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表題作甘えたがりなネコなのに。

古河正治
受けの友人の元セックスフレンド,36歳
大杉亮平
スポーツジムのインストラクター,23歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

外見はチャラいけどココロはオトメンな亮平。年上のちょい悪男性に乱暴にされたい…と夢見ているのに寄ってくるのはネコばかり。
ある日ゲイ友から「しつこい男を諦めさせたい」と彼氏のフリを頼まれるけど、そのしつこい男=正治は自分の好みドストライク! でも自分は彼の恋敵役……。
最悪な初対面だったのに、再会してネコ側でHするなんて!?

作品情報

作品名
甘えたがりなネコなのに。
著者
小中大豆 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344837270
3.9

(152)

(53)

萌々

(62)

(25)

中立

(4)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
16
得点
592
評価数
152
平均
3.9 / 5
神率
34.9%

レビュー投稿数16

犬2匹と猫2匹

亮平が嫌味のないすごくかわいらしいいい子なのです。
なぜこんなに優しいいい子が損ばかりしなくてはいけないのかと。不憫受けとまではいきませんが、人から誤解をされて気の毒な受けといった感じかな。
これはもう幸せになるしかないでしょうと思いながら読んだ1冊です。

出会いは最悪の状況。そこにBL3大要素のひとつ・誤解と思い込みが加わり、誤解を解かないままの状態から始まった同居生活with犬と猫。これがなんだか良かったのです。
攻めの正治は良い人ではあるけれど、もっと男前度が高くあってほしかったというか、どでかい包容力で亮平をぐるぐるっと包み込んで愛してほしかったなと思いつつ…後味は悪くないですし、好きか嫌いかで言うと好きなお話でした。

全編受けの亮平視点のお話なのですが、不思議と正治の中で亮平への印象がどんどん好ましいものに変化していくのが分かるのが面白いです。こんなにかわいいやつだとは思わなかったみたいな。
そうなんですよ。亮平ってすごくかわいい人なんです。
保護した犬と猫に囲まれながら、季節の移ろいと共に少しずつ育まれる穏やかな生活と、亮平の正治への想い。
「友人」生活が心地良くも切なく、静かにもだつく大人の図は非常に好みでした。

ただ、良かったと思う部分と疑問点がぐるぐるしています。
本音を言えば、人を振り回してばかりいる印象しか残らなかった亮平の友人・翔一の良さが全くわからず。
本当に正治は翔一が好きだったんか…?
そして、翔一曰く付き合いかけていた正治が、言わば恋敵でもあったはずの亮平にそこまで親切にするか?他、正治の元恋人の身勝手さ、犬猫を虐待していた人物は?など、首を傾げる点が多々…
愛で包まれるべき人が愛されるお話は好みだったのですが、くっついたその後が読みたかったですし、もっとすっきり萌えたかったな。
電子限定SSがとても良かったので、本編でもこういう雰囲気がもっと見られたらうれしかったななんて。

1

MVPは富蔵さん

読了感はいいんですけど、もうちょっと説明ほしかったな〜という物足りなさが若干残りました。

チャラく見えることで損ばかりしてた受と、不器用ゆえに損してた攻が徐々に心を通わせて信頼関係を築くラブストーリーなんですが、ここにワンニャンが大きな役割を果たします。心無い人間によって虐待されていた二匹が、心優しい二人に拾われて人間ともども幸せになるんですよね。だからこそ、、、なんかこの二匹を虐待した人間についての描写もちょっと欲しかったような…。

攻受の出会いは最悪で、再会のシチュエーションも輪をかけてよろしくない…。ここから奇跡の挽回があるんですけど、この再会時の攻の行動がちょっと唐突に見えてしまって戸惑いました。義侠心あふれる行動とも見れるけど、自分の恋敵に対して〜ええ?な感じがあって…。個人的に攻のキャラにハマれなかったというところもありました。

とはいえ、、富蔵さんとクロが愛おしすぎるので、最終的によかったよね〜とほのぼのしてしまうのでした。動物にはかなわない…。

1

虐待犯を成敗してから終わってくれー!

気になっていた小中さん、一番人気?っぽいこちらを初読み。終始読点が丁寧につけられた文章はテンポが悪く単調で味気ない。どんな場面でもスピード感が変わらないのは退屈で、合わない文章だと思った。

主人公の亮平は男っぽさ皆無の謝ってばかりというキャラクター。これがもう無理だった。悪くも無いのに謝って済ませようとする人間は好きになれない。フィクションにおいて、こういう自己肯定感の低い人間が好まれる傾向にあるのはなぜなんだろう。主な読者層が感情移入しやすいキャラなのか?
相手役の正治は魅力が無いわけではないが、作中で亮平が三人目という微妙な点がイマイチ。いつ亮平に気持ちが移り変わったのかよく分からないし、佳史が出てくることで翔一との関係が色褪せ、亮平の特別感が感じられなくなっている。亮平も最後の人に辿り着くまでに通り過ぎるうちの一人に見えて、恋愛小説でそんなものを読まされても……となってしまう。

そして一番気になっていたクロの虐待犯について。怪しい獣医を出すだけ出して放置。警察に通報もせず犯人が捕まることもなく、クロが立ち直る様子を見せてイイ話風に終わってしまった。
そこだけはちゃんとしてから終わってくれよと怒りが湧いた。酷い虐待を描写したのだから、せめて犯人を成敗してすっきりさせて欲しかった。

各エピソードの絡まり方はあまり上手くなく、淡々と進む日常をただ描いていった印象。だからといってちぐはぐになっているわけではない。違和感のないまとめ方で小器用さを感じた。

主人公に魅力を感じず、共感もなく、心に残るものは何も無い。読後感は悪くない。猫と犬が可愛かったのは良かった。

2

こう見えてネコなんです

小中先生はチェックしてるはずなのになぜか漏れていたみたい。
読めて良かったです。

攻めっぽく見られてネコばかり寄ってくる控えめな受けと、心にキズを抱えている年上攻めとの同居モダモダがとても良かった。

電子限定SSは猫の富蔵さんからの視点で10年後のお話。
ほのぼのとしていて愛しい短編でした。
満足!

2

いい子すぎて自然と応援したくなる受け

タイトル通り「本当はネコちゃんで甘えたがりなのに」派手でチャラい外見のせいでネコしか寄ってこず、仕方なくバリタチをやっている……という亮平が主人公のお話。

この子がほんとにいい子でして、かわいかった。

「遊び相手がしつこいから彼氏のフリをしてくれ」と頼み込まれて引き受けたけれど、その「しつこい相手」に一目惚れしてしまった亮平。
でもまんまと彼氏だと信じ込んだ相手(攻めの正治)から殴られてしまい、出会いと同時に失恋……。

痛む頰と心を抱えて街を歩く亮平が見つけたのは瀕死の仔犬と野良猫。
ほおって置けず動物病院に駆け込むとそこはボッタクリ病院で貯金を全部費やすハメになるわ、帰宅すればボヤ騒ぎの濡れ衣を着せられアパートを追い出されるわ…と、路頭に迷いかける亮平。
とまぁ、お気の毒状態の連続というか、損してばかりなんです。

そんな窮地を救ってくれたのは、なんと攻めの正治。
(ただし自分が好きな子の彼氏がウリを持ちかけて来たら、(誤解なんだけど)「てめぇ!あいつはどうしたよ!!こんなところで何やってるんだ!」と半殺しにされてもおかしくないはずなのに、10万円も出して亮平を一晩買うくだりがちょっと理解しがたかった……。)
亮平を未だ友達の彼氏だと思い込んでる正治と同居することになり、この誤解をどこまで引っ張るのかなと思ってたら割とアッサリとバレます。
「バレる、バレない」がこのお話のメインではないんです。

正治には過去、養子縁組までして永遠を誓った相手がいたのだけど、彼に捨てられてしまった過去があるんです。
両親も、妹も、飼い犬も亡くし、永遠を誓った相手でさえ自分の元から去ってしまった彼はすっかり臆病になっていて、新しい恋に飛び込めない。
亮平も自分は正治のタイプではないということを知っているので、一歩踏み出せない。

一つ屋根の下で暮らすうちに、お互い相手に惹かれ合い始めた二人。
お互いに心にセーブしながら、「友達」と「恋人」との境目で揺れ惑う同居生活が切なくも、非常に美味しかったです。

電子版のおまけは恋人同士になった二人の10年後を描いています。

9

外見とギャップがある二人

外見がチャライので誤解されがちの亮平(受)と、見た目が怖いけど本当は面倒見が良い正治(攻)。
良いカップルだなと思いました。この二人、大好きです。

亮平(受)の視点です。
私はセフレとかいるのって余り好きじゃないんですが、亮平がピュアだからか、正治はセフレがいる遊び人だったけど今は全員と手を切っているならいいかぁーって読んでいて思えました。そうじゃなきゃ抱いたりしないですし、最初のそれがなくて同居しているうちに惹かれて…だとインパクト弱かったかなと思うので。

最初は「古河」呼びだったのに、途中に男を挟んで「正治」に切り替わるところとか自然で良いです。猫の名前が「富蔵」さんなのも、なんとなくとしか言いようがないとか、そういうフィーリングが素敵だなと感じました。初対面は散々だったけど、偶然の再会から同居して互いを知って、という展開がすんなり入ってきました。

あと、亮平の友人で、不良の説明(窓ガラス割ったり、盗んだ原付で)の前に「リアルに」というのが付いていてぶはっと笑ってしまいました。念押しする理由が分かる人は分かるっ。

金ひかる先生のイラストはどれも素敵なのですが、私が一番気に入ったのは、フミと呼んでしまい頭を抱える正治と頬にキスの場面でした。

5

可愛い受けと猫に癒される

作家買いをする傾向にあるので、こちらを購入
小中さんはエチシーンがさらっとしてる感じがします、全体的に

萌えもちょい、控えめ
でもなんか読んじゃうんですよねえ

外見と内面のギャップに閉塞感を感じている受けと、外見いかつい系なのに内面は結構情に厚く引きずる攻めの『もだもだした日常』は読んでて楽しかったです
くっつくとことかね!
受けの泣き顔にデレデレする攻めとか大好物です!

鉄板の元カレ登場とかありますが、様式美っすよwww

唯一、嫌だったのはお友達の翔一
可愛いからってなんでも許されると思うなよ!ってか誠実さが感じられない
こんな友達いらねえわと思いました

電子限定の書下ろしはほっこりしたし、面白かったです

2

亮平の夢

甘えたがりなネコなのに。
まさにタイトル通りのお話ですね。

始めの部分は辛かった~。
亮平は好い子なのに不幸が押し寄せて。外見がチャラいからって酷すぎ!
ビッチな友達の彼氏役とか悪徳獣医にかかってしまったりボヤ騒ぎの犯人に決めつけられて部屋を追い出されたり。正治に一晩買われたり。

でも!正治は実に男前で大人で頼りになる人だった。正治に拾われて良かったね。

好きなのに正治の好みじゃないから、昔の恋人をまだ引きずってるからと亮平はずっと想いを押し込めて友達だと予防線?安全策をはって、切なかったよう。
居心地がいいけどずっとこのままじゃいられない、てなところに元恋人が訪ねてきたらヨリ戻すのに自分の気持ちは正治を苦しめるし出ていかなきゃって部屋探しはじめて。

ずっと曖昧な居候で片想いだったのがやっと最後に正治が元恋人とケジメをつけて両思いを確認!
最後の最後にちょっとだけ。
まあそれまでもエッチやイチャイチャもあったけど、両思いを自覚してからをもっと読ませて~!

亮平の夢が叶ったね!

疑問。
正治が翔一のセフレの一人だったことや翔一と真剣交際しようとしていて、直前で翔一に本命ができた話を認めてくれなかったこと。
亮平と過ごす正治からは想像がつかないなあ。

1

誠実な人が幸せになるのは読んでいてこちらも気持ちいい

あーすごいよかったなー。
金ひかるさんが表紙だとちょっと底上げして良く思ってしまってるかもしれない心配がなくもないんですが、多分ちゃんと良いです!
メインカプの正治と亮平は感情移入出来るし、全然良いんですが、亮平の友達の翔一は酷くねえか何気にクズだし何で可愛い子ぶってんだ、と全く好感持てないし、正治の元カレ佳史もまあ重くされると逃げたくなる気持ちは分からなくもないけど、まったくスジ通さないし打算的でやっぱり好感持てないよねえ。なんか二人とも人見る目無くない?と思ってしまった。亮平のもう一人の友達池田くんと、正治の幼馴染の山川さんはいい人だけどねっ!

富蔵さん(猫)とクロの存在に癒されてとても良かったけれど、電子限定おまけSSには切なくなってしまったよ…とても幸せではあるけれどね。はあ、家にもそこそこシニアの猫がいるから他人事じゃないな。ちょっとしんみりしちゃった。

11

いっぱい甘えて甘えさせてお幸せにね

 私は攻め様が受け様の事で嫉妬したり、動揺したりする姿に妄想をかきたてられて萌えるので、このお話もとても好きだなー、でした。

 受け様の亮平は、チャラい見た目に反して真面目でお人よしで中身は好青年。
攻め様の正治も、コワモテだけど面倒見のいい人で。
勘違いから亮平の処女を奪ったと知った時の正治か動揺してるところでは、妄想のし甲斐があり、にやにやが止まりませんでした。

 過去の失恋や家族の喪失の痛みの記憶で、大事なものを作ってそれを失うことが恐い正治は、亮平が大事になればなるほど好きだと告げるのがでなくて。
亮平も自分が正治のタイプではないと自覚してるから、好きだと告げて離れるよりは今のままがいい。
2人、あいまいな関係のまま同居生活を過ごす内、正治の元彼の出現で家を出ようと部屋探しを始める亮平。
それを知って不機嫌になる正治。この時の正治の焦燥を思うとまたしてもニヤニヤしてしまう。
元彼から正治に連絡があって、亮平が家を出ようとした本当の理由を知った正治は、元彼に会ってきっぱり過去のものとしてケジメをつけてきて、改めて亮平を口説いてハッピーエンド。
 遠慮遠慮しい亮平だけど、これからは正治からのしつこくて重くてあまーい愛をあびて、甘えさせてもらって幸せになるんだよー。

 猫の富蔵さんと子犬のクロがかわいくて、いい癒しでした。

9

富蔵さんが欲しい…!

タイトルに惹かれ、強気な受けを中心としたラブコメかな?と購入しました。
が、ラブコメ要素はほぼ皆無で、受けさんとなる亮平は良く言えば健気でお人好しで大人しく、悪く言えばハッキリしなくうじうじしてる自分に自信のない子で。
自分の予想とは全く検討外れな内容だったので、ある程度話の内容が分かってから読む…とは違った読み方になり、楽しませてもらいました(^^)

話の序盤は、亮平の損しすぎ感が半端なく何度同情したことか…。
大家さんしかり、隣人しかり、ヤブ医者しかり、亮平をダシに使う友人しかり、騙されたと知らずに亮平を殴ってしまう攻めさんしかり…
挙げたらキリないほどの可哀想すぎる話から始まるので、どうして亮平が見た目の綺麗さにそぐわない内気な性格になってしまったのか、嫌という程伝わりました笑。
これは幸せになってほしい…と思わされずには居られません(^^;
攻めさんの正治さんがどう引っ張ってくれるのか楽しみだったのですが。
なあなあで関係だけを持ってしまう仲になり、元彼を気にするのは仕方ないにしても亮平を抱いた翌朝の目覚めに名前を出してしまったり(不可抗力でも嫌だ!)、亮平の寛容さに甘えてる節が所々あったりで…。
ケジメをつけたのも、亮平が家を出ようとしたことが焦りのきっかけになるしで、私の中ではあまり好きになれない攻めさんでした。
かっこよかったのは、むしろ最初の登場シーンだけの印象です…(´・_・`)

あとは、翔一は結局反省してんのかな?とか。
フミさんも結局は浮気(不倫?)する最低男だったのか…とか。
2人の脇を固めるキャラクターが私の中では結構なクズ男部類に入る人ばっかりで、だから余計に正治さんと亮平の関係に後ろめたさとかも感じず、むしろ早くくっついてー!と願わずにはいられませんでした笑。

このお話は、富蔵さんのふてぶてしい可愛さとイラストのマッチ具合に癒されていたので、最後の最後までくっつかない2人にはヤキモキしますが、案外ほっこりする読後感です( *´︶`*)

4

出会い方は本望ではなかったけど…

美容師の友人プロデュースによる髪型と服装で
内面と真逆で悪く受け取られてしまう亮平は
ジムのインストラクターをしています。
今まで経験があるのはタチだけ、でも本当は抱かれたい。
一度だけ身体を重ねたことはあるけど今は友人の翔一に
「遊びだった男がしつこいから恋人の振りをしてほしい」と頼まれ
断りきれず了承したものの、
その男が亮平のどストライクな見た目で…。

“人の見た目は8割”でしたっけ、あれ?9割だったかな??
やっぱりチャラい恰好してると中身もそう思われて当然ですが
亮平はきちんとゴミ出しの日等守ってるのに
アパートの大家さんに悪くとられたり可哀想でした…。
いっそバッサリ髪切って黒くしてスーツ着てればよかったんじゃ??って
極端すぎですけど思ってしまいました;
見た目が原因でトラブるなんて絶対損ですもん…。
ジムのインストラクターだから
もっとしっかりした体つきかな?と思ってたら
そうでもなさそうで、
これなら過去にもネコ全然イケそうな気が…。

野良だけど賢いブサ猫の富蔵さんは
某作品のブサ猫を思い出してしまいましたww
(金ひかるさんのイラストだったので尚更…)
危険な状態にあった仔犬を放っておけない優しい亮平が
駄目な動物病院にぼったくられて、酷い事続きで不憫でした。
でもそれが無ければ正治との再会もなかったですからね☆

亮平が好みのタイプじゃなくても勃つのが凄いな正治さん!ww
後ろは初めてなのに気持ちよくなってしまった亮平は
そりゃあ好みのタイプに念願叶って抱かれたんだから納得ですが。

同居に至る経緯はあるあるでしたが
正治さんの心に昔の恋人の影があるのは
亮平と同様せつなくなりました。
しかも起き抜けで名前間違うだなんて…傷つくよー。
決してベタ甘ではないけど優しくしてくれるから
ますます亮平は好きになっちゃうのに!

翔一は結果的にはキューピッド的立ち位置だったのですが
私は好感を持てませんでした…。
いくら可愛い顔してるからって周りを振り回して
勝手すぎじゃないかな?ってモヤッとしてしまいました。

正治さんと亮平のすれ違いに胸を痛めつつも
子は鎹ならぬ、富蔵さんとクロは鎹でもあり、
おさまるべきところにおさまって良かったです。
どうか末永くお幸せに!

3

ギャップが物足りない

切ない風味のラブコメに定評のある小中大豆さん。
今回はちょっと切ない成分が多めのお話でした。

主人公は、ジムのインストラクターでゲイの亮平(受け)。
年上の逞しい男に抱かれたいネコなのに、派手な外見のせいで同じネコにしかモテず、いつもタチをやらさせる…という悩みを抱えています。

ある日、セフレと手を切りたいゲイ仲間の頼みで、彼の彼氏のふりをすることに。
現れた正治(攻め)という男は、亮平の好みドストライクの男前。
しかし正治は、恋敵の亮平を一発殴ってその場を後にしてしまいます。

後日、亮平は虐待された犬と猫を拾ったことでアパートを追い出され、彼らの貰い手を探しているところで正治とバッタリ再会。
なりゆきで彼の家に厄介になることに…
というような話。

この手の話でいつも思うことですが、外見で誤解されたくないなら何故それ相応の格好をしないのか?という点。
今回の亮平もあえて髪をチャラチャラ伸ばしており、派手な外見に悩んでいる設定に説得力を感じませんでした。

ともあれ、素の亮平は真面目で温厚なオトメン。
虐待された犬を自腹で病院に連れて行ったり、正治に忘れられない恋人がいると知って身を引こうとしたりと、優しくてちょっと臆病な人物です。

正治は、恋敵の亮平を家に泊めてくれるような懐の深い人物。
最初に亮平を抱く際も、痛めつけるようなことはせず、受け初体験の亮平を気遣うほどの優しさを見せます。
そんな彼にはフミという忘れられない元恋人がいて、彼と別れて以来誰とも真剣に付き合えずにいます。

こんな二人の同居生活が話のメインで、雰囲気としてはほのぼの寄り。
ちょいワル男前×タチに見えるイケメンというゴージャスなカップルなのに、中身は良くも悪くも地味な印象。
挿絵も相まって、いまいち二人の男の色気が感じられなかったのは残念でした。

亮平が外見以外は100%受け受けしいキャラで、言動にギャップが全くないところも、物足りない要因の一つだったかもしれません。
こんな素直な性格なら、多少外見が派手でも亮平の可愛さに気づく人はもっといっぱいいるんじゃないかな〜と思ってしまいました。
個人的な好みとしては、
初対面で亮平にもう少し生意気な態度をとっていたり、
今までの彼氏にはタチっぽく振舞っていたりと、
もう少し外面と内面に差があった方が、正治と恋人になったときの甘い雰囲気が強調されて、もっと萌が感じられたかと思います。

4

これもギャップ萌えかな

新刊予約の絵師指定枠本。
多分この作者さんの本は初めて買った。
金ひかるさんがイラストの本は、作者名もあらすじもノーチェックで買っているけど、今回もなかなか当たりだった。
主人公の亮平は、根は真面目でネコ気質なのに、チャライ外見(これも自発的にチャラくしているわけじゃない)せいで、なかなか望むような恋愛ができない。
そればかりか、アパートの大家には偏見からいらぬ疑いをかけられ、切羽詰まってドアを開けた店は以前とはマスターが変わっていて、、、

嘘と誤解から始まった二人の関係。
二人の間を取り持つ子犬とブサ猫も効いてます。
攻めっぽい外見の受けを攻める、更に攻めらしい攻めってところがポイント高いです。

1

読後感の良い1作

タイトルとあらすじからコメディ色の強い作品かと思っていたら、リアルな恋愛物だった。
主人公はネコ希望なのにタチとしてしか恋愛したことがなくて、そのため恋愛も上手くいかない。自分にも自信がなくて上手に意思表示もできない。そんな主人公がある日、猫と子犬を保護したことにより生活が一変する。その猫と子犬がとてもカワイイ。
主人公の健気さにキュンキュンくるし、攻の傷ついた過去には同情して胸が苦しくなった。実際、終盤辺りは切なくて泣いてしまった。かなりおススメ。

5

痛みを抱えた2人(と2匹)のハートフルBL

中身はオトメンなのに外見がチャラく、ろくでなしに見えるせいで色々と誤解を受けがちな亮平(受け)。トラブルに巻き込まれることも多く、身に覚えのないことで大家に睨まれ、怪我をした犬猫を拾ったことが決定打となりアパートを追い出されるが、そこを助けてくれたのは以前誤解で殴られた相手・正治(攻め)だった。
友人に頼まれて彼氏のふりをした際、その友人に付きまとって捨てられた男が正治だった。騙したことで良心が咎めるのに、正治に惹かれてしまう亮平だったが…。


受けは外見が派手で、体格もがっしり筋肉質なため、ネコなのにネコにしか好かれないゲイです。今まで付き合ったことがあるのもネコとばかりなので、結果的に後ろは処女。
その受けは、しつこい男に付きまとわれてるから彼氏のふりをしてほしい、と言われて彼氏のふりをした挙句、その「しつこい男」に殴られます。
実はこれは友人が適当なことを言っていただけで、真面目に受けの友人と付き合おうとして真剣に迫っていた相手。友人はそんなに悪いやつではないのですが、殴られた受けも、振られた男(攻め)も気の毒。冒頭で受けが誤解を受けたり色々理不尽な目に遭うので、それと重なってかなりイライラさせられました。
そういう、優しいいい子なのに理不尽な目に遭っている受けを託せるほどには、攻めに包容力が足りなかったかなぁ、と思います。いや、すごくいい人なんですよ、行き場のない受けを犬猫とまとめて面倒見てくれるし、受けのヤカラな外見にもそれほど動じないし。でも言葉少ない人の気持ちを察する能力にはそれほど長けていない感じでした。もうちょっと受けを甘やかしてあげてほしかった。

まあ、受けも、乙女で控えめだけど、これから愛される自信がついてくるだろうし、2人と2匹(犬と猫)で仲良く暮らしていってくれると思います。
この先別れる心配のまったくない、割れ鍋にとじぶたなカップルで、ニコニコしながら読み終えることができました。

13

この作品が収納されている本棚

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