゃんと豆腐小僧が可愛いし、白うかりや翠蓮。
ストーリーはちょっとハラハラする様な展開がありますが、そういう事が紺と茨木の絆を強いものにしたので、とてもそのシーンは読み応えがありました。
そして、波乱のあった後には、プロポーズ的な出来事も出てくるので、鬼と人間のプロポーズは見所です。
あと、二巻ではある妖が深く二人に関わって来るので、そこは楽しみに読んで欲しいです。この妖も見た目がカッコよかったです。そして、その妖が過去の出来事と紺の姿をオーバーラップする場面がとてもエモい!!最高だ!と、感じました。
好きな場面を言い出すと数え切れないほどこの二巻充実していました。

7

茨木の心を動かすのも救うのも紺だけ

涙の別れから2年半後…再会後の2人の物語を読むことができて感無量です。本当に幸せになって欲しい2人だったので…

前巻で決着がついたかのように思えた酒呑童子をめぐる過去にまた折り合いをつけながら茨木と紺が心を通わせていく、というより互いが互いへの想いをより募らせていくお話でした。

初っ端の紺の泣き顔でもう早々にノックアウトされてしまった…それまで親に対してもかすみ楼の面々に対しても明るい顔をして(付喪神に懐かれてるの可愛すぎた…)いたのがあの泣き顔を見た瞬間、こんなに寂しい会いたいを心の中に隠していたんだなぁと切なくなりました。
対して茨木も縋るように紺を求めたのがとても印象的で、あー寂しかったんだなぁとしみじみ(こちらは紺に会えないだけではなかったですが)

そしてやはり見所は瓦楽ちゃんの全身形態ではないでしょうか。それまでの茨紺のいちゃ甘な雰囲気をぶっ飛ばす見開きの大迫力。現世にいるせいで余計にその迫力が伝わってきて痺れました。
その後さながらヒロインのように攫われた紺、というのもまたすごく好きな展開で、さらにそんな紺は決して弱い存在ではないというのがさらにまた刺さりまくりでした。

過去の因縁やそれぞれの思い、茨木の寂しさや無念まで全部、本当に全部護って救う紺に何度でも惚れてしまう。そしてそんな紺に心を奪われ動かされ甘く優しい表情を見せる茨木も必見です。

そしてあとがき!!!
え、まだ続くんですか!?3巻あるんですか!!!
何年でもいつまででも待ちます。魂の伴侶となり、相手を信頼しあった2人がどんなふうに生きていくのかめちゃめちゃ楽しみです。

6

和風ファンタジーの最高傑作 鬼×陰陽師の恋物語続編

大人気・かすみ楼シリーズのもはやメイン作品になったと言えるかもしれない「羅城恋月夜」の続編です。

前作で三年後の再会を約束して離れ離れになった鬼と陰陽師の恋物語。

作中でも現実でも(笑)、三年近くの時を経て遂に二人の恋が動き始めました。

尚、この作品前作(一巻)を読んでいないと話が繋がらないのでもし未読の人は是非とも一巻からしっかり読んで欲しいです。

シリーズの始まりともいえる「明烏夢恋唄」もやばいくらいおすすめなので是非w

そして肝心の本作ですが約束の三年を目前に少し早く再開してしまった二人の物語になっていましたが肝心な二人の恋の部分がもうがっつり濃密に描かれています。

鬼と人ならではの道ならぬ恋の難しさや覚悟、そしてそれを後押ししたり前へ進ませる為に必要な展開も絶妙で…

この辺りのストーリー展開の巧みさをうまく表現できる語彙を持ち合わせていない自分がもどかしいです(笑)

ただ、今回は茨木の過去の因縁とのひとまずの決着といってよいのでないでしょうか。

紺と茨木の恋物語は勿論ですがファンタジーならではのバトルシーンも凄く見ごたえありましたし白熱したものでした!

そういった恋やしがらみ、戦闘など様々な要因が複雑に繋がっていて物語の結末へと導いていってくれる描写展開はさすが朔ヒロ先生だと思いました。

紺と茨木の関係(恋)も先に進みましたのでその辺りもしっかり見届けて欲しいと思います。

そして更に紺と茨木のお話はまだ続くみたいです!

朔ヒロ先生の生み出す和風ファンタジーを存分に堪能させて頂きました。

5

鬼×陰陽師の人外和風ロミジュリ 待望の続編…!

1巻のラストで号泣して続きを待ってました。
読み返す度に受けの慟哭が刺さって刺さって…!
自分が涙腺弱い人間ってのもあるけれど、
1巻は100回読んで100回泣ける本です(;///;)

で。
待望の続編、めちゃ良かった~~~~!!!!!
紺の感情に揺さぶられてやっぱり泣いてしまった。

前巻の別れより約2年半が過ぎて
再会するところから物語が始まるのですが、、、

紺がどれだけ茨木のことを想ってて、
紺がどれだけ茨木への思いを募らせて、
紺がどれだけ茨木に会いたくて堪らなかったか。

ようやく茨木に再会した時、
心のダムが決壊したように感情が溢れるんですね。
これがもう心臓ぎゅーーーーーって絞られました。

(1話目でクライマックスかよの盛り上がり)
(初っ端から既に切なキュンキュンMAXなんよー!)

約束の3年よりも早い再会となったワケですが、
その理由は土蜘蛛が紺の命を狙ってるという展開が!
そして瓦楽ちゃんも土蜘蛛についていってしまった。

土蜘蛛といえば酒呑童子亡きあと茨木と共に過ごし、
酒呑童子の最後の弔いを一緒に行うほどの仲です。
瓦楽ちゃんは言わずもがな茨木に懐いていました。

果たして土蜘蛛の目的はーーー?
強い大妖怪に狙われた紺の運命はーーー?

というのが絡み合ってストーリーが進みます。


個人的に見所だったのが、
前巻の伏線回収(?)と言っていいのかな?

少し引用させていただいて…、
 "きみがくれた3年でおれは強くなるよ"
 "今度は心配かけへんように"
 "2度と離れられんくらいええ男になるから"
前巻で別れる前の↑この独白が刺さったんですよね。

それを踏まえて読むと、ああ…強くなったな…って。
力ももちろんだけど、何よりも心が強くなった。
茨木を絶対に護るという信念がすごくカッコイイ!!

3年の空白期間は
『茨木が紺のために』作った猶予期間だったけど、
結果的に茨木自身の心を固める期間にも思えました。

以前は人と鬼は暮らせないとキッパリ言ってたけど
離れて暮らしている間、
紺への思いを募らせたのは茨木も同じなんですよね。

紺に対する感情も以前よりグッと豊かになって、
"紺が大好き!"ってのが全身から感じられました。
(この辺りは2年半で随分と変わりましたね…!)
(気づけば立派な執着攻め様になっておられるわ////)

多分だけど、千年前に酒呑童子を失ってから、
酒呑童子のツノを探すためだけに生きてうちに
茨木の感情ってとても鈍くなってたと思うんですね。

そんな中で紺と出会って、
酒呑童子の弔いも出来て、
感情の波がどんどん動き出して。

人と鬼の相容れない絶対的部分は変えられないけど、
茨木も紺もそんなん気にせず生きていく気概がある。
約2年半という時間が彼等を更に強くした。
隙間を埋める様に愛し合う姿がとても良かったです。

茨木と紺の物語としては約3年ほどなんですが、
不思議と千年分の愛の重みを感じてグッときます…!

そして今回酒呑童子の解像度が上がったのが、
個人的にめっちゃ嬉しかったです♪
(少年漫画の主人公みたいだった(∩´///`∩)スキ)

4

3年後の答え合わせ

待ちに待った茨木と紺の3年後の再会のときです。
わぁ〜!やっとですねー。2人の嬉しそうな表情と甘い空気だけでしばらく元気でいられます^ ^

実はこれ、リアルでも3年越しなんですね。
前巻が2021年発売で、2巻が2024年。3年後に、と言って旅に出た茨木でしたが、現実世界の発刊でもきっちり3年後って、すごい偶然。
いずれにせよ、私たち読者にとっても3年後の体感でこの作品に再会したということです。何だか胸にジワるものを感じてしまいました。


2巻の始まりから、もう最高の景色です!
人間化した茨木は洋服着てて新鮮だし、糖度高めの交わりが見れるしで、ご褒美全開。2人だけの甘い時間は至高でした。
再会を果たしたところで、楽しい時間ばかりじゃなくて、茨木と土蜘蛛との間で一触即発となる展開があったりします。そういったシリアス展開になったとて、この作品には誰も悪い人がいないところは心の救いです。バトった土蜘蛛でも、かつての仲間を思う気持ちが根っこにあるから、同情は出来ても憎むことはできないんですよね。
朔ヒロ先生のストーリーテーラーなところが、もう作品全体からビシバシと感じるので、物語から目が離すことができません。シリアスなところもBLのところも、匙加減と味付けが抜群でした。

特に設定は神。
世界観の設定、キャラクターの設定、バックボーンの設定、あとはスペックとか相関関係とかもろもろ含めて作り込みがエグいです。結構ゴチャつきそうなんですけど、品よくまとまってるところは純粋にすごいと思いました。


3年経った今、2人の出した答えとは何だったのか、一番気になるところですよね。その答え合わせはちゃんと2人で想いを交わし合っていますので、安心して下さいね。
鬼と人間という異種間に加え、紺は陰陽師の家系で政敵です。本来なら結ばれるべきではない相手なのに、ここまで惹かれ合い愛し合えるのは奇跡としかいえません。
種を超えた愛の世界に大満足。心の奥底からたくさん幸せな気持ちになれました。

3

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