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表題作春風のエトランゼ(3)

知花実央・フリーター
橋本駿・小説家

あらすじ

次の春も隣に。

「駿が恰好良かったことなんて
全然ないから大丈夫」

ほがらか年下男子×ひねくれ小説家のピュアフルBL、第一部完。

小学生の義弟・ふみの
授業参観に行った駿と実央。
そこで駿は、かつての想い人である
同級生・和田に再会する。
駿が動揺する一方で、実央は
ひょうひょうと振る舞う和田と
不思議と親交を深めていく。
そんな折、執筆に煩悶していた
駿の小説が出版され、
作家活動に転機が訪れた―――。

作品情報

作品名
春風のエトランゼ(3)
著者
紀伊カンナ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
シリーズ
海辺のエトランゼ
発売日
ISBN
9784396784201
4.5

(148)

(102)

萌々

(31)

(11)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
670
評価数
148
平均
4.5 / 5
神率
68.9%

レビュー投稿数7

怖い

昔振られた男に会う駿くん。
そして今彼とその男が茶飲み友達になっちゃう世界線を生きる駿くん。
そらサッムだわ。怖い怖い。

ついこの間ミオくんの誕生日兼クリスマスだった気がするのに、もう夏になってます。現実でも案外こんなノリで時間が過ぎてくから怖いよね!そして駿くんが大先生になってました。怖い怖い。

そして、急に、5年経ちました!!!!いや怖い怖い怖い。流石にこの勢いはないよ。駿くんが好きと言ったから髪伸ばしましたってレベルじゃない。最終回なのかな?とか思わせる巻きっぷりで全然終わらない展開。

いや〜怖い1冊だった。

0

実央の人たらし力…

1部終了という区切りの3巻。
ほぼほぼ駿がだめ人間状態でしたよ。

風邪でダウンしたお母さんに頼まれて、ふみの授業参観へ行く駿と実央。
教室に行く前に寄ったトイレで、駿は昔の同級生に再会してしまいますよ。

この和田くんこそが、駿に「そういうの無理」と先回り拒絶してきた子で。
言ってみればトラウマの元凶。
だけど和田くんは和田くんで、それが正しいと思って言っただけという感覚だから単純に懐かしい友達に会えた!っていう状況。
駿は会いたくない人に会ったせいで、ずっと変な顔で固まったまま。
それにしても駿の逃げ方が大人気なさ過ぎて、かなりイラッとしてしまいました。

さらにイラッとするのが、そんな和田くんと実央が仲良くなること。
実央は和田くんの登場で「男の友達はいない」と言っていた駿に、本当は友達がいたことでモヤッとしてるみたいだけど、駿とは一緒に暮らしているとは言え、これだけ駿以外のひとと仲良くしている場面ばっかり見せられると、読んでいる方がモヤッとしませんか?
わたしはしてしまいました。

実央にとっては駿が恩人。
父を亡くして、母も亡くして、自分ももう向こうに行ってもいいかなと思っていたときに、こっち側に引き戻してくれたのが駿で、2巻でもふと向こうに意識を引っ張られそうになったときに呼びかけて引き戻してくれるシーンがあって、こっち側に実央を繋ぎ止める存在というか、駿がいるからこっち側にいるという「生きる理由」になっているのは分かるのですが、ゲイバーのみなさまと言い、和田くんと言い、絵理ちゃんたちと言い、橋本家の人々と言い、実央を大事に思ってくれるひとがたくさんいるわけで。
駿の方は人当たりに良い性格じゃないから、家と編集担当と実央だけが駿の世界というのが、なんでしょうね、CP間の格差社会って言うんでしょうか、そういう風に感じてしまうんだなあ。

駿の小説が当たったあとも、顔出ししない駿の皺寄せが家族や実央にいって、JKに騒がれたりするのが…。
まあ、最初から美少年って言ってましたもんね。

そんなわけでCP間の格差社会が苦手なわたしは、何とも複雑な気持ちでした。
もっと駿もみんなにちやほやされてほしい!でも似合わない!ジレンマ!

0

他人同士寄り添え合えるのは愛が深いからこそ

 ふみの授業参観日から始まり、駿の旧友の和田が登場したり、ふみの同級生のちほがやらかしたりと波乱の幕開けでした。ちほの母親は和田と再婚しており、ちほの家もふみの家も血の繋がりのない他人が混ざっているのは同じ。ちほはまだそんな環境に順応できていないのだけど、和気藹々とした橋本家を見て、少しは前向きな気持ちになってくれたようです。血の繋がりのない人間を家に迎えることや、同性との付き合いを許すことなど、橋本家はとても寛大ですよね。内情をオープンにする必要はないけれど、知った人には良い影響を与えられる家になるといいなと思いました。

 中盤からは駿の仕事を軸に進んでいきます。納期前後の究極に情緒不安定な駿と、和田から昔の話を聞いて当時の駿を知らないことに落ち込む実央。でも、すれ違ったりするわけではなく、今回は駿の方から寄り添ってすぐに関係性が安定します。濡れ場は今までで一番濃かったんじゃないかな? 蕩ける駿がとても可愛かったです。そして、一度成功を収めるものの作家業を好きになれない駿は、今後の仕事面について答えを出します。日常感が強い中でも、少しずつ環境が変わっていくのがこのシリーズの魅力ですね。今度はふみが思春期真っ盛りに突入するということで、どんな展開が待ち受けているのか楽しみです。

2

最高傑作

好きすぎて、好きすぎて今までレビューを書くことが出来ませんでした。
私のBL史上、最高のシリーズ作品です。

何が良いかと言いますと。。。
作品の雰囲気が、ほんわかしていて、ゆっくりじっくり読みたくなるのです。背景含めすべて丁寧に書き込まれているので、隅々まで見るのが楽しい!
登場人物も、クセはあるけど悪い人がいない!段々と、みんな繋がっていき仲間みたいになっていくのも良いです。
主人公2人も、年齢より若く可愛らしい!
それぞれが深い悩みを抱えてきましたが、今回一章完結でだいぶ解決したのでは。

ほのぼのだけど、すっちゃかしていて、飽きさせない内容に心躍ります。
ネタバレしないように、レビュー書いたので、是非気になる方は、読んでみて欲しいです!

5

世界観に圧倒、、、!

1章完結おめでとうございます!
「海辺の〜」からずっと読んできましたが、エトランゼシリーズは、同性愛や血の繋がりがない家族などに対しての世間の反応をリアルに表現し、キャラクターにその現実をしっかり向き合わせてるなーと思います。
今回の3巻もそうでしたが、駿の同級生の娘の言葉、世間からみたら養子ってやっぱりそんな風に見られてしまうんじゃないかと思うんです。
駿の小説が売れてからも、小説の内容よりもゲイだとか実家で同居してるとか、そっちに注目するマスコミ。
しっかり現実を見た上で、立ち向かわせることで、キャラクターの成長してく姿がよく見え、読み手も愛情が湧いてきます。
BL作品なんですがそれだけでこの作品を表現したくないと言うか、BLとしても素晴らしいんですが、ひとつの人間ドラマとして評価したいです。

そして何より私が先生の作品で好きなのがこの世界観、、、!
初めて読んだ時も夏の描写、季節感を上手に描く方だなと思ったんですが、冬の描写も素敵で、先生ならではの独特な雰囲気がたまりません!
漫画越しに感じると言うより、物語の中に自分が入って、3Dでこの世界を見てるような、そんな感じで、読み終わった後の気持ちのいい読後感がまた作品の良さを際立たせてると思います。

とりあえず、読むか迷ってる方いたら迷わずオススメしたくなる、腐女子さんじゃなくてもひとつの作品として皆に読んでもらいたい名作だと思います!

3巻ラストも文くんに何が、、、!?って感じですが、2人ならきっとゆっくりですが良い方向に解決して行ってくれると思います。
2章も期待しながら待ちたいと思います!

10

愛と優しさに溢れてます。

アニメイトで表紙に惹かれて買った海辺の~から、長く経ちましたが、第1部という構成だったとは…!?驚きました。
そして、ラストシーンでは別の意味でとても驚きました^^;でも、えっ!?!?ってなりましたね。そうなったのかぁ…と。秋からの第2部がとても楽しみです。実央は随分髪が伸びましたねぇ。

この物語は最初から、同性愛とか、ゲイとノンケとか、最近重視されるセクシュアリティの問題LGBTに対して現実的に向き合っているような印象を受けていました。同性同士というのは、どんなに世間的に広く知られてきていても簡単な問題ではないと思います。学生の頃の駿は自分を気持ち悪いとか、直したいとかずっと言っていました。そんな駿が、逆に実央を諭すような様子が描かれていて、細かい心情の変化と言いますか、駿もだいぶ悟っているなぁ、と。3巻は特に、お相手が世間、仕事関係ですから尚更、駿の強くなった芯を再確認できました。昔は実央からの言葉一つで意識喪失していたのに…(´・ω・`)
そして、向き合うには難しい問題も2人が優しく、楽観できるようにしてくれているようで、笑顔で読了することが出来ました^^
物語ラストの、雑誌を駿に突きつけた実央の泣き顔には、すごく悲しくなりましたが、そこで駿が割り切ったことを言えたのでホッとしました。その後に、「実央より先に死なない」ことを約束して2人で抱き合うシーンには何とも言えない気持ちになりました(´;ω;`)やはり、どんなことも優しく作り替えてくださるので大変心が浄化されます。
これからも、北海道でひっそり暮らす2人をずっと応援していきたい気持ちになります。
第2部がひたすら楽しみになる3巻でした!!!!

11

ただのBLじゃない

このシリーズの、紀伊カンナ先生の大ファンで、ずっと前から楽しみにしていて本屋が開くのと同時に買いに行きました。
シリーズ4作目なので、メインの2人ではなくて別のキャラにフォーカスが当たっていました。
ここだけ読んだ人は普通の家族ものだと思うのではないか…もしかしたら2章からは非BLになるのではないか、と密かにハラハラしながら読んでいたのですが、先生は期待を裏切りませんでした。
全体的に言うと少ないけれど、がっつりとしたエロがありました。
可愛い絵柄なのに、ちゃんとエロい!という、下手にリアルな作画よりもよっぽどエロいです。

受けの駿の義理の弟の、クラスメイトの女の子の義理のお父さんが駿の昔の想い人。という、なんかすごいややこしいですが、BLではさほど珍しくない設定?かなと
でも、駿と実央の絆はそんなんじゃ破れません。みおが少し嫉妬しますが、関係が拗れるというまでではなく、逆にみおと駿の想い人がお茶仲間という…いくら既婚者でノーマルで1度降っているとしても、取られちゃうみたいな危機感はないのかなーなんて。
また、駿が小説で当てて一躍時の人となり、週刊誌やらなんやらに追いかけ回されます。
これだけのイベントを1巻に詰め込むって…変にだらだら書くとテンポ悪くなるのでいいと思いますがね。

今巻は、1、2巻が付き合いたてカップルだとしたら、一気に熟年夫婦になったような感じです。なんか、安心感がありました。あれだけ色んなイベントがあったのにね
事実上のプロポーズみたいなのもあって、2人の話はもう終わりなのかなと思いました。第2章は、駿の義理の弟のふみ君が主人公?と思っています。
まさか、彼が最後あんなことになるなんて…

なんか褒めてるのか批判してるのか分からなくなってしまいましたが、本当に最高でした。
これからもずっと続いてほしいシリーズです。また来年の七月を楽しみにしています。

12

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