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表題作墨と雪

黒澤一誠
39歳,総合情報分析室のキャリア理事官
篠口雪巳
36歳,警視庁特殊捜査係SIT所属

その他の収録作品

  • 聖夜
  • あとがき

あらすじ

ーー安心しろ
お前が苦しいなら、助けてやるよ

警視庁特殊犯捜査係に所属する篠口雪巳は、キャリアの黒澤一誠と長らく身体の関係を続けていた。同じSITに所属する明るい性格の遠藤に惹かれ、想いを寄せていた篠口だったが、その想いは遠藤に恋人が出来ることによって散ることとなった。その後もたびたび黒澤と身体を重ねる日々を送っていた篠口だったが、突然何者かに拉致されてしまう。監禁される中、黒澤の自分に対する言動に思いをはせる篠口だったが…。

作品情報

作品名
墨と雪
著者
かわい有美子 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
天使のささやき
発売日
ISBN
9784344834439
4.4

(163)

(102)

萌々

(37)

(18)

中立

(1)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
31
得点
713
評価数
163
平均
4.4 / 5
神率
62.6%

レビュー投稿数31

ストーリーも好き、そして黒澤さん最高❤︎

作者様の作品、「喧騒を抱いて眠れ」が好きで、本作品も読んでみました。
結果、CPとしても好きですが、黒澤さんが好きで、とにかく最高でした。

今回は途中、緊迫感が漂うストーリー展開に、読んでいて心臓がバクバクし、
一気に読破しました。

以下ネタバレです。

篠口が拉致されてからの、黒澤の篠口に対する分析がすごい。
ドライな関係だったので、黒澤の執着を軽くみていましたが、そんなことはなかった。
口に出さずに黙って見守る黒澤。捜査権がないため、直接捜査できないもどかしさ。情報分析に徹する黒澤。篠口への愛情が溢れていて、その思いの深さがわかって、すごく萌えました。黒澤がいいです!
スパダリ、溺愛攻め、最高です。

当初は篠口は黒澤のことを、体のいいセフレ程度と思っていた。
黒澤のほんとの気持ちとのギャップが少し切ないけど、
黒澤はそれを楽しんでいるみたい。
でも事件を通じて、2人の距離が縮まって、病室でのほんのり甘いやり取りも良かった。
続編があるようなので、もちろん読みますが、甘々な2人を見たい欲望が止まりません。

黒澤が、篠口のこめかみにさりげなくキスする場面も好きでした。

はぁ、ストーリーも最高、CPも大好きで、もちろん神評価でした。

1

続編がすぐ読める状態で良かった

平河寮シリーズを「甘い水」に続いて読んでみた。同作品で一番好きだった篠口のお話。賑やかな雰囲気は抑えめで、痛いシーンもあり、シリアス度高め。メインカプはこれからな雰囲気で、続きが発売されている今読んで良かったと思った。

遠藤への失恋が堪えている様子の篠口。正直これは意外で、そこまで遠藤自身を手に入れたがっているとは思っていなかったので驚いた。

カプの相手は黒澤。どこか懐かしいBLの香り。やたらと肩書きがすごいが、その立場ゆえに現場対応に出ることはなく、事件時に存在感がなくなってしまうのが残念。篠口の中でもう少し大きな存在になっていたら違う印象だったかもしれない。

主なストーリーは篠口が拉致監禁される内容で、加害者とのやりとりが詳細に描かれる。外面が良く家に帰ればDVに明け暮れるタイプの男で、あまりにも気持ち悪い。
そのわりに解決はあっさりで、加害者を追い詰めるシーンもなく、怒りの感情のやり場がない。袴田をぶっ飛ばしたい気持ちが宙ぶらりんで困った。

監禁中、篠口は黒澤の良さを実感していくが、袴田と比較している節がある。黒澤の優しさに気付くとても良いシーンだけど、身勝手に他人を拉致監禁する袴田よりマシなのは当たり前で、描写として微妙に感じた。

「甘い水」でも思ったが、事件をただ描写するだけではつまらない。警察小説では今さらな内容で、新鮮味がない。せめて付加エピソードで魅せて欲しいと思う。
カップルとしてはあまり印象に残らなかったので、続編を読みたい。

追記:「墨と雪2」上下巻を読んで、やっと篠口の事件が昇華された感があった。これ一冊では不完全な作品かと思う。とりあえず本作のみの評価で★3。

0

泣きながら読んだ。。

かわい先生の新刊『喧騒を抱いて眠れ』がもう神としか言えないほど良くて、既刊のこちら、そういえば読んでなかったな…と思い、購入。

結果、読み出したら止まらなくなり深夜2時半…。
まさか、まさか!『甘い水』で神宮寺の恋敵役だった篠口が、こんな目に遭うなんて( ; ; )

彼が受ける暴行に涙が止まらず、泣きながら読みました。自分の体が痛めつけられたかのように、痛くて辛くてどうしようもない気持ちになりました。しかも、そんなところを救い出したのがあの恋敵、神宮寺っていうね……プライドの高い篠口には、本当に屈辱だったろうな、、と。

で、そんな篠口に敢えて軽口を向けてくる、黒澤の思いやり、愛の深さ…。
救い出され入院した病室で、意識朦朧としている篠口の額にキスして「王子のキスはしたぞ」(←すみません、感激したのにうろ覚え)って言うシーン、胸がいっぱいになりすぎてまた泣いた。

これ、続きも読まなきゃ全く寝られる気がしない。。ということで2巻も今から。

息つく間もなく読ませてくださるかわい先生、もう本当、さすがです。。ありがとうございます…!!

4

期待を裏切らない面白さ!!

平河寮シリーズの一作。同シリーズの「甘い水」が大好きです。こちらは甘い水で当て馬だった篠口が主人公。談話室で度々紹介されていて、ずっと読もうと思っていた作品。

甘い水2巻から約2ヶ月後。
長らく想いを寄せていた後輩の遠藤が、同じく後輩の神宮寺の恋人となり、傷心の篠口。その一方で、公安のキャリア黒澤と十年来のセフレ関係。

甘い水では篠口の掴みどころのない雰囲気が苦手でしたが、本作では篠口の心情が詳しく語られるので、そんな感じは受けませんでした。黒澤に対してはツンツンしている猫ちゃんみたいで、可愛げすら感じますw

一方の黒澤は、登場は傲慢な感じでしたが、濡れ場ではとても優しいのがギャップ萌え!
その後も篠口への態度や行動から、口には出さなくても、黒澤が篠口を大切に想っていることが伝わってきてキュンとします。(篠口には全然伝わってないのが残念!)

そして篠口が拉致される!
拉致から監禁まで詳細に語られていて、そのサスペンス小説のような緊迫感と、犯人への恐怖感に、ハラハラドキドキしながら読み進みました。一体どうなってしまうんだろうと、ページをめくる手が止まりませんでした!

特にサイコパスな犯人の異常性が、非常にリアルに気持ち悪く描かれていて、ゾッとしました。
(具体的描写がされていないあるシーンが、一体何をされたのか気になってます…ブルブル)

甘い水でも思いましたが、本シリーズ、BLの部分と事件の部分、両方がバランス良く描かれていて、BL小説としても、警察小説としても、両方の側面が楽しめて好きです。

終盤は、黒澤の優しさがたくさん描かれて、何度もキュンとさせられます。
本編最後、篠口に優しく語りかけキスする黒澤。深い愛情が感じられて最高に素敵でした♡

短編「聖夜」では、黒澤の溺愛が感じられて大変萌えます♡ 篠口はまだちょっとツンツンですが、二人の気の置けない会話が心地いいです。


あまりの面白さに読むのが止まらず、一気読みして寝不足になりましたw
期待通りの神作でした!
2では甘々になると聞いたので、引き続き読むのが楽しみです♪

4

さすが面白かった…

 2023年のBLアワードで「墨と雪」が小説部門で入賞していたので、気になって
手に取りました。長く続いているシリーズ物のようで、シリーズ未読というハードルがありましたが、黒澤と篠口コンビについては初めてクローズアップされた本なので問題なく入れました。

10年くらい身体の関係だけだった2人が距離をつめていく過程に萌えました。
皮肉にも篠口にとって痛ましい事件によって2人の仲がグッと縮まったという事情はありますが…。

やはりあの本場のパブリックスクール出身仕込みのミステリアスな雰囲気が一定の層を惹きつけ、執着心を呼び起こしてしまうという篠口のキャラが印象的でしたね。
周りのエリート層男性の歪んだ支配欲に晒されがちな篠口にとって親鳥のような黒澤さんは安全牌なのでは。一見仲が悪いのかと思える2人のやり取りも微笑ましかったです。

 篠口は特殊犯として色々な犯罪例を知っているだけに、自分が事件に巻き込まれた時に良い意味でも悪い意味でも想像を張り巡してしまうのも警察あるある…でハードな話だと思いました。立て篭もりや監禁などの場合、犯人への接し方により悲劇を生んでしまいかねず、大変な話だと思いました。被害者や警察には犯人の育った環境、どういった意図で行ったのか、何がNG行動なのか…全く読めない状況でのサバイバルになってしまうので、想像を絶します。

 また最近の防犯カメラを生かした捜査の仕方などリアリティが有り、興味深く読めました。防犯カメラのお陰で完全犯罪が出来にくい世の中になりましたね。今の時代子供に教えるべきなのは、「お天道様が見てる」では無く、「防犯カメラが見ている」です。悪いことは出来ないな…。
警察組織は普通の人間では務まらない大変な職務だと思いますが、憧れてしまう面があるので、こういう嘘っぽくない硬派な小説で楽しめるのが嬉しいです。
この後の上・下巻も楽しみです!他の平河寮シリーズも遅まきながら追いかけたいと思います。

4

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