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表題作夢のつづき

森下友臣,高倉兄の同期,外科医
高倉聖司,高倉病院の4男,内科医

その他の収録作品

  • 眠れない夜
  • サラセン式庭園と紳士
  • あとがき

あらすじ

生まれて初めて「傍にいたい」と願った相手・友臣に「接待」として体を差し出さなければならなかった美貌の内科医・聖司。腹違いの兄・義明の策略とはいえ、このときの一件が聖司と友臣の関係を微妙に変化させた。一途に友臣を思いながら義兄に逆らえない聖司。聖司への想いを「接待」に利用されたことが許せない友臣。一年振りに再会した二人の行く末は…!?
「茅島氏の優雅な生活」シリーズに登場した美貌の内科医・高倉聖司が主人公のスピンオフ作!文庫化にあたり書き下ろしも収録!
(出版社より)

作品情報

作品名
夢のつづき
著者
遠野春日 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344820517
1.8

(16)

(0)

萌々

(2)

(0)

中立

(7)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
6
得点
15
評価数
16
平均
1.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数6

年月経っても感想変わらず…

「茅島氏の優雅な生活」スピンオフ。
以前読んで好みじゃないと思ったんですが、年月が経ったから好みは変わったかなと再読してみた結果…やはり好みじゃなかったです。

皆さん仰ってますが、とにかく受けにイライラします。
子供の時ならまだしも成人してからも兄の言いなりで、抗おうとする様子も無い。
家や仕事の事情があるにしても、あまりにも主体性ゼロ。
攻めが動かなければずっとそのまままだったんですよね…イヤイヤ無いわ…( ´△`)

攻めが受けの環境を変える事になるキッカケが、受け兄との殴り合いというのも腑に落ちない。
あんなに受けに執着していた兄ですよ?それが殴り合いで変わる??
数年に渡る受けの扱い、攻めへの嫌がらせが拳でアッサリ解決したのに拍子抜けしました。

この殴り合いの際、受けは兄の指示により他の人に抱かれていたんですよね。
で、殴り合いが終わって攻めを看病したかと思いきや、ボロボロの攻めに発情する受け…。
呆気にとられました。
感じやすい身体とか何とかじゃなく、ただのビッチですよ(;´д`)
攻めと兄との殴り合いからのこの流れ、ただひたすらに「無いわ…」でした。

「茅島氏〜」は大好きな作品で、今作の受け・聖司も「茅島氏〜」では好きでした。
酷い目にあわされていて可哀想な人物という印象だった聖司でしたが、今作では「可哀想だが全く同情できない」と印象に。
「茅島氏〜」で聖司が好きだった方は、今作でガッカリされるかと思います。

同時収録されてる「サラセン式庭園と紳士」に茅島氏が登場。
今作のモヤモヤが、相変わらずな茅島氏によって癒されます(*´-`)

1

書き下ろしであのお方の登場がなかったら…

茅島氏シリーズに登場している、内科医•誠司のお話になります。

独特の存在感を放つ美貌の持ち主ということで、気になる人物なだけに期待していたのですが…全体的に残念さが残るお話でした。

同人誌をまとめたとあとがきにもあるだけに、なんとなくまとまりがない印象です。
凄く読み進めていくのがしんどくなるようなドロドロテンポに、何度か挫けそうになりながらも、結末は気になるので最後まで読み切ったんですけど⁉︎
案外あっさり、『えっ⁉︎』みたいな感じで解決してしまうので、ビックリというか…逆にものたりませんでした。

基本ハッピーエンド大好き派なんですけど…このハッピーエンドな展開は悩ましい印象です。

あとキャラにも余り萌れませんでした。
主人公で受の誠司は、本当に弱い人物。
彼を取り巻く環境を考えれば、そうせざる終えなかった点では同情心は芽生えるものの、臆病な余り流され気味な所は好きにはなれませんでした。

誠司の思い人で恋人になる、優秀な外科医•友臣は、本当にごく普通の男性といった印象。
最初は戸惑いから、誠司を傷つける言動ばかり発するシーンは痛く、イライラさせられました。
最後の方は、誠司にベタ惚れ状態のおバカさんになってしまいましたけど(笑)

1番ダメだったのが、誠司の義理の兄、外科医の義明。
久々にいい所が見つけられないキャラで全く萌れません。
誠司への愛情はあったんでしょうけど‥表現が痛すぎます。
現実上、こんな外科医さんには命は預けたくないな〜と思いました。
あれだけ腹黒くかき回していた人物だったのに、最後の急展開な変わりようは失笑です。

遠野先生らしい高貴な雰囲気は漂っている所は好みでした。

最後の書き下ろし短編「サラセン式庭園と紳士」がなかったら、多分、評価はしゅみじゃないになっていたと思います。
オーバーワークで肺炎に倒れた誠司を見舞いに訪れる某友人(本人曰く)の話。
私の中では、本の中で1番の見せ場でした(笑)
本当にちょっぴりのお話の中でも、やっぱり彼の存在感はピカイチでした♡
この点では、読んで良かったな〜と素直に思います。

茅島氏シリーズを読んでいる方には美味しさもあるお話でしたけど、全く知らない、読んでいない人には、私的に少しオススメしにくいかもしれません。
ドロドロで、心理的に痛いリアルなお話を求める方は好むのかもしれませけど‥。

3

無気力流され受けにイライラ

わざわざ文庫化するくらいだし、きっと名作なんだわ!と思ったのに撃沈。
途中から読むのが苦痛で、苦痛で・・・。

受けである聖司がとにかく流されっぱなしで、最初から諦めてるようなキャラでイライラしっぱなしでした。
いつ動くの、いつ動くの?と思って最後まで読んだのに、なんと作中で彼がやったのは、攻めの友臣に抱かれたり迫ったりして、兄の義明の指示で別の人に抱かれいったり犯されたりして(別に強い抵抗はナシ)、時々泣いて、あとは仕事してたかなー?という程度。
ただの無気力淫乱ちゃんか。
聖司が兄からは逃れられない・・・とか言って悲壮感ただよわせた割に、そちらの問題は友臣と兄が殴り合った結果、兄があっさり引いて解決。しかもその間、聖司は事後で寝室(お相手は兄の部下)ですからね。なんなの、この展開は???

攻め視点で話が進むのですが、聖司の顔以外のどこにそんな魅力があるのかが私には読み取れませんでした。
でも体の相性がいいのか?攻めが聖司に夢中になって、聖司のためにいろいろ動いて話が動いていきます。
攻め受けともに感情移入できないのに、なぜか攻めが家族にカミングアウト→父の反対・葛藤みたいなドラマ見せられてもねぇ、って感じでした。

薄幸受けってやつなのかもしれませんが、いい年なんだからもう少し自分ってものを持って頂きたい。
残念ながら、とにかく全てにおいてしゅみじゃなかったです。

2

どこを楽しめば良いのか…。

即物的すぎる。
そして、やっぱり一目惚れ。
ホント遠野さんのお話にでてくるカップルは、みんな顔と雰囲気に惚れて、それを愛だと言い切ってセックスして、快楽に溺れていよいよ離れられなくなる、そんなんばっかり。
それを異口同音で純愛風に書いてくれますが、全部が体目的の同じ話にしか見えなくなってきました。

初エッチの文章が淡々としすぎて、なんだか触診のようにしか感じられなかったです。
この受けは整体に行っても勃起すんじゃないかな?って感じ。
茅島氏に出てきたときは、兄に逆らえずいいように扱われている可哀想な人だと思ってましたが、実際は単に自分の意思を持つのが面倒で成り行きに乗ってるだけの淫乱さんでした。
自分は他の男とヤッた直後ってだけでも自重しろってもんなのに、更に怪我で身動き取れない攻めに迫るとか、節操なさすぎ。
それならそういうキャラって設定だと逆に意外性があって面白いし小悪魔的な魅力にもなりそうな気がするのですが、どうでもいいところで無駄に悲壮感を醸そうとするから、要所要所でドン引きしてしまいました。

っていうか、ぶっちゃけ最初で疲れちゃった;
仕事、性格、以外にも、過去の出来事などなど、しょっぱなからいきなり散々予備知識を植えつけられて、本編始まるまでの予告編で疲れ果てた感じ。
20ページあたりから「さあ、そういう過去があった人たちのお話をどうぞ!」って感じで物語が始まるのですが、既にぐったり疲れて「で?」という感じでした。
そのままのテンションでパラパラ読んじゃったのが敗因かもしれません。

何とか楽しみたいと良い部分を探すんですが、受けにも攻めにも魅力を感じられず、結局どこを楽しめば良いのかわらかなくて終わった感じ。
そもそも攻めが受けのヒミツをあっさり友人に話した時点で「このあとどれだけ男前に描かれようとも、この攻めだけは人間のクズ」認定をしてしまったので。
やー、ヒミツの内容がアレなだけに、「内緒だよ」とか言って他人にバラすなんて行為は人としてもう失格でしょう。

兄貴とのアレコレも、最後は「へ?」って感じで尻すぼみでした。
あんだけ陰湿な執着をしといて、最後は拳の会話ですか?どんなスポ根?
せめて殴りあったのが受けVS兄貴だったら、さすがに兄貴の目も覚めようってもんだけど。
長年の歪んだ性格と曇りきった目を晴れさせるのに、この作品の攻めではちょっと役不足の魅力不足。


絵もかなり残念。
茅島氏では誰もが目を見張る美貌の医師として登場するのに、全然見目麗しくも何ともなくて、がっかりしました。

遠野さんのお話、あまりハズレがないと個人的に思っていたんですが、どうやら私が当たりばかりを先に読んでいたようだと最近の「個人的遠野春日読破フェア」で気付きました。

6

弱いのは身体だけ、案外したたかな受け

茅島氏の主治医・聖司さんの物語。
しかし、これは攻め目線なので聖司のことは”そういうことがあった”という事が語られるのみで、聖司の気持ちは語られない。
兄から玩具のように他の男達に提供されていたり、また兄も聖司を抱いたりという姿を茅島氏の物語の中で垣間見せていたので、どんな悲惨な・・・と思ったのですが、遠野さんの特徴である温度の低い淡々とした文章でつづられてしまっているので、盛り上がりには欠けます。
受け目線だったら、きっとドラマティックな展開もあったと思ったのですが。
なので、聖司という人間については、それはとても不思議な人なのです。

酷い目にあわされていると言っても、すごく嫌がっている風でもない。
諦めて受け入れている感じが満載。
自分は医者になるしかない、と、それすらも運命と受け入れて自分で切り開くというタイプじゃない。
なので、今回この攻め様こと友臣が一歩踏み出さなければ、兄が画策しなければ、一生この二人は結ばれることはなかったんですよね。
そういう意味で、すごい受け身の受け(!?)
そのくせ、したたか。
友臣にすぐ抱いてというし、すぐ求めるし、淫乱気質?
っていうか、そういう態度でしか気持ちを伝えられない人かも?

この二人が好きになる理由や動機さえも、すごく弱く、ほとんど一目惚れ状態だった雰囲気。
聖司を守ってやりたい、と少しは思ったのかもしれないが、弱いのは身体だけで心は滅茶強い聖司。
友臣のいいとことっていうは、ごくごく平凡でコレ!っていうのは見えない。
そういう意味で、とても印象の薄い物語。
聖司を抱いていた兄というものの、聖司へ対する執着も中途半端で、最後はイイ人?気まぐれ?で、モヤモヤ~

書き下ろし短編のアマアマのシーンの為に本編がある、という感じで、メイン小説なのにサブみたいな雰囲気がするのは・・・???
ラスト、『サラセン式庭園~』で聖司の見舞いに茅島氏が訪れます。
が、、、相変わらず天然でした。

2

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