ボタンを押すと即立ち読みできます!
大輝の記憶喪失が思った以上に辛いなぁと、沢斗に共感するばかりの4巻でした。もちろん、沢斗の記憶を完全に失ったりもっと遡って記憶を失ったりするよりはずっといいのだけど、なまじ出会った当初の記憶はあるために完全に他人として見られているわけでもないというところがタチが悪いですよね。大輝には何の罪もないのだけど。私だって記憶喪失したけど3ヶ月だけだと聞いたらまずは良かったと安堵するでしょう。でも、この3ヶ月が大輝と沢斗にとっては距離がどんどん縮まっていった、何にも代えがたい期間なんですよね。
初めても記憶を失った大輝に捧げてしまった沢斗。行為が済んだ後の打ちひしがれる彼の姿は本当に痛ましかったです。記憶がなかったとはいえ、大輝が沢斗の心を一度大きく踏み躙ったことは確か。ただ、やはり彼の本質は変わらない。3ヶ月の記憶と共に何もかも失われたわけではないはず。もちろん記憶が戻ることが一番いいけれど、沢斗には前向きに今の大輝とも向き合っていって欲しいです。陽明と火弦の方も波乱が起きそうで、続きが気になりますね。
【大輝×沢斗】
三ヶ月分の記憶を失った大輝へ、辛く当たっていた沢斗を見て、四巻読むまでは、そこまで辛く当たらなくてもいいんでないの??と正直思ってた。
別に人格変わってるわけでもなさそうだし……と。
だけど四巻読むと、記憶喪失になった大輝は、沢斗にとって完全に別人格なんだなというのがよ〜くわかる仕様。
「今度こそ最後まで抱くから」と熱く囁いていたあの大輝ではなく、セックスなんてヤりたい以外の他に意味なんてあんの?というヤリチン大輝が、そこに……。
あぁぁ何て残酷。
でも1〜3までの長かったスレ違いと過去を経て、ようやく光が。
【曜明×火弦】
曜明の一番は透子と羽美だと理解していても、二人の様子が気になって仕方ない火弦。
磯で手のひら擦りむいてしまった火弦の身体を淡々と洗う曜明。
火弦からすると、3巻の座薬といいなんの拷問か?!だろーな。
曜明の兄である克也を殺した犯人がわかったという情報&不穏な香りを漂わせたまま次巻へ。
3巻のあとがきで言われていたように、大輝×サバトが致したけれども、サバトにとっては辛いものでしたね。大輝が悪いわけではないですが。
大輝が忘れてしまった3ヶ月の記憶はサバトにとって、大輝にとっても、かけがえのないもので。
それを埋めるのにどれくらい時間がかかるんだろうと思ったら…意外に早く距離が縮まってよかった。
1〜3巻までで現在と過去の2人がじっくり描かれていたから、(現在で)頑なだったサバトが、記憶を失くした大輝も、記憶を失くす前の大輝と変わらない、とすんなり受け入れたことに違和感がなかった。
で、2人の仲が深まるのはこれからで、今後描かれるようで楽しみです。
3巻で、博巳と幹久がいわくありげに登場してきたけど、そこから特に動きはなかったですねw
火弦と曜明はまだ先行きが困難みたいで。
火弦が忠実で従順で健気なワンコなのがかわいい。
でいて、私は曜明のシンプルな思考…猫は飼わない、寝返りは打たない、実の親兄弟とは寝ない…が犬っぽいなとツボなんですよねw
ケガした火弦を洗ってあげる場面も、火弦は嫌がっているのに結局、初志貫徹して全部洗っちゃう。考えていることもやることもシンプルで犬っぽいなとw 天然みたいだし。
大型犬が小型犬を実はかわいがっている。小型犬が大型犬を大好き。という構図になっている。私の脳内でw
次巻は、いよいよヤクザさまですか。一見と糸、吉利谷が関わってくるんですね。
複雑なお話は頭がついていかないので、なるべくシンプルな展開だと個人的にうれしいですw
志水先生だとその辺、わかりやすく描いて下さるような気がしていますが。
ここまで来てやっと分かりました、沢斗の気持ちが。
どうしてそんなにツンケンしてるんだろうと思って読んだ1巻。
記憶喪失になったのも、前の大輝が好きだったのも分かるんです。
だけど、「同じひとでしょ?」と思ってしまう自分がいて。
むしろそこまで拒絶するのが大袈裟に思えてました。
そして始まった長すぎる回想。
1巻で「今」の大輝を知っているだけに、途中「もういいよ…。何か元カレの話っていうか、他好きしてるみたいな感じで読むのつらい」とまで思ってました。
ほんとにもう、どれだけ回想するんだと思うほどの長い回想を経て、やっと、やっと沢斗の気持ちに追いつきました。
閉ざしていたこころを乱暴にこじ開けて入ってきた大輝。
少しずつ、本当にミリ単位で大輝にこころを許していって、やっと気持ちもからだもすべて預けたのに…。
沢斗にとってものすごく大事なものを軽く扱われたことも、大事な思い出をたいしたことないと言われたことも、どっちもすごく切れ味の良すぎるナイフでこころとからだの両方を滅多刺しにされた感じで、涙なしには読めませんでした。
納得。
あの態度も何もかも納得できる4巻でした。
火弦と曜明、一見と糸川の方も話が動き出したので、早く5巻を読みたい!
やっと5〜8巻を買ったので、1〜4巻を読み直しているのですが、もうすっかり内容を忘れていたので初読みみたいに興奮しております。
悲しすぎて、残酷過ぎて。中では唯一読み返すことがあまり無い本作です。特に事故にあってからの大輝は酷過ぎる…。沢斗と重ねた時間をすっかり忘れてしまったとはいえ、人が変わってしまったと思えるほど酷くないか。沢斗が絶望する程に、それは残酷なラブシーン…いえ陵辱だと思う。
大輝は、自分が迂闊にも自分の手で沢斗の恋人であった「大輝」を、大切な思い出と共に殺した事にようやく気付く。なぜ、この3ヶ月だけを忘れてしまったのか。何を記憶から清算する必要があったのか。大輝の記憶は戻ってくるのか…。あんなにも苦しめられたのに もぅ愛してしまったから。その気持ちをどうすることも出来ない沢斗。あとがきで、「真のラブラブ」に至るまで描ききってくれるとのことなので、大いに期待して待ちますが。沢斗が許しても、私はちょっと許せません。大輝を嫌いになってきます。沢斗も「いっそ嫌いになれたら…どんなに楽だったか。」とモノローグで語っていますが。沢斗を幸せな気持ちにしてくれるその時まで、許せないと思います。
一方、曜明さんと火弦。7巻まで読了した今となっては、曜明さんが謎行動過ぎてもはや笑えます。火弦がひたむきに曜明さんを想ってるのは変わらずですが。曜明さん…、むしろ火弦のこと好きだなぁとも思えてきます。曜明さんからしたら「犬洗い」と何ら変わらないのかもしれません。裸の火弦を洗うのが好きなのか、火弦にとってはよもや羞恥プレイ。無表情でアレを掴んだりして洗ってる曜明さんの特殊プレイとしか思えません‼︎