四人を飲み込む、貴道会動乱篇!

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表題作四人のにびいろ(2)

十川 誠,ヤクザ若頭
ベティ,誠の愛人

同時収録作品四人のにびいろ(2)

十川誠,異父兄,ヤクザの若頭
十川相,異父弟,元ヤクザ若頭補佐

その他の収録作品

  • Bonus track
  • あとがき

あらすじ

愛人のベティに惚れたヤンキー・勇(ゆう)を利用し、異父弟の相(あい)を組の裏切り者に仕立て上げた誠(まこと)。

勇とともに逃亡する途中、誠の渇求を自分だけに向けたかったのだとさもしい想いに気づいた相。

明かされるベティの正体が、四人を争いの核心に誘い出しーー…?

作品情報

作品名
四人のにびいろ(2)
著者
akabeko 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
シリーズ
四人のにびいろ
発売日
電子発売日
ISBN
9784396784737
4.2

(141)

(78)

萌々

(31)

(25)

中立

(4)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
18
得点
593
評価数
141
平均
4.2 / 5
神率
55.3%

レビュー投稿数18

みんなの本音

だからあれほど逃げてと!

底なし沼だ…。

誠の依存先は…、相は本当は…。
そうなのか…。そしてベティは…。勇は…。

衝撃的でした。
事態は思ってもない方へ転び、オジサンたちが入り乱れ正直分け目でしか判別できません。

兄が哀れな弟にとっても兄がかけがえのない存在なんですね。兄に殴られても犯されても支えてきて。読者からしたらやっと兄がお仕置きされたと思ったら…。
誠がベティを囲うのも周囲には理由がバレバレで。そこまでして誠は母(相)を求めてるのかあ。

ベティの本性もびっくり!だけど逃げたいと信じてるのは勇は間違ってなかったね。

はぁ、すごかったです。ヤクザで暴力でレイプで強烈なのに、さらに人の命がこんなふうに扱われて。

勇くんチョロすぎ!相の苦労は!と思ったけど次巻で活躍してほしいですね。

0

相の激重感情にやられる

ベティちゃんの正体に驚いたり、勇があんな危ない目にあっているのにまだベティを助ける気でいるのが、ほんまにアホやなとか、思いますし。
美馬、九鬼、片桐…らの思惑がわかるようなわからないような、複雑な事実関係を把握するのが苦手なので、この辺を理解するのは後からにしようとなっていまして。

もうすっかり相目線で引き込まれております。

美馬と誠にはめられて、相はどうするのかと思ったら、やっぱり「兄貴だけが俺の残る理由」なんですね。

この外れた道に先なんかない
お互いの存在だけが居場所だ
相にとって誠は自分の全てなんだな。

抗争関係がややこしいし、暴力描写が続くし、どうかな〜と思っていたら…
相が誠を助けて、キスする場面で全部持っていかれました。

私は兄弟BL苦手なんですが、相の気持ちが溢れ倒していて、やられてしまった。
このシーンで萌2です。

誠がベティにキスしていなかった、それに気づいてクソ萌えている相にもまた萌えたし。

しかし、まだ先が見えない。
このままだと破滅に向かっていく気がして仕方がないのですが、一発逆転はあるのでしょうか。
心して3巻読みます。

0

相…

や〜、なんか凄かった。
色んな感情が渦巻く2巻でした。

表紙の和彫り素晴らしいですね。
出来れば全容を見たいものです。
肌の色や髪色に合わせた色合いが良くて、見惚れてしまいました。

はめられた相と勇が逃亡するのですが、ヤクザ世界のしきたりに詳しくないのですがかなりヤバい状況と思われ、気が気ではありませんでした。

ねそしてまさかのベティちゃん!
ただの淫乱愛人じゃなかったなんて驚き。
誠と出会い、戻れない所まで来てしまったベティの生き方がある意味貪欲だけど、より良く生きるという欲を失ってしまっているのが辛いですね。

10話目、この巻の最終話が本当に神でして。
救出からの2人のシーンが息もつけない展開。
どちらかと言うと誠が相に執着してるんじゃないかと思っていたのですが、想像以上に誠への愛が深い相に萌萌でした。
これは次巻に期待が高まります!

2

混濁。きっと鈍い色で輝くそれは。歪んだ愛と性癖と。執着と。

アイとマコト。2人のにびいろなのかも知れない。
作者もあとがきに「おっさんずはラブしません。」と書いているように。
ラブ要素低めの2巻。というより、フツーにヤクザ漫画。それでいてちょっとややこしい。
親父(会長)は実子である誠をバカだと知っていて。目を背けているものの、おそらく可愛いと思っている。
役に立たない誠を預かっていた山之辺だが、一旦は策にハメて放逐しようとしたものの。
バカな子ほど可愛いものか。結局誠を可愛いと言う。そんな山之辺にガッカリして、謀反を働こうとする美馬。そもそも組を裏切ろうとしていた片桐は九鬼を利用して謀反を起こそうとして組長たちを焚き付ける。それぞれの思惑は錯綜する。保身の為か、成り上がりたいという野心の為か。
ここややこしくて、まぁまぁ混乱。
虚ろな眼をしたベティは意外にもフツーの青年だった。貧しさに打ち捨てられ、九鬼に拾われ、生き抜く為だけにただ必死だっただけ。誠の側に居て、組の様子を九鬼に報告するスパイをやっていただけ。 
勿論好きでやっているわけでは無い。生きる為。生き抜く為。
自分らしく生きたいとほんの少し光が見えたから?否、自分もまた消される駒の一つに過ぎないと知っているベティこと六は、勇を頼って一か八か、逃避行を試みる。

うーん。相の誠への歪んだ憐憫と愛執は、やはりそのまま。むしろ酷くなっている。
描き下ろしには相の夢。それは願望か真実か。幼ない相が居なければ、誠は親に愛されたのか。
誠の為に幼ない自分を捨てようとする相に縋って泣く誠。誠は相のせいで愛されないと知っていたとしても。それでも弟を可愛いものと思っているのか。それは儚い相の願望。ああややこしい。

混濁。きっと鈍い色で輝くそれは。歪んだ愛と性癖と。執着と。
ラスト、勢い余った相が身体は何度も繋げた事があるのに。初めて誠に口付ける長い長いシーンはこの巻の唯一の甘いシーン。ベティを抱きまくっていた誠もキスはしてなかったというので。思いがけずウブい反応に煽られまくる相がエロい。エチシーンよりずっとエロいです。

0

作者のこだわりが強い

akabekoさんのヤクザもの。ヤクザものって人がたくさん出てきすぎると人間関係が複雑になりがちですが、これはわりとわかりやすく描かれてて悪い幹部のおじさん達も個性的なので面白いです。

あとがきを見てakabekoさんの受け攻め論には並々ならぬこだわりがあるんだと思いました。ケツで抱く受け、相は限りなく攻めっぽいです。おっさんズのラブは多分ないとの事ですがちょっともったいない。美馬とかかなりの美おっさんですからね。

三巻で終わるみたいですが、最終的には相と誠はどちらが受けになってるのか見どころです。ビジュアル的には充分リバでいいと思いますが。あと意外と賢そうだったベティにも幸せな結末はあるのか。やはり相と誠兄弟と血の繋がりはあるのか。もしそうなら誠の母への執着と嗅覚が凄すぎて怖い。血を引き合わせてしまったのは運命か。

話は面白いですが、バイオレンス色が濃くラブ分量が少なかったので神に一つ足りない萌×2で。ラブと言っても一筋縄でいかない不器用で複雑な愛情を持つ人達ですが。どう決着がつくのか楽しみです。

0

私には難しい話。でも猛烈に惹きつけられる!!!

雑誌も追っていました。
akabeko先生に関しては、私の好みがどうこうとか、モラルがどうこうとか、BLのセオリーがどうこうとか(セオリーはあまり知りませんが)、とにかく自我が入り込む余地がない、ただ拝見するだけ、というスタンスで向き合っています。

onBLUEの特集インタビューを読んでも、2巻のあとがきを読んでも、akabeko先生のチャレンジ精神や内省、創造と破壊の末このような世界を生み出して下さっているんだなぁと伝わってきます。

毎回担当さんとバトルして、ギリギリの攻防戦を繰り広げて描きたいものを追求して下さる・・・
ストイックで頭が下がります。

「ケツで抱く受け」あまり意味は分かりませんが強烈です。
私ごときが理解できるレベルではない・・・賜るだけ。

あまりにも時間が無さ過ぎて、自分の作品(というか今作品)をパロって遊んでいるなどという話もインタビューに書かれていて、大変そうで心配になりますが面白くて笑ってしまいます。

私はとにかく相が好きで、見た目も内面も、哀愁と色気も…この先これ以上のキャラクターに出会えるのか不安に思う程刺さりました。
逆にまことの良さがあまり…わからない…すみません!!!
でも繰り返しますが私が理解できるとか、好みだ好みじゃないとか、どうでも良いのです。

また混乱(戦乱?)で終わっていますが、二つのカップルの行方から目が離せません。

追伸:onBLUE vol.34の表紙の相のイラストが国宝級なのでぜひ見てください~!!水も滴る良い男を体現しています。




6

誠中心に物事が回ってる漫画です

1巻面白かっただけにちょっとガッカリ
作者の愛が攻めの誠に偏り過ぎていて、他3人(とくにベティと勇)がモブみたいな扱いになってる
この作者さん、攻め厨なんですよね

勇は本当に持て余されてるな~と感じました
次巻でもう少し活躍すると良いな
これじゃ本当に気弱な子どもだから、もう少しヤンキーってところ見せてほしい


2巻は作者の性癖を誠にガンガンぶつけているある意味熱い作品
誠好きな人なら楽しめるんじゃないでしょうか

母親から迫害を受けて育ち、育ての親である山之辺にも見放されて可哀想だな…捻くれるのも分かるな……と思ってたら
2巻で実は山之辺にもしっかり愛されている描写があり、拍子抜けでした
甘えんな


作者は受けみたいに見える攻め、攻めみたいに見える受けが好きらしいです

相がヤンデレになったので、兄弟の確執にどう収集つけるのかと
勇×ベティがどうなるかだけ楽しみです

4

抗争中心、兄弟ラブになるのか?

紙本
修正…ぼかし
カバー下…タイトル
カバー折り返し…タイトル
あとがき…あり

1

誠とベティの憐れさがたまらなく魅力的

 相と勇の印象は1巻からそう変わりませんでしたが、誠とベティの掘り下げが凄まじく、この2人に心奪われた2巻となりました。まだ続く予定で、気になるところで終わっているにも関わらず、読み終えた後の満足感がすごかったです。思わず唸ってしまいました。

 絶対に何か腹に一物あるだろうと予想していたベティは、案の定関西の組織の犬だったようで。ゲイでもないのに生きるために男に従順に脚を開き、頭の弱いふりさえし続けていた彼のサバイバル精神には頭が上がりません。でも、彼はけっして主人に心酔した犬ではない。主人が自分を捨て駒にしか思っていないことも分かった上で、諦めて従っている男です。誠と勇と自分の愚かさを重ね、自分と周囲の思惑を冷静に分析できる彼は、きっと自由を手に入れられると信じたいですね。少なくとも九鬼に命を捧げる人生で終わって欲しくはない。唯一作品の光である勇の活躍にも期待しています。

 そして、母親から愛されなかった過去を引きずり続け、相のことも突っぱねてしまい、ベティと満たされない行為に浸ってふらふらしてきた誠。本当は、彼を愛してくれる人は一番身近にいる。母親のことさえ清算できれば、彼も十分愛し愛される資格のある人間。最後の相とのキスで、彼は気付くことができたでしょうか。正直、誠を受けにしたいなぁという願望はありますが、akabeko先生は尻で抱く受けである相に拘っているようなので、最後まで誠×相のままなんでしょうかね。ただこの異父兄弟の、狂気と憎悪と執着を経て辿り着いた愛は本当に美しかったので、受け攻めにはとやかく言うつもりはありません。3巻も楽しみです。

2

愛と誠

1巻では、気質のいたいけな少年と相がどうにかなったらいいな、という気分で読んでいましたが、表紙の極彩色が語るように、2巻では兄弟の関係が本題としてクローズアップされてきます。

生い立ちから、兄が弟の相に依存するのは理解できますが、相が兄の誠になぜ執着するのか、はよく分からず。

ヤクザの権力争い、陰謀など少し分かりにくい話運びがありつつも、謎のベティの正体が分かってきたりとずいぶんお話が進みました。

唯一、気質として愛する人を守ろうとする少年が、お話の希望になっていますね。対して、ドロドロの兄弟の絆が今後どうなっていくのか、続きます。

0

『タイトルの意味』が色濃く出始める2巻

これは…鳥肌モノの2巻でした…
この表紙!かっこよすぎて痺れる。

誠と相、2人の関係が大きく動きだします。
複雑な環境で育った2人。
母の愛を受けずに育ち、存在を無視され否定されて生きてきた誠の歪み。
そんな誠を哀れみながら側にいるかに見えた相の、凄まじい誠への執着が描かれたこの2巻には、本当に背中がゾクゾクして止まらなかった!

組内部の不穏な動き。身内の裏切り。
誰を信じればいいのかわからないような状況の中、深い執着を持って誠を抱きしめ、熱いキスを繰り返す相。
あぁ!2人はこの先どうなるの!?と興奮してページをめくったら、再び、
「続 To be continued」の文字が〜!

はぁ…わかってた…
1巻のときも最高潮のときにそうなった(^-^;

このキスシーンは必見です!
ここに鳥肌立ちまくりでした…
今までの2人の関係性や今現在置かれた状況が、さらに萌えと興奮を倍増させる!そんなとんでもないキスでした。
表情がいいのよ…たまんない。

謎に包まれていたベティの生い立ちや本性も暴かれていくこの2巻。
ベティと誠は支配する側とされる側で立場もタイプも違うのだけど、〔憐情を誘う〕という意味で何かが似ている2人だな…と思っていました。
するとそこにはやはり、愛を知らず、生きる為にゴミ箱の残飯を漁り食ってきたベティの過酷な生い立ちがありました。

さらにもう1人。
驚くべきは勇の見せる男気です。
ヤクザ相手に無鉄砲極まりない、考えが浅いにも程がある、危険な勇の行動の数々。
そう言ってしまえばそれまでなんだけど、彼は「ベティを救い出したい」という思いがとにかく強い。
ヤクザを前にしても、何度も捕まって危ない目にあっても、震えながら怯えながら、絶対にベティを諦めない姿勢には本当に驚かされました。
ベティを誠から奪いたいわけではなく、ベティを支配するすべての境遇から救い出したいという想い。
唯一カタギという立場からの、勇のその感覚がベティを救うことになるのか?
そちらの展開も気になります。

『四人のにびいろ』というタイトルの意味がハッキリと浮かび上がってくる2巻でした。
四人の人格や行動原理がしっかりと描かれて、キャラが一斉に歩き出した感があります。
3巻が楽しみでなりません!

8

続きが気になります

電子版が出たので購入しました。一巻を読み直してから二巻に突入しました。

抗争が激しくて、登場人物や展開を理解しなきゃ、と頑張って読んだ感があります。「四人の」状況はみな生きるか死ぬかみたいな崖っぷちで、その中で自分の想いや大切なものに気づいていく過程なのかな、と。相も誠も、ベティ(六)もかなり過酷な境遇で生きてきたんですよね。勇くんはそこまでとは言えないかもしれないけど、ずっとおじいさんと二人、と言っていたし…みな潜在的に愛情に飢えている男の子で、どういうエンディングになるのか、非常に興味あります。
あと、電子版にはラブシーンネームが特典でついてきました。

0

愛とは何なのか――

『四人のにびいろ』待望の2巻です。
愛とは何なのか――
苦しい程に考えさせられる1冊です。

誠さんは、子供のまま大人になってしまったような「可哀想な人」というイメージが、一層強くなりました。
相さんから誠さんへの、キス……
こんなに素敵なキスを、この作品で見ることが出来るなんて ……
描き下ろしで、ボロボロ泣きました……

誠さんと相さんの関係性を適切に言い表す言葉を、自分は見つけることが出来ません……
2人の互いに対する想いは「愛」や「恋」などといった ありふれた言葉では、語れないのです……

また、この2巻を読んでから akabeko先生の同人誌『山之辺とまこと』を読むと、一層感慨深いような感じが致します。

ベティの関西弁には意外性を感じつつも、彼の立場(立ち位置??)的な部分には「やっぱりかぁ……」という想いも強いです。

これからの展開に、目が離せません。

0

つ、続きを、、、

前の巻では主要なキャラの四人が顔見世しただけの、ほんの導入に過ぎなかったと実感させる第2巻。
ヤクザの内部抗争にかかわる話が加わって、更に4人の関係は複雑に交錯していきます。

誰が誰に執着して、誰が誰に依存していたのか、
誰が誰を陥れようとして、誰が誰を守りたかったのか、
もう、これって、小説で一気に読みたい。
マンガにはマンガの良さがあるのは重々承知、オッサンが沢山出てきてくれてオヤジ好きとしては絵的にすごく嬉しいのも確かなんだけど、この先が気になるから、もう、これ、小説で一気に読ませて。

3

抗争巻

一言で言うと、組内部の抗争が中心となった巻と言えると思います。
甘さはなく、組幹部たちの積年の思惑や裏切りや、誰が裏で何をしようとしていたのか、が少し見えてきた。
1巻ではわけわかんないジャンキーみたいだったベティの正体も明かされます。
その正体自体はそんなに意外でもなかったけど、誠が本気でベティに依存していた事の方は意外だった。愛とは違う理由だろうけど、少なくともベティによって心の均衡を保っていた事が見て取れる。
一方、もう1人の主人公格の勇は未だ巻き込まれ被害者。
ただ、ベティを救うんだ、という決意が出てきて目の色が変わってきた。次巻では彼も化けるかも。
相は……
瀕死の誠を見た相の兄への執着は、ついに狂気的に爆発します。誠の方はまだ準備ができてませんね。でももう相はそんなものを待つつもりはないのでしょう。
ラストの息を、命を吸い取るようなキスは圧巻です。

表紙の2人の刺青はなかなか素晴らしい。
でも本編では出てきませんでしたね。描くの大変だから逆に無理に描かなくていいですよ…という気分になっちゃいました。刺青マニアだから嬉しいような悲しいような。

3

神萌えのラスト12ページに全私が萌え死んだ……!

出版社アカが事前に煽ってたけど、ラスト12pがもうね、好きすぎて震えましたよ!!
死ぬほど萌えた。(次の段落で触れますね。知りたくない方は読み飛ばしてください。)
私はやっぱりこの兄弟(誠&相)が好きだ。
痛すぎる関係。性癖ド真ん中すぎる。
四つ巴ラブと言いつつも、残りの2人は私の中じゃもう完全に霞んじゃってる。
この兄弟の関係性だけを見ていたいよ。

母親に愛してもらえなかった兄と、母親に愛されない兄を「可哀想」だと思って生きてきた弟。
1巻を読んだ時は兄が危ういと思ってたんです。
でもそうじゃなかった。
弟こそ危うい。
兄を失いかけた時の弟の焦り、キリキリとする緊迫感。
感情のダムが一気に決壊して・・・・
そこから7ページにも及ぶ2人のキスシーンがすごい!!!!!
萌えて萌えて、なんかもうたまんなかった。
糖度のない、失いたくないものを離しちゃなるものかと繋ぎ止めるような弟のキスは痛々しくて、強引さとは裏腹に心許なくて泣けた。
弟の弱い言葉と涙顔は、兄の心をここからどう変えていくだろうか。

神萌えのラストにそれまでがぶっ飛んでしまったけど、この2巻、メインはヤクザサイドです。
登場人物がわらわらと増えるわ、マジかーΣ(゚д゚lll)な事実も明かされるわで、かなり読み手を振り回す展開になっています。
1巻で抱いた印象がガラッと変わるふうに色んなキャラ達の違う顔が描かれていくのがすごく面白くて、どれがそのキャラの本当の顔なんだろうかとのめり込みながら読みました。
ヤクザBLはこれだから面白い!
誰がどうなっていくのかなこれ。3巻が楽しみです。


しかし今回の表紙は包み隠さない姿勢で刺青萌え読者を釣りに来ましたな!
思わず3冊買っちゃったよ。
いちおう理性で歯止めをかけての3冊なんだけど、本心としてはうちのディスプレイ本棚にズラーっと並べたい(狂)
誠の全身を早く見たくて仕方ないんだが、まだしっかりとは見れませぬな。
見るなら絶対カラーで見たいね!次巻以降に期待!
どうぞもったいぶって。焦らして。好きなものに対しては超ドMなのでじっと待ちます♡

※紙本カバー下なし

8

動き出す物語!受けに見えるけど誠は攻めです。

1巻から1年!
2巻が出るのを楽しみにしてました~。普段買わない雑誌まで追うほど…。待ってました!

2巻では、ベティの過去と山之辺の誠に対する思いが明かされます。
ベティは敵組織のスパイでした。しかも十川兄弟の母親の弟。つまり誠相の叔父さん…。
ベティは何で誠の愛人やっているのか1巻からずっと気になっていたので秘密が明かされてすっきりしました。ミステリアスな淫乱に見えて、かなり苦労している人でした。
そんな人に惚れてしまった勇が、ヤクザにビビリながらも守ってあげようとするところが可愛くてけなげでよかった。

美馬と誠にハメられ、勇を連れて逃げる相。
相と勇はラブホで一泊するけど何もありませんでした。
この二人はもうそういう関係にならないんだな~。
勇→ベティと相→誠の気持ちが強すぎて。

あと何で相が毎回あんなに誠を煽っているのか、その理由も明かされます。
常識人に見えて、相もかなり拗れた感情を持っているみたいです。

今度は美馬にハメられて誠がピンチに陥ります。
モブヤクザに攻めである誠がレイプされます。攻めが犯されるのが好きな人にはおすすめです!!苦手な人はちょっと注意。
めちゃくちゃ痛そう。
拷問で水中に沈められてる最中に、スパダリ受けである相が助けに来ます。
救出した後、いろいろ拗れきった気持ちを告白。
Hシーンよりエロいキスシーンは見ものです。

また続きが気になる終わり方でした。
早く読みたい!!

あとこの兄弟昔のセックス思い出しすぎ。
かわいいな。




あ、あとがきにもありましたが、
誠は受けに見える攻め・相は攻めに見える受けなので、リバはないです。
(誠はモブに掘られましたが)

本編のエッチシーンは非常に少ないのですが、エロいの見たい方はとらのあなで購入できる特典同人誌に誠×相の描写がありますよ!

11

愛されたことがなかった者がやっと見つけた信じられる明かり…

『四人のにびいろ』は1巻も2巻も表紙に見惚れます。
1巻は群像劇の始まりに相応しいキャラ四人の集合絵、そして2巻は誠と相の和彫りを堪能できる美しい絵!
1巻のあとがきによると、誠と相の彫り物は、本物の彫り師がデザインされたとのこと。
この美しい和彫りをカラーで堪能できるのが嬉しい♪


1巻で、ヤクザどもの陰謀にハメられ、相は組の裏切り者として、巻き込まれた一般人の勇を連れて逃げるしかなかった。
誠は、慕っている山野辺に頼りにされている誠が疎ましく、勇を使って相を陥れる片棒をかついだのに、いざ相が居なくなると、まるで片翼をもがれたかのように頼りなく見える…

メンツを潰された山野辺に、誠は女を抱くように強要される。
まったく受け付けず、痛めつけられて、ベティに抱きしめられて「よし、よし」と撫でられる誠…
誠の心は愛を求めて飢えた子供のままなのが苦しくて辛い。

母に愛されなかった飢えを相にぶつけても満たされず、母にソックリなベティを見つけて、母の愛を求めるようにベティを求めずにはいられない。

父にも母にも愛されたことがない誠には、愛なんて何かがわからない。
歪んでいるかもしれないけれど、「誠と一緒に生きる」って覚悟を決めていた相こそが、誠にとって唯一の信じて縋っていいものだったのに。
誠はすべてを間違えた…


ベティが歩いている修羅の道も辛い…
生きるのがやっとだったベティが関西ヤクザに拾われ、兵隊として都合よく殺されそうだったのを逃げ延びて、出会ったのが誠。
そして関西ヤクザから、誠たちの組を探る内偵として再び利用されている。
ベティに逃げるところなんてない。

1巻で、ベティは誠の執着を「愛とか…そんなんじゃないよ…」とつぶやいていた。
掴みどころがないように見えたベティは、居場所も、信じられるものも何も持ってなくて、いつ命を亡くすかもわからない。
生存していくことに精一杯だから、愛なんて信じられるわけがないし、自分の命も含めて第三者的に達観しているように見えます。


ベティが勇に「一緒に逃げて」と懇願した時は、恐怖に囚われながらも、逃げる=生きるって選択をしたかに見えたのに、それは勇を、誠・相兄弟をつぶすコマとして利用するための芝居…

ベティは殺されないだけマシ、人間らしく生きるなんて無理だって諦めてる。
でも、騙されていたとわかっても勇は「ベティを逃がす」って約束を捨てようとしない。
ただのガキの勇に、ヤクザ抗争の中からベティを助け出すなんて不可能に思えるけれど、恐怖の中でも信念の光を消さない勇はベティの救いになるのかもしれない。


そしてベティは誠を捕えるためのコマになる。
でも誠はベティに当たるかもしれないのに、銃を撃つことを厭わない…
「おまえに殺されんなら俺がうっかり殺った方がマシだ」
誠は大事なものが壊れたら辛くて仕方がないのに、それさえもわからない、壊して初めて辛さを知る、本当に何もわかってない!

でもヤクザ達に犯され、抗争の火種のために殺される寸前のところに、誠が助けに飛び込んでくる。
「俺と生きてくれるんじゃ…ねぇのかよ…俺を一人にするな…」って相の言葉に、誠は「…うん」と頷く。
あぁ、誠にもやっと自分を愛してくれる存在がいるんだってことがわかったのかもしれない。
ぶっこわれた痛さの中に、小さいけれど確かな明かりが差しこんできたように見えました。

そして相が誠にキス、舌を入れると、誠はビックリしたかのように相を跳ね除ける。
ベティのことをあんなに激しく抱いていたのにキスはしたことがなかったなんて!
そのあとの相はキスしかしてないのに、誠を抱きつぶしているような激しさを感じます。


痛くて、辛い描写ばっかりだし、たいした力を持ってない彼らが、ヤクザの抗争に巻き込まれて、まだまだ悲惨なことは続くと思います。
それでも気持ちが昂るのは、勇とベティ、相と誠、それぞれに信じていいかもしれない光が見えてきたから。
信じられるものができただけで、心に強さが湧いてくる。
この先の展開は怖い、でも読者にとっても光が見えてきたので、楽しみに続きを待てます。

8

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