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表題作ACID TOWN 1

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  • ACID TOWN

あらすじ

ユキと友人テツは、弟ジュンのためヤクザ事務所に侵入。そんなユキを若頭・兵藤は面白がり、毎週事務所に来るよう命ずるが!?
出版社より

作品情報

作品名
ACID TOWN 1
著者
九號 
作画
九號 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
ルチルコレクション
シリーズ
ACID TOWN
発売日
ISBN
9784344815650
4

(42)

(23)

萌々

(8)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
7
得点
164
評価数
42
平均
4 / 5
神率
54.8%

レビュー投稿数7

ばっちり引き込んでくれた1巻

 1巻では濡れ場もなくBL要素はまだ控えめですが、ストーリー構成とキャラクター設定で冒頭からがっつり心を掴んでくれました。裏社会が絡む物語なのでかなり殺伐としているんじゃ、と想像していましたが、実際は九號先生のすっきりとしたタッチ、無駄が削ぎ落とされた台詞やモノローグ、どこか愛嬌の感じられるキャラクターの表情などが相俟って、思ったよりも読みやすかった印象です。異父弟であるジュンを守ろうと奔走するユキ、ユキに想いを寄せるテツ、ユキが仕えることになった兵藤。ユキを取り巻く環境やBLとしての相関図が、今後どう動いていくのかとても楽しみです。

0

中国っぽい架空の裏社会が舞台

舞台は中国っぽいです。
しかしヤクザを中心に、中華系マフィアなどを絡めた裏社会の中で生きる人々と、少年の物語です。

かなり昔に読んだのですが、全然覚えてなかったので再読。大分イメージが違いました。

1巻は顔見せ。
ユキオとテツ。ユキオは暗い過去を持ち、しかし今はテツらのところに住まわせてもらい、体の弱い弟を守るためにちょっと危ない稼ぎをしている。

ユキオに目をかけているヤクザの兵藤。組長の右腕。なぜかシマを荒らした少年達を生かし、自分のところへ定期的に顔を出すことを課す。

その兵藤に絡んでくる、不気味なナカモトという男。

また、ユキオの前に現れる、父親。

お話が動いてくるのは2巻以降です。

0

同人誌界の大物が登場

九號、同人誌界ではかなり知られている方である。
さらに、ショタ界での大御所「19号」とも名前が似ている…。
いや、最初はこのお二方を混同していたのであります。
どちらも実力派だしね。

九號氏の作品。
自分的にはムチャクチャ押し!の作家さんであります。
まだ、このシリーズ、完結してないんだよね…(2013年10月現在)
第1巻はほんとうに序章なので、わからない部分も多々あります。
ですが、逆に、そうした小出しにすることで、ドキドキ感が高まるのも事実。

悲しい過去をかかえたユキとジュンの兄弟と、
ユキに片思いをするテツ。
視点がめまぐるしく変わる中で、
テツの想いが痛い。

そして、何の因果か、ユキに興味を持つヤクザの若頭、兵藤。
1巻では、BLといえそうなのはユキに対するテツの秘めたる想いぐらいなもので
それらしきものは一切なし。
そのストイックさがかえってそそる。
兵藤の男ぶりもいいのだが、敵か味方かわからない零児のあやしさも気になるところ。

各章と次の章の扉紙がつながっていて、ヒントのようになる構成が心憎い。
とくに「#02」の最終頁と、「#03」の扉絵。
心が痛い。

0

自分の全て投げうってでも、譲れないモンがあるんだ…。

「あいつの為なら、なんだってしてやるよ」
最愛の弟ジュンを見舞った病院からの帰り道、ジュンの不安を知ったユキ(ユキオ)は親友テツ(鉄志)へと告げる。真実、ユキはジュンのためならば己の命さえ投げうってしまえる人間だった。ジュンの入院費のために青道会の事務所に忍び込んだことや、危ない橋を渡って稼いだ金でジュンに本を買い与えることがその証拠だ。それを肌で理解するテツは、自分にとって誰よりも大切な存在であるユキのそんな言葉に苛立ちを覚える。しかし彼ら兄弟の強固な絆を目の当たりにするたびに、テツは自分がユキの過去をまるで知らないことを思い知るのだった。一方、ユキたちを見逃してジュンの後継人となってくれた青道会若頭・兵藤のもとには巨大な組織の影を匂わせる「蛇」という組織が近づいていた。そしてユキの前に現れた、兄弟の過去を知る謎の浮浪者…。男とユキのただ事ではないやりあいを目にしたテツはユキの過去に立ち入ろうとするが、それをよしとはしないユキ。ユキの過去、謎の男、青道会に近づく不穏な気配、そしてテツの想い…。それぞれの歯車が噛み合いながら、ユキとテツ、そして兵藤たちへと闇の足音が近づいていく――。


上記は私的あらすじですが、これはネタバレに含まれるのでしょうか…。
含まれるようでしたら、ネタバレ注意です。(遅いよ…。

この作品は気になっていたものの金欠のため買うかどうか悩んでいた私に、「表紙とあらすじで買ったらBLだったので驚いた」と姉が買ってきた本です。
確かに九號さんの絵は綺麗で、これは間違えても仕方がないなと思えるほどに完成されています。じっくり読み返してみても「本当にBLなのか」と疑問符が浮かぶほどに、登場人物たちの表情や言動、背景などの細かいデザインまでもがナチュラルに作り込まれています。言葉の一つ一つが流れるように頭に入って来て、少しも違和感がなく、そして自然な言葉であるはずなのに耳に残る。とてもセンスのいい素晴らしい作家さんの一人だと、私は思います。
これから先がどのような展開になるのかが楽しみですが、とりあえずはテツ…。彼は男前レベルで兵藤さんにめちゃくちゃ押し負けている…。いや、ちゃんとカッコいいとこもあるんですけどね。
そしてユキの笑顔は18歳(だったはず)とは思えぬほど、べらぼうに可愛い…! 普段がツンツンしているので、余計に。兄弟そろってヤバ可愛くて、テツが羨ましい。
兵藤さんは登場シーンから男前すぎで、「私の捜し求めていた天国はここにあったのね」と頭パーンにされました。
以上、ご飯801杯は余裕でいけそうな滾りに躊躇なく「神」を選びました!

3

少年達の話なのに渋くて、カッコいい!!

間もなく2巻が発売になるので、1巻を読み返しました。
九號さんのマンガはエチとかエロがないのですが、これも同様に全くありません。
主人公と、彼らを取り巻く人々の間に存在する関係に”愛”らしき姿は見えるのですが、それが一体どんな種類の”愛”なのかはまだわかりません。
作者さんの解説やあとがきが全くないので、一体どんな方向に進もうとしているのかすら見えなくて、逆にそれがワクワクさせます。
ただ長い話になるということだけ。
丁寧に気持ちを綴り、丁寧で綺麗な絵で表現してくれる作家さんなので、それでもこの一冊はとても満足なのです。

近未来なのか現代なのか?移民地区で弟の病気を治す為にヤクザの手先になりヤバイ仕事をしているユキとその友人テツ。
ヤクザのボスに大人を見て、週一の呼び出しに律儀に出かけるユキ。
そんなユキを複雑な気持ちで見送るテツ。

親に虐待され、弟を守るために必死なユキが初めて頼ろうとするヤクザの兵頭に何故か憧憬めいた気持ちを感じさせます。
感情を爆発させてぶつけたり、それが甘えている風にみえるんですよ。
テツは絶対ユキが好きで、自分が何とか守りたい、ずっと一緒に居たいって思ってる。
でも、ユキは自分の事を全て語らなくて、心を開き切れてない感じがするんです。
この一方通行めいた関係が今後どうなるのか大変に気にかかるところ。
またギャング上がりの中本という男も何やら訳ありで・・・
彼らに一体どうやって絡んでくるんだろう?
それぞれがきっとトラウマや問題を抱えている部分、目が離せないです!

これだけシリアスに少年達と男の物語が綴られるとこれはBLじゃなくて青年誌なんでは?と疑いたくなるほど作りは重厚です。
自分的にはユキに今一つ心を開いてもらえないテツが、気になって仕方がありません。
次はどんな展開が待ち受けているのか、楽しみです。

2

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