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木原音瀬先生作家活動30周年記念三部作
それぞれの一冊に3作品ずつ収録されていて、それぞれの作品テイストに合わせたイラストを漫画家先生が担当されている豪華な短編集です。
まず最初にKISS 30から読み、やっぱ木原先生だ、KISSと言いながらちっとも甘くないわと思ってこちらのHUG30を読みました。
めっちゃ甘いじゃねーか!
いつか裏切られる、油断したらダメだ、最後まで気を抜くな!私‼︎と読んだのですが、いいお話でした。
【恋の片道切符】
コミカライズも発売されましたね。ラブコメです。
千光士 薫45歳。輝かしい受賞歴がある演技派俳優。パブリックイメージは、寡黙で雰囲気のある男。実態は漢字が読めない、気が弱く自分に自信がない。(空っぽな分どんな役でも入り込めるのかも、無自覚天才肌)
可愛いタイプの美青年が好きなゲイ。憎めないおじさんです。
ベロベロに酔っ払い、朝起きたら金髪碧眼の男イワン・クルーグ25歳が隣に寝てて…ってところから始まるストーリー。
木原作品だからすんなりとはいかないし、クズは攻めに多い印象が私にはありますが、今作はどっちかと言うと受けのが酷い。
イワンくんはスパダリ系です。めっちゃいい子。
はじまりは酔っ払ってお持ち帰りしちゃったゆきずり。イワンくんは、薫の大ファンだから夢見心地。
なのに翌朝以降全く記憶のない薫から無かったことにしようとされて可哀想。
ここで諦めないイワンくん、どうにか恋人ポジまで昇格して最後は薫の方がイワンくんに夢中になってたもんね。愛のチカラ!
コミカライズを担当されているのが韓国人の男性でめちゃイケメンな方でビックリしました。マンガも読んでみたいです。
【うつる】
ホラーモノ。(先にあとがきを見ちゃった)
イケメンカメラマンと医者です。
先にKISS 30を読んだのでそこに出てきた医師と頭の中でごっちゃになりながら読みました。
何故か手術室内で気分が悪くなり毎回オペの助手が出来ない主人公。自信と院内での信頼がなくなりつつあり焦っているところに出会ったイケメンカメラマン。連絡を取ろうと何度も試みるも連絡が取れず、避けられてる?なんか怪しい人なの?とモヤモヤしながら読み進めると…
うーん、ホラーとしては物足らないかもしれない。急に解決したな、呆気ない。
でも、バッドエンドじゃなくてよかったよかった。
【レザナンス】
ベトナム戦争時の日系アメリカ兵ディールと同室の金髪白人のウィリアムの戦時下のお話。
テレビで流れる自分毎ではない戦争。でも、現場では人殺しをお互いに憎み合ってるわけじゃない個人でやり合ってる。生きるか死ぬか。やりたくてやってるわけじゃない、異常な事態もここでは当たり前。敵が潜伏してるかもしれない村を調査、襲撃。女はレイプの上殺戮。子どもも皆殺し。
上の人たちは自分の身が安全な場所で勝手に戦争始めて国民は従わされてる。やるって決めたあんた達が最前線で一番危険な目に遭いなさいよ。
今、日本も今後どうなるかわからないところに来ていて本当に嫌だ。いつまでも呑気にBL読んで心躍るような日々でいたい。
木原音瀬先生のデビュー30周年記念企画の第1弾です。3冊連続刊行予定。
本書には、雑誌掲載後単行本には未収録だった3作と、それぞれの後日談SS(書き下ろし)が収録されています。
・「恋の片道切符」2003年 小説ビーボーイ
・「うつる」2013年 小説ビーボーイ
・「レザナンス」1999年 マガジンZERO
書かれた年代も異なりますがその内容も、作品のテイストが見事に異なっていて、幅広さを窺えます。読み終わった後、ただただ唸りました。どの作品も素晴らしく良くて、どうしてこれらが本にならなかったのか。「レザナンス」はまあ商業だと難しいのだろうかと思わないでもないですが(99年だし)、でも「恋の片道切符」は書籍化しても良かったのでは。主人公の年齢が高いからかなー。千光寺さん、すごく可愛い人で、確かに45歳だけどでも心洗われるタイプのピュアさが良いと思うんですよね。真面目ですしね。マネジャーの増井さんが苦労性でしっかりしていてすごく好き。「その後の恋の片道切符」が増井さん視点なのが嬉しかったです。
「うつる」は読みながら色々考えまして、最初のうちはドラッグ?などと思ったことは内緒です。確かに病院は色々あるといいますね。こちらも「その後のうつる」を読めたことが嬉しいです。ここまで読んで初めて作品が完結する感じです。
「レザナンス」は、ベトナム戦争に従軍した兵が主人公。戦争の理不尽さ、残酷さをきっちりと描いているからこその世界観であり、今現在このような情勢の中、こちらを読めて本当に良かったと思っています。
なお、書籍タイトルの「HUG」にはあまり意味はないように思えます。共通点があるとしたら、メインキャラ2人ともまっすぐまともな人達、ということでしょうか。続く2冊もとても楽しみです。
木原先生なのでマストバイ。
どれもこれもエグくて、言語化するのがちょっとしんどいです。すごかった。
過去に書かれた3編とその各々の後日談で合計6編。
本になっていないものだったため、今回初読みのものばかりでした。
手が震えて、呼吸が浅くなる感じのお話です。
木原先生のなら何でもどんとこい な方向け。
以下メインとなる3編について。
1編目はそこまで酷くはなくて甘いテイストなので、ウキウキ(⋈◍>◡<◍)。✧と読み終えたのですが、その後がエグイ。
ちょっと読む人を選ぶかも。
1編目は キャラ乗り移られ系の俳優さん。本体はぽんこつなので、今まで付き合った子には貢いで貢いで捨てられてきています。
今回は、なぜか目が覚めたら金髪イケメンが横に寝ていて・・・と始まるもの。
ふふ、素敵です。このワンコもぽんこつ俳優も好きだわあ。
2編目がわあああああああああああ でした。
以下は、超ネタバレしても良い方だけ。
スプラッタ&がちホラーでして、気失いそう。今日お風呂入れない(笑)
いや怖いわ、木原先生、本気だして書かないでくださいよ、めちゃ怖いじゃないですかあ。ほんと手が震えました。
3編はこれもまたわあああああああああああああああああああああああああああああ ベトナム戦争に従軍している方のお話でした。
まだ記述はライトな方だと思いますが、それでも。
こっちもまだ手が震えています。
ハラハラして胸がきゅうううううううってなって、おい!先生!この思いをどうしてくれるんだ!
という気持ちになっちゃいます。
最近書かれたパラスティック・ソウルが大丈夫だったら、これも読めるかも。
先生の過去作を振り返ってみましたが、過去の層々たるラインナップを見ると
この本、そんなにひどくないのかも と思いなおしました。すいません、
驚かしちゃったかもですね。
過去の他の本の方が「ひどい!」ってのもありますしね。
木原先生ファンならきっと大丈夫なんでしょう。
最近へらへら本を読んでいたので、久しぶりにガツンと殴られた心地のする一冊でした。来年2月、4月にテーマを変えて同様のご本を出されるそうです。
覚悟して読まないとな!
先生のファンですが文庫版やノベルズまでしか追いかけておりませんでしたので、未収録の作品の数々は正直諦めておりました。
書かれました時代を考えるとかなり手を入れられているだろうことは明らかですが、先生の世界で未読のに触れられる機会を得られ、この企画に感謝です。
3作、どれもテイストが違ってそれぞれ面白かった。
1,年下攻め恋愛もの
2,SFホラーテイストもの
3,ベトナム戦争を舞台としたブロマンスより濃厚な関係性のお話。
どの作品もいわゆる木原節と言われるほど激しくはないと思います。
書き下ろされた小編が3作品とも素晴らしく、そのおかげで昇華されるものがあるので、先生の本を読んだことがない方にはいいかもしれないなと思う。
個人的には1が好きでした。
どうしようもない中年の悲哀と本人はかわいくないとおもっているし、全方向的にかわいくないどうしようもない男と十二分に書かれているのに、かわいくてたまらないなこのおじさん!…と思わせるのはさすがだとしか言いようがないです。
あと2冊楽しみです。
