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表題作ゆらゆら揺れる

鬼堂征司
花月組組長
鏡水
双子の天地と鬼堂に引き取られる

同時収録作品ゆらゆら揺れる

ヤクザのモブ複数
天地
鏡水の双子の兄弟

同時収録作品ゆらゆら揺れる

鬼堂征司
天地

あらすじ

双子の鏡水と天地は母親の死後、花月組・組長の鬼堂に引き取られることになった。鬼堂は昔、母親と縁があったらしい。苦境を救ってくれ、生活の面倒も見てくれる鬼堂へ恋をするが、“愚鈍な”天地も自分と同じ想いと知り――…。
『東京戦慄奇譚 vol.2』に収録されているものと同じ内容になります。

作品情報

作品名
ゆらゆら揺れる
著者
奥田枠 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
電子発売日
4

(4)

(1)

萌々

(2)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
16
評価数
4
平均
4 / 5
神率
25%

レビュー投稿数1

クセになるおどろおどろしさ

この作品を購入するにあたり、めちゃくちゃ迷いました。
大好きな奥田枠先生の作品だけど、かなり胸糞悪くなるストーリーだという評価に尻すぼみしたからです……:(;゙゚'ω゚')
ハピエン至上主義の私には手に負えないシロモノかも知れないけど、読んでみたいと思う気持ちが強くあったのは奥田先生作品というのが一番大きく、胸糞悪いとされているストーリーなのに評価が高いのが多いのも気になるところだったので、思い切って購入しました。


いやーーーーー……!!これはすごい!!この短い作品の中でキッチリと魅せてくるストーリーの完成度が秀逸でした。

BLでありながらホラーにも振り切ってるし、バランスの良さはさすが奥田先生。ハピエン至上主義の私でも、何度も読んでしまいたい妙なクセ感に身震いしました。
これは確かに胸糞悪い…と評されていても納得ですが、でもこれ。見ようによっては、勧善懲悪系のハピエンに見えなくもないです。

主人公の鏡水にとってみると良い結末でないのは間違いないけど、自業自得。正直攻めがここまでしちゃうかと驚きですが、鏡水を通して彼らの母親を見てる節もあり、過去に何かあったのだろうかと勘繰ってしまうストーリーの守備範囲の広さに恐れ入りました。
ナレーションの言葉遣い……例えば、「◯◯でした」の過去形になってるなーとか、なぜゆらゆら揺れてるんだろう…とか。変な違和感が身体に纏うゾクゾク感はハンパなかったです。"私は聡明で、天地は愚鈍"と語るマウントもそうだし、"愚鈍"のワードチョイスからして鏡水の性格がアレなのが垣間見えました。

こんなラストなのかという驚きはあったけど、私としては納得です。
鏡水の過去回想みたいのがちょろっと出てたけど、コイツ色々とやべーなって感じだったので、遅かれ早かれこうなる運命はどこかにあったのかも知れないと思いました。
双子という同一性の象徴の中に見える、白と黒、明と暗の描きにゾクリ……すごい世界を見せてもらって気持ちが高揚しています。

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