嫌な奴

嫌な奴
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神14
  • 萌×22
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
9
得点
91
評価数
24件
平均
4 / 5
神率
58.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
ビブロス
シリーズ
ビーボーイノベルズ(小説・ビブロス)
発売日
価格
¥900(税抜)  ¥972(税込)
ISBN
9784882717867

あらすじ

大嫌いな「親友」三浦に会うため故郷を訪れた和也。再会した三浦は昔と変わらず嫌な奴だったが、和也はどうしても突き放すことができない。三浦に押されるまま、一緒に暮らすことになってしまい―。

表題作嫌な奴

三浦・病弱な和也の元同級生
和也・教師

評価・レビューする

レビュー投稿数9

タイトルの意味

この作品はデビュー前から同人誌で発表されていた続き物だそうで、5年がかりの超大作です。内容もみっちり。
重量感もみっちりなので、読んでて半端なく息苦しくなりました。
最近の木原さんの作品ではあまりお目にかかれない、一人称による話展開。
この一人称がやっかいで、攻の三浦が嫌で嫌で嫌で嫌で嫌でもう仕方がないという和也の気持ちがダイレクトに伝わってきます。
タイトルの嫌な奴ははたして誰なのか。

読めば読むほどドツボにはまりこみ、底なし沼に埋まっていくよう。
出口のない和也の思いと同時に、三浦もきっと出口のない思いにあがていてると知ったのは、物語も最後の最後、2ページ部分で。
それまで徹底的に和也の一人称で通してきた話を、そのラストだけ、三浦視点に切り替えたことで、漸く三浦の考えてることを知ることが出来たんですが、このラストがもう痛すぎてしんどい。

夢も希望もないように思わせるラストの展開のちょっとした部分に、自分の気持ちが変化しはじめている和也を見ることが出来て、そこだけが唯一の救いかもしれません。

0

二人を縛るものの正体とは?

ここのレビューを読ませていただいて、ある程度内容を理解してから読んだつもりだったのですが、想像以上にズッシリきました…。

甘さの欠片もなく、鬱々しい気分になる作品です。
なぜならBLという恋愛物語の前提である「愛」の姿が見つけられないから。
愛があるのかもしれないけど、とても見えにくく、物語中で明確に示されることはありません。

主人公の和也は子供時代、嫌いなクラスメイト・三浦になぜか気に入られ、付きまとわれる。
和也はそれを正面から拒否することができずに親友のふりを続ける。

三浦は乱暴で自己中心的で、たしかに嫌な奴です。
でも和也にも癖がある。偽善的でプライドが高く、傷つきたくない。
だから三浦を嫌いながらも学生時代は良い友人を演じ続け、社会人になってからは嫌悪感を露わにしつつも決定的に縁を切ることができない。
結果的につけ込む隙を与える。期待させる。
三浦が嫌な奴なら、和也はズルい奴です。
和也が逃げられないのは三浦だけのせいではなく、和也自身の「自分可愛さ」が枷になっているんです。

一方で病的なほど和也に執着する三浦。
和也に嫌われていると続き自覚していても、離れることができないほど自分を突き動かす衝動。
その正体を、三浦自身も知りません。
「お前は俺に会わないほうがよかったんだろうな」
「俺もお前に会わないほうがよかったんだろうな」
三浦のこの台詞が刺さりました。

何かただならぬもので縛り付けられている二人。
それを愛と呼べるのか甚だ疑問だし、運命と呼べるほど無意識的なものでもない。
明確な答えは出ないまま、絶望と希望の両方をちらつかせながら物語は終わります。

結論はきっと読者次第です。
残念ながら私にはまだ答えが出せません。色々な可能性が想像できます。

二人を雁字搦めにする何とも呼びがたいものに、ゾクッとするようなときめきも感じました。

私が前回読んだ木原作品が「POLLINATION」で、そっちはストーリーも全然違うしこの作品よりずっと救いがあるんですが、読後感は似ている気がしました。
「うっとり」とは違う、問いを投げかけられたような独特の感覚が残るんです。
木原先生の作風なのかな。挑戦的で私は好きです。
こういう物語を書ける作家さんがいるということが感慨深い。
ますますファンになりました。

3

ものすごいダメージ

読了後、ああ・・・今、体調が良くてよかった~と思うばかりでした。
ダメージはありましたが、体が元気だからこれぐらいで済んだ気がします。
この作品の痛さったらないですよ。
これか、木原作品が痛いっての。え?まだまだ?

親の都合で田舎に引っ越した和也は、転校先の小学校で出会った三浦のことを、最初からひどく嫌う。
実際三浦は乱暴で自分本位な、よくいる悪がきなんですけどもね、そんな三浦になぜか気に入られた和也は、そのままずっと高校を卒業するまで懐かれ、つきまとわれます。
でも、そんな羽目になったのは、和也がいい顔したいがばっかりに、きっぱりと拒絶しないから。
結局三浦には告げず、唐突に引っ越して音信不通にしてしまったり、そのくせ友人に頼まれて、またいい顔したくて、会いたくもないのに三浦に会いに行ったり・・・
嫌な奴はいったいどっちさ?と、思わずにはいられませんでした。
多分そう思わせるように書かれているんだろうな。
結局、両者共に複雑な家庭環境で育ったせいもあってか、性格がどこか歪。どっちもどっち。これをBLと言えるのか。

古い作品を読めば読むほど、当時どういう風続きに受け取られたのかと気になってしまいます。
最後は読み手によって、ハッピーエンドにも取れるかもしれませんが、私には希望の光が全然見えなかったなあ。酷い話です。
三浦が善人だったら、読んだことを後悔したかもしれません。この扱いはほんと可哀相ですけどね、やっぱし三浦も嫌な奴なので、まるっきりは同情できず。
その辺の按配がお上手なんですな~。
国枝さんのイラストが見事に嵌っていたことで、さらに総合点が上がった感じです。


2

和也から三浦に共鳴していくグラデーションが圧巻!

世の中、どーーーーしても気に食わない奴っていうのはいるもんです。
そういえば、ワタクシにも学生時代、どーーーしても気に食わない奴がいたなぁ…。
しかも、結構しつこくつきまとわれていた。
まぁ、ワタクシの場合、大学を卒業したら、その後、音沙汰ないけどね。

これは、大学4年間どころの騒ぎじゃない、それこそ小学生の頃からずっとずっと、嫌いな奴に追い掛け回される不幸な男の物語。
んんー、わかるよ~~~~、もうね、同じ空気吸ってるのも嫌って感覚。
追いかける三浦は執念というか病的です。
しかし、ヘラヘラと表面を取り繕いながらも嫌だと逃げまくる和也も執念。
自分なら、どこかで折れるでしょうね。
この二人、どこがボタンの掛け違いで追う→逃げるの無限ループをたどっているなぁ…とは思っていたんだが、それが大きく崩壊するのが後半。
要するにね、ちゃんとコクってないからでしょうが!といいたくなるんですが、
もうここまで来ると、コクろうが何しようが逃げる側は意地で逃げようとするわけです。
そうなると、それまで和也側の視点に立っていたのが、逆になにも与えようとしない和也を非難したい気続きになってくるから不思議。
だいたい、なんでそこまで三浦を避けるのか小一時間問い詰めたい気になる。
ラストは、唯一の三浦視点から書かれているわけですが、切ないというよりも、立場の逆転を予感させます。
ハッピーエンドには到底見えない、しかし、ここからが本当の二人の始まりを暗示させるラストが眩しい。

4

「FRAGILE」と共通するものが

むつこさんと同じでこの作品の基本的なテーマは「FRAGILE」と同じ流れなんだと思う。
まああっちの方が描写的にはエグかったりとありますが、感情の流れは一緒なんですよね、三浦〔攻〕は和也〔受〕の事が好きで好きで愛しているんだけど、和也の方は三浦が嫌いで彼の愛情を受け付けない。
そして三浦は和也が自分の事を嫌っているのを知っているんだけど、それでも愛する事を止めない。
執拗に追ってくる、どこまでもどこまでも。
最終的に和也が三浦を好きになるかっていうと、ならない。
どこまでも和也にとっては三浦は嫌な奴なんですよね。
その辺の惰性感さえ含んだやりきれなさが良いんだけど、すっきり恋愛としての枠にはまってないのは苦手って人は苦手だと思う。
自分は好きです、こういうの。

0

読後、しばらく復活できませんでした。

この作品を【神】とするのか【しゅみじゃない】とするのか、ずっと悩んでいますが今でもわかりません。
ここまで話の中に引き込む力、そしてあの衝撃のラスト。
BLはハッピーエンドを信じて疑わなかった私に一石を投じた一冊になりました。

この話は題名通り「嫌な奴」のお話で、全編通して受けの和也が攻めの三浦に対し好意を持つことは全くありません。
いやよいやよも好きのうち、と何とか思って読み進めましたがそんなこともなく、最後に三浦が絶望に暮れる場面にはこちらもしばらく放心状態でした。
続刊があるわけでもなく、ほかの話とリンクしてるわけでもなし。
同人誌でこのような終わりはあるにせよ、商業誌でこの内容とは。
木原さんのストーリーへの引き込み力がすごいため、引き込まれて沼のそこで置いていかれたような感じです。

三浦の一途な気持ちにすごく惹かれますが、それ以上に和也のあの三浦を拒否する気持ちもわかります。
幼いころに抱いた強い印象というのはそう簡単にはかわるものではありません。
また和也のあの八方美人なところは、この難しい世の中を生きていくうえでの処世術でもあります。
だから続き和也は進学を難しい高校にしたりと何とか離れようとしますが、三浦が同じ高校に行くことになった和也の絶望の気持ち、もしこれが自分の現実だと思うと言葉になりません。

和也も三浦も辛く切ない沼の底にいます。
二人が今後どのような未来を歩むのか続きがないのが本当に残念でありません。
もし新装版がいつか出ることがあるのであれば、見ることができるのでしょうか。
しかし今でもため息が出ます。

3

自分の汚物を映すだけの鏡を捨てきれない主人公のイビツ

木原さんが苦手な人は、痛さよりも、この手の話のほうが苦手なんじゃないかなァと思う。
この手の話――つまり、「愛はどこにあるの?」という。
あるんですよ、ふふふ。
トムとジェリーはご存じでしょうか。猫とネズミが追いかけっこするだけのマンネリバンザイなくだらない(でも何故か見てしまう、吸引力のある)アメリカのアニメ。この二匹に愛があるように。(愛、あるよね?w)
基本的な路線というかテーマは『FRAGILE』と同じだと思いました。なのでこの話が苦手な方にはオススメできないです。といっても、ストーリーはまったく違うし、肉体的な痛さもない。
「執着する男とされる男」という関係と、「こんな男の何がよくて執着してるの?」って部分が似てる。

主人公は高校教師の杉本。執着される側だ。
小学生のときに、義務感で親切にしていた三浦という男に付きまとわれ、いったん逃げたものの、十数年後に再会し、ふたたび付きまとわれるようになる。
なぜ主人公が三浦をこんなに嫌うのかというのは、すごく大事なポイントです。
嫌う理由――それは、主人公にとって、彼は自分の醜さを映す鏡のような存在だということだ。『偽善者である』と続きいう醜さ。三浦のなかに自分自身の汚物を見てしまうわけです。
再会した三浦はもう、主人公を盲目的に信頼してるわけじゃない。
彼が偽善者であることは見抜いてるのに、なお囚われ続ける。ここに「なぜ?」という疑問をさしはさむのは愚だ。三浦本人にもきっと答えられないから。
坂を転がり落ちるように悪化する関係。
主人公だけじゃなく三浦自身も苦しいだけの関係なのに、それでも追うことをやめられない。
胸が詰まるような息苦しい描写が、えんえん続きます。

ラスト圧巻です。静かな幕切れなのに、圧巻。
フツーはここから始まるだろってところで終わってる。木原さんスゲーなとまた思いました。
こういうところがコノハラーたる私にとってはタマランのです。(で、恐らく、木原さんが苦手な人にとったら苦手な部分だと思う)
愛とか信頼とかとは次元の違う場所にある、共依存関係の芽生え、そのほんの片鱗だけを見せて物語を終わらせてしまうという潔さ。

トムとジェリーどちらにとっても、繰り返されるルーティンの中で、いつしか相手の存在が自分の存在証明になってしまう場合があるのだ。
それも一つの愛の形なのだ。

4

むつこ

>>ともふみさん
チャックが予測変換って、どんなことを書いてたのかしら。
もー、ともふみさんたらエロいんだからw

木原さんに関しては、完全にレビューの長さと愛が比例しちゃってますよ!
好きでも書けない作家さんもいるんですけどねぇ。作品のなかで綺麗に完結しちゃってて、それ以上語る余地がないっていう作品とかだと。
木原さんの場合は、終わり方が終わり方なので、昔の藁に包まれた納豆レベルであとをひきますw

寝つけない夜は本を読むチャンスですよ~肌ボロボロになりますがキニシナイw

むつこ

>>乱菊さん
うおー、乱菊さんまで猿山オススメですか!
ハーレムの主ボス猿の地位をめぐる戦い、いったいどんなすさまじい攻防が待ち受けてるんだ…!!
(え?ストーリー間違ってるって?w)

楽しみです(*´∇`*)


*ちなみに「猿山がどーのこーの」というのは、遥々アルクさんの『猿喰山疑獄事件』というコミックのことですw→このコメントを読んで興味を持たれたみなさまへ。

ともふみ

あ!ごめんなさい。
チャックじゃなくてもちろんチェックです。恥…

ともふみ

>むつこさん
すいません、ちょっとしつこく返信をば。
作品&作者への愛に比例して超長文になっちゃいますよね??
で、文字数にバッサリ返り打ち。
ある意味腐心とちるちるさんとの戦いですよね。笑

>よくもまあ、こんなに気分の悪い人間たちを書けるもんだと(笑)
そこまで言われると逆にテンション上がりました。
今夜も寝つき悪くなるじゃないですか。笑

ハイ!じゃかじゃか恨みごと言っちゃって下さいませ♪
猿山は何の先入観も持たずに読むことをおすすめします。
私はドーパミンと変な嗚咽と鼻水が漏れました。
かなり独自性溢れた作風で人を選ぶ作品だと思うので、むつこさんの腐ツボにホールインワンするか分かりませんが、レビュー待っております♪

乱菊さんもばっちしチャックされているのですね!流石です。
私は全く知らない方だったので、目から鱗でした。
乱菊さんのお勧め作品レビュー密かに待ち望んでます…ぼそっ

乱菊

>猿山
でしたね。
猿が抜けちゃった・・・

乱菊

>山がどーのこーのって変なタイトルの本

これはヤバいっすよー。
私は久しぶりに泣きそうになりましたよー。
ラスト4ページでまた色んな穴から色んなモノを出してくださいщ(゚д゚щ)

・・・っと、横道行き過ぎて失礼っ!

むつこ

>>ともふみさん
ワッショイ!
ワッショイ!
ちるちる全体がドラマCD祭りをやってる状態のなかで、ひとり寂しく木原音瀬祭りをやってるむつこです。(CD一枚も持ってないの。はやくCDランキングを見たいっす)
木原音瀬祭りをはじめてから、文字数が足りなくなって泣きながら削るレビューが続いてるむつこです。
私どんだけ木原音瀬さんを語りたいねん!w
祭りは楽しく、木原毒に蝕まれて精神的疲労はハンパなく、それでもジャンキーのようにとりつかれて語って…

うふふふふ(狂)

この本は、木原さんの本のなかでも、かなり人を選ぶ本だと思います。
愛じゃなく情でもなく、ただの妄執なんですよ。
よくもまあ、こんなに気分の悪い人間たちを書けるもんだと(笑)
入手たいへんだから、ルチルさんが新装版だしてくれないかなァ…。ドバッと新装版祭り希望!ワッショイ!

そうそう、
私、ともふみさんに恨みごとを言いたかったんですよ。あと藤棚さんと久江羽さんにも。ホップステップジャンプで三段活用の誘惑をありがとうございます。
「積んでる本をある程度消化するまで本買わない」って誓いを破り、猿山がどーのこーのって変なタイトルの本をふらふらと注文しちゃったじゃないですかー!このコメント欄はヤバイ!

いつ届くかな~ルンルン♪♪

ともふみ

こんばんはむつこさん。そしてワッショイ!ワッショイ!
祭り開催にふらふら呼び寄せられました♪
私も参加したいのですが、コノハラ作品は好きな話も苦手な話も両方思入れがハンパなくレビューが書けないヘタレなので、お囃子代わりにこちらでワッショイ言わせてくださいませ。

で、この「嫌な奴」ですが神評価なのですねーーー!はわわわ。
この本含め数冊読めていないので、レビューを読んで悶え死にそうです…
コノハラさんのお話は、相手の人間性の醜い面を知った上でなお固執するという、(レビューでおっしゃっているように)盲目的というより妄執的な執着愛が特徴のような気がします。
で、そのへんが私的なツボなのですが、このお話まさにそのタイプの究極版っぽいので、レビューを読んでいつか絶対手に入れようと決意を新たにしました。

>坂を転がり落ちるように悪化する関係。
>ラスト圧巻です。静かな幕切れなのに、圧巻。
……うおぉぉぉぉぉぉ~~!今日は眠れないかも。笑

ちょっと怖いw

まず最後はラブラブハッピーエンドではないのでそういうのを求めてる人は読まない方がいいと思います。

和也と三浦は小さいころの付き合いなのですが、和也がとにかく攻めのことが嫌い。
それは三浦は怒るとすぐ手がでて暴力を振るったりするから。
しかしなぜか三浦は和也が気に入っていつもまとわりつくようになった。
和也は正面から「嫌い」と言えず、ずっと友達のフリをしてきた。
和也は三浦から離れるため頭のいい高校を受けるも三浦も受かってしまう。
どうしても離れたい…と思う三浦に母の再婚の話が舞い込んできます。
再婚相手のもとにきてほしい、和也はすぐ自分も行くと返事をし三浦に連絡先を教えないまま三浦の前から姿を消します。

しかし何年か経ち三浦が入院し、和也が嫌々見舞いに行ったあとからまた三浦は和也につきまといます。
三浦が暴力的なのもありますが、和也にも後ろめたいことがあるので三浦に逆らえず。
ちょっといじめっこ×いじめられっこみたいな感じでした。
そして和也は三浦が本当に嫌いです。
ツンデレとかじゃなくて「死んでしまえばいいのに」ってほど…(^_^;)
逆に三浦は和也続きのことしか見えない感じ。

果たしてこの2人は結ばれるのか。そこまでは書かれていないのでわかりませんが、和也のことをこんなに考えているのは多分三浦だけだと思いますw
三浦は執着か恋愛感情かわからないみたいですが、執着に近いと思います。
和也のあとをずっと追いかけるあたり執着攻めのような気がw

2

Alice

*カヲル様
恋愛要素はそうですね、三浦側にはありますが和也側には全くではありませんが、それほどないです(^_^;)
エチシーンはありましたがwそれも無理矢理というかされるがままって感じでしたしね。

カヲル

こ、怖い…
ラブの入り込む要素は全くないのでしょうか?
あ、三浦側にはあるのですね。

だけど、出会ってしまったから…

木原音瀬にどっぷりハマるきっかけになった作品です。
BLから離れつつ会った頃に出会い、
もう一度BLの面白さを再確認させてくれた
思い出深い作品でもあります。
木原音瀬で一番好きな作品は?と訊かれたら
真っ先に挙げるタイトル。
客観的に見れば他にもっと良い作品があると思う。
でも私にとって一番思い入れがあるのは『嫌な奴』なんです。
前置きが長くなりましたが、どうか長文をお許しください(笑)。

『あいつのいないどこかにいきたい』

主人公は杉本和也(受)。
幼い頃から「親友」として付き合っている三浦(攻)を
心の底ではずっと嫌っている。
表向きは親しげにふるまいながら、
離れたくて仕方ない。
母親の再婚を機に行方をくらませるも、
十二年ぶりに再会せざるを得なくなって…。

普通BLのキライって
(本当は好き、! …だけど素直になれなくて…)
ってのがお約束だと思うんですよ。
しかし、『嫌な奴』は違う。
和也は三浦が大嫌い。 
しかもこれといった理由が無い、生理的な『キライ』。
そういうのって誰にでもあると思うんですが、
三浦の立場に続き立つと全くもって可哀相。
三浦は和也が好きで、本当に好きで、
それなのにただ傍にいるだけでも疎まれる。

―― この温度差が、癖になる!


全てのBL作品の中で、
一・二を争うくらい好きなやりとりを
ちょっと引っ張ってきます。

「お前はどうして男だったんだろうな」

女だったら、と独り言のように呟く三浦に泣きました。

「大切にして、大事にして、
絶対に幸せにしてやれたと思うんだ」

どうってことのない台詞が、
じわじわと染みてくる。

本当の嫌な奴は、三浦でなくて和也です。
いつも人の顔色を窺っている、偽善的なところが、
一人称の文章で伝わる。
初めから突き放していれば良かったのに、
そうしなかったのは三浦のためなんかじゃない。
世間体のため、つまりは自分だった。
三浦はそれをよく分かっている。
それでも傍にいたくて、和也の後ろめたさに付け込み、
ただ傍にいようとする。
少しでもかまって欲しい一心の三浦が健気です。

幸せからは程遠いカップルですが、
これも間違いなく一つの恋のかたちなんだろうなあ。
ある意味ではこの上なくリアルなそれは、
BLでしか描けないものだと思う。

私の心に燦然と輝く殿堂入りの一冊!
ぜひ読んでみてください。




4

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