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……ぼくが中にいるのが、わかりますか ?
面白かったです。
サブタイトルに「理系彼氏のしつけ方」とあるように、攻めは機械オタクで空気読めず正論で事態を悪化させちゃうようなやつなんですね。
アスペルガーなのか?と思ったほど。
自分だったらあんなメンドくさい男はイヤ……!と思ったくらいなんだけど、読んでる分には被害がないので楽しくて笑えます。
受け、がんばれー!って。
そんなめんどくさい攻めを愛おしく感じる心の広い男前受け。
実に手のかかる&理解しがたい言動を見せつけられるたびに「あんのバカっ!!」となるも、「でも可愛くて仕方ない」と思う受け。
どっちもどっちの良いカプだと思いました。
楽しく読めたんだけど、何度も読み返す本になるかというとちょっと疑問。
それは多分、攻めに萌どころが見つからなかったからかもしれない。
おまけして萌萌で。
ミシンメーカーの営業マンと技術者のリーマンラブ。
重要な取引先のアパレル会社に納品したマシンが、オーナーによって勝手にカスタマイズされた挙句に修理依頼を受けた営業担当の飯山。技術面でフォローしてもらうために選ばれたのが設計部の有能な若手社員、杉でした。
社会人としてのコミュニケーション能力が低すぎる杉は、大事な顧客を怒らせてしまいます。営業の立場からすると今後も機会損失を招きかねないと憂えた飯山は、杉にブチギレ。なのに、本人からはこれまでの勤務態度を変えるきっかけを得られたと感謝され、事態は意外な方向へ。
杉に期待をかける上司に教育係として見込まれてしまった飯山は、とりあえずヘアスタイルや眼鏡、服のチョイスなどの身だしなみから改造計画に取り掛かります。するとみるみるうちに周囲の見る目が変わって、杉の評価が大幅UP!しかも、同僚の女子社員すらソワソワしだす人気ぶりで、なんだか面白くない。
飯山の働きかけで仕事帰りに飲みに行くようになった二人。珍しく杉からの誘いで泳ぎに出掛けたある日、プールの更衣室で目撃した杉のオトコらしい体つきに妄想が止まらない飯山は、肉体的に反応してしまった事実に動揺しまくります。
ノンケ同士にもかかわらず、飯山にしてみれば自分だけに懐いていたワンコを独占したくなっていたわけで…
このシーンに男が男に欲情を感じてしまう説得力を感じて、ドキッとさせられてしまいました。ちなみにイラストの杉が超男前♡
誤解が転じて気持ちを確かめ合う段階では、この杉という男、やるときゃやる!エロなワンコに化けます。本人は大まじめなんですよね、理系ゆえに笑
後半の「あやし方」では、仕事の関係で遠距離の危機が訪れます。極端に走る杉と、これまた厳しく言い聞かせてブレーキをかける飯山のやりとりが見ものです。
理系=コミュ障な図式は、なぜかBLだといちいちめんどくさいところが可愛く思えたり、言葉も行動も不器用なくせに超絶エロかったりする、そのギャップがたまりません。
お気に入りのコミック、まさお三月さんの『それでも構わない』を読んだ時、この小説がシンクロしてしまいました。どちらのお話も攻めの属性にくすぐられます!
ノンケ同士が恋をするつもりじゃなかった相手と恋に落ち、両想いが発覚した途端あっさりセックスに至るという展開は、まあBL作品ではたまに遭遇しますが、この作品はあまりにもお手軽すぎてポカーンとしてしまいました。
あれだけの交流で同性に恋するなんてありえない。私は異性愛者ですが、自分と可愛い(あるいはカッコ良い)女の子に置き換えたって絶対無理です。それくらい二人が恋する理由付けが浅く、実は元々ゲイだったという種明かしがどこかであるのかと思えばそれもなかったので、最後まで上滑りの印象が拭えませんでした。
表題作の後日談にあたる「恋人はバカ~理系彼氏のあやし方~」は恋人同士になってからのお話で、すれ違ったり言葉が足りなかったりしながらも絆を深めて行く二人がそれぞれ健気で良かったので★1つプラスです。
結構酷いタイトルですが、受である飯山の
恋人、杉への素直な思いとも言えるような(笑)
理系への偏見をより、大げさに表現して、
理系彼氏への扱いにくさを
コミカルな感じで表現したストーリーでした。
ミシンメーカーの営業として働く飯山は、
同じ会社の設計部で働く杉と一緒に働いたところ
杉の対人スキルの無さに、腹立たしさを感じてしますが、
飯山が杉のことを色々教育していくんです。
面白かったのは、杉が昇進が約束される海外駐在を
受けるか否かで2人で喧嘩になります。
男女なら、結婚とか色々おさまる方向はあるのですが、
男同士だからこそ、
結婚は無いし、お互い仕事も頑張らないといけないということで
悩むのが、面白かったです。
もうとやかく言うつもりは有りません。
とにかく杉くんが可愛すぎた。 …それだけです。
興味深かったのは、この理系男子は、理系なのに恋愛において計算というものをしない、ということです。
杉くんは理系は理系でも自分の興味に一直線なタイプなので、その対象へ、駆け引きだの作戦だのは立てないんですよね。
飯山への思いに正直すぎるほど正直で、見ているこっちが恥ずかしすぎます!自分にも飯山にも上司にも、とにかく飯山への好意を認めているし、気持ちをサラッと言ってのける。
そして彼の可愛いところは、大好きな飯山に叱られた時に拗ねてしまうところ…!!!!
彼の “どうすればいいか解らない” 状態がすっごく可愛い…。コピー機で言えば紙詰まりでしょうか。自分自身ではどうにもできずに困っている状態です。杉は電話もメールもどうすればいいのか判らずに返さないから、いつも飯山が仕方なく折れてあげるという…。
「なんで解ってくれないの」
と、なじってしまいたくなるような彼の不器用の総てが、飯山を好きが故に起こるエラーなんですよね…。
杉の解らんちんぶりは付き合いだしてからも (というか付き合ってから更に) 健在で、後半の杉の転勤問題は…9割方萌えていた気がします…!
大好きな飯山と離れたくないがゆえに頑なになる杉と、もちろん杉と離れるのはイヤだけど、彼の将来性の為に背中を押す飯山。お互いの言い分がすごくすごくわかるから、最終的にどちらに転んでも良いな、と読み進めていました。
けれどやはり、飯山の力で杉は気持ちを改める。
飯山ってすごくイイ奴だなぁと思うんです。ちょっと変だけど、自分への好意をたくさんぶつけてくる恋人。離れたくないと泣いてまでして訴える相手を導いてあげるのは、すごく努力の要る作業だと思うんです。杉が “行かない” と主張するのは、その主張のぶんだけ “飯山が好きだ” と言っているようなもので。恋人としてすっごく嬉しいことだと思います。それを受け入れるのではなく、ちゃんと杉のこれから…自分達のこれからのために否定してやる姿がカッコいい。
しかも彼の場合、その説得に説教臭さがまったく感じられないんですよね。あくまで自分と杉を対等に見て、同じ目線で導いているように感じます。これがもし、少しでも上から目線な雰囲気を感じ取ったら、これほど感動はしません…。このあたりはほんとうに絶妙なニュアンスで、杉が愛しい分だけ飯山も大好きになります……!
感動ポイントと言えば、やはり 「嫌わないで」 のくだりなんですけれど…
この怖がっている感じがすごく泣けた…。
転勤よりなにより杉が嫌なのは飯山に嫌われることなのだ…と、解り切ったことですが、こうして言葉にされるとグッときます…!
「好きになって」 より、「嫌わないで」 の方が何億倍も奥ゆかしくて可愛い。だから、別れる宣言をした飯山に対し、杉が 「嫌わないで」 と言ったのはかなりかなりツボでした。
嫌いになんてなるわけ無いでしょ!!
もう飯山とともに杉の頭をぐりぐり撫で回してやりたくなっちゃいました。
やはり当事者だったらイラッときてしまうような言動が多い杉なのですが、こうして読んでいる限り、なんて可愛い生き物なのかと。もう可愛すぎて可愛すぎてきりが無いです…、こんな宇宙人系ワンコ、初めて見ましたよ。
私自身は理系ではありませんが、周りに居る理系っ子の特徴がちょいちょい出ていてすごくおもしろかったです。
「あ~、あるある!」 って。
好きな話題には急に言葉が多くなって早口。
可愛い。 ←
もう可愛いしか言ってない気がするのですが、べつにそれはよいのだと思っています。
だって事実ですから。 ←
このお話は、8割方が杉くんの可愛さで作られていました。私の今年のベストオブ攻め、暫定一位です☆☆