修羅の華

shura no hana

修羅の華
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
10
評価数
4件
平均
2.8 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
シリーズ
プラチナ文庫(小説・プランタン出版)
発売日
価格
¥590(税抜)  ¥637(税込)
ISBN
9784829625590

あらすじ

僧院で修行に励むアーシャは、欲深い座主に目を付けられ世話係に任じられた。幼馴染みのカードマのため、身を任せる決意をするが…。

表題作修羅の華

寺男の息子 カードマ
寺の尊師の養子 アーシャ

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  • あとがき

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レビュー投稿数1

自ら選ぶ己の道

東洋のどこか小さな国にある町が舞台の物語。
年中太陽が照り、寺院が人々の拠り所となり尊敬される僧侶がいる、そんな場所はタイ・ミャンマー・カンボジアやバングラデシュあたりを連想するといいか。
残念ながらどこかの外国モノ設定ではあっても、その国の空気や風や匂いを感じる異国情緒は薄めかもしれません。

両親が亡くなり、叔父・叔母に引き取られて暮らしていたアーシャだが、生活が苦しくなり寺院に預けられることになる。
賢いアーシャを見て、その寺の尊師のルワンはアーシャを養子にする。
アーシャはこの寺の雑務をする寺男の息子である同じ歳のカードマと知り合い、彼と出会った時から魂の片割れのような存在感を持ち、寺の修行をこなしながらカードマと過ごす時間は穏やかなひと時であったが、突然具合を悪くした尊師のルワンが亡くなり、ゴールドラッシュで身を持ち崩した父親の暴力に耐えかねてカードマが父親を殺してしまうという出来事が。
尊師の後を引きついだニキが世俗に通じておりカードマを助けてもらう為にその身をゆだねるアーシャ。
しかし解放されたカードマは母親の自殺を目の前にして、アーシャを残して飛び出して続きしまうのです。

二人の出会い、そして事件、自分の片割れをじっと待つ6年間と再会。
全ては、6年後の再会と自分の進むべき道の選択の為にある話でした。
ルワン尊師がアーシャに言った言葉
「仏法は一つの道ではない。行きつく先は一つではないのだから自分の道を進みなさい。たとてそれが修羅の道であっても」
この物語はこの「自ら選択した修羅の道」なのです。

アーシャはとても健気です。
尊師をとても尊敬しておりましたから、僧侶にあるべき感謝と清貧が清らかなその姿で体現しているような外見です。
半身であるカードマがいなくなって、ニキにいいように使われ、身体を奪われていても
ニキの悪行を見てもじっと黙っています。
どうして何も言わないのだろう?何もしないのだろう?
そこには自分の非力を認めてただ耐えている、諦めているような姿にしか映らないのです。
しかもニキが癒着している警察署長にアーシャの身を売ろうとした時、絶望して死のうとするのです。
それが、マフィアとなって街に帰ってきたカードマとの再会、6年間の出来事、事件の真相が明らかになる事によって、それまでの受け身がウソのように強い人間になります。
魂の半身を得て、自ら修羅の道をやっと選択した。ということになるのでしょうか。
しかし、耐えて忍んでいる時も、修羅の道を選んだ時も、何故かアーシャがすごく俗臭く自分の事しか考えてないような人間のような気がします。
ニキの「欲」は金や名誉などの私利私欲でしたが、
アーシャの「欲」はカードマへの欲のような気がします。
所詮アーシャも、というか僧侶も人の子であるということか。

復讐劇はかなり血をもってあながうべきものが用意されていました。
特殊な仏教と寺院という信仰の元で出来あがっている町だからこそのこの結末なのでしょう。

4

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